医師のキャリア支援 <転職・クリニック開業> はジーネットにご相談下さい!
ジーネットのSNSでの情報発信

医師紹介の裏側を赤裸々に語る問題ブログ

2026年6月3日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通じて
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

医師の転職エージェントに関しても、
何らかの制限がかかりそうな気配です。

医療法等改正案の議論のなかで
医師転職エージェントにも
何らかのルール整備が進む可能性があります。

実はすでに数年前から問題視されており、
労働局の監査を受けたりもしてきました。

X(旧Twitter)などを見ていると、
一部には、
「ほらみろ、ざまーみろ」
「儲け過ぎなんだ」
「いっそのこと潰してしまえ」という論調が多くて、
う~ん、非常に残念だなと思いましたが、
ただ、そうした声だけで語ると、
構造の一部しか見えなくなるとも感じます。

当ブログでは再三申し上げてきましたが、
私は、医師の転職エージェントに対して
何度となく警鐘を鳴らしてきたつもりです。

このままでは拙いよ…と。

いつか来るだろうと思っていたことが
ついにやってきたということです。

幸い弊社におきましては、
どこに出ても恥ずかしくない経営方針で
今までも、これからもやっていきますので、
影響は軽微だと思っています。

しかし、医師の紹介事業自体が
もしできないことになってしまったら
さすがに悠長なことは言っていられません。

それは別の意味での法的な問題があるでしょうから、
そこまで追い込まれることはないと思いますが、
常に襟を正した
真っ当な紹介事業をしなければならないと
強く考えています。

 

本日のブログのタイトルは、
【 医師紹介の裏側を赤裸々に語る問題ブログ 】
といたしました。

 

<目次>
1.なぜ医師紹介は嫌われやすいのか?
・紹介ビジネスの収益構造が「定着」より「成立(入職決定)」を優先させやすい理由
・ミスマッチが起きる典型パターン(情報の非対称/急がせる/比較軸がない)
2.医師が紹介会社を見極める10のポイント
・求人より大事なもの(キャリア軸・価値観・生活設計)
・ここを見れば外さない:安心できる紹介会社の10チェック
*まとめ

 

 

1.なぜ医師紹介は嫌われやすいのか?

医師紹介会社が嫌われやすい一番の理由は、
収益構造が「定着」より
「成立(入職決定)」に寄りやすい点にあります。

紹介会社は決定時に報酬が発生するため、
どうしても短期の成約が優先されやすい。

すると、

①情報の非対称
(現場の実態、空気感、働き方の温度感が十分に共有されない)
②急がせる
(比較検討の時間を奪う)
③比較軸がない
(本人の価値観・生活設計より求人条件が先に立つ)

といったミスマッチの典型が生まれます。

結果として
「紹介会社は自分たちの都合で動く」という不信につながり、
嫌悪感が蓄積していくのです。

裏を返すと、
紹介した先生が長く勤務して下さるなら
あまり問題は起きません。

 

・紹介ビジネスの収益構造が
「定着」より「成立(入職決定)」を優先させやすい理由

紹介ビジネスの収益構造が
「定着」より「成立(入職決定)」を優先させやすい理由は、
報酬が「入職が決まった瞬間」に発生する
システムになっているからです。

紹介会社の売上は、
基本的に成功報酬(紹介手数料)で成り立ちます。

つまり、どれだけ丁寧に支援しても、
決まらなければ売上はゼロ。

一方で決まれば、
短期でまとまった売上が立ちます。

この構造は、
担当者の評価制度(KPI、決定数、決定率、粗利)とも
結びつきやすく、
「まず決める」「今月決める」という圧力を生みます。

もう少し具体的に見てまいりましょう。

昨今の医師紹介会社が批判される要因のひとつに
紹介手数料の料率アップがあります。

ひと昔前であれば、
その多くが初年度年収の20%でした。

年収1500万のドクターが決まると、
紹介手数料は300万円となります。

これが料率が25%になると375万円となりますし、
30%になると450万円になるのですね。

採用する医療機関側としては
20%のほうが有難いに決まっています。

実は、弊社は現在でも20%のままですが、
多くの医師紹介会社は25%、30%とか、
なかには40%、50%というところも
出てきているらしいです。

さすがに高すぎるという考えは
感情論としては理解ができます。

では、なぜ紹介会社の料率は上がったのか?

一応、医師を確保するためのコストが上がったとか、
昨今のインフレに対応するという
言い訳じみた理由があるようですが、
それはあくまでも表面上の話です。

ぶっちゃけ話をしますと、
成功報酬なので、
成功しないと報酬はないという部分を
見逃がしてはいけません。

たとえば、あるコンサルタントが、
10人の医師を担当して、
3か月間、一生懸命動いたけれど
1人も成約に至らなかった場合は
売上がゼロにも関わらず
人件費などの経費は掛かるわけで、
大赤字になるのですね。

私が耳にした話では、
医師紹介業界のトップ企業でも
10人担当して1人決まるかどうかとのことでした。

これでは20%ではやっていけない。
せめて決まった時には30%をいただこう。

経営者がそう考えるのは
あながち間違いではありません。

しかし、自社都合だけです。

弊社が20%のままで維持できているのは
ただ成約率が高いからなのです。

つまり10人の医師を担当すれば
悪くとも5~6名、いい時は8~9名決まるのです。

私は、今後も紹介料率を上げるつもりはありません。
紹介の「質」が高ければ上げる必要がないのです。

今、25%とか、30%以上の紹介料率の会社は
なかなか決まらないというのが根本的な理由です。

求人を右から左に流すだけの人材紹介なんて
存在価値が低いです。

そんな会社ほど紹介料率が高いなんて
さらに存在価値を失わせています。

しかも担当者個人のインセンティブに結びつければ
無理やり押し込むような事態が出るのは自明でしょう。

紹介の「質」を上げるという
ごく当たり前のことをしない経営方針が
すべてと言っても過言ではないでしょう。

この構造の中でいくらもがいても突破口は見えてきません。
ここから脱して、「質重視」への転換が求められます。

 

・ミスマッチが起きる典型パターン
(情報の非対称/急がせる/比較軸がない)

医師の紹介でミスマッチが起きる典型パターンは、
・情報の非対称
・決断を急がせる
・比較軸がない の3点に集約されます。

まず「情報の非対称」から考えます。

通常、求人票には、医療機関名、住所、診療科目や
ごく一般的な雇用条件や待遇などしか書かれていません。

いわゆる「概要」しかわからずに、
その医療機関で話を進めるか否かを判断するのは
とても難易度が高いと思います。

私は判断材料に足りない求人情報と考えていますが、
巷に溢れる求人のレベルはこんなものではないでしょうか。

だからミスマッチにつながる。
そして紹介会社自体の評判が下がる。

確かに詳細の情報を得ようと思えば、
手間も時間も掛かりますけど、
それがあってこその存在価値だと思います。

それこそ医療機関側の不都合な情報も含めて、
適切な判断が下せるように情報収集すべきです。

これは転職を失敗しないための
最低限必要なサポートではないでしょうか。

次に「急がせる」ですが、
担当者は、「早い者勝ち」「今週中に返事を」と
判断を前倒しすることを求めがちです。

転職は人生の転機でもありますから、
しっかり熟慮をした上で
すっきり決断するのがいいに決まっています。

ところが紹介会社は一刻も早く売上が欲しい。
担当者はインセンティブなどもあるので早く決めたい。

いやインセンティブがなくとも
売上を作らないと上司に詰められることになる。

こんな構造上の欠陥を
紹介会社の内部上で持っていては
現場は魂を悪魔に売りかねません。

納得度が低いままの決断を促せば、
早期退職につながりかねないのは自明です。

弊社がノルマもKPIもなしにしているのは、
こんな事態に陥ることを防ぐためです。

最後に「比較軸がない」ですが、
外形的な基準、つまり年収、勤務日数など
それだけでは、自分に合うかが見えません。

今までも再三申し上げていますように
本来は、「キャリア軸」や「価値観(キャリアアンカー)」、
そしてその根底となる生活設計という「土台」があり、
その延長上で条件や待遇を見るべきです。

この土台がない状態で決めると、
入職後に「思っていたのと違う」が起きやすくなります。

つまりミスマッチは偶然ではなく、
構造的に起きるのです。

でも、話は難しくありません。
この3つを丁寧にフォローする紹介会社を選べば
ミスマッチは飛躍的に抑えることが可能です。

 

<参考>
医師紹介会社がなくなる未来の医師への影響とは?

 

 

2.医師が紹介会社を見極める10のポイント

医師が紹介会社を見極めるうえで大切なのは、
「紹介のうまさ」よりも「長く安心して働けるか」を
最優先にしている会社かどうかです。

いや、紹介のうまさというのは
現状では「求人の良し悪し」になっており、
しかもそれは求人票レベルの表面的な情報に過ぎません。

本当に差が出るのは、
求人とか、紹介とか、転職支援とか、
その前の「準備」段階にあるのです。

①中長期的なキャリアプランはあるのか?
②それはライフプランを前提にしているか?
③自分らしい価値観や判断基準に沿っているのか?

こういったプロセスを吹っ飛ばして、
ただ、高条件、高待遇といった求人で選ばせるのは
転職支援を生業とする人の仕事としては
あまりにも無思慮です。

当ブログで何年も前から
私が主張していた通りの展開になっているのが
ここ2~3年の医師紹介業界です。

いまだに危機感すら持っていない会社も少なくなく、
このままでは本当にこの業界は危ないと思います。

だからこその優勝劣敗ですね。

医師の皆さまには
残すべき紹介会社を見極めていただき、
退場すべき会社には消えてもらいたいものです。

 

・求人より大事なもの(キャリア軸・価値観・生活設計)

求人より大事なのは、
「どこで働くか」より先に
「どう生きたいか」を定めることです。

転職は職場選びであると同時に、
人生の「設計」変更でもあります。

だから最初に確認すべきは、
キャリア軸・価値観・生活設計の3つです。

キャリア軸とは、
専門性をどう伸ばし、
どんな役割で価値を出していくのかという方向性。

軸があってこその
「キャリアプラン」となります。

価値観は、
何を大事にすると自分は納得できて、
何を失うと苦しくなるのかという判断基準。

簡単に見つかるものではありませんが、
これが「キャリアアンカー」につながりますので、
たっぷり時間をかけて、
自分らしい価値観を創り上げたいですね。

生活設計は、
家族・健康・住む場所・働く時間など、
現実の土台です。

必ずしも意見が一致することばかりではありませんが、
丁寧な話し合いを繰り返し、妥協点を見い出しながら
ほど良い落としどころを見つけたいですね。

これらが曖昧なまま
「年収が高い」「勤務が楽そう」だけで決めると、
入職後に、条件は良いのに心が削れる状態になりやすい。

逆に、この3点が整理できていると、
求人票の情報が少なくても、
面談で何を聞くべきかが明確になり、
比較検討の「質」が一気に上がります。

紹介会社選びは、
この土台づくりを飛ばさずに
きめ細かく伴走できるかどうかで、
本質的な価値が決まるのではないでしょうか。

 

・ここを見れば外さない:安心できる紹介会社の10チェック

安心できる紹介会社かどうかは、
「求人を持っているか」ではなく、
「プロセスが誠実か」で見極められます。

そこで、外しにくくなる10のチェックポイントです。

最初に“求人”ではなく“話”を聞く
いきなり希望条件を聞いたり、
すぐに求人を案内する会社は、
それ以外のサポートができない可能性が高いです。

5年先、10年先のキャリアプランを描くことができれば、
そこから逆算して、現状の悩み・希望の背景を整理し、
自然と合う求人が絞り込まれるものです。

キャリア軸・価値観・生活設計を一緒に言語化する
「何を大事にしたいか」
「何は譲れないか」を確認し、選ぶ基準を作ってくれるか。

いわゆるキャリアアンカーの話ができるか?

この基準は、意外と自分ではわからないものなのです。
だからこそ第三者が気づいてあげるのが大事です。

そして決めつけない姿勢があるかもポイントです。

急がせない
「今週中に返事を」「早い者勝ち」を多用せず、
比較検討の時間を確保してくれるか。

まして「ここに決めましょう」というような
強引な営業をする会社は離れたほうが無難です。

自社の売上優先の紹介会社に
良質なサービスは期待できないでしょう。

不都合な情報も出す
医療機関の良い点だけでなく、
合わない可能性や注意点も説明できるか。

どこの職場にだって短所は必ずあるわけで、
入職してから戸惑うよりも
それを事前に知ることができるかが大事なのです。

情報の出どころが明確
「聞いた話」ではなく、
誰に・いつ・どう確認した情報か、根拠が説明できるか。

できることなら、ドクターからの生の声を収集し、
それを教えてくれるエージェントだとベストですね。

客観性を欠いた感情的な情報を丸ごと信じてしまう
情報リテラシーの低い担当者では
転職を失敗する可能性が高くなってしまいます。

面接前や面接時のサポートができるか
直接聞きにくいことを代わりに聞いてくれたり、
確認すべきことをサポートしてくれるなど
隣りにいることで面接を意義あるものにしてくれるか。

同行すらしないのは論外ですし、
医師と医療機関の両方を知っている存在ですので、
うまく機能すると百人力です。

ただ本当の意味でこれができる担当者は
なかなかいないと思います。

裏を返せば、これができる担当者は
信頼の置ける有能な人である可能性が高いです。

条件交渉が「対立」にならない、伝書鳩にならない
これは相当の経験値と
営業力、交渉力、人間力が必要不可欠です。

医療機関との関係を壊さず、
医師側の希望も守る落としどころを得られるか。

伝書鳩になって嫌気が差されるケースも多いですが、
条件交渉が上手な人は一流と言えるでしょう。

選考後の振り返りがある
面接の感触を整理し、
「何が良くて、何が引っかかったか」を言語化して
次に活かせる状態をつくれるか。

面接は「ノウハウ」ですので、
適切なアドバイスがあれば
確実にうまくなるものです。

ただ担当者本人に経験値がないと
型通りのアドバイスしかできません。

転職経験だけではなく、
面接をする側の経験を持つ人が最適です。

入職後もフォローする
決定したら終わりではなく、
入職前後の不安や違和感を拾う仕組みがあるか。

なかには飲み友達になろうとする人もいますが、
こういう人は中長期的に頼りになりません。

プロとしての矜持ではなく、
ただ自分が楽しみたいだけだったりします。

嫌な話にも逃げないフォローをしてくれる人が
最適です。

担当者が“売り手”ではなく“伴走者”に見える
言葉が丁寧で、押し込みがなく、
医師の意思決定を尊重しているか。

なかには医師を商品だと思っているような
エージェントとしてあってはならないような人もいます。

自分の仕事に誇りを持っているか?
それともビジネスだけでやっているか?

ここが見極められると
よい会社、よい担当者と出会えそうです。

この10項目は、
要するに「決めること」より
「納得して長く働けること」を
優先しているかのチェックです。

紹介会社の本当の価値は、
求人の数ではなく、
意思決定の質を上げる支援にあります。

ここができる会社を選べば、
転職の失敗確率は確実に下がります。

あとは会社の問題より、
担当者の問題のほうが大きいのが
転職支援の習わしです。

成績のいい人は心に余裕があり、
成績の悪い人はビジネスが汚いです。

医師人生の転機でもありますので、
本当によい会社、よい担当者と出会ってください。

 

<参考>
医師が転職エージェントを上手く使いこなす10の方法とは?

 

 

*まとめ

医師紹介会社が嫌われやすい背景には、
「定着」より「入職決定」で
報酬が発生する収益構造があります。

どんなに手間暇と時間をかけても、
決まらなければ売上はゼロですから
完全に経費倒れします。

それに同情して欲しいという話ではなく、
こんな構造は紹介業の宿命なのです。

医療業界への紹介会社の進出は、
まだ歴史が浅く、新参者が多く、
なおかつ経営者が
素人であるケースも少なくありません。

今後、優勝劣敗が進むなかで、
この構造を見極めて
戦略を立てた紹介会社は生き残るでしょうし、
旧態依然としたやり方に固執して
構造に巻き込まれた紹介会社は淘汰されるでしょう。

医師の皆さんには、
求人の数ではなく
“意思決定の質”を高めてくれる会社・担当者を
選んでいただくことが、
健全な競争原理を働かせるためにも必要です。

キャリア軸・価値観・生活設計を言語化し、
急がせず、不都合な情報も含めて伴走する紹介会社。

提示した10項目を基準に、
転機を後悔のない選択へ変えてください。
それが医療業界全体のためにもなると思います。

それでは、また…。

 

医師限定 無料ZOOMキャリア相談 実施中!

*ジーネットTV youtubeにて医師のキャリアについてお話ししています

医師の転職・開業・キャリア相談はこちらから


<ジーネットは様々な情報発信をしています!>

ジーネット株式会社 正式コーポレートサイト
<IBIKEN>医療ビジネス健全化協議会 医師向け情報提供サイト
twitter ジーネット株式会社公式アカウント
facebookページ ジーネット株式会社公式アカウント

下記もポチっとご協力下さい!
      にほんブログ村 転職キャリアブログへ

診療圏調査バナー