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高条件求人をゲットして生涯年収を下げるパターン!

2020年8月26日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師のキャリアプランの専門家、
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

医療業界には
特有のルールや慣例や慣習があります。

しかし長い年月を経て
社会全体の常識に
段々と集約されていくと思うのですね。

日本経済や国家の財政、
そしてこのコロナ渦を考えると
集約化のスピードは速まっていきそうです。

 

本日のブログのタイトルは、
【 高条件求人をゲットして生涯年収を下げるパターン! 】
といたしました。

 

<目次>
1.高条件・高年収をゲット!
・高条件・高年収をゲットするキーワード
・本気でやれますか?自由診療
2.中長期的な視点が必要な医師のキャリアプラン
・医師の生涯年収
・後々後悔する事が多い医師の決断
*まとめ

 

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1.高条件・高年収をゲット!

どんな世界でも、どんな職業でも、
高条件や高年収をゲットしようと思えば
できない事はありません。

しかし一部の天才にしかできなかったり、
法的に問題があったり、
公序良俗に反していたり、
良識として認めがたかったりする場合に
果たしてどうするか?

死ぬ思いで努力をするか?
正義の魂を売ってまでも
高条件・高年収を優先するか?

この判断は人それぞれなのでしょうね…。

 

・高条件・高年収をゲットするキーワード

まず高条件・高年収が実現できる
キーワードについて考えてみます。

① 離島・僻地医療
② 開設管理者、雇われ院長
③ 希少科目、希少技術
④ 自由診療
⑤ コンプライアンス上の問題が多い医療

この辺りでしょうか?

突き詰めると
需要と供給のバランスなのですね。

採用ニーズはあっても、
着任してくれる先生が少ないという点が
高条件・高年収となるポイントです。

これらが複合的になればなるほど
有利となるのも確かですね。

ひとつずつ見ていきます。

まず⑤ですけど、
これはもう言語道断ですね。

私はある先生から
ここはオペ適用のない患者さんにも
平気でオペをするんだよ。
90歳を越えていてもするからね。
どうやら経営が上手く行ってないらしい。
こんな病院は早く辞めたい…と
伺った事があります。

他にも様々なケースがありますが、
ひとつ間違えれば
医師として責任を問われる事もあり得ますよね。

いくら高条件・高年収でも、
⑤のケースは避けるべきと考えます。

①、③は健全です。
それだけご苦労もあるでしょうが、
状況が許すなら
仮に何年かだけでも
高条件・高年収のために
また自分自身の経験値アップや
視野を広げるためにも
引き受けても良いかもしれませんね。

②については、
当ブログでは何度となく書いていますが、
安易に乗るのは危険と思います。

詳しくは下記を参考になさって下さい。

 

<参考>
まだまだ続く雇われ院長の失敗事例!

 

・本気でやれますか?自由診療

次に④の自由診療です。
ここは慎重に考える必要がありますね。

私は自由診療を否定するものではありませんし、
今までも何名か自由診療を志す医師を
自由診療のクリニックにご紹介した事もあります。

特に美容系のクリニックさんでは、
まさに高条件・高年収を実現できるケースが多く、
それに魅力を感じる方も少なくないと思われます。

ただ私が思いますに、
本気で自由診療の世界で
成功したいと思うなら良いですが、
高条件・高年収「だけ」を
目当てに進むのはどうか?と感じます。

美容外科や美容皮膚科の場合は、
とてつもない手技を持ち、
とんでもない高給を稼ぐドクターも存在します。

でもこういう先生は、
何年もこの仕事を続けており、
知識と技術と人柄で
患者さんを獲得し続け、
患者さんから高評価を頂けているのですね。

だからこその高条件・高年収です。

なかには形成外科出身でないと
ある一定水準以上には上がらないとか、
厳しい基準もあります。

また患者獲得のために
SNSが義務付けられていて、
患者を獲得できないドクターは
翌年度から給与がダウンしたり、
また患者を獲得しても
上の先生が施術するので経験値が上がらないなど
決していい事づくめではないのですね。

なかには何の経験も要らない。
やる気だけあればいい。
それで高条件・高年収がゲットできるという
驚くような求人もありますが、
これ、普通に考えて、
あり得る話しでしょうか?

必要なのは医師免許だけ。
これで何十年も高給を得られるなんて
疑問を感じませんか?

大変に残念ではありますが、
そう甘くはありません。
失敗事例も多いです。

なかには保険診療に戻りたいけど
年収を500万~1000万くらい下げなければならず、
それは許しがたい…と、
でも他に同レベルの年収が得られるところがなく
辞めるに辞めれない…と、
悶々とした日々を過ごす先生もいらっしゃいます。

若手医師の中には
自由診療の長所しか見えない中で
思い切り飛び込んでいく方もおられますが、
短所もしっかりと把握の上で
その上で中長期的な視点で
じっくりとご検討いただき、
それでもこの世界で勝負したいというなら
その段階で飛び込んだ方が良いと思います。

自由診療は甘くないです。
本気でやるならいいですが、
単に高条件・高年収に惹かれて…であれば、
もう1度考え直した方がよいです。

 

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2.中長期的な視点が必要な医師のキャリアプラン

医師の場合は、
何でもいいなら
次の職場で高条件・高年収をゲットする事は
そう難しい話しではありません。

ですが、問題はその後なんです。

今まで1500万円の年収だった先生が、
翌年度から年収が3000万円に上がったとします。
もう1度、1500万に戻りたいとは
普通、思いませんよね?

でも戻らねばならなくなる時も
少なくないんですよ。

3000万になった年収が、
4000万、5000万と増え続けるならいいでしょう。
でもその為には
想像できないくらいの努力が必要かもしれません。
悪魔に魂を売らねばならないかもしれません。

またやりたくない事を
やらねばならない事も多いでしょう。

「今」とか「次」だけ良ければ
いいものではないんですよね…年収って。

医師人生って長いんです。
5年、10年、20年、30年という
中長期的な視点が必要不可欠と考えます。

 

・医師の生涯年収

医師の生涯年収に関しては、
下記をご参考にして下さい。

実は当ブログの中で
最も読まれている人気記事です。

 

<参考>
キャリアの選択は年収だけでいいのか?

 

働く人間として、
自分の仕事ぶりが評価され
給料が上がっていく事は
多くの人が望んでいると思います。

嬉しいことですし、
やりがいや励みにもなりますよね。

もちろん最優先はお金じゃない!という方も
かなり多いと思いますし、
まあ稀にお金なんてどうでもいいという方も
いらっしゃる事はいらっしゃいますね。

医師の場合は
余程のことがない限り、
生活に困窮するということはありませんから、
多少の年収の高低は許容できる事もあるでしょう。

ただハードワークは報酬で報われたいし、
高い技術や知識には高額報酬があって欲しいし、
今までの苦労を金銭面で報われたいとか、
難病の患者を救うことにはそれなりの対価が欲しいとか、
命を削って患者を診てるのだから
せめて経済的には恵まれたいとか、
そういうお気持ちも充分に理解できます。

ここで私が言いたいのは、
高給はNGとか、
高年収など考えてはダメとか、
医者はお金のことなんて考えるなとか、
もちろんそんな事ではありません。

お金も大事です。

高給を求めるのは
働く人間としてごく普通だと思います。

プライドを持って、
よい仕事を追求するからには
それと同時に
よい条件を追求してもいいと思うんです。

私がここで声を大にして言いたいのは、
「今」とか「次」の年収だけでなく
「生涯年収」を考えましょう!という事だけなのです。

 

・後々後悔する事が多い医師の決断

年収を下げられた。
年収ダウンは許容できない。
生活水準を落とせない。

高額年収だからここにいるのに
年収が下がるならここにいたくない。

お金の怖さってのを感じます。

急激に上がった年収は
急激に下がりやすい傾向にあります。

緩やかに上がった年収は
緩やかに下がる傾向にあります。

ドーンと3000万の年収になれば、
ドーンと下がる可能性もあるのです。
しかし3000万の生活水準になってしまうと
急に1500万の生活水準に切り替える事はしにくいのですね。

それどころか、3000万の年収を見込んで
高額のローンなどを組んでしまうと
もう目も当てられない状況に陥ります。

キャリアプランも同様です。
目先の事ばかりにフォーカスするのではなく、
中長期的な視点が必要不可欠です。

私は年収にも同じ構図があると考えてます。
目先の事ばかりにフォーカスすると
痛い目に合う可能性を高めてしまいます。

中長期的な視点を持って
生涯年収をいかにして上げるか?を考えた方が
健全な職業人生を送ることができると思います。

 

*まとめ

先日、億単位の投資をする医師が
マーケットの乱高下に巻き込まれて、
相当の苦境に陥っている話しを伺いました。

億ですよ、億…。
それもたかが数週間、数か月で
溶けてなくなるどころか
借り入れた資金の金利も負担となり、
相当に苦しんでいるそうです。

これからは真面目に仕事をする…と
おっしゃっていました。

お金って怖いです。

村上龍さんは
「お金で幸福は買えないが、
不幸は避けられる」と述べてました。

しかしよくよく冷静に考えていると
お金で幸福は買えないし、
お金で不幸になる事も多いように感じます。

だからこそ目の前のお金に執着すると
ロクなことがないのかもしれません。

せめて中長期的な視点でお金を考えた方が
少しは無難なのかもしれませんね。

これは人生の生き残り戦略としても
有効ではないでしょうか?

本田健氏は
幸せな小金持ちとじっくり話してみると、
彼らが明確な人生の哲学を持っていることがわかります…と
述べています。

悪知恵を働かせて
お金、お金とお金のことばかり考えるのではなく、
生涯年収を上げるために
健全に自分を成長させた方が
よいと思われませんか?

幸福になるための人生哲学を手に入れて
それを生涯年収に結びつけませんか?

それでは、また…。

 

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