おはようございます。
医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
転職するか
開業するかで
悩んでいる医師は少なくありませんが、
転職エージェントに聞けば
転職をおススメされ、
クリニックの開業支援会社に聞けば
開業をおススメされます。
これでは相談になりませんよね。
だから弊社は両方をこなせるようになったのですけど
こんな会社は希少です。
いや判断を他者に委ねてしまってはいけませんし、
そもそも答えは自分の中にあるはずです。
私はキャリアプランを考えることを
強く、強くおススメします。
ただし、今すぐに
行動に移したほうがいいケースもありまして…
今すぐ辞めたほうがいいのは…
①ハラスメントが常態化している
②過重労働が当たり前
③トップや幹部が平気で嘘を付く
こんな職場ではないでしょうか。
私どものキャリア相談のなかでは
すぐに転職に導くことは絶対にありませんが
この3つは例外として
早期退職の「検討」をアドバイスします。
医師の世界では
決して少なくはないでしょうか。
1人でクヨクヨ考えてしまうと
なかなか突破口が見えてこずに
ストレスが大きくなることも少なくありません。
相談できる第三者を持っておくのは
中長期的なキャリアシーンのなかでも
とても重要なことなのですよね。
本日のブログのタイトルは、
【 転職はストレスから解放されるのか? 】
といたしました。
<目次>
1.仕事はストレスなのか?
・職場に行きたくない~
・仕事したくない~
2.転職すればストレスはなくなる?
・古いストレス、新たなストレス
・自分のストレス耐性を高めるしかない
*まとめ
1.仕事はストレスなのか?
皆さん、ストレスは抱えていますか?
いや全くないね…なんていう方は
ほとんどいないと思いますし、
もしいたら、それはそれで問題のような気がします。
誰もが多かれ少なかれストレスを持ち
何とかかんとか上手く付き合っている。
そんなところじゃないかなと思うのですね。
た・だ・し、過度なストレスは禁物ですし、
ドクターの場合は
ストレスが異様に大きくなっているケースも
少なくないと思われます。
いかにしてストレスを減らすか?
どうストレスと付き合っていくのか?
ここは心穏やかに生きていくためにも
いい仕事をするためにも
いい人間関係を築くためにも
必須と言える重大なポイントではないでしょうか。
今回のブログでは
キャリア、転職という観点から
「ストレス」を考えてまいります。
・職場に行きたくない~
SNSを見ていると
ネガティブな発言を
目にすることが少なくありません。
明日、出勤たくねえ~。
もう辞めたい~。
職場に行きたくない~。
私も若かりし頃は
そう思うこともしばしばでしたし、
サザエさん症候群なんて言葉があるように
多くの人がつい思ってしまうことだとは思います。
でも家族を養わなければならないとか
お金がないと生きていけないとか
仕方なく出勤するわけですよね。
職場に行きたくない~と思うことは
別段悪いことだとは感じませんけれども
それを口に出してしまう…
SNSで発信してしまうことは
果たしていかがなものでしょうか?
私には誰も得しない
無意味なものに思えるのですが
それはちょっと厳しい言い方でしょうか?
だって自分自身もモチベーションが下がりますよね。
それを聞いた人、見た人にも悪影響が出ますよね。
行きたくない理由って
ぶっちゃけたくさんあるじゃないですか。
そりゃ毎日が日曜日だったら
それに越したことはないんですけど
それじゃ暮らしていけないわけじゃないですか。
どうせ明日になったら
行きたくなくても行くわけじゃないですか。
だったら自分自身をポジティブな方向に導いて
モチベーション低いけど今日も頑張る
そんなオレ、偉いぞ…
みたいな発信のほうがよくないですか?
わかるぞ~、オレも同じ気持ちだけど
お互いに頑張ろうなという展開を作ったほうが
誰に取ってもいいのではないかと思うのですね。
SNSなんて独り言だし
どうせ誰も見ていないんだから
そんなに目くじら立てなくてもいいんじゃね?と
言われてしまえばそれまでなのですけど
世の中の風潮として
ネガティブ発言を広めることは
あんまりよろしくないように感じます。
たぶん、こういう方々は
仕事のやりがいとか
自分のキャリアとか
そういうことに対しての意識が低いのではないかな。
惰性で生きてしまっていたり
無目的になってしまっていたり
ただ流されてしまっていたり…。
時々私はキャリアの主導権を握ろうと
ひとつの考え方を発信したりもしますが、
もし主導権を握ることができたら
そんなネガティブなことは言ってられなくなるでしょう。
なんて私も偉そうなことは言えませんけど
実は30代後半くらいから
早く出勤したいと思うようになりましたし、
今は起きてる時間はずっと仕事しているようなものです。
なぜこんなふうになっちゃったのか?
ひとつは経営に従事するようになったのはありますけど
もっと大きいのは
自分なりのキャリア論とか、仕事論とか、職業観が
かなり強く確立できたというのがあるんです。
何のために?という
仕事をする理由が明確になったのですね。
・仕事したくない~
仕事って何のためにしていますか?
もちろん絶対的な正解なんてありませんし、
個々それぞれでいいとは思います。
同じ人でも
タイミングによっては
全然違うことを考えたりしますもんね。
私自身を振り返っても
給料がないと生活できないからという
いわゆるライスワークの時代もありましたし、
営業という仕事が好きなんだよねという
いわゆるライクワークの時代もありましたし、
息を吸ったり吐いたりするのと同じように
いわゆるライフワークの時代もありました。
それが普通だと思いますし、
過去、現在、未来という時間軸の中で
今より少し未来を良くしていくことが
とても重要なのだと思います。
ここで大事になるのが
私はキャリアプランであると考えています。
つまり目標設定ですよね。
もうひとつ言うと
何のためにその目標を達成するのかという
目的を持つことが肝要です。
これができるようになりたい。
こんな医師になりたい。
なぜならこれができると
次の目標に近づけるとか、
こんな医師になれた暁には
次はこういう医師像を目指したいとか、
プランとビジョンが手に入るでしょう。
するとどうでしょうか。
自然とモチベーションが高まります。
明日はこれをしよう。
今日の業務にひと工夫を加えてみよう。
ああ、早く仕事がしたいな。
そんなふうになるんじゃないでしょうか。
大事なのは「自分軸」です。
多くの医師が
大学医局の都合に振り回されて
教授や医局長、院長、診療部長とも
円滑なコミュニケーションは取れておらず
押し寄せる患者のために馬車馬のように診察して
学会に参加して、論文を書いて…って
ひとつ間違えると目標や目的を見失いがちなのですよね。
こういう現状があっても
「キャリア」という観点で
日々の仕事を振り返ってみると
そこには何らかの意義があるはずなんです。
目標と目的を持つことができれば
仕事したくね~とは思わなくなるでしょう。
組織や上司や患者や業務に対して
誰だって不満を持つものなんですよ。
それに対して文句を言ったところで
何にも変わらないじゃないですか。
そこに意識を向けるのではなく
「自分軸」で
自分の「キャリア」を考えればいいのです。
私は、キャリアとは
「スキル」と「経験」と定義しています。
キャリアアップとは
「スキル」と「経験」が高まることです。
「スキル」と「経験」が高まれば
選択肢が増えるんです。
こういうプロセスを踏んできた人は
転職をしたって成功するんです。
いや、逆に言うと
キャリアがないのに転職をしたって
上手く行かない可能性は高くなるばかりですよね。
別に仕事したくないと思うのは自由ですけど
そういうモチベーションで
しょうがねえな…と仕事をしていても
キャリアアップはしませんよ。
しっかりした目標と目的を持っている人と比較をしたら
段々と差が出てくると思います。
数年も経てば勝ち組と負け組くらいに
大きな差となってもおかしくありません。
気持ちとしては理解できますけど
ご自分の未来のために
一生懸命仕事をすることをおススメいたします。
<参考>
AIに取って変わられずに仕事ができるスキルとは何か?
2.転職すればストレスはなくなる?
私が人様の転職に関わるようになって
もう20年が経過します。
とても多くの方々の
転職シーンに携わらせていただきました。
昨今では、WEBでも、テレビCMでも、
電車の中吊り広告でも
転職すればハッピーになれる!という
転職エージェントや求人サイトの宣伝広告が多いですが
ここでハッキリ言ってしまいますが
「大嘘」ですからね。
ただ求職者の目を惹きたいがだけの
自社都合の騙しの宣伝広告ですから。
こういうものに乗っかってしまうと
思いも寄らないことになることもあるんですよ。
医師の場合も同様で
あちこちで宣伝広告を見掛ける
大手転職エージェントに引っ掛かって
勉強不足の頼りない若手コンサルタントに辟易として
希望と全然違う求人ばかりを何件も紹介されて
何でもオンラインで済ませようとして
肝心な時にいつもいないという
そんな低レベルのサービスに幻滅して
それで弊社に辿り着くドクターの何て多いことか。
宣伝広告なんて不要なんです。
労働局だって
無理に転職に導く行為は
厳格にNOを突き付けているのに
グレーゾーンで登録集めをする。
私にはブラック企業にしか思えませんけど
ほとんどの紹介会社がこんなことをしています。
転職ってそんなに浅くないですよ。
転職ってそんなに軽くないですよ。
人生の転機に関わることに
責任を感じないのでしょうか?
冠言葉を付けた求人に翻弄されないで下さい。
高条件、高待遇、レア、独占という言葉に
騙されないで下さいね。
・古いストレス、新たなストレス
転職とは何だ?
ひと言で表すならば
私は「刷新」ではないかと考えます。
もちろん今まで積み重ねてきた
スキルや経験というキャリアが
ゼロリセットされるものではありませんが、
人間関係であったり
業務の進め方であったり
ほぼゼロリセットする部分もあります。
キャリアだって
意識的にゼロリセットするくらいのほうが
新しい組織に早く馴染めるでしょうし、
転職時はその謙虚さを持っていたほうが
むしろ早期に人間関係が構築されることは
間違いありませんよね。
しかし環境の変化に対して
大きなストレスを抱えてしまう先生も少なくないようです。
どうやってストレスをゼロにするか?
これは残念ながら無理なんです。
だって「刷新」なのですから
慣れた環境を手放すわけで
どう考えたって多少なりともストレスは掛かります。
どうやってストレスを軽減するか?
このレベルなら対処のしようはありそうですが
新しい環境がどうこうしてくれるとか
新たな上司が気配り心配りをしてくれるとか
そう他者に期待するのは避けたほうがいいと思います。
主導権は自分が握るべきです。
あちら立てればこちらが立たぬ。
前職での不満は解消されたけれども
最初はいいと思っていた今の職場でも
また新たな不満が出てくるものなのです。
つまりストレスは
マーケットなどと同じで常に乱高下します。
それが普通です。
であるならば上がった下がったで
一喜一憂するのではなく
地に足を付けて
どっしり構えてみてはいかがでしょうか。
・自分のストレス耐性を高めるしかない
転職はストレスから解放されるのか?
私に言わせれば
何を言ってんの?という話しです。
そりゃ誰だってストレスは軽減したいし
ないに越したことはないと思うんですね。
しかし普通に働くと
そこには第三者と接するわけであり、
医師の場合は多くの患者を診察しますので
ストレスがなくなるということは
通常あり得ないと思います。
つまりストレスとは上手に付き合うしかなく、
自分自身のストレス耐性を強くするのがベストです。
人間関係の良い職場で働きたいとか
物わかりの良い上司と働きたいという
そういうお気持ちはもちろんわかります。
でも冷静に考えてみて
そんなステキな職場はあるでしょうか?
ないことはないですけど
当初はここ最高と思っていたのに
しばらく経つと変わってしまったなんてことも
意外と多いんじゃないでしょうか。
転職してストレスをなくすどころか
転職したら最初はストレスが掛かることのほうが
ずっと多いとすら思うのですね。
ブラック病院とか
パワハラ上司とかは別ですよ。
そんな環境は去るに限ります。
粘り強く長く在籍しても
あんまりいいことはないでしょう。
しかしごく普通のレベルのストレスは
これはもうないものにはできないのです。
求人サイトや転職エージェントは
やたらと転職をすれば
バラ色の世界が待っているようなことを宣伝しますが
これはもう明らかに虚偽です。
仕事はそんな甘くはありませんし、
転職は「明暗」両方あるものです。
「刷新」した時に
今まで気づけなかった前職の良い点がわかったり、
新たな職場の短所が見えてくるのは普通ですよね。
だからこそ主導権を握って
「自分軸」で他者や環境にアジャストしていくのが
サバイバル戦略としても有効なのです。
甘い言葉に乗せられないように
社会の仕組みや構図・構造を的確に知って
そのなかで最大限のパフォーマンスが出せるように
自分を導いていくのが良いと思います。
<参考>
すでに2025年春の転職を検討しているドクターへの進言
*まとめ
私は転職支援という仕事を20年以上続けてきて
転職なんてしなくてよいならしないほうがいいと考えています。
慣れた環境で仕事を続けたほうが
いいに決まっているじゃないですか?
でも今の職場にやり切った感があったり、
もっと給与などの条件面や待遇を上げたいのに
今の職場ではこれ以上の上がり目がなかったり、
経営者や上司が変わって
とてつもなくやりにくくなったり、
法改正や組織内のルールが変わって
絶望的にモチベーションが下がってしまったり、
このようにいかんともしがたい状況が
どこかの時点で訪れてしまうことは避けようがないですよね。
もっとスキルアップしたいとか
もっと症例経験を積みたいとか、
こういう時のために
「転職」という手札は自分で持っておいたほうがいいです。
どこかにバラ色の職場があるとか
どこかに自分を高く買ってくれる職場があるはずとか
そういうことではなく
「主導権」を持ってキャリアプランを考えておき
いざという時に起動させるというイメージですね。
ジョブホッパーという言葉があるように
職場を転々と変えることは
自分にデメリットを与えるだけです。
年齢を経れば経るほど
不利になっていくのは確実です。
できることなら
ポジティブな要素を満載にして
転職活動をするのがいいですよね。
その時のために
スキルと経験を積み重ねて
しっかりしたキャリアを手に入れておきましょう。
いつ辞めてもいい自分。
これは最強ですよ。
こういうキャリア思考こそが
もっともストレスを軽減させることに
繋がっていくのではないでしょうか。
あくまでも転職は手段です。
転職自体が目的化すると
あんまりよいことはありません。
確固たる目的を持って
その実現のために転職という手段を実行する。
そんなふうに考えていくのが最善だと思います。
それでは、また…。
*ジーネットTV youtubeにて医師のキャリアについてお話ししています。
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