医師のキャリア支援 <転職・クリニック開業> はジーネットにご相談下さい!
ジーネットのSNSでの情報発信

キャリアにおけるスキルと経験とは何なのか?

2025年9月3日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

医師として働く中で
ふと「このままでいいのだろうか?」と
立ち止まる瞬間があるかもしれません。

勤務先での待遇や人間関係、
将来の働き方に対する漠然とした不安。

その背景には
「自分は何ができて、
どんな価値を発揮できるのか?」という
問いが潜んでいると言えるでしょうか。

こうした不安を乗り越え
自分自身のキャリアを
より確かなものにしていくには
「スキル」と「経験」という
2つの要素をどう捉えるかが大切になります。

勤務年数や役職だけでは測れない、
医師としての「実質的な力」とは何か。

転職や開業といった選択肢を考える上で
自分の価値をどう整理し、どう伝えるか。

それがキャリア形成における
大きな鍵を握りますね。

私の個人的な見解ですけど
キャリアとは「スキル」と「経験」であると
勝手に定義しています。

でもその根底には
キャリアの本質があると考えています。

今回のブログでは
「スキル」と「経験」という側面から
キャリアの本質にググっと迫ってまいります。

 

本日のブログのタイトルは、
【 キャリアにおけるスキルと経験とは何なのか? 】
といたしました。

 

<目次>
1.キャリアとはスキルと経験という定義
・なぜスキルなのか?
・なぜ経験なのか?
2.スキルと経験が我が身を守る
・スキルをどう活かすか?
・経験をどう活かすか?
*まとめ

 

 

1.キャリアとはスキルと経験という定義

キャリアとは何か?

この問いに対する明確な定義は
人によって様々であると思いますが、
私は「スキル」と「経験」という
2つの軸で捉えることが
本質に近づくと考えています。

個人的な定義ではありますが、
「スキル」と「経験」こそが
キャリアであると考えると
わりと思考が
スッキリすることが多いように感じています。

スキルは、知識や技術、判断力など、
医師としての専門性を構成する「能力」のこと。

診療技術はもちろん、
対人対応力や問題解決力、情報処理能力など、
現場で発揮される総合力とも言えるでしょう。

一方の経験は
実際に現場で積み重ねた「履歴」であり
どんな環境で何をしてきたのかという
具体的な行動の記録です。

似た症例にどう向き合ったか
困難をどう乗り越えたか
そこにその人なりの価値観や
判断の軌跡が刻まれているのです。

この2つが揃って初めて、
他者に伝わる「キャリア」としての説得力を持ちます。

肩書きや年数では測れない
リアルな仕事力。

これこそが変化の時代において自分を支え
未来を切り開く礎になるのです。

 

・なぜスキルなのか?

医師としてキャリアを築く上で
なぜ「スキル」が重要なのでしょうか?

それは、スキルこそが
自分自身の価値を「他者」に伝え、
信頼される医療人としての
基盤を築くための「武器」だからです。

たとえば、
「○○病院に10年勤務していました」

という職歴だけでは
その医師がどのような力を持っているかは

分かりません。

しかし、「○○領域で年間300例以上の内視鏡検査を担当」
「外来で週に150名の患者を診察し、紹介率を20%改善」といった
具体的なスキルの説明が加われば
相手はその医師の実力をイメージしやすくなります。

つまり、スキルは「経験を具体化」する道具であり
自分の価値を可視化・言語化するために欠かせないものなのです。

また、スキルは変化に適応する力でもあります。

時代のニーズが変わり
求められる医療や働き方が大きく変化している今
以前は高く評価された能力が通用しなくなることもあります。

そんな中でも、学び直しやアップデートを重ねて
新しいスキルを身につけられる人は
環境がどう変わっても必要とされ続けます。

さらにスキルは
医療機関にとっての「採用基準」としても
極めて重要です。

経営者や採用担当者は
「この医師は即戦力か?」
「どんな場面で活躍してくれそうか?」という視点で
スキルを見ています。

したがって、自分のスキルを整理し、
明確に伝えられることは
転職活動や開業準備においても
大きな武器となるのです。

とはいえスキルは目に見えづらいものでもあります。

ただ「できます」と言っても
相手に伝わらなければ意味がありません。

だからこそ、自分のスキルをできるだけ
具体的に説明できるようにしておく必要があります。

「自分が何をどこまでできるのか?」
「どんな環境で、どのような成果を出してきたのか?」
「そのスキルが今後どう役立つのか?」

この3つの視点からスキルを整理することが
自分の価値を明確にする第一歩になります。

スキルとは、自分の中にある「力」を
「他者に伝わる形」で表現すること。

それができてこそキャリアとしての信頼が生まれます。

そしてそれは、自分らしい働き方を実現するための
大きな土台にもなるのです。

シンプルに言えば…

何ができるの?
何をしてきたの?に対する
わかりやすい答えこそが
「スキル」であるということですね。

 

・なぜ経験なのか?

キャリアを築くうえで
「スキル」が重要であることは言うまでもありませんが
それと並んで見落としてはならないのが「経験」です。

むしろ、スキルと経験は切り離せない関係にあり
どちらか一方だけではキャリアの厚みは生まれません。

では、なぜ「経験」がそれほど重要なのでしょうか?

一言でいえば、
経験とは「思考の質と判断力を磨く源泉」であり
「人間性と信頼性を育てる土壌」だからです。

「スキル」の確認の問いは
何ができるの?
何をしてきたの?でしたが
「経験」の確認の問いは
どの程度できるの?
どの程度してきたの?となります。

たとえば、ある治療を
技術的に正確にこなせるスキルがあったとしても
それを“いつ、誰に、どう活用すべきか”という判断は
経験がなければできません。

同じ疾患でも
患者背景が違えば治療方針は変わる
そんな状況において
瞬時に適切な判断を下せるのは
過去に似たようなケースを
何度も経験してきた医師だけです。

つまり、経験は「正解のない現場」において
自分の考えを形にし
他者からの信頼を獲得するための実践知なのです。

そしてもう一つ、経験には「厚み」があります。

経験が厚い人は
多様な現場で、さまざまな患者、
スタッフ、制度、医療機関との関わりを
積み重ねてきています。

そうした背景があるからこそ
未経験の場面にも
冷静に対応できる余裕が生まれ
他者への共感や配慮も自然とにじみ出てくるのです。

これは、単に「何年働いたか」という話ではありません。
むしろ年数よりも
「どんな場面で、どれだけ意識的に向き合ってきたか?」という
密度のほうが重要です。

まさに「経験値」となりますね。

たとえば、同じ10年のキャリアでも
毎日ルーティンをこなしていただけの人と
自分で考えて行動を振り返り
改善し続けてきた人とでは
まるで別人のような差が出てきます。

このように、「経験」はただの過去の積み重ねではなく
“未来の選択肢を広げる材料”になるのです。

転職や開業といった岐路に立ったとき
自分がどのような経験をしてきたか
何を通じてどんな価値を提供してきたかを整理することで
自分の強みや方向性が見えてきます。

また、「これまで自分はどんな働き方にやりがいを感じたのか?」
「何が苦手で、どんな場面にストレスを感じたのか?」といった
内省の材料にもなり得るのが経験です。

これは、キャリア設計における
「過去」という資産を活かす作業であり、
今後の意思決定の質を高めるためにも欠かせません。

さらに、経験には「言語化」の力があります。

たとえば、患者との関係構築において
どんな工夫をしていたか
チーム医療でどんな役割を果たしていたか
突発的なトラブル時にどんな判断をして、どう対処したか
こうしたひとつひとつの経験を言葉にできれば、
それは転職活動における面接でも
開業における経営理念の構築でも大きな説得力を持ちます。

つまり、経験とは「自分という人間の物語」であり
その物語が他者の共感を呼び、信頼を生み、
協力を得るための土台になっていくのです。

ストーリって
力強いものなんですよ。

人の心を動かしますから。

経験があるからこそ、
スキルが「知識」から「知恵」へと変わる。

経験があるからこそ
自信と余裕が生まれ
ブレない判断ができるようになる。

経験があるからこそ
自分らしいキャリアが言語化でき
納得のいく選択ができる。

そう考えると、
日々の診療や業務の中でどんな経験をしているか
そしてその経験をどう捉え直し、どう蓄積していくかは、
医師としての将来を大きく左右する要素であると言えるでしょう。

日々の出来事に流されるのではなく
ひとつひとつの経験を意識的に受け止め
自分のキャリアの糧にしていくこと。

それが、真の意味で「キャリアを築く」ということに
繋がっていくのではないでしょうか。

 

<参考>
「スキル」と「経験」を軸にもっと深くキャリアを考えましょう!

 

 

 

2.スキルと経験が我が身を守る

変化の激しい時代において、
医師としてのキャリアを守り、育てていくために
最も確かな「武器」とは何か。

それが「スキル」と「経験」です。
つまり自分自身の「キャリア」なのですね。

医療制度の改定、勤務環境の変化、
AIの進化、働き方の多様化
どれもが、現代の医師にとって無視できない潮流です。

こうした変化にただ翻弄されるのではなく、
自らの価値を明確に持ち、
どこでも通用する「個」として立っていくには、
汎用性の高いスキルと、
説得力のある経験が不可欠です。

この2つを持ち、活かせる医師は、
いかなる職場でも必要とされる存在となり、
選択肢の幅も広がります。

逆に、それらが曖昧なままだと、
環境に依存したキャリアになり、
何かが変わった時に不安定になってしまいます。

では実際に、どうスキルを活かし、
経験を価値に変えていくのか。

ここから具体的に見ていきましょう。

 

・スキルをどう活かすか?

医師のキャリアにおける「スキル」とは
手技や知識のことだけではありません。

診察技術、処置の正確さ、手術の腕前など、
いわゆる臨床スキルはもちろん重要ですが
それに加えて
「コミュニケーション力」「マネジメント力」「問題解決力」など、
いわゆる「非臨床スキル」も大切な武器になります。

私どもは毎日のように
医療機関の医師招聘担当の方とやり取りをしますが
採用したいのは「いい先生」なのですね。

「いい」には様々な意味がありますが
昨今では高い臨床スキルがあっても
スタッフに対して高圧的な医師とか、
優れた実績があっても
パワハラやセクハラを感じさせるような医師などは
それだけでノーサンキュとなってしまうのです。

いまの医療現場では
医師個人の診療力だけでなく
チーム医療における協調性や
患者さんとの信頼関係を築く力、
職場内での調整能力など
幅広いスキルが求められているからです。

どんなに医療知識が豊富でも
スタッフと円滑に連携が取れなければ
十分な医療サービスは提供できません。

また今後キャリアの選択肢として
「開業」や「経営」を見据えているのであれば、
組織づくり、スタッフマネジメント、
財務や広報の理解なども
不可欠なスキルとなってきますね。

つまり、医師としての価値を広げるためには、
目の前の診療だけでなく、
「組織」や「人」や「社会」とどう関わるか、という
広い視点でのスキルを
意識的に育てていくことが重要になるのです。

そして何より大切なのは、
「持っているスキルを、どう伝えるか」
「どう評価されるか」という表現の力です。

スキルは持っているだけでは意味がなく、
言語化して相手に伝えられなければ評価されません。

たとえば転職活動の場面では、
「〇〇科での診療経験あり」だけではなく、
「〇〇の症例を年間〇件以上担当」
「スタッフとの連携体制を構築して診療効率を向上させた」など、
より具体的に、自分のスキルが
職場にどう貢献したのかを語ることが重要です。

面接や職務経歴書では、
この「伝え方」が結果を大きく左右します。

また、日々の現場においても、
自分がどのようなスタンスで業務に取り組み、
どのように周囲に価値を発揮しているのかを、
自覚的に整理しておくことはとても大切です。

そうすることで、異動や転職、開業といった
「環境の変化」にも動じず、
自分の軸を保ったまま
キャリアを築いていくことができます。

さらに、スキルを「活かす」という観点で考えるなら
「選ばれる医師になること」も
ひとつのゴールです。

患者さんに、スタッフに、
あるいは新しい職場に「この人に任せたい」と
思ってもらえること。

その信頼の裏付けが、まさにスキルなのです。

医師という仕事は、
知識や資格を持っているだけで
務まるものではありません。

「現場でどう活かすか」
「誰のためにどんな価値を出すか」。

この視点を持っている医師こそが、
変化の時代をしなやかに乗り越え、
長く求められ続ける存在になっていくでしょう。

スキルは「磨くこと」と「使うこと」の
両方が大切です。

そして使いながら磨くこと、
磨きながら使うこと。

この往復運動の中にこそ、
医師のキャリアの確かな土台が
育まれていくのだと思います。

 

・経験をどう活かすか?

医師のキャリアにおける「経験」は
単に「何年働いたか」や「どの病院で勤務したか」といった
履歴の積み重ねだけを指すものではありません。

むしろ重要なのは
「その中で何を学び、どう解釈し、自分の中にどう蓄積したか」
という内的な意味づけにあります。

それこそが自己成長と証と言えるのではないでしょうか?

たとえば、同じ10年間の勤務経験があっても
ただ漫然と与えられた業務をこなしてきた医師と
日々の診療の中で工夫や改善を重ね、
反省と振り返りを習慣にしてきた医師とでは
キャリアの「厚み」や「深み」がまるで違ってきます。

つまり、経験とは「過ごした時間」ではなく
「積み重ねた価値」であるということです。

経験が活きる場面は多岐にわたります。

たとえば転職の面接や職務経歴書においては、
過去の経験が語るストーリーにこそ説得力があります。

数ある応募者の中で
「この人に任せてみたい」と思わせるのは
決して肩書きや資格の多さだけではなく
「この人は何を大切にして仕事をしてきたのか」
「どんな課題をどう乗り越えてきたのか」という
経験の「質」に他なりません。

医師としての力はもちろんのこと
人としての総合力が問われてくるのですね。

また、開業を志す場合にも、
過去の経験が大きな武器になります。

単に医療技術を提供するだけでなく
どのように患者と向き合い
地域にどう根ざしていくか。

スタッフとの関係性をどう築き
チームをどうマネジメントしていくか。

すべての判断や対応において、
これまでの経験が経営の「勘所」を形作るのです。

重要なのは、「経験を棚卸しし、言語化しておくこと」です。

自分がどんな現場で、どんな状況下で、
どんな決断をし、どんな結果を出したか。

そして、そこから何を学び、
次にどう活かしたのか。

これを自分なりにストーリーとして整理しておくことが
他者に伝えるときの強い武器になりますし、
何より自分自身のキャリアに対する自信と指針を与えてくれます。

さらに、経験とは「過去のもの」ではなく
「未来に活かすための材料」でもあります。

うまくいかなかったこと
悔いの残る選択、葛藤や迷いがあった場面も
すべてが貴重な経験値です。

そこにしっかり向き合い、意味づけをしておけば、
似たような局面に立たされたときに、
的確な判断ができるようになります。

まさに「財産」となるでしょう。

若い医師にとっては
「経験不足」を引け目に感じることがあるかもしれません。

しかし、若いうちだからこそ気づけること、
柔軟に吸収できることもあります。

そして、どんな小さな経験であっても、
そこに主体性を持って取り組み、
自分の言葉で語れるようになれば、
十分に「活きた経験」になります。

ポテンシャルが経験に転化するのですね。

最後に、経験は「誰かに与える影響」にもなります。

自分が悩んだこと、乗り越えたこと、
工夫して築いてきたことは、
後進の医師にとっての貴重な学びになるのです。

つまり、経験とは「受け取るもの」であると同時に、
「次の誰かに手渡すもの」でもあります。

自分の歩んできた道を、ただの通過点にせず、
意味ある「経験」として活かす。

それが、キャリアの価値を
何倍にも引き上げる秘訣ではないでしょうか。

どんな経験も、意味づけ次第で輝きを持つ。

それが、医師としての人生をより豊かに、
力強くする源泉になるのだと、私は確信しています。

 

<参考>
2026年の身の振り方を考えるためのキャリア相談とは?

 

 

*まとめ

医師としてのキャリアを築くうえで
「スキル」と「経験」は切っても切れない重要な要素です。

スキルは現場での即戦力となり
経験はその土台に深みと信頼を与えます。

しかし、どちらも単なる「量」ではなく
「質」と「意味づけ」が
つまり「ストーリー」が重要となります。

自分にどんなスキルがあり
どんな経験を積んできたのか。

それをどう活かし
どう伝えていくのか。

言語化して
主体的に向き合うことが
これからのキャリア形成において
大きな差を生みます。

誰かと比べるのではなく
過去の自分と対話し
未来の自分へと繋げる。

そのために、今をどう過ごすか。

転職や開業といった人生の節目において、
スキルと経験を武器として
確固たる自信に変えていくことこそが、
自分らしいキャリアを切り拓く鍵となるのです。

キャリアの壁打ちとか
キャリア相談とは
そのために必要となります。

自分1人で考えていても
どうしても悶々としてしまいますから
プロの第三者の視点が欠かせないのですね。

それでは、また…。

 

医師限定 無料ZOOMキャリア相談 実施中!

*ジーネットTV youtubeにて医師のキャリアについてお話ししています

医師の転職・開業・キャリア相談はこちらから

 

<ジーネットは様々な情報発信をしています!>
ジーネット株式会社 正式コーポレートサイト
<IBIKEN>医療ビジネス健全化協議会 医師向け情報提供サイト
twitter ジーネット株式会社公式アカウント
facebookページ ジーネット株式会社公式アカウント

下記もポチっとご協力下さい!
      にほんブログ村 転職キャリアブログへ

診療圏調査バナー