クリニックの開業には
当然の事ながら多額の費用が掛かります。
いかにして初期費用を抑えるか?は
開業準備の大事なポイントですね…。
内科医として15年の研鑽を積んできたS先生。
元々開業志向が強く、
いろいろ情報収集を進めてきました。
やはりクリニックの経営を考えると
初期投資をいかに減らすかが大事だという結論に至り、
できるだけお金を掛けないで開業準備を進めたそうです。
まず開業コンサルタントについては
無料である事に越した事はないと考えて
医薬品卸業者に依頼をしたそうです。
物件選び、内装工事、医療機器などの業者についても
できるだけ自分で選び、交渉も自分で行い、
それこそ1円でも安くしようと努力したそうです。
正直、相当の手間が掛かりましたし、
時には業者と険悪な関係になりそうな時もあったそうですが、
何とか開院にこぎつけました。
内覧会の日に、
開業医として先輩となる先生が顔を出してくれて
その日の夜、ある先生と会食をされたようです。
その時に先輩医師から
「あの内装、そして機器のラインナップから考えると
おそらく〇〇円くらいは掛かったでしょう?」と聞かれて
S先生は驚きました。
あれだけ抑えてきたのに、
先輩医師の言う金額よりも多く掛かっていたのです。
いや、もう少し…掛かってますというと、
その先輩医師は
「開業コンサルタントはどんな人にしてもらったの?」
と言うので、卸業者の〇〇社です…と答えると
「ああ、それじゃどうしても高く付いちゃうよね」
とおっしゃるのです。
S先生はなぜですか?と問うと…
「だって基本的に丸投げでしょう?
おそらくS先生が直接業者さんとやり取りしたんでしょう?
イチ医師の開業は1回だけ。
でも有能な開業コンサルタントは何度も開業に関わるからね。
彼らを利用した方が結果的に安く仕上がるものなんだよ。」と
おっしゃいます。
でも有料の開業支援会社は
何百万円も掛かるじゃないですか?と聞くと、
「確かに安いものではないよね。
でもその結果として各業者との交渉で
それ以上の値引きを引き出してくれるなら
ペイするでしょう」と
述べられました。
う~ん、そういう発想はなかった…。
確かに自分で交渉して、
数万円とか、数十万円の譲歩は引き出せたけど
もっと大きな値引きがあるかもしれないなんて…。
先輩医師は、
「他のところはわからないけど、
自分が依頼した開業コンサルタントは、
内装工事だけで
コンサルフィー以上の値引きを引き出したよ。
もちろん医療機器やその他の業者との折衝でも
かなり良い交渉をしてくれて大助かりしたんだ」との事。
そ・そうなんだ。
最初にケチって結局大損したって事か…。
開業コンサルタントなんて無料でいいと
思わず馬鹿にしていたけどそうじゃなかったんだな。
「自分は勤務医を続けながらの開業準備だったから
時間もないし、手間も掛けられないし、
ある程度コンサルさんに任せないといけない状態だったんだ。
でも開院時にできるだけ運転資金を残すとか、
開院後のマーケティングが大事だとか、
非常にまともな方針だったし、
実際に各業者の選定も的確でバッチリ交渉してくれたから
費用対効果は抜群に良かったと思ってるよ。
スケジュール管理なども完璧だったし。」
むむむ…。
そんな話しを聞いてS先生は大後悔。
百戦錬磨のビジネスマン達を相手にするのだから、
素人の自分が交渉したって
適当にあしらわれたのかもしれないな。
引き出せた譲歩なんて小さなものだったんだろう。
ああ、ケチらないでプロに任せておけば
もっと初期費用を抑える事ができたんだろうなあ。
失敗した…と後悔先に立たずのS先生でした。
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