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退職代行サービスの是非とは?医師も使うべきなの?

2024年7月17日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

円安が続きますね…。
それだけ通貨を売られる国に
なってしまったということでしょうか?

GDPはドイツに抜かれて4位になったそうです。
5位のインドにもすぐ抜かれそうな気配です。

国民1人あたりの名目GDPは世界で38位とのこと。

日本はよく生産性が課題と言われますけど
私たち日本人は
そんなに効率が悪い働き方をしているのでしょうか。

お役所のIT化の遅れは致命的に感じますし、
ハンコだ、紙だ、FAXだ、と
昭和が今だに続いているようです。

自民党と財界は
お代官様と越後屋みたいな癒着を
まだ当然だろうというように考えているみたいですし、
無駄遣いをして財政が悪化すれば
増税、社会保険料増と
まるで無尽蔵にお金があるかのような
稚拙な政策を平気で実行していますね。

国破れて財務省あり…じゃ困るんですけどね。

こんなんじゃ若い方々は希望が持てないどころか
絶望を感じてしまうのではないでしょうか。

でも土俵を変えれば
世界最高峰の仕事ができるんじゃないか?

グローバルだけが戦場じゃない。

そんなことを考えたりもするのですが
いかがなものでしょうかね?

 

本日のブログのタイトルは、
【 退職代行サービスの是非とは?医師も使うべきなの? 】
といたしました。

 

<目次>
1.退職代行サービスの存在価値とは?
・退職代行サービスとは何だ?
・なぜ退職代行サービスを使うのか?
2.医療業界における退職代行サービスとは?
・雇用する側にとっての退職代行サービス
・雇用される側にとっての退職代行サービス
*まとめ

 

 

1.退職代行サービスの存在価値とは?

最近、退職代行サービスを利用する方が
かなり増えているというニュースを見ました。

特にゴールデンウイーク明けに
入社後間もない新入社員が相当数依頼したらしく
何だか私は絶望的な気分になりました。

まあ、最近は嫌なら辞めていいとか、
無理して我慢する必要はないとか、
バラ色の職場は他に必ずあるとか、
そんな社会的アナウンスが増えていますので
しょうがないんだろうなとは思いますけど、
それでもですね、それでも
私は断固としてこういう風潮に反対します。

理由はシンプルに
自分の「キャリア」にマイナスとなるからです。

気持ちとしては理解できるんですよ。

ですけど、ひと昔前と比較したら
いわゆるブラック企業は少なくなっていますし
理不尽なことがあれば
労働基準監督署に駆け込んだり
弁護士をつけて戦うなり
いくらでも方法がありますよね。

退職の申し出をしたのに辞めさせてくれないとか
そういう状況ならわかるんですけど
退職の申し出すらせずに
いきなり退職代行サービスを使うというのは
社会人として、1人の大人としていかがなものでしょうか。

 

・退職代行サービスとは何だ?

まずは退職代行サービスとは何か?というところからですが
wikipediaによりますと
「労働者の退職の手続を代行するサービスである」として
下記のように説明しています。

退職代行サービス wikipedia

それほど高い料金ではないものの
わざわざお金を支払って利用するサービスでしょうか?

退職時のトラブルに関しては
弁護士でないとできない非弁行為という問題もありますし、
ちなみに過去にはこんな記事を書いたこともあります。

退職の申し出を強く慰留された医師…。
退職代行サービスを利用した結果?

もうひとつ、弊社が事務局を務める
医療ビジネス健全化協議会、通称IBIKENのサイトで
下記のような記事を発信しました。

<医療業界でも適正な働き方が求められます!
~センチュリー法律事務所 小澤亜季子弁護士より~>

ハッキリ言いますと
退職代行サービスとはビジネスとして
私は疑問を感じています。

本職の弁護士が請け負うならまだしも
ビジネスとしてサービス提供している会社は
早晩廃れると思います。

だって労働基準法には退職の申し出をすれば
14日後には辞めることができるんですよ。

いくら会社や上司が引き留めようと
強行に辞めることは可能なのです。

そういうやり取りが嫌だったり、
プレッシャーがストレスになるのを避けたいのでしょうけど
法律が味方になっている以上
自分でお金を払って退職代行サービスを利用するほど
高い介在価値はありますでしょうか?

法律通りに退職させるだけなら
私にだってできちゃうんです。

その程度の価値ですから
料金はわりと安価です。

数万円レベルなんですけど
業者としてはこれだけじゃ食べていけません。

それほど利用者が多いわけではありませんし、
ぶっちゃけ参入障壁はないと言ってもいいくらいです。

するとプラスαの料金を取ろうとするんですね。

未払い残業代はありませんか?
パワハラやセクハラを受けていませんか?

でもこれは非弁行為です。
つまり弁護士でないと請け負えないのです。

ここにトラブルの元があります。

 

・なぜ退職代行サービスを使うのか?

おそらく利用者の方は
辞めたいという思いが強くなり過ぎて
そのリスクをあまり考えていないのではないでしょうか。

万が一、退職代行サービスを使わざるを得ないなら
私なら弁護士が担当してくれるところに依頼します。

でも依頼せずに退職する術を考えて
おそらく問題なく辞めることでしょう。

私の今までの転職経験のなかでも
正直ブラック企業もありましたけど
無事に辞めることができています。

意思を伝えて
意志を曲げないという
ただそれだけなんですよね。

おそらくそれが難しい人が
退職代行サービスを利用するのでしょうけど
トラブルに巻き込まれないか?
それがとても心配です。

もう辞めると決意を固めているわけですよね?
法律的には何ら問題ないわけです。

上司に言い出しにくいとか
何を言われるか怖いとか
いろいろあるのでしょうけれども
まずはきちんと自分の口で退職の申し出をすることを
私はおススメしたいです。

それが社会人としての責務だと思いますし、
嫌になったとはいえ
お世話になった職場への礼儀ではないでしょうか。

ただし、退職の申し出をして
それでも辞めさせてくれないのであれば
その時に退職代行サービスに依頼するのはいいと思います。

法律を守らない職場ならば
徹底的に争うのも致し方ないでしょう。

でもこういう職場なら
揉める可能性は少なくありません。

だからこそ弁護士が運営する
退職代行サービスが望ましいのですね。

 

<参考>
退職時に医師がやってはいけないこと?

 

 

2.医療業界における退職代行サービスとは?

と、まあ退職代行サービスを批判しつつ
それを利用する方に対しても
あえて厳しい言い方をしてみましたが、
根本的な要因は退職代行サービスのようなものを
必要とさせてしまった企業側にあるのだとは思います。

私が若い頃、それこそ20年、30年前と比較すれば
かなり良くはなってきていると思うのですが
それでも今でも驚くようなヒドイ話しはありますからね。

組織の問題も大きいですが、
私はトップの問題が最も大きいと考えています。

医療機関であれば理事長や院長、
会社であれば社長でしょうね。

この人たちが腐っていたら
そりゃまともな組織にはなりません。

ただ難しいのは
トップがダメだ、トップが悪い、
トップがロクでもないというのは
もう宿命みたいなもので
必ず誰かがそう思うものなのです。

例え100人の人が素晴らしいと思っても
たった1人の人がトップがダメと思えば
その人にとってはダメなトップなのですね。

真実はどちらにあるでしょうか?

 

・雇用する側にとっての退職代行サービス

恥を忍んで言いますが
私も1度だけ退職代行サービスを使われたことがあります。

正直ショックでした。
なぜなら退職の申し出すら受けていなかったからです。

しかもただでさえ休みがちで、
その理由が通勤が大変なんだと…。

そりゃ満員電車は誰だって辛いですし、
気持ちはわかりますけど
それで休んでしまうとは。

こちらとしては通勤時間帯をズラすることを許可し、
9時でも、10時でも、11時でも良いとしたのに
出勤できなかったんですね。

まだ入社して半年も経っておらず
さすがにこれでは続けるのは無理かな?と思ってました。

最初は休むという連絡があったのに
段々と連絡すらなく休むようになりました。
いわゆる無断欠勤ですね。

ですから退職の申し出があれば
すぐに認めたと思います。

それがいきなり退職代行サービスの会社から連絡が入り
辞めさせろ!と高圧的な態度なのです。

いやいやこちらとしてはどうぞというところでしたが
こちらに何か非があるかのように横柄な態度。

言いたいことは山ほどありましたが
速やかに手続きを取りました。

退職する際に言いにくいのはわかります。

私も過去4回自分が退職の申し出をしましたので
なかなか切り出しにくかったり、
それがストレスになったりもした経験があります。

また退職の申し出をされたことだって
長く管理職をしていますので
それこそ何度となくありまして
言いにくいのだろうなと想像はできましたから
できるだけ穏便に、引き留めなどせずに
柔らかく対応してきたつもりです。

それでも上長に対して辞めると言うのですから
プレッシャーもあるでしょうし、
もし強い引き留めにあったらどうしようとか
もし認めないと跳ね返されたらどうしようなど
そんな思いはあるでしょうね。

でも、それ、法律で禁止されてるんですよ。

丁寧かつ真摯な話し合いの結果として
残って頑張るという選択はあるでしょうけど
無理やりというのは通用しない時代です。

ブラック病院とか、ブラック企業ならわかりますが
今は昔ほど多くありませんし、
そもそものブラックの定義ですら
意外と属人的なものでもありますからね。

これは個人的な見解ですけど
私は退職の申し出をされた時点で
ある種の負けを認めます。

その人を辞めようと決断させてしまった段階で
会社に何かが足りなかったのだろうな
自分に至らないところがあったのだろうなと思います。

ですから基本的には引き留めなどせずに
本人の意思を尊重します。

でも世の中にはそんな物分かりの良い経営者ばかりではなく
恩義を感じないのか!
どれだけ世話してきたと思ってるんだ!
そんなことを言う経営者は少なくないと思うんですね。

ところが本人のなかでは
もう結論が出ているのですから
さすがに何を言っても難しいでしょう。

翻意してくれることは
かなり稀なのだと思います。

それで怒鳴り散らしたり
あと2年は辞めることを認めないとか、
こういう輩が存在しているから
退職代行サービスが流行ってしまうのですよね。

組織にとっては
退職代行サービスなどを利用されない
そんな運営を心掛け実践することが肝要でしょうか。

まあどうしても一定数は出てしまうと思いますけど
できるだけ自分の口で申し出て
きちんとした話し合いをして
飛ぶ鳥跡を濁さずできれいに退職できるように
社員教育と、風通しの良い組織づくりが必要なのでしょうね。

医療機関においては
大学病院、自治体病院では
一部いまだに古い慣習が残っていて
1年前に退職の申し出をしないと認めないとか
お礼奉公を済ませないと許可しないとか
こんなケースもあるようですし、
クリニックでは院長の権限が絶大ですので
ひとつ間違えるとハラスメントとされるようなこともあると
時々に耳にしたりします。

ただどこもかしこもではありませんし、
どんどん良くなっているのは間違いありません。

医師に選ばれる医療機関であることが
それこそ経営の大前提となりますから
この方向性で加速度を増していくといいですね。

いずれにしても組織においては
退職代行サービスを使われない運営こそが
強く望まれるのでしょう。

私も精進します。

 

・雇用される側にとっての退職代行サービス

法的にも問題はありますが、
もしですよ、もし、
「逆」退職代行サービスなんてものができたら
どう思われますか?

我が国では解雇はほとんど認められていませんから
実現の可能性はゼロに近いですし、
何より倫理的にも言語道断だろうなと私は思います。

ただ冷静にここで考えたいのは
日本の雇用環境とは労働者が有利であるということです。

労働者は退職代行サービスを使って
いつでも辞めることはできますけど
雇用主はどんな働きぶりの社員であっても
解雇は基本的にできません。

万が一解雇しようとすると
長年に渡る対応が必要となり
しかも不当解雇などの訴訟リスクも請け負うわけで
敗訴する可能性もわりと高いのですね。

だから財界の一部では
解雇しやすくしてくれと政治家を巻き込んで
法制化を望んでいるのです。

もちろん解雇できないのは
過去、雇用主があまりにも安易に解雇したり、
悪辣な職場環境を放置していたり、
ハラスメントが常態化してきたりしていて
政治や行政としても対応せざるを得なくなった。

そういう歴史が厳然とあるのは百も承知ですけど
現状は少しバランスが悪いように感じます。

どうしても雇用主のほうが強いから
フィフティフィフティとも言いませんが、
せめて労働者と雇用主の力関係を9:1か、
8:2くらいにしてもいいんじゃないでしょうか。

今は法的には10:0ですからね。

「逆」退職代行サービスが認められたら
各企業が問題社員をこぞって辞めさせるような
そんな展開が予想されますが、
今は各労働者が問題企業を退職代行サービスを通して
それこそ電話1本、メール1通で辞めているのが現状です。

再三申し上げますように
退職の申し出をしても認めない、
退職届を受け取らない
強烈な引き留めを説教とともにするなど
こういう悪質なケースなら
退職代行サービスを使うのも致し方ないと思います。

労働基準監督署や弁護士や社会保険労務士など
他にも頼るべき専門家は存在しますけど
手軽さという点ではいいのでしょうか。

職場と言ってもひとつやふたつではありませんし、
経営者や上司も同じです。

退職代行サービスを使ったほうがいいケースもあれば
使わなくても全然問題ないケースもあるでしょうし、
むしろ使わないほうがいいケースもあると思うのですね。

それをケースバイケースで説明できない以上、
あくまでも一般論にはなりますけど
ファーストチョイスが退職代行サービスというのは
ちょっと安易な判断ではないでしょうか。

何らかの意思表示や行動の結果
埒が明かないとなれば
使わざるを得ないケースもあるでしょう。

私の知る限りでは
20代、30代の若い方が利用することが多いようです。

稀にブラックな職場ですと
40代、50代でもあるようですね。

医療業界におきましては
利用したほうがいいのか?と
悩んでいた医師がいらっしゃいましたが
さすがに医師が依頼するのは少ないでしょうか?

ただ看護師をはじめとしたコメディカルスタッフは
かなり多いと伺ったことがあります。

これは退職代行サービスを運営する方から聞いたので
あながち誤った見方ではないでしょう。

突き詰めると組織論であり、
上司部下の人間関係でもあり、
職業観や労働観、仕事論の世界なのかもしれません。

別に苦しい選択をせよ…
なんてことを言うつもりはありませんが
あんまり楽なほう、楽なほうに流れてしまうのは
後々自分を難しくしてしまうかもしれません。

経験値が浅いままですからね。

キャリアや人生って長期戦ですから
実に様々なシーンに直面するものです。

その時に頼りになるのは
今までどんな経験をしてきたか?

楽しい思いも、喜ばしい出来事も、
苦しい思いも、悩ましい出来事も、
その全てが肥やしになるのだと思うのです。

それを敬遠して
楽なほうを安易に選択してしまうのは
自分のためにもマイナスではないでしょうか。

ま、最終的には自己判断ですし、
自己責任でもありますから
外野がどうのこうのと言う問題ではありませんが
私のような仕事をする人間としては
自分の将来のためにプラスとなるほうを
選んでいただきたいものだと切に願います。

使うべき時は躊躇なく使う。
使う必要がそれほど高くない時は自分で何とかする。

それくらいのスタンスが
ちょうど良いのかもしれないなと
私は思います。

 

<参考>
医師が他者の退職理由を活かす効果的な方法とは?

 

 

*まとめ

退職代行サービスについて書くつもりでしたが
それなりには書いたと思いますけど
少し話しが取っ散らかってしまったでしょうか。

私の文章らしいとも言えますが
読みにくかったら申し訳ありません。

正直、100人の労働者と100の職場があるとすると
とてつもない事例や特徴があるものですし、
実際には何千万という方が働いているのですから
ここで一刀両断とはできないなと思いながら書きました。

本当にケースバイケースだと思うのです。

ただ倫理的な問題はあるでしょうし、
あえてここで退職代行サービスはこうだ!と
変に結論めいたことを言うものでもないなと思いました。

皆さんは退職代行サービスについて
どうお考えでしょうか?

おそらく置かれた立場や
今の境遇や働きがいなどによっても異なるでしょうし
同じ人でも今と3年後と10年後では
全然違うことをお考えになるかもしれませんね。

でも働くってそれでいいとも思います。

今が全てではありませんし、
時代や社会の変化とともに
柔軟に変わるべきものとも言えそうですね。

きっとこれからも様々なキャリア論が生まれて
多くの制度ができ上がることでしょうし、
その都度我々は賢く対処していくのが良さそうです。

さすがに「逆」退職代行サービスなんてものは
そう簡単に認められるとは思いませんけど
水面下では似たようなことが行われていることもあり、
何がどうなるか…

一寸先は闇だなあとつくづく思います。

それでは、また…。

 

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