開業準備を進めるK先生。
ようやく開業物件が決まり、
本来であれば
意気揚々とする所なのですが…。
駅から徒歩3分くらいの所にあるこの物件。
1Fに調剤薬局が入居していて、
建築してから
1年程度しか経っておらずまだ新しい。
K先生としても
悪くはないな…というのが
第一印象だったのですが、
もっと良い所もあるだろうと思っていたのも
事実です。
しかし一緒に内見した開業コンサルタントが
なぜかこの物件を猛プッシュ。
そんなにか?と疑問に感じながらも
プロがここまで言うなら
何か理由があるんだろうと思い、
話しに聞き入るK先生。
街の再開発が云々…
駅の乗降客数が云々…
住民層の特徴的に云々…。
K先生にとっては
ピンと来るものではなかったものの
確かに話し的には
集患にもプラスになるかもしれないとは
思ったそうなんですね。
それでも物件には妥協したくなかったK先生は、
この担当者に
ここも候補のひとつにはするけど
他も見てみたいし、
探して欲しいと伝えたそうです。
しかしその後、新たな物件の案内は少なく、
あっても希望とは全く異なるものばかりで…。
業を煮やしたK先生は、
担当者に他に良さそうな物件はないですかね?と聞くと、
いや~、あの物件以上のものとなると
なかなかないんですよね~という回答…。
そうなのか~。
もともと彼はあの物件がイチ押しだし、
自分自身そろそろ物件を決めたいとも思っている…。
ここらが潮時かなと考え、
K先生はこの物件の申し込みをしたのだそうで…。
その後、内装工事業者と
打合せをしてみると…。
設計士曰く、
どうもこの物件は
クリニックに適していない部分があるそうで…。
天井の高さが足りない。
電気容量が足りない。
給排水が足りない。
床の荷重に不安がある。
看板の設置できる箇所が少ない。
諸々問題が出てきました。
追加工事が発生してしまうようです。
担当の開業コンサルタントに聞くと、
どこもこんなもんですよ、
できない訳ではないのですから
ここで頑張りましょう…と全然気にしていない。
結局見積り金額は
当初の計画よりも
かなりオーバーする事になってしまいました。
後でわかった事ですが、
このビルは1Fの調剤薬局が
初めて建てたメディカルビルなのだそうです。
何せ初めての事ですから、
建築業者も1番安い所に決めたらしく
クリニックが入居する事は考慮されておらず、
立地も視認性を考えると
良くもなく悪くもなく…と
薬局の人もそう述べているとか…。
そして最も腹立たしかったのは、
担当の開業コンサルタントが
ここを猛プッシュしたのは、
調剤薬局から多額の紹介料が
支払われるからだったそうで…。
それを問い詰めると、
こちらもビジネスですから…と
少しも悪びれもしなかったのだそうです。
その態度にはK先生も
心底腹を立てたそうですが、
すでに物件申し込みを済ませてあり、
内装工事もスタートしている段階では
いかんともしようがありません。
せめてもの救いだったのは、
調剤薬局さんが協力的で
共に成功しましょうという姿勢でいてくれる事、
そして開院すると
そこそこの患者さんが来院してくれた事。
正直、今でもこれで良かったのかと疑問に思うけれども、
やはり物件選びは妥協してはいけないですね…、
そして何よりも開業コンサルタント選びは
もっともっと慎重にならねばなりませんね…。
そう反省するK先生でした。
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