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医療におけるAIの役割についての考察

2018年10月24日by gnetdoctor

おはようございます。

医師と医療業界のために
小さな力でもやがて大きな力になっていくと
信じて今日も模索中!
ジーネット株式会社の小野勝広です。

水曜日は日々医療業界で活躍される医師の方々に向け
少しでも新しい気付きや
知識を得るきっかけになればと考えて、
これまでの経験や知識を総動員して
様々なトピックを提案していきたいと思います。

そこで、今日の話題は
最近何かと話題に上るAIについて考えていきたいと
【医療におけるAIの役割についての考察】としました。

医師転職支援 ジーネット株式会社

AIって何なの?

映画「アイ,ロボット」のように
人工知能を持ったロボットが
人間を支配しようとする世界がやってくるの?
自分たちの職業がAIに置き換えられてしまう日がやってくるの?

AIに対して、
何だかよくわからない不安を感じている人は多いと思います。

医療におけるAIで、
私が一番に思い付いたのが
ド〇えもんの「お医者さんカバン」です(笑)

聴診器をあてると自動的に診断し、
症状にあった万能薬が出てきます。

簡単な病気ならその万能薬で
すぐに治ってしまうそうです。

万能薬がどのくらい万能なのかはさておき、
人が想像できる最高の医療の一つの形のような気がします。

つまり、いつでもどこでも誰でも
すぐに病気が治ってしまう、
これからの医療業界が向かうであろう未来の形です。

医師がAIに置き換えられるとすれば、
おそらく「診断」の部分でしょう。

飲めばどんな病気でもたちまち治る万能薬の登場など
遠い未来でもあるかどうかわかりませんし。

医師の中には病気や異常の発見には「問診」こそが重要で
問診中の小さな違和感や病気や異常の発見の端緒となる
小さなサインを感じることは決して機械にはできない、
と主張される方がいます。

確かに、患者は医師の質問に対し
明確に答えることができないような
自分の体に起こった「違和感」を訴えてくることが多いでしょうから
医師の経験と知識、
それを支える人間的な洞察力が重要であるといえます。

しかし、後に説明する「ディープラーニング」による
肺がんの検出率は人間よりも上だという発表があったりと、
その技術は着実に進歩を遂げています。

注目されるAIとは?

なぜ、今AIがこれほど注目されているのでしょうか?

囲碁のプログラムが
プロの囲碁棋士を破ったことをご存知の方も多いでしょうし、
自動車の自動運転の実験は、
たまに事故を起こしたりはしますが(笑)
日々積極的に繰り返され、
実用化に向け開発が進められています。

人工知能(AI)は、
個別の領域に特化して能力を発揮する
「特化型人工知能(Narrow AI)」と
異なる領域で多様で複雑な問題を解決する
「汎用人工知能(Artificial General Intelligence – AGI)」に分けられます。

そして、人工知能開発の目的こそが
AGIの完成だと思います。

先ほどの「アイ,ロボット」のような
自分で考えて自分で行動する、
時として人の想像を超えた活躍を見せる
理想のAGIの登場はまだまだ先になりそうです。

現在開発が進められているNarrow AIは
先ほど挙げた囲碁対局AIや自動運転AI、
そして医療分野でも活躍が期待できる画像識別AIなどの
特定領域で驚くべきパフォーマンスを発揮します。

そして、第3次AIブームと呼ばれる
現在のAIの進化のきっかけとなったのが
「ディープラーニング(深層学習)」の誕生です。

ディープラーニングは
「神経回路を模したニューラルネットワーク」と
「WEBとビッグデータの発展」が
融合できたことで生み出されました。

「WEBとビッグデータの発展」は
クラウドに代表されるように
膨大な情報が行き交い蓄積され、
かつ利用されていることから理解しやすいのですが、
「神経回路を模したニューラルネットワーク」とは
何でしょうか?

ウィキペディアによると、
「ニューラルネットワーク
(神経回路網、英: neural network、略称: NN)は、
脳機能に見られるいくつかの特性を
計算機上のシミュレーションによって
表現することを目指した数学モデルである。

研究の源流は生体の脳のモデル化であるが、
神経科学の知見の改定などにより
次第に脳モデルとは乖離が著しくなり
生物学や神経科学との区別のため、
人工ニューラルネットワーク
(artificial neural network、ANN)とも呼ばれる。」
(ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典より引用)
ということらしいです。

よくわかりません(笑)

「ディープラーニング」ってすごい!

「ディープラーニング」は
多層(4層以上)の
「ニューラルネットワーク」による機械学習の手法であり、
「WEBとビッグデータの発展」により
その学習が可能となったということです。

もうちょっと掘り下げますと、
ディープラーニングには
大量のラベル付けされたデータが必要となります。

自動運転車の開発が進んできたのは、
WEBの発達により
AIが認識するための数百万の静止画像と
数千時間の動画の入手が
比較的容易に可能になったためと言われています。

また、ディープラーニングには
高性能なGPU(Graphics Processing Unit
- リアルタイム画像処理に特化した演算装置ないしプロセッサ)が
必要となります。

高性能なGPUによって、
これまで処理に数週間を要したような膨大な情報を
数時間まで短縮し処理することができるようになったわけです。

これまでの単純な機械学習では、
手作業で画像分類に使うための目の付けどころ(特徴量)を
探し出さなければなりませんでした。

つまり、情報を学習し利用させるためには、
分けるための箱を用意しなければなりません。

自動運転であれば、
「赤信号」なのか「青信号」なのか、
大量の「赤信号」と「青信号」の画像をAIに読み込ませ、
その際に「信号の色に着目して区別せよ」と
あらかじめ指示を与える(箱を用意する)ことによって、
AIはこれから解析しようとする信号が
「赤信号」であるか「青信号」であるかの区別を
学習できるようになるということです。

対して、ディープラーニングは、
データから直接特徴量を学習できることから、
これまでのように手作業で
特徴量を抽出する必要はなくなりました。

膨大な情報を与えるだけで区別する際の特徴量を
自動的に見つけ出すことができるのです。

ディープラーニングでは、
「赤信号」と「青信号」の区別を学習しようとするときに
「信号の色に着目してみよう」と
自ら分けるための箱を用意することができるのです。

人類が夢見るAI

第3次AIブームは
このような「ディープラーニング」の発見によって
起こりました。

しかし、人類が夢見るようなAGIが実現するためには
これまで以上の難題を解決していかなければなりません。

きっと近い未来には
「ディープラーニング」によるNarrow AIは
日常生活に普通に溶け込んでいるでしょう。

しかし、AIの開発に脳機能の解明が
必要不必要との議論もあるようですが、
少なくともAGIの開発は人間の脳を人工的に再現できるか否かという
難題に直面するのではないでしょうか。

AGIの登場には第4次、第5次ブーム、
それ以上かもしれませんが、
これから数十年単位での開発が必要なのでしょうね。

AIによって仕事が奪われる⁉

現在のNarrow AIの役割は、
あくまで人間の補助。

人間の生活が
今よりもちょっとだけ良くなるためのものでしょう。

医療でいえば病気の発見は
AIに任せることはできるようになるかもしれません。

でも、患者との対話に基づいて
状態や希望を考えながら総合的に判断し、
治療方針を決めていくことは
人である医師にしかできないことです。

ひょっとしたらAGIの登場によっても
代替できないかもしれません。

転職エージェントに置き換えてみても、
求職者の経歴や求人案件を照らし合わせ
マッチングすることはAIができるかもしれません。

でも、希望を聞きながらアドバイスを行い、
将来を見据えた総合的な提案を行っていくといった
本来のコンサルタントとしての業務は人にしかできません。

そのように考えてみれば、
AIが発達することで
今まで人が作業として機械やパソコンに向かっていた時間を全て
「人」に向けることができるようになるのではないでしょうか。

本来「人」と「人」が向き合わなければならなかった
様々な業種がテクノロジーの発達により向き合う時間を失い、
AIの発達により再び「人」と「人」が向き合うようになれる。

そんな未来を想像してみたりしています。

それでは、また…

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