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医師はなぜ「様」を使うのか?

2018年11月13日by gnetdoctor

おはようございます。

医師のキャリアプランを軸にして
転職、開業、経営シーンでサポートし続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

私はどなたかに対して
〇〇様と呼ぶ事は日常的にほとんどありません。

〇〇さんで充分と思っていますし、
〇〇先生と呼ぶ事はあっても
その意味合いは「様」ではなく
親しみを込めての「さん」なんですよね。

良いのか悪いのかはわかりませんが…。

本日のブログのタイトルは、
【 医師はなぜ「様」を使うのか? 】
といたしました。

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「患者様」という過ち…。

イチ時期、患者の事を
医療機関では患者様と呼ぶようにしましたね。

その結果、患者は増長し、
必要以上の権利意識を持つようになってしまいました。

その上、医療をサービス業と勘違いして
まるでコンシェルジュやウェイターやホテルマンのような
サービスを期待するようにもなりましたよね。

まあ医療がサービス業かどうか?という議論は
諸説あるとは思いますが、
私はサービス業「的」な要素はあっても
決してサービス業ではないという考えです。

それだけの高い専門性があると思います。

もちろん他に良い面もあったのかもしれませんが、
私には〇〇様と呼ぶ弊害は想像以上に大きくて
これらが医療現場を混乱させる事にもなり、
段々と廃止していく医療機関が増えたように感じます。

〇〇さ~ん、1番診察室にお入り下さい~。
これに何の問題があるでしょうか?

私には全く問題ないように思えますし、
ここに戻るのはむしろ良い事ではないかとさえ思います。

これくらいのフレンドリーさがあった方が
全然良いのではないでしょうか?

考えてみると
他に〇〇様と呼ぶシーンって何があるでしょうか?

銀行などの金融機関?
結婚式場?
高額商品を売るお店?

冒頭に申し上げたように、
私は〇〇様と呼ぶ事がない代わりに
小野様と呼ばれる事があまりないので(笑)、
正直あんまり思いつかないですね。

逆に〇〇様と呼ばなきゃいけない世界とか、
その理由とか何かありますでしょうか?

医師はなぜか「様」を使う?

上記のような事を考えていた時に
ふと気づきました。

意外と医師は「様」を使うような気がします。
事実私ごときの事を小野様と呼ぶ先生も少なくありません。
私などは普通にさん付けで良いのですが…。
いや別に呼び捨てでも構わないですけど(笑)。

なぜ「様」を使うのか、理由を考えてみました。

私は2点あると思います。

ひとつは前述したように
患者様という呼び方を導入した名残り。
もうひとつは自衛ではないかと思います。

医者ってさあ、
何だか偉そうにふんぞり返っていて…とか、
医者ってさあ、
高い給料もらって…とか、
医者ってさあ、
いつも接待ばかり受けていて…など
どうも世の中では誤解されている部分が
決して少なくありませんよね。

私のように医療業界の端くれで仕事をしていると
医療の仕組みや制度や慣例や伝統や文化が
少しずつ理解できてきて、
ただふんぞり返ってる医師ばかりじゃないとか、
高い給料を貰うだけの価値があるとか、
接待なんて今どきほとんどないよとか、
様々な現実がわかるのですが、
医療に近くない方々は
旧態依然としたイメージを抱え続けていたりするものです。

こういう誤解とか、やっかみとかから
自らの身を守ろうと思えば
「様」付けして謙譲しておいた方が無難であるという
ひとつの判断ではないかと思うのです。

しかしこれは医師自身にとっても
社会にとっても、広く国民全体にとっても
あんまり良い事ではないように思えるのです。

専門家をスポイルしてはいけない!

言わずもがなですが、
医師は医学の専門家であり、
医療は医師と患者があって成立するものです。

我が国の医師数は約30万人と言われていますが、
これは1億2千万人以上の人口を抱える日本で
果たして充分な数と言えるのでしょうか?

この30万人の中には、
すでに引退している医師も含まれていると言われますし、
臨床に携わらない研究医や
大学で教鞭を取る方や
タレントとしてテレビによく出ている医師や
ビジネスを中心に活動する医師も含まれています。

実質は20数万人と考えると
さらに1億2千万人を超える人口を支える人数として
私は不足なのではないかと思うのです。

つまり医師という専門家を
我々一般国民はもっと大事にせねばならないと
つくづく思うのですよね…。

しかし上記のような誤解、やっかみどころか、
クレームのぶつけ先になっていたり、
時には訴訟を起こす相手だったり、
あまりにも粗雑に扱っていると言えないでしょうか?

もちろん30万人もいれば、
ちょっと問題のある方だって交っていると思います。

しかしごく一部の方々を
全体として評価してはいけないでしょう。

そんな事を言い始めたら
どんな職業だってぞんざいな扱いになってしまいます。

まして医師のお世話にならない人なんて
ほぼいないと言える訳ですよねえ。

誰もが病気やケガの時に、
仮に自分は世話にならずとも
両親や親戚、配偶者や子供など
身近にお世話になる人はいるはずですもんね。

であれば専門家として
堂々と胸を張れる社会にしてあげるべきと考えます。

「様」というごまかし?

そもそも〇〇様~なんて
心からのリスペクトであったり、
丁寧さの表れであるとは私には思えません。

むしろ「様」を付ける事は、
ルールだから致し方なく…とか、
気持ち良くして商売してやろうとか、
心底付き合いたくないからこそ
適当に「様」付けして誤魔化そうとか、
そんな風に思うのですが、
これは穿った見方でしょうか?

私は正直「様」付けされて嬉しくありませんし、
できれば付けて欲しくないし、
むしろ「様」付けをされると
つい警戒してしまいますし、
もしくは私に対して
まだ信頼がないんだなとか思ってしまいます。

AI時代には「様」は記号でしかないのでは?

「様」の持つ本来的な使い方を
AIは果たしてどのように認識するのでしょうか?

あと数年も経てば
その答えも明らかになるのでしょうが、
私の予想はただの記号でしかないという事です。

名前の後には「様」を付けるというように
プログラミングされていて、
自動的に付いてしまう記号になる。

つまり3センチメートルとか、
5グラムとか、7秒とか、
このような単位などと
同じ程度の意味しかないのでは?と思います。

なんて私の勝手な考えを思う存分に
述べさせて頂きましたが、
実はもっとも大事だと思っているのは
「様」だとか、「さん」だとかという呼ぶ方ではなく
いかにして信頼関係を構築するか?という
コミュニケーションの問題だという事です。

「様」というのは、
コミュニケーションを円滑にする為に付ける
敬称のはずですが、
実際はそうなっていないように感じます。

むしろ「さん」付けくらいの方が
コミュニケーションとしては成立していませんかね?
現実的に…。

「様」を付ける事は
慇懃無礼であったり、
警戒の裏返しであったり、
ビジネスを優先させたズルいマナーであったり、
どうも私にはメリットがあまりないように感じます。

とは言え、
「様」を欲する人もいるでしょうし、
職場全体の規則であれば
従うしかないケースもあるでしょう。

医療現場では、
美容クリニックや人間ドッグなどの
自費診療であるとか、
大手病院グループなどでは
患者に対してのリスペクトの思いを
「様」に込めるケースだってありますね。

よって一概に全否定をするつもりはありませんが、
「患者様」のような失敗は繰り返したくなく、
適材適所で上手く使い分けないといけないのだろうと思います。

少なくとも私ごときには「さん」で充分です(笑)。

それでは、また…。

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