ジーネット株式会社コンサルタント ブログ

高山 右近

(公開: 2018年09月09日)

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを

事例、ノウハウを提供しながら

転職、開業、経営シーンでサポートし続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

当ブログでも何度も使ってきたフレーズですが、

「賢者は歴史に学び、愚者は自らの経験に学ぶ」という言葉は、

私の脳裏に焼き付いています。

 

この言葉と出会って以降、

もともと歴史好きというのもありますが、

さらに歴史を学ぶようになりました。

 

本日のブログのタイトルは、

高山 右近 】といたしました。

 

医師転職ブログ

 

本書をピックアップした理由

『 高山 右近 』

加賀 乙彦 講談社文庫 を読みました。

 

高山右近と聞いて、

皆さんは何を思い出しますか?

 

歴史好きと公言していて恥ずかしいのですが、

私は高山右近と言えば…

 

・キリシタン大名

・山崎の戦いで活躍

・国外追放されマニラで没す

 

この程度の知識しか持ち合わせていなかった訳です。

 

ふと考えてみると、

キリシタン大名の中でも

棄教して許された者もいれば、

殺害された者もおり、

なぜ高山右近だけマニラに行ったのか?

気になり始めたのです。

 

最近、娘も歴史にハマっていて(笑)、

なかなか鋭い質問があるんです。

これに答えない訳には行かない…。

 

そして出会ったのが本書。

何となくこういう偶然のような出会いって

当たるケースが多いので

楽しみにして手に取った次第です。

 

目次

1 さい果ての島国より

2 降誕祭

3 豪姫

4 悲しみのサンタ・マリア

5 金沢城

6 雪の北陸路

7 英雄たちの夢

8 湖畔の春

9 花の西国路

10 長崎の聖体行列

11 キリシタン墓地

12 遣欧使節

13 追放船

14 迫害

15 城壁都市

16 南海の落日

17 遺書

 

感想

戦国武将であり、

茶人でもあり、

そしてキリスト教の信者だった高山右近。

 

豊臣秀吉や徳川家康のキリシタン迫害にも負けず、

城主の地位や禄を失っても

信仰を貫き通した剛の男…。

 

前田利家・利長に抱えられたものの

徳川幕府のキリシタン追放令により流浪の身となり、

京都までの雪中行軍、

そして長崎、マニラまでの長い旅。

 

本書では武将としての高山右近ではなく、

茶人として、

キリシタンとしての高山右近がメインで書かれています。

 

おそらく武将としての右近を書けば、

それはそれでかなりの超大作になるのでしょうが、

著者は右近の晩年を描きたかったようです。

 

時は戦国時代、

信長はキリシタンに対して寛大でしたが、

秀吉は天下統一後に豹変、

そして家康の治世になって

ようやく世情的には落ち着きを見せはじめたのですが、

大阪の陣、その後のキリシタン追放令、島原の乱と続く

40~50年間はキリシタンにとって厳しい時勢でした。

 

武将であれば、

命を懸けて戦う選択肢もあったのでしょうが、

右近はキリシタンになってからなのか、

もともとの人柄がそうだったのかはわかりませんが、

とても穏やか。

 

人を恨まず、

人を憎まず、

信じるものの為に流れる時をナチュラルに生きる…。

 

そんな真摯な生き方に

何名かの戦国大名は右近に誘われキリシタンになったし、

家臣との信頼関係は強固だし、

京都に護送される際の監視役である出羽守からも

人としてのリスペクトを得て、

多少の融通も利かせて貰える関係となる。

 

この出羽守との問答は

人と人とのコミュニケーションの良き事例とも言えます。

 

昨今では権力を持つ高齢者が問題になる事も多いですが、

右近のような生き方をすれば

おそらく尊敬を勝ち取り続ける事ができるでしょう。

 

右近の穏やかさ、晴れやかさ、柔らかさ、

その一方でキリストへの変わらぬ信仰心。

 

信じるものを曲げない強さを感じるとともに、

右近の実績、人柄こそが

幕府も命を取るのではなく、

国外退去という苦渋の決断したように感じさせます。

 

普通であれば

なぜ右近はキリスト教を捨てなかったのか?とか、

幕府と上手い取引はできなかったのか?とか、

国内に潜伏して再起を図る事をなぜしなかったのか、など

つい推理してしまうのですが、

茶人としての右近、

キリシタンとしての右近の考え方、行動を知ると

右近の頭にはほどんど他の選択肢はなく、

ただただ運命に従って生きたのだと思います。

 

それがキリシタンである右近の結論だったのでしょう。

 

高山右近は自分の人生を達観したのかもしれません。

武将、茶人、キリシタンとして生きてきたからこそ、

ある種の光に到達できたのかと…。

 

葛藤とか、悩みとか、

もうそういう領域を凌駕した人だったのかもです…。

 

終盤で描かれたマニラまでの航海での苦労、

何とか辿り着いたマニラでの40日後の死…。

 

ここらの描写は著者の筆力のスゴさを感じ、

読み応え充分です。

 

そして静かに終わりを迎えていく右近の人生から

人としての生き方の見本のひとつのようなものを学びました。

 

あくまでも本書は小説ですから、

史実に則ってはいるものの

著者の創作の部分も少なくないと思われます。

 

しかし忠実に右近の人生を語っているような

リアリティを感じるのは著者の力量でしょう。

 

しみじみと読んだ。

いろんな事を考えながら、

様々な感情を持ちながら、

しみじみ読み終えた…という感じです。

 

これぞ歴史小説の醍醐味と言えるかもしれません。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

歴史ものをお書きになる作家に関しては

司馬遼太郎さん、童門冬二さんなどを始めとして

かなり読んできたつもりでしたが、

著者の加賀乙彦さんは初めて読みました。

 

しかもこの方…

東京大学医学部を卒業して

精神科医としてご活躍されていたそうで…。

 

医師と作家という二足の草鞋を履く方は

決して少なくないですが、

よりによって歴史ものも書かれる作家とは…。

優秀な方には理系も文系も関係ないんですね。

 

著書も多く、

様々な賞も取られていらっしゃるようなので

また読ませて頂く事になると思います。

 

それでは、また…。

 

 

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