ジーネット株式会社コンサルタント ブログ

闘争のエチカ

(公開: 2019年10月06日)

 

おはようございます。

 

医師のキャリアプランを軸にして

転職やクリニック開業で独自のサービスを提供する

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

軽薄な時代と言われますが、

深く深く考えている人も少なくないと思います。

 

私自身も深く考えて、

事業の設計、経営に活かしていきたく

また人間的にもまだまだ成熟したいので、

時には難しそうな本にもチャレンジします。

 

本日のブログのタイトルは、

闘争のエチカ 】 といたしました。

 

医師キャリアリテラシー

 

本書をピックアップした理由

『 闘争のエチカ 』

蓮實 重彦、柄谷 行人 河出文庫 を読みました。

 

エチカ…。

倫理学の事のようです。

 

闘争の倫理学?

しかも柄谷行人…。

 

蓮見重彦さんの著書は読んだ事はありませんが、

柄谷行人さんは私が若かりし頃、

2~3冊読んだ事がありまして

さっぱり理解できませんでした(笑)。

 

たぶんそれから20年は経ってますので、

リベンジだ!なんて思いながら

本書を手に取ったのでした。

 

目次

1、ポスト・モダンという神話

2、情報・コミュニケーション空間の政治学

3、終焉とエクソダス

 

感想

ふむ…。

わかったような

わからないような…(笑)。

 

日本を代表する批評家である

蓮見重彦氏と柄谷行人氏の対談ですから

まあわかりやすいはずもない。

むしろそれが心地よい。

わからない事に出会うって大事です。

 

ま、わかった部分もあるし、

わからないなりに思うところもあるし、

わかった気になるのではなく、

わからないなりに、自分なりに、

ここを出発点として熟考していく事も必要なのでしょうね。

 

要はとても難しい本でした…という事です(苦笑)。

ただ「批評」こそが

これからの時代には必要になってきて、

なおかつ本物の批評をしないと

むしろ害悪だという事は

何となく理解しました。

 

それでは恒例の私がグッときた箇所をご紹介します。

 

美と倫理の話しになると、また、

さっきの魂の唯物論的な擁護という問題に戻ってしまうんだけど、

魂が露呈する瞬間に距離なしで交わる体験を

僕は「美しい」という形容詞でよぶわけです。

ところで、批評は唯物論的に魂を肯定することだというとき、

魂は、共同体の中にはないという前提がある。

共同体は魂なしでいくらでもやってけるわけで、

あるのは大和魂といった物語ばかりですよね。

共同体の構成員としての個人だって、

魂なしで過ごせるんです。

個人が、魂を貴重な何かだと思うのも、

共同体的な物語にすぎないわけで、

問題なのは、そんな魂ではない。

もちろん、それは中心でもなければ周縁でもない。

つまり、あらゆる制度的なものは、

それが文化人類学であれば、哲学であれ、

魂を導入することなく円滑に機能する。

文学だって、絵画だって同じことです。

(P.76)

 

流通するのは、いつも要約のほうなんです。

書物そのものは絶対に流通しない。

ダーウィンにしろ、マルクスにしろ、

要約で流通しているにすぎません。

要約というのは、

共同体が容認する物語への翻訳ですよね。

つまり、イメージのある差異に置き換えることです。

(P.87)

 

新聞において重要なのは、

いわゆる三面記事ですね。

三面記事というものは、

英雄が英雄として出てくる話じゃない。

貴族が貴族として出てくる話じゃない。

それらはスキャンダルとしてしか出てこない。

それが新聞の本質だと思います。

上品にやっていても、

新聞はスキャンダルを特徴としている。

どんな偉いやつも、

そこにおとしめられるという構造が新聞記事ですね。

リアリズムというのは、ふつうの人間、

凡庸な人間のサイズにおいて人間をみることですから、

まさに新聞記事の形態です。

(P.99~P.100)

 

批評家がプロでなくなってきたということは、

世界的な現象かもしれない。

(P.175)

 

アマチュアとしてプロに対立するんじゃあなく、

プロであることの共同体的な義務感を最高度にきわだたせつつ、

その限界から離れようとすることが必要になる。

こうした二律背反に根ざしていない批評はだめなんです。

(P.186)

 

よく西欧の思考は二元論だから、

それを超えなければならないというけれども、

僕はそうは思わないんですね。

「形式と内容」の区別が、

形式主義を生み出すわけですからね。

日本の思考においては、

はじめから二元論が忌避される傾向がありますね。

(P.201)

 

そうすぐに思ってしまう人は

「問題」の立て方を間違えているわけです。

そして、ほとんどの人が、

間違った設問をしてそれを解決しようとするときに

「紋切型」が姿を見せるわけにいかないわけで、

だからといって

あらゆる「問題」を回避せよなどと誰もいってやしない。

(P.220)

 

社会的な交通空間には

「内と外」の境界がない。

しかし、そこに境界ができることで共同体ができる。

だから、いわば”社会的なもの”が

共同体にとって外的な超越伸として、

たえず共同体(神々)を解体させようとする無限性として、

あらわれるわけです。

(P.274~275)

 

無駄な体験が

あとで人生に生きてくるなんていいたくはないけど、

否定的なものを知ってしまった者の

回り道のなさというのは面白くない。

(P.292)

 

いかがでしょうか?

わかったようなわからないような

でもわかったとしたら何かを掴んだような

何だか不思議な気分になりませんか?(笑)

 

そして表現するなら

「刺激的」という言葉が

しっくりくるように私は感じたのです。

 

評価

おススメ度は ★★★★☆ といたします。

 

現代社会は否定、非難、批判がとても多いですし、

WEB上では特に匿名性を活かして

とてつもない量の否定、非難、批判がありますね。

 

でも本書を読んで思いました。

要は否定、非難、批判のダメなところは、

建設的でない事、

未来志向でない事、

罵詈雑言だけになってしまう事、

これらではないでしょうか?

 

その一方で

これからの時代に必要になるのは

「批評」なんだと思いました。

 

批評とは、

物事の是非・善悪・正邪などを指摘して、

自分の評価を述べること。

つまり価値を決める事なのですね。

 

分析。

観察。

そこには客観性も必要でしょうし、

倫理観や哲学もあるべきです。

 

単なる否定、非難、批判とは

大きく異なります。

 

私自身も「批評」を大事にしようと

本書を読んでつくづく思いました。

 

しかし、このお二人…。

よくまあこんな小難しい事を

ごく日常で議論できるものですね。

頭の中がどうなっているか見てみたい。

 

難しかったけど、

わかったようなわからないような感じだけど、

良い刺激を得る事ができました。

 

それでは、また…。

 

 

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