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クリニックの新規開業に規制は掛かるのか?

2018年2月6日by BoldThemes

おはようございます。

医師にスペシャリティを伸ばして頂きたいから
ゼネラリストとして多方面で支え続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

何だかですね…、
最近、医師の偏在を解消するという言葉で
いろんな事が誤魔化されているような気がします。

そりゃ確かに偏在はあるでしょうし、
偏在があるなら解消すべきと思うのですが、
どこかの誰かさんの
私利私欲に利用されてしまっているように思えちゃうですよね~。
私が穿った見方をし過ぎているならそれでいいのですが…。

本日のブログのタイトルは、
『 クリニックの新規開業に規制は掛かるのか? 』
といたしました。

ホントに偏在が解消されるんですか?

開業希望医師に対して、
診療所の新規開設に制限を掛けるような議論は
しばらく前からありましたし、
一定期間の離島や僻地などの地域医療の実績を
開業の条件とするとか、
まあ様々な意見が戦わされているようです。

これが医師の偏在対策と考えておられるようですが、
う~ん、どうなんでしょうか?
私にはピントがズレているように思えるのですが…。

そりゃ診療科目の偏在にしても、
都市部への偏りにしても、
悩ましい問題だとは思います。

しかしそもそも我が国の人口自体が偏っている訳ですし、
病気やケガだって多いものもあれば少ないものもある。
偏るのが普通だと思うんですよね。

開業したい先生方だって、
ひと昔前と比較すれば、
特に都心部は競合医院が増えてきており
経営だって簡単ではなく、
地方の方が有利な側面もあるという事は
百も承知だと思うんです。

それでも都心部を選ぶのは、
やっぱりそれ相当の理由があるんですよね。
経営面以外の…。

そこを見ずしてただ偏在対策だと言ったって、
無理な制限は基本的人権を侵害する事にも
繋がってしまうのではないでしょうか?

「医療従事者の需給に関する検討会」では
賛否両輪で結局意見がまとまらなかったそうですが、
そりゃそうでしょう…と思います。

しかも新規開設に制限を掛けた場合には
駆け込み開設が増えるのが懸念点だとも言っていますが、
う~ん、問題はそんな事じゃないと思うんです。

私には駆け込み開設くらいならまだ良くて、
もっと深刻な事態が起こりえると思いますけどね~。

頭の良いエリートが集まって検討しているはずなのに
なんでこんなに人間をわかっていないのでしょうか?

本当に偏在を是正したいなら
打つべき手はこういうものではないですよ…。

詳しくは下記をご覧下さい。
無床診療所、開業規制の課題を議論へ 厚労省「駆け込み開設」の懸念も

新規開業して欲しくない誰かさん?

私どもはクリニックの新規開業のサポートをしていますので、
新規開設を制限されたら困るんだろう?と見られるかもしれませんが、
まあうちの本業は紹介業であって、
新規開業は年間に数件しか受けておりませんので
そう影響はありません。

それよりも大きな問題は、
医師のキャリアを制限してしまうという事でしょう。

以前、初期研修医の先生がご相談にいらっしゃって
「自分が医師になったのは開業したいからなんです。
後期研修が終わったら開業したいと考えているのですが
どう思われますか?」と聞かれた事があります。

率直に反対です。
開業するなら〇年後がいいと思う。
なぜなら…と詳しくお話しさせて頂きました。

その先生はとても納得してくれて、
今は将来の開業に備えて
日夜経験を積んでいらっしゃる事でしょう。

当ブログでも時々申し上げておりますが、
開業するという事は経営者になるという事です。

どんなに優秀な医師でも、
経験が豊富であろうが、人物的に優れていようが、
経営者になるという意識が薄いと
なかなか上手く行きません。

私どもは経営に向かない先生ならば
開業よりも他のキャリアを積んだ方がいいと
ご説明する事もあるんです。

だってそれが先生の為になるのですから…。

しかしこの世の中には
新規開業が増えて欲しくない人たちもいるんですね…。

万が一検討会にこの人たちが参加していたら
どんな詭弁を使ってでも
開業制限する方向に議論をリードしていくんだろうなあ。

その良し悪しは私には何とも言えませんが…。

医師の偏在というよりも…

医師の偏在とひと言で言っても
どの角度から見るかによって
全く違う議論になってしまうと思います。

すると偏在解消という大目的は一緒でも
どの偏在?なのかを明確にせねば
議論はかみ合わなくなってしまいますよね。

何となくそうなってしまっているように思えるのですが…。
なんで新規開業にフォーカスしてしまうんでしょうね?

まあマクロの話しは
私などがどう考えようとできる事はほとんどないので
ここまでにします。

やっぱり私が最も関心を持っているのは
ミクロの世界??
1人1人の医師に対してです。

医師のキャリアプランは、
マクロ的な流れを想定に入れつつも
個々の事情、背景、思いの方が
優先されて然るべきと考えます。

幸い様々な事例を知り、
経験を身に付ける事が出来ましたので
ミクロでは寄り添い並走するスタンスで
様々なサポートができるようになりました。

日々情報を仕入れて、発信して、
医療事情に精通した上で
個々の先生方に的確なご支援ができるよう
精進を続けてまいります。

それでは、また…。

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