おはようございます。
医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
本物しか生き残ることができない時代が
着々と近づいているような気がします。
しかし「自称」本物は
世の中のあちこちにいて
本物のように活動をしていますけど
所詮は「自称」ですから
結果は散々足るものです。
そして「自称」は逃げ足も速いですね。
んったく…と思いますけど
不思議なのは、当人たちは
これでもいいことをしていると思ってるのです。
何をどうすればそう思えるのかわかりませんが
そもそも本物志向はありませんし、
勉強をするわけでも、研鑽を積むわけでもないので、
金儲けしてさっさと立ち去るというスタンスです。
努力をして本物になればいいと思うのですけど
努力は嫌、勉強は嫌、本格活動は嫌、
あれもこれも嫌なわけで
しかも時間を掛けるのは決定的に嫌なので
本物になれるわけがないのです。
入社して初月からコンサルタントなのですよ。
未経験のくせに。
こんな業界はあってはいけないじゃないですか。
でも医師の転職エージェントや
クリニックの開業コンサルタントなどは
な~んにも知らない、な~んにもできない人が
立派にコンサルタントと名乗るわけです。
しかもですよ…
ひどい時には「経験豊富」な
コンサルタントと言っちゃうんですよ。
あまりにもひどくないですか?
私はこういう風潮にドロップキックをしたいです。
本日のブログのタイトルは、
【 コンサルティングができないコンサルタントの是非? 】
といたしました。
<目次>
1.コンサルタントとは何だ?
・イメージ先行の就・転職活動
・本物コンサルタントへの道は遠い?
2.上っ面のコンサルティング
・型通りにしかできないから信用されない
・深く考えないから成長しない
*まとめ
1.コンサルタントとは何だ?
私自身、もう20年以上コンサルタントをしてきてますので
まあ今はそれなりのレベルにはあると思いますけど、
プロセス段階では実に悩ましく思ってきたのは事実です。
コンサルタントって何だろう?とですね。
辞書的な意味で言いますと
「企業経営などについて相談を受け、
診断・助言・指導を行うことを職業としている専門家」とか
まあこれなどはわかりやすくはありますね。
GOO辞書 コンサルタント
ある特定の事柄・分野について助言をおこなう専門家を指す言葉です。
コンサルタント(consultant)の元になる「consult」という動詞は、
相談するという言葉です。
つまり、コンサルタントを直訳すると、
相手の相談を受ける人という意味になります。
HRプロ コンサルタント
「自称」コンサルタントなら
この程度でお茶を濁すのもいいですが、
本物コンサルタントはここは出発点です。
ここからいかに熟慮するか?
どう哲学的にアプローチするか?
実務と理論をマッチさせるか?
深く深く追求していかねばなりません。
・イメージ先行の就・転職活動
私はコンサルタントですけど
何でもかんでもできるわけではなくて
・医師転職コンサルタント
・クリニック開業コンサルタント
・クリニック経営コンサルタント
この3つは名乗っていいと思いますけど
本当は「キャリアコンサルタント」が
最も自信のある領域なのですね。
「キャリア」を通して
転職、開業、経営を考えて助言していますから
全然おかしくはないと思うのですが…
平成28年4月に「キャリアコンサルタント」が
国家資格となり名称独占資格となったため
私個人は「キャリアコンサルタント」を名乗ることができません。
社内には「キャリアコンサルタント」の上位資格である
2級キャリアコンサルティング技能士の資格者がおりますので
会社としては名乗ってもいいのですかね?
別に名乗ろうとも思いませんけど
残念ながら「キャリアコンサルタント」は
政府の肝煎り政策の割には
あまり効果が発揮できていないのが現実です。
キャリアのプロフェッショナルとか
実務経験が豊富な人が受験するのではなく、
むしろ本人がキャリアに悩んでいたり
経験不足を資格取得で挽回するために
資格を目指す人が多いからです。
その一方で「キャリアコンサルティング技能士」は
そもそもの受験資格が厳しくて
実務経験なども高度なレベルで問われますので
本物が多いという印象です。
私は転職エージェントで
管理職、経営者として長く勤務していますので
今までにも「キャリアコンサルタント」の有資格者は
何名も在籍していましたけど、
変なプライドが邪魔して鼻持ちならなかったり
知識先行で実務にはからきし弱かったり
正直、あまりよい思い出がありません。
厚生労働省は完全に見誤ったと
私などは思うのですが
もう資格者が68,000人ほどいるようですし、
10万人まで増やすというのが当初の目標でしたので
おそらくそこまでは増やすのでしょう。
私に言わせれば資格学校が儲かるだけのように思えますし
事実、「キャリアコンサルタント」の資格だけで
立派に食べていけている人をあまり知りません。
逆にもともと優秀な人が資格を取って
業務の幅を広げたケースは多いとは思いますけど
資格を取っただけでお偉くなったと
違いしている人が多いというのが現状です。
な~んてことを言うから
「キャリアコンサルタント」の人から見ると
私はメチャクチャ嫌われるのですけど
でも事実なんですもん。
教科書を読んで、試験を突破しただけなんです。
キャリアってそんなに浅いですか?
所詮、官僚が考え出した仕組みじゃないですか?
エリート官僚は決められたレールに乗ってるだけでしょ。
社会のなかでどうキャリアが活かされているのか?
全然わかっていないように見えますよ。
と、まあひとしきり「キャリアコンサルタント」を
ディスってみましたけど(笑)
68,000人もいれば100人くらいは優秀な人はいると思います。
ただ私が知らないだけだといいですね。
えー、キャリアコンサルタントも
イメージ先行しているところが大きいです。
資格を取ればキャリアのプロになれる。
キャリアに悩む人のお役に立てる。
でも実態はそうならない。
よくあることですよね。
資格はパスポートみたいなものですけど
外国に行って何ができるかは
別に資格は関係ないんですよね。
そこをわかっていない人が
どうも多いように思えるのです。
コンサルタントにも似たようなところがあります。
経営コンサルタントと言えば
何となくカッコ良くて
経営のプロみたいに見える。
転職コンサルタントと言えば
何となくカッコ良くて
転職支援に精通しているように見える。
開業コンサルタントと言えば
何となくカッコ良くて
開業支援がハイレベルでできるように見える。
こんなん嘘っぱちじゃないですか?
「手段」と「目的」を間違えていますよね。
名称とか資格とかではなくて
まさにキャリアと同じようにですね
何ができるのかという「スキル」と
どの程度できるのかという「経験」が
強く問われるのではないでしょうか。
実務ですよ。
「実」が大事なんですよ。
と私は思うのですが
いかがなものですかね?
経営者になったことのない経営コンサルタント。
転職をしたことがない転職コンサルタント。
開業をしたことがない開業コンサルタント。
ちょっと良くない傾向ではないでしょうか?
一応弁明しておきますが
「キャリアコンサルタント」の方々も
本当の意味でのキャリアのプロとして
深く、深く人生を問うて欲しいなとは思ってます。
人生の達人にならないと
人様のキャリアなんて語れませんって。
・本物コンサルタントへの道は遠い?
私はコンサルタントを
「問題を解決する人」というように定義しています。
本当の意味で問題解決をするというのは
並大抵のことではないと思うんですよね。
どっかの政府みたいに
経済指標は軒並み悪化しているのに
順調だ、いい傾向だと強弁する人もいますけど
そういうコンサルも多いですけど
それでは本物とは言えません。
(当たり前ですけど)
なぜ問題が解決されないのか?
私の個人的な見解ですと
「問題」を的確に掴めていないケースが
多いように思います。
だからご自慢のメソッドだとか
バカ高いシステムが有効に機能しないのですね。
それくらいに「問題」を掴むというのは
非常に難しいことなのですが、
ここにフォーカスしているコンサルは少ないです。
多くの人がカッコ付けて
横文字を連発して
きれいなプレゼンはしますけど
「問題」を掘り下げて、掘り下げて
根本的な要因まで辿り着こうとする人はいません。
これは実は転職支援でも
クリニックの開業支援でも当てはまります。
例えばですが…
医師の転職エージェントに登録した先生で
担当のコンサルタントと
お会いしてみたことがある方は
よくおわかりと思いますが、
決められたフォーマット通りに質問して
それに解答して面談が終わったケースがありませんか?
これはシステムマッチングするための
最低限の希望条件を聞いただけなのですが、
このどこに「問題」を把握しようとしているのか?
いやそれどころか会おうとすらせずに
システム上に入力した項目だけでマッチングしたり、
メールのやり取りだけとか
オンラインでの面談だけで済ませるとか
そういうエージェントも少なくありません。
あなた以上にキャリアを考えるとか言いながら
このプロセスのどこにキャリアを考えているのでしょうか?
私に言わせれば
・おざなりなインタビュー面談
・システムマッチング
・知りたいのは希望条件だけ
こういう稚拙な仕事をしていては
コンサルタントとして認めることができません。
クリニックの開業シーンでも近しいものがあります。
とにかく開業物件を提案するのですね。
なぜ開業するのか?
開業して何を実現したいのか?
クリニックのコンセプトやビジョンは?
こんな肝心要のところは無視して
今、入って欲しい開業物件を案内して
おまけにお抱え税理士に
ここで開業するとこんなふうに推移しますという
バラ色の事業計画まで用意してるんです。
この段階での事業計画なんて
相当に正確性は低いですし、
意味があるとは思えないんですよね。
抱えている「問題」は何なのか?
どうしてその「問題」が発生したのか?
ここを追求しないと
本当の意味での「解決策」なんて
見えてこないと思うのですが、
大抵のコンサルタントが
最初から「解決策」は決まっていて
あとは微調整するだけなのですね。
こんなのコンサルタントとは呼べませんし、
こういうところに限って
オーダーメードな支援とか言っちゃって
ちょっと考えが浅すぎるように思えて仕方ありません。
ぶっちゃけコンサルタントって
怪しいイメージが付いて回りますよね。
その要因はこういうことです。
自社都合の勝手なサービス提供しかできていないからです。
ちゃんと「問題」を追求しましょうよ。
<参考>
キャリアなんて今まで考えたことがなかった…からの転換
2.上っ面のコンサルティング
私自身、長くコンサルタントとして仕事をしてきて
それなりにプライドを持ってやってきたつもりです。
考えていたのは
とにかく「虚業」にならないこと。
コンサルさんの言う通りにしてきたのに
全然効果がないんだよね…。
こういうケースって少なくないですよね。
で、ですよ、
こういう時にコンサルは何て言うかって
現場が私の思うレベルで動いてません…
もっと徹底して実行してもらわねば困ります…
って、どの口下げて言うじゃ!という感じですよね。
要は責任を回避しようとするのです。
私のなかの定義では
こういう仕事を「虚業」と言います。
反対語は当然「実業」となるのですが
コンサルタントという仕事は
どうしても「虚業」になりがちなんですよ。
目に見えるものがありませんから
「結果」が出なければ
それは「虚業」とならざるを得ません。
そりゃ神様ではないのだから
常に完璧に「結果」が出るものではありませんけど
そのプロセスの仕事ぶりを見てれば
どれだけ「結果」に対して「責任」を取ろうとしているのか
そんなのはすぐにわかりますよね。
他責にして責任回避するような
コンサルタントでは物の役には立ちません。
即刻、契約を打ち切ることをおススメします。
・型通りにしかできないから信用されない
コンサルタントって
何だか恰好いいイメージがあったりしますが
そんなのは嘘です。
イメージ戦略に載ってしまっているだけで
コンサルタントほど泥臭い仕事はなかなかないんです。
本物のコンサルタントならば…ですけどね。
颯爽とプレゼンして
お得意のスキームやシステムやメソッドで
顧客の課題をズバズバ解決していく…なんてこと
そうあるわけないじゃないですか。
法人だって、個人だって、
そんなにバカじゃないですよね。
みな必死に考えて
様々な手を打ってきたけれど
どうしても上手く行かずに
それでコンサルに依頼するわけです。
コンサル歴2年とか3年とかの人とか
上っ面だけの人が
何かできるわけないんです。
どこにでも通用するメソッドなんて
私にはあるとは思えないですよ。
最初から会社が準備した解決策なんて
まれにしか該当しませんって。
上手く行かないとすぐに逃げるから
コンサルタント業界全般が怪しいと思われてる。
でも事実ですもん。
ロクでもないコンサルタントが多すぎます。
結果に責任を負いなさいよ。
失敗した時に全責任を取るような人でないと
コンサルタントだなんて言っちゃいけません。
私の場合は
医師の転職とクリニックの開業にて
コンサルティングをしていますから
この領域については詳細を理解しています。
おざなりなインタビュー。
いつも同じところの求人提案。
キャリアや人生よりも求人、求人。
相手の成功より自社の売上と自分の成績。
効率化を進めて丁寧さを失う。
こんなところが
転職のコンサルタントの現状ですよね。
開業物件でしか医師の目を惹けない。
経営を知らない担当者。
医師の生活を度外視した開業プラン。
クリニックの成功よりも自社の売上と自分の成績。
開院後に責任を取らない適当な開業支援。
こんなところが
開業のコンサルタントの現状です。
こういうコンサルタントが多いから
業界全体のイメージが悪くなります。
できないならやるな。
やるなら本気で自分の人生掛けてやれ。
そんなふうに思う私が異常でしょうか?
・深く考えないから成長しない
以前に下記の本を読みました。
申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。
経営コンサルタント自身が
コンサルタントを否定するという
実に興味深い内容でした。
しかし私にとっては
まさに膝を打つような箇所がいくつもあり
大変に勉強になったのも事実です。
私自身、コンサルタントを生業として
早くも25年ほどが過ぎますが
あまりにも奥が深い仕事で
満足できる日がいつか来るのか実に不安です。
顧客の問題を解決したとしても
もっと上手くできなかったかと反省しますし、
解決が今ひとつであれば
なおさらその思いは強くなります。
また医師の転職やクリニックの開業シーンでは
単なる転職や開業の成功だけではなく
中長期的なキャリアとしてはどうだったか?
先生の人生にはプラスとなったのか?と
深く考えれば考えるほどに
まだまだできることはあったのではないかと
悩みは深くなるばかりです。
ただ個人的にはこれでいいと思っていまして
どこまでも成長したいですし、
顧客満足に終わりはないと考えています。
コンサルタントという仕事は
そうあるべきではないでしょうか。
終わりなんかないさ。
終わらせることはできるけど…みたいな。
私が考えるコンサルタントの理想像は…
①事例とノウハウで受注できる
②問題発見を追求する
③結果に対して責任を持つ
この3点が必要不可欠と考えています。
②と③が重要であることは
ここまでも述べてきました。
ここでは①についてお話しします。
要は、目に見える商品がないコンサルタントが
クライアントから何をもってご依頼をいただくのか?
いわゆる「営業」の部分なんですね。
圧倒的なノウハウや豊富な事例を持っていれば
それだけでご依頼はいただけますが、
そうでないと…
・虚偽マーケティング
・強引な営業
・値引き
・グルの業者との癒着
・ポイントなどで囲い込み
だいたいがこんな感じで
仕組みというか、狡賢い仕掛けで受注を取るか?
美辞麗句の嘘だらけな宣伝文句で騙すか?
もうロクなことにならないのですね。
だってですよ
コンサルタントって
顧客の経営を向上させるために
様々なアドバイスをしていくわけですよね。
それが自社の受注すらロクに取れないのなら
コンサルタントしちゃいけないでしょ…と
私なんぞは思うのですよね。
先日も、某開業コンサルタントが
相当の値引きをして受注した話しを伺いました。
その会社はもともとロクでもないので
そういうことをしなきゃ
新たな依頼は取れないのだろうなと思ったのですが
問題なのは先生です。
値引きしないと取れない会社ですよ。
そんなコンサルタントとタッグを組むのは
リスクを抱えるだけじゃないですか?
仲良くさせていただいている先生のご友人なので
心配で仕方がありません。
だいたいこんなことをしたら
他のお客さんはどう思うでしょうか?
なぜ自分は正規の料金で
他は値引きされるんだ?と不信感を持つでしょう。
ま、何も考えてないんですよね。
食っていけないから値引きする。
このレベルの会社に依頼をするのは止めましょう。
ハッキリ言いますがロクなことはないですよ。
おそらく数年後にはなくなっていると思われます。
*まとめ
猫も杓子もコンサルタント。
そういう時代が来て随分と経ちますが
一向にコンサルタントの地位向上には繋がっていません。
コンサルタント自身が
そう仕向けているからというのが
このブログでご理解をいただけましたでしょうか。
私の感覚値ですけど
100人いても2~3人ですよ。
まともなコンサルタントは。
ですから依頼する際には
冷静に、客観的に吟味して
慎重に選んでいただきたいなと思います。
それでは、また…。
*ジーネットTV youtubeにて医師のキャリアについてお話ししています。
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