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承継物件を望むドクターにはデメリットも理解しておいて頂きたい!

2017年10月3日by gnetdoctor

おはようございます。

医師がクリニックを開業する際のパートナー
ジーネット株式会社の小野勝広です。

何事もリスクはない方が良いに決まっていますよね。

クリニックの開業に関しても
新規よりも継承の方がリスクが少ないと思われがちですが、
実は新規とは違うリスクもあるんです…。

よって本日のブログのタイトルは、
『承継物件を望むドクターにはデメリットも理解しておいて頂きたい!』
といたしました。

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どれくらいのドクターが承継を望んでいるのか?

クリニックの開業に関する情報収集をしていると、
内情がよくわかっている私ですら混乱する事があります。

例えば開業資金に関して、
3000万円あればOKという情報もあれば、
5000~6000万円は必要という情報もあり、
科目によっては1億円前後だったり、
挙句の果てには
自己資金でゼロで開業できるなんてものまであります。

その裏事情がわかっていないと
これはかなり悩まされますよね…。
わかっている私ですらこんなアナウンスは良くないな…
依頼をゲットする為に
ミスリードしているな…と感じる事もしばしば。

当然、承継開業をおススメする情報も多く、
承継開業なら初期投資が少なくて済むとか、
患者さんが付いているからリスクがないとか、
実に様々な情報が氾濫しています。

ある統計では、
開業希望の医師の約7割
承継での開業を希望していると言われてますが、
実際に承継で開業した医師は
1割に満たないとも言われます。

どうしてこういった実態があるのに、
やれ承継開業は有利だ!という
アナウンスが多いのでしょうか?

実際の承継案件

私どもの所にも承継の案件は時々入ってきます。
しかし成立するものは正直1/10にも満たない程度の割合です。

確かに初期投資が少なくて済むとか、
地域に認知されているので集患が見込めるとか、
患者が付いているからリスクが少ないとか、
住宅地にあるので競合の心配が不要だとか、
内情をよくわかっているスタッフを引き継げるとか、
メリットがあるのは確かです。

ですが実はデメリットも結構あるんです。
これを知らずに承継してしまうと
後々後悔する事にもなりかねません。

第一、そんな条件の良い承継案件だったら、
マーケットに出回るはずがありませんし、
ついでに承継金額も高くなると思うんです。

実際に私が見た過去最高の承継金額は、
3億円というものがありました。

これだったらいくら患者さんが付いていると言っても
新規開業した方がいいという判断に落ち着きますよね…。

また実際に良くあるのは、
院長であった旦那さんがお亡くなりになって
奥様から承継を依頼されるケースです。

しかしお亡くなりになってすぐであれば良いのですが、
こういうケースでは院長がお亡くなりになって1年後…なんて事も
結構多いんです。

そりゃ奥様だってショックが大きいでしょうし、
お子様が医師でない場合は、
何が何だかよくわからないままに
何とか閉院の手続きをしたけれども
このまま壊すのはもったいないし、
誰か後を継いでくれないかしら…と思ったのはいいけど、
すでに閉院してから1年以上が経っているとなると
患者さんは引き継げないし、
スタッフも戻って来ないでしょう。

承継案件と言ってもいろいろです。
承継だから有利という事は
実はそれほどないんです。

次に承継案件のデメリットを考えてみます。

承継案件のデメリット

まずはざっと思いつく所を列挙してみます。

1、
区画整理などで街が変わり人の流れも変わっている。
開院時には一等地だったが今はそうではない。

2、
医療機器などが古くなっており、
新院長の診療では新しい機器を買わざるを得ない。

3、
元院長の診療方針と新院長の診療方針が食い違う。
場合によっては診療科目も違って、
承継後に患者さんが一新する可能性がある。

4、
内装が経年劣化で汚れていたり、
動線が悪く、患者さんもスタッフも動きにくい。
全面的なリフォームが必要。時にはリフォームできない場合も…。
場合によっては建て替えが必要なケースもある。

5、
古株のスタッフが元院長の診療スタイル以外を認めない。
旧スタッフと新スタッフの間の関係性が悪い。

6、
ひと昔前の診療スタイルに患者もスタッフも慣れきっていて、
新院長の思うように変えられない。

7、
想定外の負債が発覚した。

8、
棚卸資産表と実際の棚卸在庫が合わない。

9、
想定よりも患者さんが来ない。
元院長の顔なじみの患者さんは離れてしまった。

10、
元院長やその親族が承継後も経営に口を出してくる。

いかがでしょうか?

もっと出す事はできますが、
このくらいにしておきます。

これはあくまでも第三者承継の場合であって、
親から子へ継がれる場合は別ですね。

ただその場合でも似たような事が起こる可能性はありますし、
時には肉親だけにもっとシビアな状況に直面する場合もあります。

少なくとも承継案件はおいしい…という認識を持つのではなく、
本当にメリットのある承継案件なのか詳細に渡り
チェックをした上でご判断されるのが良いと思います。

そもそも7割のドクターが承継を希望していて
1割に満たないドクターしか承継しない訳です。
そこにはやはり理由がある…という事だけでも
知っておいて頂きたいです。

それでは、また…。

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