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紹介料率が30%以上の医師紹介会社を利用しない方が良い理由とは?

2021年4月28日by gnetdoctor

おはようございます。

医師が転職や開業を失敗しないために
キャリアプランの重要性を唱え続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

何事にも「王道」というものがあると思います。

時には敢えて「王道」から外れて
自由な発想が必要であるケースもありますけど、
やはり基本的には「王道」とは
多くの事態に対応ができるからこそ
「王道」となったわけですし、
余程のことがない限りは
「王道」を愚直に突き進んだほうが
結果的にはいいんじゃないかと思うのです。

本日のブログのタイトルは、
【 紹介料率が30%以上の医師紹介会社を利用しない方が良い理由とは? 】
といたしました。

<目次>
1.他業界の紹介料率はどうか?
本来は30~40%の紹介手数料が当たり前の世界
・苦境に陥る医師紹介会社…
2.需給バランス以外の値上げは間違いです!
・いかんともしがたい値上げ戦略
・エージェント経営者が責任を取れ!
*まとめ

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1.他業界の紹介料率はどうか?

医療機関が医師を採用したいと考えたときに
どんな採用手法がありますでしょうか?

イチ時期よりは衰えたとはいえ
大学医局から派遣してもらうケースは
やはり多いことと思います。

他には求人サイトに掲載するのもありますね。

そしてここ10年くらいの中で
急激に利用が増えているのが医師の紹介会社です。

増えているどころか
もう乱立状態と言っても過言ではなく、
600社、700社を超えている状況なのです。

ただ私の感覚ですと、
何となく儲かりそうだ、オイシそうだということで
安易に参入はしてみたけれど
医師の問合せがほぼなく
開店休業状態の会社も少なくなさそうです。

職業紹介業界全体を見回しても
医師や看護師、薬剤師のいわゆる医療系の紹介会社は
完全な後発組です。

まだまだ過渡期ではあります。
しかし紆余曲折するばかりで
あんまりよい方向に進んでいるとは思えないんですよね。

これが医療系の紹介会社の現状です。

・本来は30~40%の紹介手数料が当たり前の世界

今回は医師の紹介会社が
紹介手数料を値上げしている事について語ります。

もともと医師の紹介会社の手数料は
初年度年収の20%が相場でした。

これは職業紹介の業界全体で見たら
かなり低い方です。

医療業界以外では、通常30~35%が多いですし、
希少な職種や業種では
40~50%というケースすらあるのです。

なぜ医師の紹介手数料は
他業界、他職種と比較して低かったのか?

理由はいくつか考えられます。

そもそも医師の年収が高いために
20%でも経営的にペイできたというのもあるでしょう。

また他業界と比較すると
後発スタートだったために
とにかく医療機関に利用してもらうために
できるだけ紹介手数料を
低めに設定したというのもあるのかもしれません。

とにかく医療系の紹介会社のほとんどが
20%と横並びだったんですね。

企業の人事部の方々は
職種や業種にもよりますが
30~40%の紹介手数料を妥当と考えて
紹介会社を利用します。

しかし医療機関では
医師の採用に掛かる紹介手数料の20%ですら
割高であると思っています。

この差はいったい何でしょうか?

答えは簡単です。
ひと昔前までは医師の転職マーケットは
圧倒的な売り手市場であったために
面接に行きさえすれば内定が出たのです。

ですから医師紹介会社は
とにかく医師の登録を増やすこと、
そして効率よく面接を受けてもらうこと、
もうこれだけしていれば売上が立ったのですね。

ところがその結果として残ったのは
聞いていた話しと違うというトラブルや
早期退職などの定着率の悪化です。

これをミスマッチと言います。

ある病院さんでは統計を取り、
自主応募や直接応募のドクターと
紹介会社経由のドクターでは
「在籍期間」に
相当の差が出たという結果が明らかとなったそうです。

なぜこんな事になるのか?
これも簡単です。

紹介会社が医師に登録してもらうためにしていること、
宣伝広告ですが、
この内容を見れば一目瞭然ですね。

高待遇求人、高条件求人、
当直・オンコールなしで年収アップなど
まあ楽して稼ぐという内容のオンパレードです。

ですからこれらの宣伝広告が胸に響いたドクターが
紹介会社に登録し、医療機関にお繋ぎされるわけです。

せっかく高い手数料を支払ったのに
数か月、1~2年で辞めてしまう。

これでは20%という他業界より低い設定でも
医療機関は高いと感じるわけです。

この構図を理解しないと
紹介会社の魔の手に翻弄されます。

医療機関は求人で医師を獲得する
紹介会社は避けたほうがいいでしょう。

医師は求人しか売り物がない
紹介会社は避けたほうがいいでしょう。

紹介手数料の価値がありませんから。

・苦境に陥る医師紹介会社…

新型コロナが世界的に広まり、
多くの国で経済面は相当に悪化していますね。

我が国もご多分に漏れず、
かなりの苦境に陥っている業界は少なくありません。
実は医師の紹介会社もそのひとつです。

まず定期非常勤の求人が壊滅的に減少したこと。

医師の場合は、
常勤 > 定期非常勤 > スポットというように
難易度は上がっていきます。

実力の高い社員を揃える紹介会社は
常勤の転職をサポートできますが、
経験不足のコンサルタントが多い紹介会社は
定期非常勤やスポットの割合が高いのですね。

よって非常勤・スポット中心の紹介会社は
この時点で窮地に陥りました。

そして常勤求人の減少と採用基準の高止まりです。

定期非常勤ほどではありませんが、
常勤の求人もかなり減少しました。

もうひとつは採用基準がグッと高くなった事です。

少し前なら当然のように内定が出たケースでも
今では書類選考でNGとか、
面接したけどNGとか、
このようになかなか決まらなくなっているのです。

なぜか?
求人数が減ったために
1件の求人に対して
複数ドクターが応募するようになったからです。

今まではこの先生を逃がしたら
次はいつ応募がくるかわからない。

とにかくできるだけの条件で内定を出そうとなっていたのが、
この先生がダメでも
すぐに次の先生からの応募があるだろう。
まあ無理に内定を出す必要はないか。
このように変化しているのですね。

常勤も非常勤も決まらなくなってしまった。
つまり紹介会社は物凄く業績を悪化させているんです。

でもマーケットの変化を見誤り、
ビジネスモデルを旧態依然のままで慢心していた
ツケが回ってきているのです。

だいたい求人を出す医療機関は、
高条件とか、当直オンコールなしで年収アップだとか、
そういう宣伝文句を使って欲しいとは
決して考えていないと思うんです。

つまりこれは転職エージェント側が
医師に登録してもらうための方便なのですね。

すでにここからミスマッチは始まっているのです。

そして逆も然りなんです。
医師なら誰でも採用したいという医療機関に
積極的に応募したい医師がいらっしゃるでしょうか?

先生のその経験を活かして欲しい。
先生のキャリアプランを当院で実現して欲しい。
こう言ってくれる医療機関は望ましいですよね?

医師免許を持ってれば誰でもいいんだよね。
高給払うけど何もしなくていいんだよね。
こういう医療機関のどちらを選ぶのか?

私は後者のような医療機関に
医師を紹介したくないです。

でも高条件や高待遇で医師に登録してもらう
転職エージェントは後者でも問題ないでしょう。

もうレベルが低いというか、
人と人を繋ぐ価値がないというか、
やってる事は金儲け以外の何物でもありません。

自然淘汰されていいと思います。
優勝劣敗で、今後加速するでしょうね。

いつの間にかなくなる紹介会社。
いつの間にか医療ではなくなっていたり、
いつの間にか医師以外をやっていたり。

おそらくこういう紹介会社が
今後増えてくると思います。

<参考>
医師転職エージェント(医師紹介会社)の取扱説明書!

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2.需給バランス以外の値上げは間違いです!

厳しい経営状態だから値上げする。
こんな企業側の勝手が許されるものでしょうか?

値決めって
実は経営者の重大な決断です。
本来は…。

重要と供給のバランスを見極めて、
マーケットの中で自社のポジショニングを定め、
いくらならクライアントは気持ちよく使ってくれるのか?
まさに高度な経営判断であります。

前述したような
紹介手数料率を20%から30%、40%に上げることは
果たしてどんなケースであれば受け入れられるでしょうか?

現在の医師の転職エージェントの状況で
一方的に値上げをするのは
いったいいかがなものでしょうか?

・いかんともしがたい値上げ戦略

作っても作っても
あっという間に売り切れてしまう。

そんな商品を生産しているなら
消費者も値上げを許容すると思います。

期待以上のコンサルティングをしていて、
結果も上々、クライアントが大満足しており
次から次へと依頼が殺到するような状況であれば
クライアントも値上げを許容しますよね。

ところが医師の紹介会社においては
残念ながらそもそも紹介手数料が高いと思われていたのです。

そしてサービスの質にも
満足はいただけていなかったのです。

そこで紹介手数料を20%から30%に
なかには40%に値上げするなんて
決して理解の得られるものではないと思います。

しかも値上げの理由が
医師の登録に費用が掛かるから…
そのコストが上がっているから…
こう説明しているそうなんです。

ふむ…。
上がってるんだろうか?
私はここが疑問です。

おそらくほとんどの転職エージェントが
医師の登録を頼っているのは
・エムスリー
・日経メディカル
・メドピア
・ケアネット

これらの医師会員を多数抱える会社の持つ
転職サイトがほとんどでしょう。

それにごく一部だけ自社サイトで
医師を集客しているケースもありますが、
ほぼ上記のポータルサイト経由であると思われます。

弊社のように
これらのサイトを一切使っていないという
転職エージェントは相当のレアケースでしょう。

それでこれらのサイトが値上げをしたのなら
まあ100歩譲って理解できます。
しかし私の耳にはそういう話しは入ってきていません。

利用するサイトを増やすとか、
サイトに掲載できる求人枠を増やすというなら
ギリギリ理解できますが、
穿った見方をすればですね…
値上げの言い訳、方便であって
実はそこに投資をしない可能性もあると感じます。

つまり業績悪化の穴埋めを医療機関側にしてもらう。
その策略ではないかとすら私には思えるのです。

いやそこまでヒドイ話しではないとしても、
紹介手数料率を上げるという判断は
そんな簡単に下せるものではないと考えます。
経営の根幹ですよ。

しかもですよ、
当初は私の知る限りでは
大手1社が始めたことなんです。

ところがそれをきっかけに
最近ではあそこが値上げするなら
この機会にうちもしてしまえ~という
あそこもここもと続いて
これはもう便乗値上げとしか思えないんです。

もちろん価格の設定は
各企業がそれぞれの思惑で行ってよいものですが、
私には医療機関に負担していただく理由が
どうも理解できないんですね。

少なくとも弊社はしばらくは値上げはいたしませんし、
する理由がありません。

・エージェント経営者が責任を取れ!

この値上げがそれぞれの転職エージェントに
吉と出るのか凶と出るのかはわかりません。

もしかしたら値上げしない弊社が
苦境に陥るのかもしれませんし…。

ただビジネスとして考えた際に
果たして正しい判断なのか?

そこは経営者が全責任を持つべきでしょうから
今後どうなるかは注目したいところです。

高いと感じれば
段々と使わなくなっていくでしょう。
安いと感じれば
使うことに問題はないでしょう。

やはりひとつだけ言えるのは
決めるのはクライアントであるという事です。

医師を採用する医療機関が
どう判断していくか?
私は楽しみにしています。

<参考>
業績悪化に歯止めが利かない医師転職エージェントの隠された秘密?

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*まとめ

医師の転職エージェントは
業績を悪化させているところが多いです。

その不足分を紹介手数料率UPで
凌ごうとしているように私には思えます。

これが正しいのか?
医療機関に受け入れられるのか?

今後の注目点です。

業界トップのエージェントは
値上げをしていません。

私どものような小規模エージェントが
参考になるかはわかりませんが、
弊社も値上げはいたしません。

医療機関にとっては
いずれが好ましいでしょうか?

もしかしたら転職を検討している先生方も
どちらに登録するかは重要かもしれません。

だってひと昔前の売り手市場から変わり、
現在では買い手市場になっていますから
医療機関が採用しやすいエージェントを経由したほうが
ご自身にとっても有利になると思います。
当然採用されやすいですからね。

今後も医師の転職エージェント業界については
その現状を時々書いてまいります。

それでは、また…。

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