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まだまだ続く雇われ院長の失敗事例!

2020年7月1日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師のキャリアプランの専門家として
常勤の転職やクリニック開業をご支援し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

当ブログでは何度となく
雇われ院長の就任は慎重に!と書いてきましたが、
まだまだ失敗事例は増え続けています。

再度の注意喚起が必要と考えて、
今回は雇われ院長について
詳しく見てまいります。

 

本日のブログのタイトルは、
【 まだまだ続く雇われ院長の失敗事例! 】
といたしました。

 

<目次>
1.なぜ雇われ院長の失敗が続くのか?
・医師転職エージェントのミスリード
・プレ開業に繋がらない
2.雇われ院長の失敗事例
・雇われ院長の失敗パターン3大例
・理事長よりも真の権力者が誰なのか?
*まとめ

 

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1.なぜ雇われ院長の失敗が続くのか?

雇われ院長を募集する医療法人ですが、
もちろん理事長は医師でなければならないのですが、
実質的なオーナーは医師でないケースもあります。

どちらがいいか?
もちろん実質的オーナーが医師の方が良いとは思いますが、
稀に経営姿勢に問題があって、
次から次へと院長が変わっている場合もあります。

実質的オーナーが企業であったり、
市区町村であったり、
資産家であったりするケースがダメかというと、
やはり医療を知らない点はマイナスですが、
なかには経営が上手く、
すみ分けを明確にすることで
良いパートナーシップが成立するケースもあります。

ただ決して多くはありません。

思案のしどころなのは医療法人の実質的なオーナーが
医師か、それ以外か、だけでは判断できないという事です。
オーナーの素性次第、方針次第なのですね。

ここが難しいです…。
事前に把握する事がなかなかできませんので…。

 

・医師転職エージェントのミスリード

雇われ院長が失敗する要因に、
転職エージェントが絡んでいるケースが少なくありません。

問題は、
①その会社の親会社が大手調剤薬局グループである。
②その会社の売上確保のためだけに紹介する。
この2点なんですよ。

これ言っていいのかわかりませんが、
是非とも騙される先生を減らしたいので
思い切って言っちゃいます。

①のケースですが、
WEB上で大々的な宣伝広告をしている某大手エージェントや
スカウトの手紙を送りつける某中堅エージェントは
親会社が大手調剤薬局です。

もちろん病院の求人も多くありますけどね、
こういう構図ですから
親会社の持つ医療モールで成功した
クリニックの分院展開で院長募集とか、
院長さえ見つかれば
親会社の持つ医療モールに入居してくれるというケースでは
そりゃ協力は惜しまない訳です。

いや協力を惜しまないどころか、
何が何でも見つけないといけないとも言えます。

こうなると先生方にどういう案内をするか
想像が付きますよね。

バラ色の雇われ院長という求人ができ上がり、
凄まじいオーバートークが展開されるのです。

エージェントとしての
プロフェッショナルな客観的な視点であったり、
第三者的な視点など欠片もありません。

だから雇われ院長での失敗事例は多いのですね。

また②に関しても問題です。

エージェントのフィーは、
入職した先生の年収の〇%と定められています。

つまり年収が高くなればなるほどに
エージェントも多くの売上を上げる事ができるのです。

ですから勤務医希望の先生にも
雇われ院長の求人をご紹介したりするのです。
多くの場合、勤務医よりも雇われ院長の方が
年収が高い事が多いですからね。

もうその先生の希望とか、思いとか、考え方とか、
そんな事はお構いなしなんです。

当ブログでは、
よく求人主導の転職支援と言いますが、
こういうのがそれに該当します。

まさに求人ありきなのですね。

弊社は真逆の発想で
事業を組み立てています。

ドクターありき、
キャリアプラン主導型の転職支援です。

だから雇われ院長求人には
厳しい目を向けています。

 

・プレ開業に繋がらない

逆に先生側の事情として、
雇われ院長を望むケースとしては
いずれ自分のクリニックを持ちたいので
その為に勉強したいというものがあります。

でも私はあまり良い経験に繋がらないと思ってます。
いや、これは私の考えというよりは、
複数の先生からそう聞いているという事です。

だって普通に考えてみて下さい。
2~3年後に独立する先生に、
クリニック経営に重要なノウハウを授けると思います?

下手したら競合になる訳ですし、
患者さんが付いていく可能性だってありますよね。

そりゃ院長に就任してもらう為には、
開業時に役立つノウハウを伝授しますよ…と言うでしょうが、
果たしてそれは鵜呑みにして良いものでしょうか?

 

<参考動画>
雇われ院長という選択は慎重に!

 

雇われ院長失敗事例 分院長失敗事例 転職エージェント失敗事例 翌年度年収ダウン ジーネット株式会社

 

2.雇われ院長の失敗事例

雇われ院長求人の全てがダメだというつもりはありません。
ごく稀には良い素性の案件もあるのは認めます。

しかし前述のような構図がある中で、
本当に良い雇われ院長求人と出会う確率は
どの程度でしょうか?

決して高くないと言わざるを得ません。

とは言え、夜間帯に仕事をする訳でもなく、
それなりの高年収が確保できて、
院長という肩書も手に入り、
先生の好きに診療していいよとか、
バックアップは万全で診療に専念できるよとか、
クリニック経営のノウハウを教えるよ…などと言われれば
つい興味を持ってしまうのは
ごく普通の事と思います。

ただその裏には…というリスクも知っておいて頂きたいです。
よくある雇われ院長失敗例をお知らせします。

 

・雇われ院長の3大失敗パターン

個別具体的な事例は
なかなかお話ししにくいので、
ここではよくある失敗パターンをご紹介します。

① 患者が少ないのは先生の診療が悪いんじゃない?
② 赤字だから翌年度の年収は下げざるを得ませんね。
③ 今年度で終了なので来年度の身の振り方を考えておいてね。

概ねこの3パターンのいずれかです。
ちなみに次点としては、
〇年経ったら譲渡も検討するね…と言われていたのに、
頑張って患者を増やしてきたのに
譲渡希望なら〇〇円は支払ってくれないと…という
事例が多いです。

さて、まず①ですが、
診療に専念していい、
集患も、経理も、人事も、
すべて法人に任せていいと聞いていたのに
とにかく患者が来ないんだよ。

自分の診療のせいにされるけど、
そもそも来院患者が少ないのに
どうしろって言うんだ?

もっと宣伝をしてくれ、
看板を立ててくれ、
ホームページをリニューアルしてくれ、
スタッフ教育をしっかりしてくれ、など
全く何もしてくれないのに。
だいたい根本的に立地条件が悪すぎるだろう…。

こんなケースはよくあります。

その結果として②、③なんですね。
入職初年度はまだいいんです。

ただ法人としては、
院長に就任してもらう為に高条件を提示してますから
患者が少なければ…問題は翌年度です。

来年度からは年収を300万円下げるね…とか、
今年度で打ち切りね…など
事前に聞いていた話しとは全く異なる通達が来ます。

確かに先生の責任がゼロとは言えないでしょうが、
私が聞いた話しでは、
・本院が近く、患者はみな本院に行ってしまう。
・近くに調剤薬局がなく、受診後に数十分も歩かなきゃいけない。
・ホームページすらない。
・スタッフは本院からの派遣で見張られている。
・競合クリニックが周辺に多い。

こんな状況の中で、
すべて院長の責任にされても辛いですよね。

法人側の戦略ミスじゃね?と思うのも
当然だと思います。

それでも雇われ院長を望みますか?

 

・理事長よりも真の権力者が誰なのか?

ここまでお話ししたように、
雇われ院長にはリスクがあります。

院長ですから
医療法人の理事にも就任しなければなりません。

経営責任はないと言われながら、
本当に法人の理事でもないのでしょうか?

クリニックごとに
院長個人の銀行口座を作ってもらわないといけない。

こんな事を後から言われたらどう思われますか?
え?と思いますよね。
でもこれ必要なケースも多いんですよ。

というように、
私自身は雇われ院長に関しては
懐疑的であります。

しかしこんな私でも
この雇われ院長求人はいいかも!と思う事もあるんです。

だいたいが実質的オーナーが前面に出てきて、
経営方針や運営戦略を熱く語ってくれ、
どのような準備をしているかを詳細に渡り説明してくれ、
契約書なども弁護士にきちんと作ってもらい、
就任したドクターの10年後、20年後もしっかり考えている。

決して多くはありませんけど、
こういうケースは検討の余地がありますね。

あくまでも医療法人が分院展開する訳ですけど、
その法人自体の実質的なオーナーが誰で、
どんな事を考えているのか?

ここが要チェックポイントです。

実質的オーナーが誰だかわからず、
雇われ院長どころか、
雇われ理事長が前面に出るようでは
あまり信頼は置けません。

真の権力者は把握したいですね。

 

<参考>
人生の転機に選択肢は複数必要です!

 

雇われ院長 就任注意 分院長 就任失敗 院長退職 年収ダウン 転職エージェント ジーネット株式会社

 

*まとめ

長文になりました。
最後にひと言です。

雇われ院長がダメとは言いませんし、
私自身も全てダメとは思ってません。

とにかく慎重に…。
それだけです。

転職は人生の転機です。
大きな分岐点です。

求人に翻弄されるのではなく、
ご自身のキャリアプランに主導権を持たせるのが
望ましいと考えています。

それでは、また…。

 

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