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医者のぼくが<医療常識>を信じない理由

医師キャリア常識

おはようございます。

医師、看護師の人生の転機でお役に立つ
転職・開業コンサルタントの
ジーネット株式会社の小野勝広です。

『 医者のぼくが「医療常識」を信じない理由 』
講談社α文庫 永井明 を読みました。

医師キャリア常識

巻末の紹介文には、
「医療現場では、相も変わらぬ医療ミス、
カルテ改ざん、院内感染の続発、
安楽死事件のどたばた…。

現代医学、医療の抱える問題点は、
さんざん議論されてきたにもかかわらず、
同じ間違いを繰り返しているのは
どうしてなのか。

<誰の為の医療なのか?>
患者の立場に立って
発想の転換をすれば
どこかに突破口が見つかるかもしれない。

医療の見方、考え方の
ヒントを探すことを提案する本。」

と書かれており、
また最初にタイトルを見た時も含めると、
「ん?またいろんな角度から医療を批判しようとしているのかな?」と
感じましたが、想像とは違って、
非常に冷静に問題提起をしている良書だなと思いました。

まあ永井さんの本は、
あんまり批判めいた事は述べませんからね。

とてもバランスが良く、
いろんな事を考えるきっかけを与えてくれました。

目次をご紹介しますと、

第1章 ちょっとおかしい最近の医学情報
第2章 気になる病院の医療情報
第3章 健康を求めすぎる不健康
第4章 「ストレス治療」という勘違い
第5章 病院で苦しまずに死ぬための十箇条

となっています。

どれも興味深い内容だったのですが、
大項目だけではわかりにくいので
一部小項目も下記に書きますね。

私が面白い、興味深い、勉強になったというのは、

・情報よりあなたのカンを大切に
・出生前診断について考える
・おばあさんになってみた
・画期的な新薬には冷静な対処を
・最先端医療技術と患者の自己責任
・もっと、医者と患者の対話をしよう
・公的介護保険は大丈夫なのか
・弱者切り捨ての衛生行政
・二十一世紀の患者心得
・バイ菌の逆襲
・二冊のベストセラー
・保健所の役割ってなに?
・医学部教授の権力
・不健康なぼくが健康だと思うとき
・パーフェクト健康の落とし穴
・ストレスはしのぎの対象
・四十を過ぎたら生理原則を受け入れよう

などなどです。

他にもたくさんあるのですが、
書き過ぎるのも良くありませんので、
この辺で終わります。

様々な話題を
エッセイ方式で提供してくれているこの本ですが、
読み進めていく内に感じたのは、
医療って医療者のものだけではないって事です。

もちろん医師や看護師など、
コメディカルスタッフや病院に勤務している方々の方が
関わりは大きいです。

ですが、それは患者があってこそでありますし、
適切な医療を提供する為には、
医療機器が必要であり、
薬が必要であり、
保険制度といった財源が必要であり、
法律や条令などのルールも必要であります。

そう考えると
医療って本当に幅広い方々と関わっている訳であり、
ここは注意が必要ですが、
現在医療現場にある様々な問題も
医療者だけの責任ではなく、
様々な方々も含めた
全体の責任なのではないかと思いました。

制度やシステムの不備。
医療に関わる企業の問題。
患者の勘違い。
メディアのミスリード。
現代人の哲学や考え方の問題。

こういった問題を直視せずに
医療現場を批判しても何の解決にも至りません。

現場の頑張りこそが
日本の医療を支えているのも事実であり、
残念ながら現場に問題が全くない訳ではありませんが、
木を見て森を見ずという議論をしても意味がありません。

もっと視野を広くして、
我々患者側も問題のひとつである事も認識して、
その上で医療をもっと良くしていこうという
コンセンサスを持たないと
いけないのではないかと思いました。

この本は
そんな事を考えさせてくれるきっかけ。

非常に幅広い視点で、
様々な出来事を、
誰を批判する事もなく問題提起しています。

とても勉強になりました。

お奨め度 ★★★★☆ と 四つ星とさせて頂きます。

それでは、また…。

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