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「クリニック開業準備の注意点」についてのインタビュー記事!

2019年7月4日by gnetdoctor

おはようございます。

医師のキャリアプランを軸にして
転職、クリニック開業をサポートする
ジーネット株式会社の小野勝広です。

事前に情報発信を行い、
医師から選んでもらう事を目標としている弊社ですが、
当ブログやIBIKENサイト
その他、twitterfacebookなど
様々なツールで情報提供を行っています。

そのお陰か、クリニックばんぶうや、
日経メディカル、ガイアの夜明けなどから
取材を受けるようにもなりました。

今回は以前に某社より発信された
インタビュー記事の掲載許可を受けましたので、
「クリニック開業準備の注意点」についてお知らせします。

クリニック開業準備 クリニック開業コンサルタント 開業支援 医院開業 開業サポート 開業物件 開業相談 キャリア相談 ジーネット株式会社

――小野さん、こんにちは。度々のご登場有難うございます。
  今回はクリニックの開業について、
  基本的な事からお伺いいたしますので、よろしくお願いします。

ジーネット株式会社 小野氏<以下小野敬称略>

こちらこそ有難うございます。
医師の転職についても同様ですが、
クリニックの開業についても
お伝えしたい事がたくさんありますので、
当記事をご覧になった先生方に
少しでも参考になれば私も嬉しいです。

――まず伺いたいのは、
  なぜ御社がクリニックの開業支援を
  手掛けるようになったのか?ですが…。

小野)はい、私どもは今までのインタビューの中でもありましたように、
プロダクトアウト型で事業を進めているのではなく、
マーケットイン型で展開しています。
つまり、医師や医療現場のニーズを事業化していくという事ですね。

ベンチャー企業の域を出ない私どもですので、
自分たちで作った製品やサービスを提供するのではなく、
ニーズを敏感に察知し、
ジーネット流に形を変えて提供しております。

これまでも医師の転職支援をメインの事業としていく中で、
単に今ある求人をポンとそのままご紹介するのではなく、
先生方の事情や考え、ビジョンを伺いながら、
キャリアプランを構築し、
それを実現できそうな医療機関をイチから探していく
スタイルでやってきました。

すると、1人1人の先生方と
かなり深い話しをする事になるんですね。

単に次の職場に対する希望の話しだけでなく、
実に様々な話題が出てくる訳でして…。

その中で多いのがクリニックの開業についてでした。
「数年後には開業を考えている」とか、
「開業医はどうだろうか?」などですね。

――その時にはまだクリニックの開業支援はされてなかったのですよね?

小野)ええ、まだです。
よって転職よりも開業の意欲が高い先生には、
私の知人である開業支援の業者にお繋ぎしていました。

実際にクリニックを開院して、
今でも盛業中の先生もいらっしゃるのですが、
開院後も何かと私どもに相談が入るんです。

やはり最初にいろいろと話しをして、
充分に信用できたという事もあるのでしょうか。

それともうひとつ、人の気持ちとして、
自分のサービスを利用して頂きたい思いはどうしてもありますよね?

当時の私は転職支援しかできなかったので、
開業のお話しが出た際には正直ちょっと複雑でした。
あ、転職ではなく開業なのね…と(笑)。

それで、泣く泣く知人の開業支援ができる人にお繋ぎしてきた訳ですが、
この時に、いや開業はリスクが大きいですよ、

転職して収入アップさせる方が安定を手に入れられますよ…というような事を、
私自身言いたくなかったのです。

これは、よくある事だと思うのですが、
やはり開業支援の業者が、
転職するか、開業するかで悩んでいる先生と出会えば、
どうしても開業をお勧めするでしょうし、
これは逆も然りだと思います。

それでも、やっぱりこれは違うのではないか?と
私は問題意識を持っていたのですね。

――小野さんらしい考え方ですね。それで、その後、どうされたんですか?

小野)とにかく勉強しなきゃ!と思いました。
幸い開業支援をしている方との人脈がありましたので、
そういう方々と情報交換をしたりしていたのですが、
その中で偶然に、
日本医院開業コンサルタント協会という団体の存在を知り、
会員となったのです。

それから毎月1回の勉強会に参加し、
その後の懇親会で開業支援の先輩方や、
内装工事業者、医療機器メーカー、税理士など、
クリニックの開業に関わる様々な業者の方と人脈を築いていきました。

――良い機会に恵まれたのですね。そちらには今でも?

小野)いえ、こちらには4年ほど参加しており、
後半は運営メンバーとして携わらせて頂いたのですが、
いろいろあって昨年退会しました。

実務が多忙になったのもありますが、
私どもの財団法人で医療ビジネス健全化協議会という組織を作り、
新たな活動を始めた事もあります。

――そうですか。4年も通えば、かなりのノウハウが手に入ったのではないですか?

小野)はい、おっしゃる通りです。
ここで得たノウハウや人脈があるからこそ、
今、開業支援を自信を持って行う事ができると言えます。

退会はしましたが、
今でもこの時に培った人脈は大いに活きているんです。

――実際に開業支援に携わるようになったのは、いつくらいからなのですか?

小野)ちょうど3年前からですね。
この日本医院開業コンサルタント協会に行きはじめた頃から、
先生方より開業のご相談を受ける事が多くなりまして…。

最初は、自分で可能な所からお手伝いをするようになったのですが、
すぐに開業に関する全てを請け負うようになりました。
すでに10件以上の実績があります。

最近、転職支援をする紹介会社の中で、
クリニックの開業支援も行うような会社がチラホラと出てきています。

驚くのは、未経験の担当者を付けて、
何ら勉強する事なく、いきなり初めている事です。

私からすると、そんなに甘い世界じゃないと思うのですが、
やはり案の定、トラブルだらけで、上手く行っていないようですね。

開業支援ってそんなに簡単にできるものではないんですよ。
私も最初はおっかなびっくりで、
仲間に助けてもらいながら行っていましたので。

もうひとつ言えるのは、
開業に関わる業者の中には悪徳な業者も混在しています。
これを見極めるのも開業コンサルタントの役割です。

しかし前述の素人開業支援の会社などは
完全に引っ掛かってしまっているようです。

最終的に被害を被るのは先生方ですから、
こういう素人は退場して欲しいし、
また先生方もいくら知人だったり、
付き合いの長い方といえども
開業支援の素人に依頼するのは止めて頂きたいですね。

――悪徳業者の見極め、大事ですよね。
  さて、そんなクリニックの開業事情にお詳しい小野さんが
  クリニックの開業においてのこだわりたいポイントというのは
  どの辺りになりますか?

小野)実は転職支援とも似ているのですが、
転職では「求人主導ではなく、我々は医師ありき、キャリアプラン主導型」
お伝えしましたが、
開業でも同様に
「物件主導ではなく、コンセプト+事業計画ありき」だと考えています。

と言いますのも、通常、先生方が開業を志した段階でするのは、
開業物件を探す事、
そして、クリニックの開業に関する書籍を読んだり、
開業セミナーに参加してみたりする事が多いようなのですね。

もちろんこれらが悪い訳ではないのですが、
開業物件を探す際に重要なのは、
どんなクリニックにしたいのか?
クリニックのコンセプトは何なのか?
ターゲットとなる患者層はどういう方々か?
その患者層はどこにいるのか?と考えていき、
その上で、物件が決まり、
事業計画を立てて行かねばなりません。

しかし先に物件が先行してしまうと、
駅から近いとか、家賃が安いとか、新築だからとか、
広さがちょうどいいとか、場所が最適だとか、
こういった理由で決めがちです。

肝心なのは、開院する事ではなく、
開院した後に、何年、何十年に渡って
患者さんが来院してくれるか?ですので、
開業物件ありきではなく、
クリニックのコンセプトや事業計画を中心に考えて、
その上で物件を決めるべきだと考えています。

――まさに求人主導ではなく、
  キャリアプランを主導すべきという
  小野さんの転職支援の方針とそっくりの構図ですね。

小野)そうなんですよ。
これは私の穿った見方かもしれませんが、
医師という賢い方々を相手にするには、
ズバリ本質のアドバイスをする事だと私は考えているんです。
だって理解してくれますから。

むしろ回りくどい事を言う人間は、
怪しいと考えた方が良いかもしれませんね。
ズバリと言えない何かがあるのでしょう。

――クリニックを開業するには、
  コンセプトや事業計画が大事である事はわかりました。
  しかし、普通の医師はそういったものを作った事はないと思います。
  その場合は、どうすれば良いですか?

小野)この段階でのコンセプトや事業計画は、
それほど本格的なものでなくても大丈夫です。
なぜなら、あくまでも叩き台であるからです。
これをベースにして議論を深めていく必要があるんです。

例えば弊社にも、コンセプトシートのひな型があります。
私どもに開業のご相談を頂いた先生には、
これを活用して頂きますし、
事業計画などは最終的には税理士に作成してもらうべきですので、
この段階では税理士に伝えるべき叩き台となる事業計画で構いません。
よって、WEB上にあるひな型で全然構わないんです。

実際に開業するとしたら…と考えて、
それを紙に落とし込む事自体が大切なのだと思います。

――まずは、コンセプトシートを作ってみるという事ですね。
  そして作ってみる事で、やりたい事が明確になるとともに、
  課題も浮上してくるのでしょうね。

小野)その通りなんです。
それに、実は、クリニックの開業は、
やろうと思えば先生ご自身だけでもできてしまうんです。

別に必ず業者に依頼しなければいけないものではありません。

しかし、膨大な手間と多大なる時間、
そして開業のノウハウが無く、
不安だから開業支援業者に依頼する訳なんですが、
コンセプトや事業計画を作ってみると、
開業支援業者の必要性がはっきり見えてくると思います。

逆に、もし、見えてこなければ、
その先生はご自身だけで開業準備が可能かもしれませんね(笑)。

――御社はこの最初の段階、
  コンセプトや事業計画を検討する段階から
  関わっているのですか?

小野)これは様々な形がありますので、
すべてとは言えないのですが、
基本的にはこの段階から携わらせて頂いています。

なぜなら先生にとって、
この段階で開業コンサルタントを巻き込む事には、
メリットがあるからです。

先生の頭で考えたコンセプトに、
開業コンサルタントが事例やノウハウを提供する事で、
さらにブラッシュアップしたコンセプトが出来上がります。

やはりディスカッションの先には、
新たな発想、違う視点を通過する事でより
良いものが加わるものです。

開院した後に思うように患者数が伸びずに、
いい場所なんだけどな、
何が悪いのかな?と悩む開業医が少なくないようですが、
多くの場合コンセプトに問題があるように思います。

論理的には正しいんです。

ただ独りよがりと言いますが、
そこにディスカッションの跡が見えないんですよね。

コンセプトは何度も何度も議論する事で、
益々良いものになり、
患者に訴求する事に繋がる私は思ってます。

また、私どもが最初から関わらせて頂くと、
その後の開業準備が、
非常にスムーズになるというメリットがあります。

開業支援の業者とは先生の右腕です。
先生が何を考えているのかを把握すれば、
その先のスピード感は、一気に加速します。

開院日に間に合わない…というトラブルを見た事がありますが、
おそらくこのようなケースでは
関わる方々の意思疎通が取れていないのではないかと思います。

――現在、クリニックの開業支援をする業者さんというのは、
  どのような方々がいるのでしょうか?

小野)これはですね、ちょっと丁寧に説明しますね。
私どもジーネット株式会社は、
東京都新宿区に事務所を構える、
独立系の開業支援業者です。

まず、開業支援業者は、
どうしても都心部に集中しているのですね。

東京、横浜、名古屋、大阪、博多などでは
多様な開業支援業者が存在しています。

しかし、それ以外の地方におきましては、
限定された業者さんしか存在しないと思います。

よって都心部以外では、
選択の余地がないという事もあるんです。

そして、開業支援をする業者には、
大きく分けて2種類あります。

我々のような独立系の会社と、本業を別に持つ業者です。
後者は、医薬品卸業者、医療機器メーカー、ディーラー、
税理士事務所、内装工事業者などがあります。

いずれにもメリット、デメリットがあるのですが、
まず、独立系の開業支援業者のメリットは、
しがらみがない為に、
開業希望医師のコンセプトを実現しやすいという点です。

しかし、所在地が都心部に集中している為に、
地方での開業を検討している医師には、
お役に立てないケースがどうしてもあります。

次に、他に本業がある企業ですが、
こちらは大手さんも多いです。

スズケン、アルフレッサ、メディセオ、東邦薬品、
フクダ電子などですね。

規模が大きいために地方もカバーできています。

その一方で、どうしても本業の為の開業支援となりがちである事、
そして物件が中心の開業支援になりがちである事、
関わる業者に選択の余地がないケースもあり得る事、
これらの点が、デメリットになるかと思います。

――開業支援業者の種類にも検討が必要なのですね。難しい構図ですね。
  では、開業の準備を進めようとしている医師は、
  まず、何から始めるべきでしょうか?

小野)どうしても皆さん開業物件に意識が向きがちなのですが、
もちろん開業物件も大事です。
でも誰が開業物件を探すのか?に着目して頂きたいです。

先生ご自身が探すと言ったって、
毎日のご多忙の中で探すのは難しいですよね。

実際にはWEB上でリサーチするくらいしかできないと思うんです。

しかしWEB上に掲載される物件というのは、
水面下で動いて決まらなかったもの、つまり余り物なんですね。
本当に良い物件というのは水面下で決まってしまうものなのです。

ただでさえ時間のない中で、
余り物の中から探すというのは、非効率だと考えます。

では、誰に探してもらうか?

クリニックのコンセプトや、
先生のビジョンを理解している開業コンサルタントが
相応しくないでしょうか?

何故なら、通常、開業コンサルタントは、
クリニックに関わる業者との人的ネットワークを豊富に持っています。

日常的に調剤薬局と医療モールについて打合せし、
不動産業者、内装工事業者、医薬品卸業者と
開業物件についての情報交換も頻繁にしています。

ですから、開業コンサルタントを経由すれば、
実際に物件に携わる各業者と効率良く繋がる事ができ、
水面下の情報も手に入ります。

故に、当初のコンセプトや事業計画などを相談する事も含めて、
私は開業を考えた際に最初に行うべきは、
どの開業支援会社、開業コンサルタントとタッグを組むか?
ここから取り組むのが良いと考えています。

――まずは、パートナーを探すという事ですね。
  では、先生方はどんな開業支援業者、
  開業コンサルタントを選ぶべきなのでしょうか?

先程、開業業者には2種類あるとお話しましたが、
実は、開業支援の携わり方にもパターンがありまして、
私が様々なクリニックの開業を見てきて思うのは、
開院するまでが仕事の業者と、
開院後を見据えた仕事をする業者の2種類があるという事です。

当然、先生方が選ぶべきは後者ですよね。
実は開院後に、来院患者が伸びずに悩んでいる開業医の先生から、
ご相談を頂いた事があります。

クリニックに伺ってみたところ、
私から見ると立地に問題があり、
視認性や内装も疑問に思うところがありました。

1日に数名の患者さんしか来ず、
その先生の悩みは深かったのですが、
開業支援をした業者に相談をしたのですか?と伺いましたら、
「もちろんしました。すると上司の方が、私たちの仕事は開院までです。
開院後は先生の自己責任です」と述べたのだそうです。

この話しを伺って、
私はこういう開業コンサルタントにはなりたくないと思いましたが、
これ、実は、先生方なら誰もが知っている大手企業なんですよ。

立派な会社の裏には、
こういう事が行われているのか…と私も愕然としました。

――それはヒドイ話しですね。
  小野さんが考える、
  開院後を見据えた仕事というのは
  具体的にどんな事を指すのでしょうか?

小野)やはり、スタートのコンセプトや事業計画を、
いかにして実現するか?になるのだと思います。

開業物件が決まる頃には、銀行からの融資が実行されます。
すると言葉は悪いですが、実に様々な企業が群がってきます。
まるでハイエナのようですよ(笑)。

しかし、そういった企業が良いサービスを提供するかは、
何とも言えません。

それを見極めて、優良業者を先生にお繋ぎするのも、
開業支援会社の役割です。

また業者との打合せには、
開業コンサルタントが同席すべきと私は考えています。

繋いだら後はご勝手に…では、
業者は手を尽くして商品やサービスを売ろうとしますからね。

不要なものは購入する必要がありません。
それをストップするのも開業コンサルタントがすべき事です。
なので、常に先生の脇に寄り添って同席すべきと
私は考えています。

もうひとつ言うと、価格交渉の点も大事です。

医療機器にしても、内装工事にしても、
正規の価格というのは見えにくいです。
水準と言うか、一般的な相場ですね。

ところが先生方はこの相場を普通は把握していません。

だからこそ我々が高いものは高い!と
値下げ交渉を先生の代わりにするんです。
その為にも、各業者さんとの打合せに同席する必要があります。

ここでもうひとつ述べたいのは、
打合せの際に、
「医師」VS「開業コンサルタント」+「業者」
という構図がよく見受けられます。

開業コンサルタントと業者が隣合せに座るのですね。
私はこれがもう違うと思うんです。

「医師」+「開業コンサルタント」VS「業者」
医師の隣に常に開業コンサルタントが座る。

これが正しい構図です。

先生の代理人的な位置づけ、
まさに右腕になるべきなのが開業コンサルタントなのですから、
業者側に座る開業コンサルタントでは心許ないと思うんです。

――なるほど。1件1件の打合せが、
とても大事なんですね。他にも考えねばならない点はありますか?

小野)開院後に備えるという意味で、2つあります。
1つは集患マーケティングです。

ひと昔前までは、開院すれば患者は来院しましたが、
すでにそういう時代は、終わりを告げています。

これからはいかに予算内で、
有効なマーケティング策を打つかが問われます。

高いホームページを作ればいいというものでもありませんし、
診療科目、地域性、ターゲットとなる患者層などを鑑みながら、
適切なマーケティングを打つべきです。

SEOとか、MEOにお金を掛ければいいというものでもありません。

意外と地場に密着した、
地道な活動が受け入れられるケースもあるんです。

私などは、開院1週間前くらいは、
スタッフさんと一緒にティッシュ配りしますよ。

そして開院後に、
そのティッシュを持って患者さんが来院してくれるんです。

どんな手を打つべきか?
これは、毎回先生と一緒にかなり議論をするポイントです。

それと、何より大事なのは、キャッシュフローです。
資金繰りですね。

この段階では、まだ銀行から受けた融資がかなり残っていますが、
気が大きくなって不要なものにお金を使うのは、私は大反対です。

経営って、資金繰りが命です。

売上がいくら上がっていても、
資金繰りが付かなくなれば倒産するしかないんですね。

銀行も再度の融資は、基本的にしてくれませんし、
しっかり運転資金を残しておく必要があります。

当初の事業計画には、
半年から1年程度の運転資金が計算されていますが、
予算オーバーして、
運転資金を減らすという事は、
事業計画自体が成り立たなくなるという事でもあります。

先程申し上げたように、
ハイエナどもは今がチャンスと近寄ってきます。

なかには先生も、
それくらいはいいかな?と思うものもあるでしょう。

しかし、安易に乗っかってしまうのは得策ではありませんし、
それを止める役割、
ストッパーになるのも開業コンサルタントの仕事だと考えています。

こういう事を実行するのが、
開院後を見据えた開業支援という事ですね。

――開業支援とひと言で表すのは難しいくらいに、
  実に様々な事を考え、
  実行しなければならない訳ですね。

小野)そうなんです。
だから、素人の開業コンサルタントが、
何の勉強もせずに参入するのは許せないんです(苦笑)。

でもすみません、
このまま話し続けると、
あと4~5時間は掛かってしまいますよ~。

転職もそうなんですけど、
開業に関してもお伝えしたい事が、山ほどあるんです。

――そ、そうですか。さすがにそろそろまとめに入らないと…()
  今後、クリニックの開業を考える先生方が、
  今の段階からしておくべき事は何でしょうか?

小野)情報収集と、人脈作りに尽きると思います。
現代社会では、情報収集はだいぶ容易になりましたが、
やはり、簡単に手に入る情報の価値は、決して高くありません。

もちろん、価値ある情報だけ手に入れようと思っても中々難しいですから、
一般的な情報も必要です。

しかし、どうしても虚偽情報や、
企業の宣伝広告でしかない情報も混じってしまいますよね。

これらに翻弄されない情報リテラシーが必要ですが、
まず知るという事はとても重要です。

その上で人脈です。
有用な情報は、人を通して入ってくる事が多いです。

ただ、ここでも誰もが善意の人物ではなく、
なかには、悪質な人間も混じってしまう訳ですね。

ここでもリテラシーを発揮して、
良い人物との人脈を築いて頂きたいです。

見抜くポイントは、
①その人物の人脈は、どの程度か?
②WEB上で検索を掛けた時に、その人物の名前で多く引っ掛かるか?
③開業云々ではなく、人として信頼関係を構築できるか?
ではないかと考えています。

――情報収集と人脈作りですか。
  大事なことですけど、
  先生方が医療現場以外で動くのは
  なかなか大変ですよね?

小野)現実的にはそうだと思います。
ただ、最近はSNSが発達し、
WEB上での人脈作りも以前と比較すると格段にしやすくなっています。
こういうものも活用すると良いですね。

下手なホームページや宣伝広告ではなく、
生身の人間として本性が見える場合も多いですから。

――最後に、もうひとつだけお聞かせ下さい。
  小野さんがもし医師だったら、
  どんな開業支援会社に依頼しますか?
  コンサルタントを選ぶコツみたいものがあれば、教えて下さい。

小野)前回の転職の時もありましたね。
この質問(笑)。あくまでも個人的な見解ですが…

1、担当者を人として信頼できる。
2、担当者が経営者及び経営陣である。
3、企業規模に捉われず、開院後を見据えた支援をしている。
4、単なる件数の実績だけではなく、豊富な事例やノウハウを持っている。
5、ビジネスマンとして有能である。

こんな感じでいかがでしょうか?

言いたい事は山ほどありますが、
先生方が見極めるチェックポイントになるかと思います。

クリニックを開業するって、
通常1年~2年掛かります。

それなのに、100件の実績を持っているのはおかしいですよね。
同時並行で何件もの案件を手掛けている訳で、
質を下げなければ量は増えません。

転職と比較すれば、多額の融資を受ける、
また一生に1度の事でもありますから、
さらに慎重さは必要です。

是非、良い開業コンサルタントと
パートナーシップを作って頂きたいですね。

――今回も長時間にわたり、
  実に参考になる話しを有難うございました。
  率直な意見を伺わせて頂き、感謝しております。

小野)いえいえ、こちらこそ有難うございます。
少しでも開業に失敗する医師が減ってくれれば私も嬉しいです。

何かあればいつでも協力いたしますので、
今後とも、よろしくお願いいたします。

以上です。
長文にお付き合い頂き有難うございます。

弊社の開業支援は原則、一都三県ですが、
まずはお気軽にご相談下さい。

このインタビューシリーズ、
あと数回分ネタがありますので、
順次ご紹介してまいります。

それでは、また…。

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