ジーネット株式会社コンサルタント ブログ

ビジネスエリートの新論語

(公開: 2018年12月02日)

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを軸にして

転職、開業、経営シーンでサポートし続ける

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

私はいわゆるビジネス書が

あまり好きではありません。

 

ビジネス書を読むくらいなら

小説の方が全然良いと考えていますし、

正直、他に読みたい本がいくらでもあります。

 

ビジネス書って深みがないんですよね…。

上っ面のテクニック論が多いように感じまして…

余程必要に迫られない限りはあんまり読まないのです。

 

本日のブログのタイトルは、

【 ビジネスエリートの新論語 】といたします。

 

医師転職開業ブログ

 

本書をピックアップした理由

『ビジネスエリートの新論語』

司馬 遼太郎 文春新書 を読みました。

 

ほう…、司馬遼太郎さんが20年ぶりの新刊ね~。

しかも新書は初らしい。

 

司馬遼太郎、ビジネス、論語。

冒頭書いたようにビジネス書は好きではないけど、

この3つが揃うなら面白そうだと感じました。

 

歴史好きの私は司馬遼太郎さんの本は

相当に読み込んでいます。

 

そしてビジネスパーソンですから

当然、ビジネスの勉強はしていかねばならない。

 

論語は人として学んでおいた方が良い。

 

そりゃ読まなきゃアカンでしょう(笑)。

という事で、学ぶ気満々で読み始めたのでした。

 

目次

第1部

サラリーマンの元祖

洋服をきた庶民

秩序の中の部品

サラリーマンの英雄

サラリーマン非職業論

ロマンの残党

義務のたのしみ

長男サラリーマン

人生観の年輪

サービスの精神

収支の観念

恒産という特権

明日を思い煩うな

反出世主義

親友道と仲間道

湿地に咲く花

金についての人格

公憤のない社会

グチはお経だ

ホワイト・カラー族

真鍮の人生

約束を守る

顔に責任を持つ

崩れぬ笑い

猫にも劣った人物

奴レイ人種

怒るということ

議論好きは悪徳

職業的倦怠期

無用の長物

上役と下僚

聞き上手の美徳

階級制早老

女性サラリーマン

職場の恋愛

女性に警戒せよ

サラリーマンの結婚

大度量の女房

家庭の芸術家

家庭という人生

停年の悲劇

運命論が至上哲学

サラリーマンと格言

不幸という喜び

 

第2部

人の老サラリーマン

あるサラリーマン記者

 

「司馬遼太郎」誕生のころ)

 

感想

本書は昭和30年にまだ新聞記者をしていた頃の

司馬遼太郎さんが本名の福田定一で刊行した

「名言随筆サラリーマン ユーモア新論語」を

元としているそうです。

 

2016年に復刊したらしいです。

でも約60年も前の内容ですからね…。

さすがに時代が違うなあと思わされる部分はあります。

 

ただ、何だろう、司馬遼太郎さんの基礎というか、

テイストはその後の歴史小説とかなり似た感じですね。

 

サラリーマン向けの随筆ですので、

ビジネスの現場にフォーカスはしているものの

歴史上の人物の名言、格言をテーマにしており、

くだらないサラリーマン生活にも意味を見い出しているというか、

部分、部分では現代にも通じる所もあり、

サラリーマンの苦悩と幸福の両面を

司馬さんらしい物言いで著してくれています。

 

やはり司馬さんは、

人間観察が的確ですし、

人の良い面も悪い面もしっかり受け止めて

ナチュラルに言葉に置き換えてくれています。

 

竜馬がゆく、坂の上の雲などの名作に通じる

人間の深みを文章にする術が満載でした。

 

ただ残念な点が2点。

ひとつは無理やり売ろうとした出版社の意図が

見え隠れどころか、見え見えで、

そもそも本書の肝心な部分を商業化してしまって

逆に魅力を半減させてしまっているように感じました。

 

タイトルにしても、帯にしても、

まるで司馬さんの意図を捻じ曲げて

むしろ愚弄してしまっているように思います。

出版社は大いに反省して欲しい。

作品を貶めています。

 

もう1点は男尊女卑がちょっと強いです。

女性蔑視が顕著である箇所がいくつかあり、

それは本書が執筆された60年前では

普通の事だったかもしれませんが、

現代では受け入れられないような記述がありました。

 

ハッキリ言うと女性が読んだら、

腹立たしく思ったり、悲しくなったりするでしょう。

司馬さんの価値を貶めない為にも

出版社はこういう点こそカットすべきでしょう。

 

商売の事ばかりを考えて、

昔の本をリバイバルするのであれば

著者や作品に傷が付かないに気遣いしなければ…。

 

本離れが叫ばれて久しいですが、

それはこんな所にも原因があると思います。

本を売る事に必死になって

大事なものを見失っている。

だから益々離れてしまう。

出版社は猛省するとともに改善すべきと思います。

 

とは言えさすがの司馬さんと感じる所も多く、

下記にいくつかご紹介いたします。

 

サラリーマン非職業論

いったい、職業とは何ぞやだ。

まちがった考えが多すぎると思う。

就職といえば、すぐサラリーマン。

月給を他人からもらう「宮仕え」だけが職業だというのが、

そもそもおかしいんだ。

<末川 博>

(P.36~37)

 

月給を他人からもらう。

もうこの時点で魂を売ってるのかもしれません。

だって本来自分で稼がなきゃいけないんだから。

 

動物を見れば一目瞭然。

自分で餌を取れない動物に待つのは死。

他が与えてくれるなんて

親子以外にないのだから。

 

サラリーマンは気楽な稼業だけど、

そんな稼業に果たして価値はあるのか?

 

人生観の年輪

ある重役がいった。

サラリーマンをみていると、次のようなことがいえると。

二十で希望に燃えている者が二十五になると疑いをもつ。

三十でそれが迷いになり、三十五であきらめる。

会社を辞める年齢は大体三十から三十五の間だ。

四十になると保身に専念し、

四十五になると慾がでる。

<評論家 松岡洋子>

(P.51)

 

これズバリじゃないでしょうか?

サラリーマンの寂しさですよね。

 

こういう大人になりたくないと言いながら

みなこういう大人になってしまう。

今もそう変わりませんね~。

 

それでもなお、

仕事への情熱をかきたててゆきたいという人のために、

救いの契機ともなる名言を書きぬいておこう。

「職業は、生活の背骨である」-ニーチェ

「人生は活動のなかにあり、

 貧しき休息は死を意味する」-ヴォルテール

「思索しないで、

 自分を働かすがよい。

 これこそ、人生を堪えうるものにさせる

 唯一の方法だ」-ヴォルテール

「業を得た人は、

 生涯の目的を得た人である。

 すでにこれを得た人は、

 必ず勤勉でなければならない」ーカーライル

「君の活動、ただ君の活動のみが、

 君の価値を決定するものだ」-フィヒテ

「私の成功はひとえに勤勉にあった。

 私は一生のあいだ、

 一片のパンも座して食うことはしなかった」ーウェブスター

「多忙な蜜蜂には悲しむ暇がない」-ブレーク

「人間が幸福であるために

 避くべからざる条件は勤労である」-トルストイ

(P.54)

 

これだけ働く事の意義を与えられたら、

超やる気になるか、

逆にやる気をなくすか?(笑)。

 

でもそんなもんですよね。

やる気を出した人が勝つんです。

サラリーマンって。

 

「怒りは無謀をもって始まり、

 後悔をもって終る」-ピタゴラス

「怒った人間は、

 口を開いて眼を閉じる」-カトー

「怒りは一時の狂気である。

 この感情を押さえなければ、

 怒り自身が君をとって押さえることになる」-ホラチウス

(P.94)

 

最近ですとアンガーマネジメントですね。

ブチ切れたら終わりなんです。

サラリーマンって。

 

感情を押し殺し、

ただただ耐える。

上の言う事を素直に聞く。

それがサラリーマン…。

 

老いて、サラリーマンは運命論者になる。

ふしぎと、いちような現象である。

商人や政治家や芸術家の人生なら、

実力が彼を推進するメイン・スクリューになりうることが多い。

サラリーマンはそうではない。

彼の人生を運転するおのは「運」なのだ。

サラリーマンの人生の目標が社内での出世、

つまり課長や重役になることであるとなれば、

最初いっせいにスタートした青年サラリーマンたちの

何パーセントがそうした目標に到着できるか、

まず数的にもその可能性にきびしい限界がある。

(P.139)

 

サラリーマンの目標…。

今は出世したくない人も増えてるので、

目標自体がない方もいますね。

 

活力なき毎日って辛いか、

惰性か、諦めか…。

 

ああ、悲しきサラリーマン…。

でもサラリーマン以外の仕事を極力減らしてきたのが

この50年くらいの我が国の教育であり産業ですね。

 

果たしてこれからどうなるのか?

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

司馬さんの観察眼って面白いです。

それに名言、格言を織り交ぜたら

そりゃわかりやすく、心に訴えかけてきます。

 

私、思うんですよね…。

サラリーマンってすでに職業ではなく、

職種や、業種も関係ないと…。

 

サラリーマンって生き方です。

だから根っからサラリーマンの人もいるし、

魂を売ってサラリーマンになった人もいます。

 

でもそんな生き方を拒否して、

独立独歩自らの足で歩んでいる方もいます。

 

組織を見ていても、

ああ、あの人はサラリーマンだなあと思う人もいれば、

この人は早くサラリーマンなんか辞めればいいのに…

という方もいます。

 

サラリーマン的な生き方を良しとするか。

サラリーマンを脱却するか。

それはもうその人次第ですね。

 

ちなみに私はもうサラリーマンには戻れません(笑)。

決められた事をやるよりも、

決める側に回って思う存分に働きたいですから。

 

でも世の中には結構多いですね。

自分はサラリーマンじゃないと言いつつも、

完全に生き方がサラリーマンな人が…。

 

会社がなきゃ生きていけない人はサラリーマンです。

会社が潰れても全然平気な人はサラリーマンではありません。

 

どっちがいいか悪いかではなく、

生き方の問題です。

 

それでは、また…。

 

 

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