医師のキャリア支援 <転職・クリニック開業> はジーネットにご相談下さい!
ジーネットのSNSでの情報発信

この時期に増える「転職難民」…来期どうする?を解決します

2025年11月5日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

世の中というのは
自分の思う通りにいかないことのほうが
残念ながら多いですよね。

でも賢明な方は
この確率を上手に上げているように見えます。

普通の人との違いは何か?

そんなの一つや二つではありませんけど
やはり…

・情報収集が上手い
・情報リテラシーが高い
・価値観や判断基準が明確である

この3点は共通していると思います。

要は、有用な情報を的確に集めて、
「欲」に翻弄されることなく、
必要な情報を参考にしつつ
不要な情報は捨てるという
まあ、ごく当たり前のことを
しっかり実践しているのですね。

言うは易く行うは難し。

医師の皆さんの場合は
医学や医療の情報は問題ありませんが、
転職やクリニック開業という
いわゆるキャリアに関する情報は、
あまりにも多種多様であり
またロクでもない
自社都合のマーケティング情報が多いだけに
なかなか悩ましいかもしれません…。

 

本日のブログのタイトルは、
【 この時期に増える「転職難民」…来期どうする?を解決します 】
といたしました。

 

<目次>
1.転職エージェントを信じていたのに…
・大口は叩くけど求人は案内されず…
・希望と違うものばかり案内される
2.不測の事態にどう対応するか?
・まさかの内定取り消し
・決まらない転職の仕方を脱却する
*まとめ

 

 

1.転職エージェントを信じていたのに…

信頼できそうと思い、任せたのに、
ふたを開ければ連絡は遅い、
求人は出てこない、
出てきても希望とズレている——

知名度が高く、
医師なら多くの人が知っている会社だからと
問い合わせをしたのが失敗だった——

このままじゃ埒が明かないと思い、
必死に他の転職エージェント探しをして
たどり着いたのが弊社だった——

こんな相談を毎年いただきますし、
なぜかよくあるパターンです。

原因の多くは、
担当者の質だけでなく、
会社の経営方針や営業戦略が問題です。

ノルマやKPIマネジメントに苦しむ現場。
それしかできない上層部。

成功報酬型という構造上、
彼らは「早く・高く・決めたい」方向へ流れます。

自分たちは医師の味方だと見せかけて
結局は自社都合で、売上しか考えていない。

それに疑問を感じない。
洗脳されてしまっています。

この前提を共有したうえで、
転職エージェント選びで、
よくある落とし穴を具体例で整理します。

転職エージェントに翻弄されるのではなく、
自分たちが主導権を取り戻すための
チェックポイントを提示します。

 

・大口は叩くけど求人は案内されず…

高条件の求人が多数あります。
業界最大の〇万件の求人があります。

もう何年も前から
医師の転職エージェントは
このように「求人」を売りにしてきました。

私は当ブログやSNSで
そういう自社都合のマーケティングには批判的で、
求人の前に「キャリア」が大事だと
ずっと情報発信を続けてまいりました。

実際に…
案件が多いから任せてくださいと聞いたのに
待てど暮らせど具体的な求人が案内されないとか、
ようやく来たと思ったら
希望とは全然違う内容だったという
とても残念な話を伺うことが多いです。

この背景にはいくつかの典型があります。

①そもそも求人内容が古い
(病院側と一次情報のパイプが弱い)。

②集客目当ての釣り求人が多い
(虚偽情報、虚偽マーケティング)。

③社内の優先順位の問題
(単価が低い・決まりにくい案件は後回し)。

④「独占です」と言いながら
(病院名を開示できない未確定案件)。

⑤システムマッチングで要件定義が曖昧だとマッチしない
(効率化を高めて業務の質を落としてしまう典型)

これは転職エージェントの社内の問題であり、
経営方針や営業戦略の問題とも言えるでしょう。

そして担当者は当然それに引っ張られますので、
どんなに有能な人であっても
あまり良い仕事はしません。

このあたりはもう少し詳しく次章で説明いたします。

 

・希望と違うものばかり案内される

「当直免除と時短が最優先」と伝えたのに、
届くのは高年収・当直多めの案件ばかり——。

これは担当者個人の問題というより、
決まりやすい案件を当て込む
紹介会社の宿命と言ってもいいでしょうか。

売上至上主義とか、
効率優先主義とか、
そういう社風がベースにあると思われます。

一般的には、条件が良い求人の裏側には
採用に苦戦しているという事情があります。

すると、内定は出やすいですし、
高条件が引き出せれば
医師としても
YESと言いやすいという側面はあるでしょう。

しかし、長く定着できるか?
入職後の満足度は高いか?は話が別です。

転職エージェントの担当者は
みなそれぞれノルマを与えられて、
KPIマネジメントでガチガチに管理されています。

すると何とか決めなきゃいけないんです。
売上を上げないと上司に詰められるんです。

これが決まりやすい求人を
希望と違っても紹介する根本的な構図です。

しかも、年収が上がれば上がるほどに
紹介会社のフィーも上がるという
内部事情も確実にあるでしょう。

そうでないエージェントを
私は「弊社以外」に知りません。

というのも、弊社はこういう業界の風潮を嫌って
事業をイチから設計していますので、
ノルマもKPIもないんです。

売上なんて
まともなことをやっていれば
自然とついてくるものだ。

代表である私の考えが
事業のすべてに浸透しています。

この状態を作らないと
希望に合う求人を徹底的に探すという
そんな文化は醸成されないのです。

もうひとつ希望と合わない求人が案内される理由として
そもそも希望を理解できないという面も
必ずあるように感じます。

つまり担当者の知識不足、勉強不足です。
驚くほどに医療のことを知りません。

これでは大事な希望条件を理解できずに
条件のよさそうな求人を提案するという
非常に陳腐な求人紹介しかできなくなります。

紹介業界では
「マッチンガー」という言い方をしますが、
要は求人も求職者も右から左に流すことしかできない
レベルの低い担当者を指すのです。

これで「キャリア」だとか
「オーダーメイド」だとか
どの口が言うねん…という情けない状況があります。

 

<参考>
強引な手法を取る転職エージェントからは離れましょう!

 

 

2.不測の事態にどう対応するか?

転職には「準備」と「計画」が必要です。

しかし、どんなに慎重に取り組んでも
外部要因で混乱することは
どうしてもあり得ます。

まさかの不測の事態に備えるというのは
これは非現実的ですし、
そもそも、そう滅多にあることでもありませんから
備えを打っておくべきとも言いにくいです。

しかし、医師の転職シーンでは、
急な内定取り消しや採用自体の取りやめなどは
時々耳にすることがあるのは確かです。

企業にも、景気の冷え込みなどで
新卒の内定を取り消すことはありましたし、
医療機関にあってもおかしくはありません。

そうは言っても
できるだけ防ぐことも大切です。

とにかく「致命傷」だけ避けましょう。

小さな傷を心配する必要はありません。
いくらでも取り戻せます。

しかし致命傷はリカバリーにも
相当のパワーを必要としますから、
これだけは防ぎたいところです。

その鍵となるのは…

①転職マーケットを知ること(兆候の早期発見)
②確固たるキャリア設計(条件面に翻弄されない)
③転職に関わる法律や慣例を知ること(特に契約面)
④虚偽情報に惑わされない(マーケティングにだまされない)
⑤転職に詳しいパートナー選び(転職エージェント?)

このあたりでしょうか?
転職エージェントのところで「?」を付けざるを得ないのが
一人の業界人としては誠に残念ですが、
担当者によって大きな差があるので致し方ありません。

いずれにしても
リテラシーを持って適切に判断すれば、
不測の事態をできるだけ避けることは可能です。

主導権を失わないように
事前にしっかり考えておきましょう。

 

・まさかの内定取り消し

医療機関でも、予算の急変や
組織事情で内定取り消しが起こり得ます。

あまり大きな声では言えませんが、
私の知るかぎりでは…

もっともよくあるのが、
大学医局の事情に翻弄されて
二転三転してしまい、
それが求職者の医師に影響するということです。

例えば、医局員を引き揚げるという通告があり、
慌てて医師の募集をかけて
運よく応募があって、面接をしたら双方好感触で、
内定を出して合意できたのに、
医局側が引き揚げを中止とするとなり
致し方なく医師の内定を取り消さざるを得なくなった。

ただ、こういう内情は
あまりオープンにはなりませんし、
医療機関側としても
ありのままの事実は言えないでしょう。

他にも、ある医師から退職の申し出があったので、
急遽の募集を掛けて、
応募のあった医師に内定を出したら、
当人から退職を取りやめるとの申し出があって
泣く泣く内定を取り消したというケースもあります。

いずれにしても稀にあるというレベルですが、
転職する側から見たら
たまったもんじゃなりませんよね。

もちろん社会的に
内定取り消しは許されるものではありませんから、
戦えば何らかの戦利品はあるかもしれません。

しかしなかには痛くもない腹を探られることもあり、
それを内定取り消しの理由にされることもあります。

非常にセンシティブな話なので
かなりオブラートに包んでしまっているので
わかりにくいところもあるとは思いますが、
ニュアンスだけおわかりいただければ十分です。

ただ気をつけておきたいのは、
書面の取り交わしをしておくことです。

医療業界では数年前まで
口頭合意が少なくありませんでした。

最近では労働条件通知書や内定通知書で判断して
雇用契約書や業務委託契約書など
だいぶ書面で確認、契約締結という慣習ができました。

ところが意外や意外、
まだ口頭で済ませているケースもなくはない、
それが大学だという話も伺います。

これは早期の改善が必要と思います。

最後にもうひとつ述べておきたいのは、
転職エージェントについてです。

内定取り消しや採用の取り止めに
転職エージェントが加担している…というか
原因が転職エージェントであることもあるようなのです。

対応がずさんであったり、
医師とのパイプ役として機能しないどころか
信頼関係が構築できておらず
医療機関側から愛想をつかされて
せっかく上手く話が進みそうだったのに
急に頓挫してしまう。

実際に数名のドクターから
このような話を伺いましたし、
医療機関の採用担当者の方からも聞きました。

無理やりに入職させようとするとか、
全然医療のことがわかっていないとか、
こういう例は枚挙に暇がありません。

いつも言うことですが
転職エージェントは会社で選んではいけません。

あくまでも担当者で選ぶべきです。

話が進んでから
想定外のことが起こらないように
最初に見極めをしたほうがよさそうです。

 

・決まらない転職の仕方を脱却する

なかなか求人が見つからない。
ようやく見つかって応募。
しばらく待たされる。
結果、書類NG(面接NG)で振り出しに戻る。

このようなケースは
転職活動のなかではよくありがちですが、
かなりストレスが溜まりますよね。

自分の市場価値を疑ってみたり、
自分に対する自信を喪失してみたり、
もう転職できないのではないかと思ったり、
医療機関に不信感を持ったり、
転職エージェントを疑わしく思ったり、
こういう時は悶々と不安な日々を過ごしてしまいがちです。

これはいかに脱却するか?
五つのコツを考えてみました。

 

①なぜ転職をするのか?目的の明確化

これは転職活動を始めていくと
案外と見失いがちですが、
とても重要なことなので何度でも振り返りましょう。

どうしても外形的な条件であったり、
具体的な年収に引っ張られてしまうものですが、
そもそも論に戻って
自分は転職をして何を手に入れたいのか。

このもっとも大事な点を意識するのがよいです。

 

②キャリアの「軸」は何か?

当ブログではいつも述べていることですが、
転職の原点には「キャリア」があるべきです。

そしてキャリアとは「スキル」と「経験」であります。

今の自分のスキルと経験を元にして
これからどんなスキルと経験を手に入れたいのか。

この観点を見失ってしまうと
条件面に翻弄されることになりがちです。

 

③希望条件の柔軟な優先順位の入れ替え

普通に考えれば
ごく当たり前のことなのですが、
転職は相手があるものですので
なかなか自分の思う通りにはいかないものです。

絶対に譲れないところ、
妥協してもいいところ、
同じように先方にもあるわけですから
丁寧に「交渉」をする必要があります。

そのさいに頑なな姿勢が強すぎると
先方に諦めを感じさせやすいです。

「交渉」とはお互いのリスペクトが前提ですし、
落としどころを目標に少しずつ近づけたいですね。

 

④条件闘争は避けましょう。

③と近いところもありますが、
数年前の圧倒的な売り手市場の頃ならいざ知らず、
今は完全に時代が変わってしまいました。

この条件を飲んでくれないなら行かないという主張も
では残念ながら今回の話はなかったことに…と
あっさりと見送られてしまうことが多くなっています。

後先を逆にするといいと思います。
「条件」は最後の最後に交渉しましょう。

それまでは具体的な担当業務の話であったり、
どんな患者さんを診たいのか?
何が得意で、何は不得手なのか、
医療機関側にいい意味での値踏みをさせてあげて、
是非入職して欲しいと思わせてからが勝負です。

いきなり条件交渉をするドクターの優先度は
年々医療機関側は下げているように感じます。

 

⑤求人選びより先に自分のキャリア設計を

よく年収について
私は「今」とか「次」の年収だけではなく、
「生涯年収」が大事ですとお知らせしています。

これは「キャリア」も同じです。
医師人生って長いんですよね。

仮に70才で引退するとしても
まだ何十年もある先生のほうが多いと思います。

「今」とか「次」だけを考えるのではなく、
5年先、10年先のための「今」そして「次」を
中長期的な視点を持って熟慮しましょう。

いかがでしょうか?

この5点を意識すると
不思議と星回りが変わってきます。

偶然を待つしかない状態から
主導権を握って意思決定ができるようになります。

この主導権を求人に持たせてしまうと
なかなか思うようにならないことが増えるだけです。

是非、自分のキャリアを中心にして
よい転職活動をなさってください。

 

<参考>
医師の転職で失敗する人の特徴とは?

 

 

*まとめ

2026年の春に新天地に行く。

普通に考えれば
すでに行き先は決まっていて
書面も交わし
あとは徐々に引継ぎをしながら
惜しまれながら去っていく。

こんな展開になるはずですが、
急転直下、思わぬ事態に巻き込まれてしまい、
来春の行き先が白紙に戻ってしまった。

こういうケースは少なくありません。

まあ、多くもありませんから
そんなに不安になることはありませんが、
こうならないためには
それなりの「準備」と「計画」が必要です。

弊社にも、毎年、1~2名のドクターが
慌てて駆け込んできたりするのですが、
医療機関側に振り回されてしまったり、
素人みたいな転職エージェントに
半分だまされてしまったりというケースが多いです。

一般的に大手転職エージェントは質より量、
中小の転職エージェントは量より質と言われます。

しかし、昨今では質も量も低レベルの
驚くほどに恥ずかしい転職エージェントも存在します。

自社都合のマーケティングに絡めとられることなく、
耳ざわりのよい集客手法に騙されないでください。

それでは、また…。

 

医師限定 無料ZOOMキャリア相談 実施中!

*ジーネットTV youtubeにて医師のキャリアについてお話ししています

 

医師の転職・開業・キャリア相談はこちらから

 

<ジーネットは様々な情報発信をしています!>
ジーネット株式会社 正式コーポレートサイト
<IBIKEN>医療ビジネス健全化協議会 医師向け情報提供サイト
twitter ジーネット株式会社公式アカウント
facebookページ ジーネット株式会社公式アカウント

下記もポチっとご協力下さい!
      にほんブログ村 転職キャリアブログへ

診療圏調査バナー