おはようございます。
医師のキャリアプランを軸にして
転職、開業、経営シーンでサポートし続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
時代は変わる。
変わらないのは過去と他人。
変えられるのは未来と自分。
これからの時代をどう生き抜きますか?
本日のブログのタイトルは、
【 情報格差という前提が崩れ去っていくこれからの医療の課題? 】
といたしました。
医者の言う事は聞きなさい!
さすがに最近はグッと減っておるのでしょうが、
ひと昔前までは医師という存在は
ある種の宗教家?もしくは神?のような存在でもあり、
患者は頭を下げて診察してもらう時代がありましたね。
(例えが悪いでしょうか…苦笑)
それはなぜか?
やはり圧倒的な医学情報の格差があったからだと思うのです。
医学情報を持っているのは医師だけ。
患者はほぼゼロ。
これだけ情報格差があると、
そこには列記とした序列が自然と出来上がるでしょうし、
ある種の上下関係も致し方なし。
その意味では過去の医療現場の構図は
あれはあれで良くも悪くも理に適っていたのかもしれません。
というか自然とそうなったのでしょう。
しかし時代は変わりつつあります。
もちろんまだまだ患者側の持つ医療情報は不正確なものも多いし、
お話しにならない虚偽情報に踊らされているケースもあるでしょう。
情報リテラシーの問題は少なからず存在していますし、
ホントに課題は多いけれども、
少なくとも得ようと思えば
一般人も医学情報を手に入れられるようにはなった訳です。
インターネット…。
最近ではスマホで気軽にアクセスできますし、
それこそ空気や水と同じように
あまりにも身近になり過ぎていますが、
冷静に考えてみると産業革命に匹敵する
大革命なのかもしれませんね…。
やはりこれからの社会は、
情報格差の上に成り立っていた業種には
大きな変化が求められるのでしょう。
医療はその代表格かもしれませんね…。
テクノロジーに強い医師!
ところがそんな事をわざわざ申し上げなくても、
大多数の医師はすでに対応済みですね。
だって医師はテクノロジーに強い人が多く、
情報収集も得意ですし、
世の動きに敏感です。
もちろん全員だなんて言いませんけど、
一般人と比較したらその確率は相当に高いと思います。
だから若手から中堅の先生方、ベテラン医師も
すでにある程度は患者も情報を持っている、
ただその情報は間違っている可能性が高いという事を
前提にして診療しておられるようです。
ひと昔前と比べれば
まあ七面倒くさい事かもしれませんが、
これはもう時代の流れですからね…。
いかんともしがたいです。
適応するしかありませんよね…。
また一方で医療現場の課題を
テクノロジーで解決しようという流れも
非常に強くなってきました。
これはこれで歓迎ですね。
プロダクトアウト型に
企業が医療現場に製品やサービスを提供するのではなく、
医師がマーケットイン型で
自ら製品やサービスを作り上げている。
すでに起業されている先生も増えていますが、
これも素晴らしい事だと思います。
願わくば臨床からは完全に離れないで…という
個人的な希望はありますけど…(苦笑)。
まあそれは良いとして、
私は当ブログでも何度か書いているように
これからの未来はプロダクトアウト型は
BtoBの大きな取引以外は衰退するような気がしています。
特にBtoCに関しては
マーケットイン型でニーズを吸い上げて
早急に製品化、サービス化していかないと
時代の流れ、ニーズの変化に
付いていけないような気がするんですよね。
その意味では医療現場において
マーケットイン型でテクノロジーを活用して
医師が動いている事は社会の為にも良いと思います。
縮まる情報格差、広がる情報リテラシーの差
えっと話しを戻しまして…
インターネットの普及によって
確実にどの業界でも情報格差は縮まっています。
ちょっと調べれば
シロウトだって一丁前の事は言えるようになる訳です。
しかしそれは個人的満足の範疇で言えば
プライドを満たす事ができて良いのでしょうが、
プロから見たらやっかいな存在でしかなく、
当然知識は薄いものですから
化けの皮はすぐに剥がれます。
素直に剥がされて
プロを信じで従えばいいものの
さらに薄い情報を得てきたり、
薄い情報を根拠に頑なになったり…。
こんなんじゃせっかくのインターネットが泣きますね。
そんな事のために繋がった訳じゃねえ(笑)。
要はリテラシーの問題なんですよね。
薄い情報を素直に認めて認識し、
それを元にして専門家に尋ねる、
教えを乞うという姿勢なら良いのでしょうが、
薄い情報をさも価値あるものと勘違いしてしまう事から
すべての過ちはスタートします。
ただ情報を調べる行為自体は悪くありません。
勉強をする事はいい事ですね。
課題は医学、医療の特殊性だと思うのです。
医療はサービス業なのか?
昨今、医療をサービス業と認識している人が多いですが、
私はサービス業「的」な要素はあっても
決してサービス業ではないと考えています。
例えば何か非常に困難な事が起こった時に
我々が究極的に頼るのはどこか?と考えた場合に、
警察だったり、消防だったり、自衛隊だったり、
これらと同じように医療機関であると思うのです。
別に国民に対してサービスを提供しているのではなく、
国民が必要とするから存在しているのではないでしょうか?
そう考えると、
患者という立場はサービスを受ける側ではなく、
頼らせてもらうのだと思うのです。
しかしそうは言っても
警察も消防も自衛隊も医療機関も
上から目線で言う事を聞かせるような
そういう時代ではありません。
だからサービス業「的」な要素はあっても
サービス業ではないというのが私の考えです。
(まあ個人的な見解ですので賛否両論あると思いますが)
別に私の考えが正しいだなんて思いませんが、
個人的には我々が頼るべき存在として
私たちはもっと医療従事者をリスペクトすべきと思います。
だって医療従事者はほとんどの方が
私たち患者側に対してかなり愛情を持って下さってますから。
(これも個人的見解ですけど 笑)
先日twitterである医師が
医療がサービス業ではない理由として
以下の3つを挙げていました。
1、情報の非対称性があるから
2、医療に市場原理は合わないから
3、医療は公共性が高いから
なるほど…と思いました。
多分、医療をサービス業として捉えてしまうと
被害者は私たち一般人。
つまり患者側のような気がします。
おかしな敵対意識を持ってしまうと
とんでもないデメリットを味わう事になりそうです。
例に出して申し訳ないですけど、
マクドナルドのようなサービスを提供する医療機関、
スターバックスのような、デニーズのような、
ユニクロやヴィクトリアやNTTドコモのような
そんなサービスなんてそぐわないと思うのです。
医療機関には…。
冷たさを感じない程度の、
上から目線を感じてない程度の、
その程度のサービス業「的」なレベルで構わないから
医療のプロとして診療してくれるのが望ましいと
私は考えます。
医療は国の根幹、医療従事者は国の宝
これから医療において
情報格差は益々縮まっていくと思われます。
良くも悪くも…ですが…。
それを前提とした対応が必要となります。
「お互い」にです。
すでに医療従事者側は対応が進んでいますが、
むしろ患者側の対応が滞っているように思うんです。
ネット上で得た情報が正しいと思わずに
せっかく得た情報を元にして医師に相談し、
医師のアドバイスに耳を傾ける。
そういう姿勢も含めた
情報リテラシーが必要不可欠だと思うのです。
医師が発信した情報だから
必ずしも正しいという事はなく、
むしろエビデンスのない誤った情報である事もあります。
医療機関が発信した情報だから
必ずしも正しいという事はなく、
むしろ来院患者を増やしたいが為の
経済的なメリットの為だけの情報である事もあります。
医療業界の中でも
こういった情報に対しては
大きな問題意識を持っていますから
段々と減少していくと思われます。
だって許されざる事ですから。
やはり私たちは
日頃から相談できるかかりつけ医を持ち、
信頼できる主治医を持つ事が肝要です。
そしてお互いにリスペクトし合えるのがいいですね。
病気やケガになった時、
具合が悪くなった時に医療機関を頼る訳です。
待ち時間が長いとか、
医師の態度が悪いとか、
診療方針が自分の思うものとは違うとか、
そんな自己中心的なサービスを求めるのではなく、
お互いにリスペクトし合う事が
患者として最も利益を得られるでしょうし、
医療従事者もやりやすいと思います。
(若干腹立たしく思うのは致し方ありません。
しかしそもそもの設計やシステムの問題でもありますから
現場の医療従事者に責任はないと考えます。)
当ブログは原則として
医師のキャリアプランについて
情報提供する事を目的としていますが、
その為には医師の人生、医師の働き方も考慮に入れますので
時々、僭越ながら医療に関して思う事も書かせて頂きます。
それでは、また…。
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