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浅い「キャリア論」にご用心!

2024年10月16日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

私は自分が長く
転職エージェント業界にいるからなのか
どうも昨今のこの業界は
軽薄で、軽率で、軽々しくて
無分別で、短慮で、無思慮で、
あまりにも薄っぺらであるように感じられて
イライラしています。

これに拍車を掛けるように
求人サイトの運営企業も
転職すればバラ色の世界が広がるとばかりに
実にむやみやたらな宣伝広告を繰り返していますね。

個人的には
日本の転職マーケットは
転職エージェントと求人サイトが
粉々にぶっ壊しているように思えて仕方ありません。

それはなぜか?
現場を知らない経営者が多すぎるのです。

もしくはキャリアを知らない経営者が多く、
キャリアをただのマーケティング用語に
貶めてしまっているのですね。

私には日本経済低迷のひとつの理由に
「キャリア軽視」というのがあるように思えます。

転職の前にキャリアなんですよ。

生活や暮らし、そして家族のためにも
キャリアを考えないといけないのです。

ある意味では「人生の土台」と言っても
過言ではないと思うのですね。

今回は「キャリア論」について
私なりに真剣に考察してみようと思います。

 

本日のブログのタイトルは、
【 浅い「キャリア論」にご用心! 】
といたしました。

 

<目次>
1.キャリアを何だと思ってるんだ?
・浅いキャリア論
・軽いキャリア論
2.本来あるべきキャリア論とは?
・人生を向上させるキャリア論
・自分を世のため人のために活かすキャリア論
*まとめ

 

 

1.キャリアを何だと思ってるんだ?

キャリアとは何だ?

当ブログをお読み下さっている
賢明な医師の皆さまは
私がキャリアとは「スキル」と「経験」であると
何度も述べているのはご承知のことと思います。

一応の定義付けではありますが
今のところこれ以上の定義が思いついていないのです。

今のキャリアとは
自分がすぐに即戦力となれる「スキル」であり
今まで積み重ねてきた「経験」のことです。

キャリアプランは
これからの未来に対しての計画ですから
どんな「スキル」を身につけていくのか?
いかなる「経験」を手に入れていくのか?

この点を問い続けるべきですし、
「キャリア相談」とは
転職を前提として話しをしたり
すぐに求人を提案することではないでしょう。

こんなことをしているから
転職エージェントの価値が下がるばかりなんですよ。

もっと純粋にキャリアについて
喧々諤々と語り合うべきではないでしょうか。

経営者は猛省すべきですけど
そもそも現場を知らないですし、
興味すらないのですから
もう救いようがないですよね。

これもいつも言うことですが
キャリアに正解はありません。

5年後、10年後の望ましい未来を想像し
いくつかの選択肢の中から決断をして
選んだほうを良くしていくしかないのです。

その意味では
・選択肢を得ること
・誤った決断をしないこと

この2点が大事になるのですね。

そのために「キャリアの4ステップ」という
プロセスを着実に歩んでいくことが必要になります。

まずは「キャリアドリフト」をして
多様な経験をしておきましょう。

次に自分ならではの「キャリアアンカー」を
熟慮の上で見い出していきましょう。

その上で自分らしい
「キャリアプラン」を設定し、
どう実現すべきかという
「キャリアパス」を模索しましょう。

このキャリアドリフト → キャリアアンカー
→ キャリアプラン → キャリアパスというステップを
何度も何度も回していくことが肝要です。

これが自分のキャリアを
過去、現在、未来という時間軸で
段々と良くしていく秘訣であると考えます。

そして私は「キャリアプラン3カ条」も提唱しており、
①中長期的にキャリアプランを考えましょう。
②オリジナリティ溢れる自分らしいキャリアプランを考えましょう。
③ライフプランをベースにしたキャリアプランを考えましょう。

この「中長期」「オリジナリティ」「ライフプラン」という観点も
キャリアを考える際には絶対に必要です。

いずれかが欠けてしまうと
先々苦しむこともなきにしもあらずですから
是非この「キャリアの4ステップ」と
「キャリアプラン3か条」は
頭の片隅に置いておいていただけると嬉しいです。

 

・浅いキャリア論

キャリアってお金だけですか?
楽して稼げればキャリアアップですか?

転職して年収アップとか
転職してバラ色の生活を手に入れようとか
そんな宣伝広告を見ると
もう絶望的な気持ちになります。

キャリアって何?と
こういう会社に問い掛けたら
きっと驚くほど情けない答えが返ってきそうですね。

い・い・で・す・か!?

キャリアってそんなに浅くないですよ。
仕事ですよ、職業ですよ、
普通の大人なら1日のなかで
もっとも多くの時間を費やさねばならないのですよ。

自分が食べていくために
家族を養うために。

まあ良くも悪くもですけど
昔から働かざるもの食うべからずと言われるように
誠に残念ですけど
そういうものと相場は決まっているんですよ。

別に抗うのは自由ですけど
どうやって食べていきます?

誰にだって50代、60代は来るんですよ。
その時に働く場がないのは辛いです。

お金のためのキャリアなんて
100%潰されますよ。

だってキャリア自体が
そのためにはできていませんから。

あくまでもキャリアの結果としての
「収入」なのです。

収入ありきのキャリアなんて
キャリアじゃないと思うんですよね。

だってキャリアとは「スキル」と「経験」ですから
収入に直結しないものは排除…では
キャリアアップできなくないですか。

収入は結果論なのですよ。
そして収入以外にも譲れないものって
個々それぞれいろいろあるんじゃないでしょうか。

それが大事なんです。

年収が1500万と1600万のところがあって
拘束時間が月間に50時間も増えるのならば
別に1500万でいいやという決断を下す方もいますよね。

そりゃ年収が1500万と3000万だったら
拘束時間が長くても、ノルマがキツくても
3000万もらえるなら致し方ないかと
考えることもあるかもしれませんけど
そこまで差が付くことは稀ではないでしょうか。

それと年収について
いつも私が述べることですけど
「今」とか「次」の年収も大事なのですが
「生涯年収」を考えたほうがいいです。

1度上がった生活水準は
そう簡単には落とせませんし、
年収を維持するために
やりたいことができないとか
やりたくないことをしなければならないというのは
思いのほか辛いですよ。

こういうことを前提にしても
お子さんが医学部を目指すことになったので
収入を第一に考えねばならないということもあり得ます。

ケースバイケースですけど
それでも私はキャリアプラン3か条のひとつ
ライフプランをベースにキャリアプランを考えましょうを
声を大にして言いたいですね。

昭和の時代なら
家庭を後回しにして仕事に没頭するとか
子供の寝顔しか見れないとか
そんなことが普通でありましたけど
もうそんな時代じゃないですよね。

キャリアの根底には
ライフプランが必要です。

ライフプランとは
生活であり、暮らしであり、家族であり、
自分の価値感や判断基準が問われます。

もしここがグラグラしているならば
まずは足元を固めたいですね。

ただ私自身のことを振り返ってみると
どうでしょうね~
ある程度の方向性が見えてきたのは
30代後半くらいだったと思います。

その後は、40代、50代と
年を経るごとに確固たるものとなっていったのですね。

ですからあんまり焦らなくていいです。
むしろ焦りは禁物です。

若い頃なんて過ちばかりですよ。
ん、私だけ?

いや様々な失敗を乗り越えてこそ
見えてくるものとも言えるでしょうか。

孔子曰く…
30にして立つ
40にして惑わず
50にして天命を知る…です。

太古の昔から
人間の成長とはこういうものかもしれません。

浅いキャリア論に惑わされることなく
自分の5年後、10年後、20年後のために
今を大切に生きていくのがいいですね。

 

・軽いキャリア論

浅いキャリア論とともに
軽いキャリア論も目立ちますね。

とにかく軽薄…。

どうせ未来なんか
どうなるかはわからないのだから
今を一生懸命に生きればいいんだよ。

キャリアなんか考える必要ないよ。
どうせ何とかなるんだから。

ま、そりゃそうですけど
先のことを考えずに
今ばかり優先するのは危険ですよ。

今だけカネだけ自分だけ。

こういう方向に陥りがちですし、
自己中心的になってしまうと
視野が狭くなって
見るべきものが見えなくなります。

高度経済成長のころは
社会全体が右肩上がりだったので
キャリアなんて考えなくても
全体に引っ張られて
段々と良くなったんですよね。

ところがバブル崩壊から
失われた20年と言われる経済停滞期を迎えて
「全体」が崩壊しました。

二極化の始まりです。

勝ち組はより勝ち組に
負け組はより負け組に
もうまっしぐらになっていますよね。

別に勝ち負けだけではないですけど
一億総中流と言われていた分厚い中間層が
ゴソッと抜け落ちて
一部の勝ち組と多くの負け組になりつつあります。

この傾向に流されてしまったら
いつの間にか自分のポジションは
相当に厳しいところに追い込まれてしまうかもしれません。

気づいた時には遅い…では
やっぱり困ると思うのですね。

そうならないために
「キャリア」を考えるべきではないでしょうか。

こんな流れに逆らうための
唯一の武器ではないかと思います。

「スキル」と「経験」で戦う。

そしてさらに新たなスキルと経験を身につけて
将来的にどういう形で社会に貢献し、
世のため人のためになっていくのか?

それを考えるのが「キャリアプラン」です。

つまりレゾンデートルが問われるわけで、
生きた証をどう残すかという話しにもなるでしょうか。

若いうちはポテンシャルで
何とかなるものです。

でも30代も半ばを過ぎて
後半から40代になってくると
世の中は急に厳しくなってきます。

あなたは何ができるの?
どれくらいできるの?
これから何がしたいの?
給料に見合った仕事はできるの?
組織にどういう貢献ができるの?

これらのことに
私は…と明確に答えられないようでは
自分が困ってしまいます。

電話対応ができますとか
Excelが使えますでは
恥ずかしいですよね(笑)

 

<参考>
リスクを回避する「キャリアの4ステップ」という
キャリアリテラシーの原点とは?

 

 

2.本来あるべきキャリア論とは?

浅くて軽いキャリア論では
将来の自分自身を苦しめてしまうのは間違いありません。

採用する側は
何ができるのか?
長くいてくれるのか?
だいたいここを見ていると思います。

だからこそ…
私はこれができます
このくらいできます
これくらいしてきましたということに
客観性を付加して説明できると
採用側は安心できます。

そしてキャリアプランを伝えることにより
この人は何年くらいはいてくれそうだとか
こういうところで活躍してくれそうだとか
正しい判断が下せるようになりますね。

まあ合わなければ
お見送りとなるでしょうけど
それはこっちも歓迎ではないでしょう。

ついでに言うと
年収もキャリアに応じたオファーをされる場合は
だいたい適切なのですね。

退職者が出るので
何が何でも採用しなければならないので
高給で迎えるとか
こういう邪な事情を背景にした年収アップは
後々あまり好ましくない事態が起こりがちです。

年収って上がればいいというものではなく
キャリアを適切に評価してくれるかどうかが大事なのです。

入社後、キャリアアップしたから
年収も当然上がる。

こういうのが良くないですか?
そこに何らかの事情が横やりしてくるようですと
いくらキャリアアップしても
ずっと年収が上がらないということになりかねません。

まあキャリアを正当に評価するような
まともなところは
それほど多くないかもしれませんけどね。

 

・人生を向上させるキャリア論

毎日の仕事に働きがいがある。
日々の仕事に充実感がある。
明日が楽しみだ。

こんな毎日を送っている方は
思いのほか少ないのかもしれませんね。

でもそれは外部環境の問題もありますけど
それだけではなくて
自分自身の姿勢や考え方にも
原因があることも少なくないと思われます。

主導権を握らないと
体よく使われてしまって
いわゆるコマになりがちです。

社畜という奴ですね。

それを防ぐためにも
自分らしいキャリアを持っておくことが
大事になるのではないでしょうか。

キャリアはそれ単体で存在するものではなく
あくまでもより良い人生を送るために必要です。

ですから人生をより良くしようと思わないなら
キャリアなんて不要ですね。

ですけど普通に向上心のある方なら
より良い人生のために
より良いキャリアを得て
毎日を充実させようと考えるのは
自然なことだと思います。

まあ、そうは言いましても
「どこまで?」の問題はありますよね。

過重労働に近いハードワークでは困りますし
ノルマなどプレッシャーの強い職場も望ましくありません。

環境に左右される働き方では
いいキャリアを歩んでいるとは言えませんから
やはり自分のキャリアプランに沿って
主導権を職場に譲り渡さない
あくまでも主体的にキャリアを向上させる
そういう展開が最適ではないでしょうか。

100%とは言いませんが
70~80%くらいなら充分に実現可能と考えます。

キャリアとは生活のベースです。
しっかり積み上げるに越したことはないと思います。

 

・自分を世のため人のために活かすキャリア論

キャリアって
突き詰めていくと
どこまでも深く追求できるんですよね。

人生とは何だ?
働くのは何のためだ?
なぜ仕事をしなきゃいけないんだ?

そもそも私たちが生きているのは何のためだ?
人間は何を成すべきなんだ?
生きる理由はなんだ?

そこまで考える必要はないのかもしれませんけど
私はキャリアを考え続けていくなかで
どんどん深くはまり込んで
まるで底なし沼にいるようです。

もちろん良い意味でですよ。

だからと言って
別に嫌な感情を持っているわけではなく、
むしろそれが楽しいのですね。

哲学を学ぶようになったのも
きっかけはキャリアのような気がしています。

別に私のようになる必要はなくて
皆さんそれぞれの個性を発揮して
自分らしいキャリア論を確立することが肝要です。

キャリアを真剣に考えるのも
浅く、軽く考えるのも
私たち個々の自由です。

あまり考え過ぎて
袋小路で彷徨うのはおススメできませんが
どうせなら本気で考えたほうが
未来の自分に
ステキなプレゼントを渡すことになると思います。

人間なんて
所詮1人では生きていけないじゃないですか。

私たちが着ている服は
誰かがデザインし
誰かが原料を調達してきて
誰かが生産し
誰かが流通し
誰かが販売し
それで気持ち良く着ているわけですね。

食べ物だって
住まいだって
移動手段だって
働く場所だって
スマホやパソコンだって
何から何までが
誰かの仕事の恩恵を受けているのですよね。

こうして社会はでき上がっているのですから
自分もその一員として
何らかの形で社会貢献せねばなりません。

これは大人としての当然の責務です。

それなのに昨今では…
これは嫌だ
あれも嫌だ
働きたくねえ
出勤したくねえ
やってらんねえ
給料が低い…って
何だか幼稚なことを言っている人が
段々と増えているように感じます。

自分にメリットがあることは享受するけど
自分にデメリットがあることはしたくない。

これではクソガキの論理ですよね。

まあこんな人には
やっぱりそういう人生が待ち受けていますから
年齢を重ねた時に大いに後悔していただきましょう。

賢明な皆さんは
いかに自分を社会に役だたせるかを考えましょう。

これもキャリア論ではありますが
いつ、どのように、という観点が大事です。

特に医師という職業は
そもそも論として公衆衛生として世のためにあり、
1人1人の患者さんの治療のためにあるのですから
自ずと社会貢献が成立しています。

それだけ必要性の高い仕事であるがゆえに
ハードワークになりがちなのが悩ましいところですね。

もともと一人前になるのに
多くの時間が掛かるとも言われる職業でもありますから
若手時代は修行をせざるを得ないところもあるでしょう。

それで心身を壊しては元も子もありませんから
無理のない範囲でのバランス感覚が問われますけど
職業として人の役に立てるという原則は
他の職業から見たら大変に羨ましいところです。

そうは言っても
最近は自由診療に転身する医師も増えて
それ自体は悪いものではありませんが
かなり問題のある診療をしているクリニックもあり
世間を賑わす事態があることは
とても残念に思います。

やはりキャリアは
人生を、生活をより良いものとするものですし、
そこには世のため人のためという
人としてどう生きる?という部分も
深く考えていくべきではないでしょうか。

それが判断できない求人情報しかないサイトとか
求人を右から左に横流しする転職エージェントに
決定的に欠如している重要ポイントなのですね。

キャリアとは真剣に向き合ったほうが
自分のためになりますよ。

 

<参考>
2024年度のキャリア相談について

 

 

*まとめ

浅く生きるのもいいし、
軽く生きるのもいいとは思います。

完全な自己責任ですから
困るのは将来の自分だけです。

逆に深く生きるとか
重く生きると言うと
何か語弊がありそうですよね。

そうではないんです。
真剣に生きる。

自分の人生に真剣に向き合って
今よりも少しより良い未来を手に入れる。

これがベストではないでしょうか?
そのためのキャリアである。

私はそう考えているので
キャリアを真剣に考えています。

それでは、また…。

 

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