循環器内科医のH先生。
今お勤めの病院は
大学医局からの派遣で勤め始めて
とても居心地が良かったので
そのまま転籍した病院です。
医長として
それなりの権限もありましたし、
患者数も多く、
症例経験もそこそこ積める環境ではありました。
しかしマンネリ化してきている事は否めず、
新しい環境でキャリアアップしたいという思いが
沸々と沸き起こり、
転職活動をスタートしました。
とは言え大学医局から
そのまま今の病院に来ており、
実質転職活動は初めての経験です。
知人の医師の伝手を頼ったり、
求人サイトや求人誌でリサーチをしてみたり、
紹介会社に問合せをしてみたり、
様々なルートで動いてみたのですが、
なかなか納得できる案件とは出会えません。
そんなある日、
登録しておいたメールマガジンで
案内されていた求人が
H先生の目に止まりました。
前々から気になっていた病院で、
医師は充足していると聞いていたのですが
患者数が増えている為の増員であり、
ベテランと若手の医師は在籍しているものの
中堅どころが薄い布陣なので
自分のキャリア的に
ちょうどマッチするのではないかと考えて
応募してみたのです。
するとH先生の考えはまさにドンピシャ。
あれよあれよと話しは進み、
出された条件も今よりもかなり良く、
H先生としては文句のない満足できる内容でした。
よし、これなら移籍するチャンスだ!と思い、
このお話しにノリノリで乗ったH先生。
赴任日は今の勤務先との相談の上ではありましたが、
H先生としては2~3か月もあれば辞められるだろうと
高を括っていたのですが…。
診療部長を兼務している副院長に
退職の申し出をしてみると、
ひと言、「遅い」と言われました。
「当院の規定では最低でも
半年前には申し出る事になっていて、
医長という大役をお任せしているH先生なら
できれば1年前には申し出てもらって
後任や退職後の調整をしてもらわないと…。」
副院長のおっしゃる意味も理解はできるけど、
今回の話しは逃したくない…。
H先生は平身低頭…
そこを何とか…、
私がもっと早く申し出ておけば良かったのですが、
今回だけは今までの貢献度を鑑みて
我儘を通させて頂きたい…。
副院長は院長と相談すると言い、
その日は物別れに終わりましたが
後日、H先生がそこまで言うなら
特例として認めましょう…とおっしゃってくれて、
ほっと胸をなでおろしました。
その後、退職日までの約3か月間…。
まあ…とにかく居心地の悪かったこと…。
他のドクターやナースなどの視線は冷たく、
患者さん達も心なしか態度が冷えてきたようで…。
次の職場を見付けるのも大事だけど、
今の職場に対しての退職の下準備も大事なんだな…と
つくづく感じたH先生でした。
何とか円満に退職できたのは良かったですが、
ひとつ間違えたら
大揉めに揉めてしまったかもしれない事例ですね…。
次から気を付けようと
猛省するH先生でした。
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