おはようございます。
医師のキャリアプランを軸にして
転職、開業、経営シーンでサポートし続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
最近、〇〇キャリアとか、▢▢スキルとか、
そういう用語が流行っていますが、
そのひとつひとつには大した意味はありませんけれど、
トータルで用語をチェックしていくと
これからの時流が浮かび上がるように思えるのです。
本日のブログのタイトルは、
【 キャリアを複合化していく事で自分が救われる? 】
といたしました。
これからのキャリアプランの考え方!?
キャリアプランを持つ意義はいくつかあると思うのですが、
ポジティブな側面で考えると、
計画を立てる事で将来に向けて努力できるとか、
プランを遂行すべく日々頑張れるとか、
自分を冷静に振り返り明日への活力を得るとか、
やはりこうしたい!とか
こうなりたい!というものが明確になっていると
人は前向きに頑張れるものなんですよね。
またその一方で、
将来のリスクを回避できるとか、
万が一の時にプランの修正がしやすいとか、
本命プランがあるとサブのプランも立てやすいとか、
ネガティブな要素を抑える為にも
キャリアプランというのは有効だと思います。
厚生労働省や
医師会の残業規制のコメントなどを見ていると、
しばらく医療従事者にとっては
イバラの道が続いてしまうかもしれないなあと思います。
今まで医師という労働力を
安価に好き勝手に使ってきたので、
いまだにその感覚で物事を考えているようですが、
もうそんなものは通用しないと思います。
すでに看護師は先行して、
有資格者の約半数しか医療現場で働いていない訳ですが、
医師が医療現場から離れ出したら
どうするつもりなんでしょうかね?
私にはその兆候は
時を経る毎に強くなっているように思えますし、
もう待ったなしのように思えるんですけどね…。
まあ医師の皆さまは
自分で変えられないものではなく、
自分で変えられるものに注力するのが健全だと思います。
そして所詮、自分を守るのは自分だけ。
国や医師会には期待ができそうもありませんし、
自分を守る為にも、
医療の変化に対応する為にも、
これからは医師にもキャリアプランが大事になるのでしょうね。
どんな病院が働きやすいか?
働きやすい病院と言っても
これは人それぞれだと思います。
ハードさも、
かなりハードでも全然平気な方もいれば、
それほどハードでなくとも苦しんでしまう方もいます。
ホント人それぞれなんですよね。
でも傾向と対策というか、
一般論であればモノは語れると思うのです。
先日、twitterで面白い投稿を見ました。
ある医師が教授に、
民間病院は利益最優先だから
ブラックな職場が多いと言われたそうなのですが、
その医師が大学病院、国立病院機構、市民病院、民間病院と
ひと通り勤務してきた経験では、
大学病院はスーパーブラックであり、
国立病院機構、市民病院はブラック、
それと比較すると民間病院はホワイトだった…と言うのです。
残業代の支払いなども、
大学病院は、
これは教育だから
仕事ではないので給与は発生しないと言い、
公立病院は、
時間外が上限越えると
行政に指摘を受けるので削りますと言い、
民間病院は、
時間外も支給しますので
バリバリ働いて下さいと言われたそうです。
あくまでもイチ意見とお断りをされていましたが、
私が様々な先生から伺った話しと合致している点も多く、
決して間違いではないのだろうなと思いました。
もちろん大学病院、国立病院機構、市民病院の中でも
きっとホワイトな職場もあるとは思いますが、
逆に長く同じ職場で働いていると
盲目的になって他が見えない事もありますから、
視野を広げてみる事も必要なのかもしれませんね。
またある先生は、
民間病院は利益最優先だからブラックと思われがちだけど、
それに見合った報酬があるのでホワイトとも言えますよ。
大学病院は外勤無いと収入面でも辛いですからね…と
おっしゃってました。
最近よく言われる事ですが、
同じ当直でも、
当直手当ては常勤医師よりも
非常勤医師の給与の方が高く、
これでは自施設で当直せずに、
他施設で当直した方が割がいいんですよね…。
何が合うか?
何を優先するか?
これは人それぞれだと思います。
しかし本当に自分が求めているものは何か?
それはどこで叶うのか?は考えた方が良さそうです。
だからこそキャリアプランが
必要になってくるのだと思います。
何でも言います、キャリアプランの基本!
キャリアプランの基本はいくつかあると思いますが、
・中長期的な視点で考える事
・公私両面で考える事
・マーケットについて情報収集をする事
・一足飛びではなく順序立てた計画にする事
・適切な相談相手を得る事
敢えて5点に絞り込むと
私は上記が基本であると考えます。
もちろんキャリアは人それぞれ、
オリジナリティ溢れるものですから、
この基本も個々それぞれポリシーを持って良いと思います。
ただその時に大事なのは、
自分はこうだ!という原理原則、基本基礎を
しっかりと持っておく事だと思います。
そうでないと
どうしてもブレが起きてしまい、
キャリアプランもあやふやになってしまいます。
キャリアプランとは目的を定める事です。
転職や開業はその手段です。
この目的と手段を混同してしまうと
結果が芳しくありません。
キャリアプランの基本を持って、
自分らしいオリジナルな計画を持てるといいですね。
生き抜くためのキャリア論!
冒頭にも書きましたように、
昨今、〇〇キャリアとか、▢▢スキルなど
新たな用語が続々と出てきています。
これらに敏感になる必要はありませんが、
大きな流れのようなものは
抑えておいた方が自らを有利にすると思います。
そこで最近の用語で私が気になっているのは、
・パラレルキャリア
・ハイブリッドスキル
・スラッシュキャリア
の3つです。
パラレルキャリアとは
あのP・Fドラッカーが著書で紹介した考えで、
ひと言で表すなら
本業を持ちながら、第2のキャリアを築くことです。
副業や兼業と考え方は似ていますが、
最大の相違点は報酬を得る事を目的としない点です。
自分のスキルアップや夢の実現、
社会貢献活動などもパラレルキャリアに含まれます。
趣味から広げていくとか、
NPO法人などの活動からスタートするとか、
ボランティア的な要素もあるのですね。
しかもこれらの活動は
本業にも人脈やノウハウなどで
好影響を与える事でしょう。
寄らば大樹の陰というような
我々日本人の生き方は
段々と古いものになっていくかもしれません。
またそのスキル面でとして
ハイブリッドスキルがあるように思えます。
もともとは雑種とか、
異なった要素を混ぜ合わせたもの・組合わせたものという意味ですが、
いくつかのスキルを組み合わせた
ダブルスキル、トリプルスキルのように考えれば宜しいかと思います。
もうひとつのスラッシュキャリアについては
つい先日ブログに書いたばかりですので
下記をご参考になさって下さい。
あくまでも私が勝手にピックアップしただけですが、
実はこれら3つはかなり似た考え方なんですよね。
似た意味のものが
様々な用語になるという事は
これからの時流になる可能性は少なくないと思われます。
キャリアの複合化?
医師のような超が付く専門職は
その職業自体がなくなる事は考えられませんし、
国の根幹を支える仕事ですので
AIが流入してきたところで
仕事が減るというよりは、
仕事の内容が組み変わるという程度かと考えています。
ただでさえ人手不足でありますし、
業務過多でもありますので、
それはむしろ望ましい事だと思うんですね。
私が考えているのは、
やはり国が医師を守ろうとしていないという点です。
過重労働にしても、新専門医制度にしても…。
つまり自分の身は自分で守らねばならない。
そう考えると、
パラレルキャリア、ハイブリッドスキル、スラッシュキャリアなど
こういった考え方も頭の片隅に入れておいた方が
自分を守る事に繋がると思うのです。
事実、賢明な先生方は
すでにそういう方向に動いていますね。
いろいろ考える事ができると思います。
そもそも副業、兼業が
当然のように存在している医療業界ですし、
様々な形でキャリアやスキルを活かせそうです。
自分が何を望んでいるのか?
家族に何を提供するのか?
それとともに…
キャリアの複合化。
これはひとつの検討材料になりそうです。
それでは、また…。
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