おはようございます。
医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
クリニックの開業という選択は、
医師としてのキャリアの中でも
特に大きな決断であると言えるでしょう。
基本的には一生に一度のことですし、
誰しもが初めての経験となりますから
決断に至る過程も
決断した後も
様々な悩みが降っては沸いてくるでしょう。
資金はどの程度用意すべきか。
どんなスタッフを採用すべきか。
そして、どのエリアにクリニックを構えるのか。
一つひとつの判断が未来の診療に、
経営に、そして人生に直結してきます。
ただし、この開業準備のフェーズで
多くの医師が迷い、悩み、苦しみ、
そして時に後悔するのは、
自分にとっての意思決定の「軸」を
明確に持たないまま動き出してしまうからです。
ネットで情報を集めてみても、
先輩開業医から経験談を聞いても
開業コンサルタントからアドバイスを受けても
なぜだかしっくりこない。
そんな経験をした先生は多いと思われます。
それは端的に言えば「他人の正解」が
必ずしも「自分の正解」とは限らないからです。
他人の物差しで測るのではなく、
自分自身の「プリンシブル」を判断基準として
明確に打ち出していく必要があります。
今回のブログ記事では、
クリニックの開業準備において
悩みが大きい資金、採用、立地の3つのテーマを軸に
「自分にとって納得できる意思決定とは何か?」を
幅広い観点で深く考えてみます。
これは後悔しない開業を目指すためにも
開業準備の「前」の準備として必要不可欠と思います。
まず必要なのは自分ならではの
“判断軸”を持つことからスタートです。
本日のブログのタイトルは、
【 開業資金、スタッフ採用、立地選び…後悔しない意思決定の軸とは? 】
といたしました。
<目次>
1.開業で迷わないための「判断軸」を持つ
・情報に振り回される医師、軸を持つ医師
・誰かの成功パターンより「自分の目的」を優先せよ
2.意思決定を支える3つの重要項目の考え方
・資金・人材・立地は「正解」ではなく「納得」が鍵
・優先順位のつけ方で結果は大きく変わる
*まとめ

目次
1.開業で迷わないための「判断軸」を持つ
開業を考え始めると
膨大な「情報」が一気に押し寄せてきます。
ネット上や、SNS、書籍、セミナー、
そして開業コンサルタントや同業者からのアドバイス。
善意からの助言であっても
その数が多ければ多いほど、
かえって迷いを深くしてしまうことは多いです。
なぜなら、開業に「これが正解」という
明確な答えは存在しないからです。
むしろ同じ条件でも成功する人もいれば
苦戦する人もいるです。
つまり「誰かの成功パターン」を鵜呑みにしても
それがそのまま自分に当てはまるとは限らないのです。
だからこそ大切なのは
「情報をどう活かすか」よりも
「自分が何を実現したいのか」という
自分ならではの「軸」を先に持つことが肝要なのです。
開業の目的が明確であれば
情報の取捨選択もできますし、
自信を持って決断ができるようになります。
次章では、情報に振り回されてしまう医師と
自分なりの判断軸を持つ
医師の違いについて掘り下げながら、
「誰かの成功」ではなく
「自分の目的」から始める開業のあり方を考えていきます。
・情報に振り回される医師、軸を持つ医師
インターネットやSNS、
書籍やセミナーなどを通じて、
開業に関する情報は
かつてないほど手軽に手に入る時代です。
しかし、情報が豊富であることは、
必ずしも良い結果につながるわけではありません。
むしろ、情報が多すぎて
迷ってしまう医師が増えているのが現実です。
いやその前に…
ぶっちゃけた話をします。
ネット上の情報なんて虚偽情報が多いですよね。
企業のマーケティングに振り回されないでください。
SNSはさらに輪を掛けて
不確かな情報が多いです。
出所が不明で、
自分の氏名すら明らかにしない人の発言を
頭から信じてしまうのは止めたほうがいいですよ。
書籍やセミナーなども
ただのマーケティングではないですか?
何十社もの企業が
何十万もの費用を掛けて
営業の場をもらっているだけです。
真偽不明な情報を元にして
決断を下すというのは絶対に避けたほうがいいです。
例えば、あるクリニックが
郊外の住宅街で大成功しているという話を聞けば、
自分も同じように郊外で開業したくなる。
別の医師がSNSで
「内覧会で1000人集めました」と投稿していれば、
「自分も内覧会を派手にやらなければ」と焦ってしまう。
さらに、コンサルタントや業者から
さまざまな提案を受ける中で、
段々と「何が正しいのか」がわからなくなってしまう。
こうした混乱を引き起こす最大の要因は
「自分の軸」を持っていないことにあります。
軸とは、言い換えれば
「何のために開業するのか」という目的意識です。
患者さんにどんな医療を届けたいのか。
どんな働き方を実現したいのか。
自分がこれから先、
どういう人生を歩みたいのか。
それがはっきりしていれば、
情報に振り回されることはありません。
たとえば
「地域密着で、患者さんと顔の見える関係を築きたい」と
考えているのであれば、
都心型の集患ノウハウは必ずしも必要ありません。
また「収益より健全経営で安定的に業績を伸ばしたい」なら
ウハクリを手本にするのではなく、
着実に永続しているベテランドクターから学ぶべきです。
大切なのは、「何が正解か」ではなく
「自分にとっての正解は何か」を見極めることです。
情報の中にある“他人の正解”に振り回されるのではなく
自分の価値観や目的に照らして選び取る。
それができる医師は
ブレずに一歩ずつ開業準備を進めていくことができます。
開業とは、情報を集めることではなく、
「自分の意思で選択していく」プロセスです。
そしてその出発点には、
必ず“自分自身の軸”が必要なのです。
そもそもその成功談義…
実は真実ではないかもしれませんよ。
・誰かの成功パターンより「自分の目的」を優先せよ
クリニックを開業するにあたって、
多くの医師がまず探し始めるのが
「成功した医師の事例」です。
先輩開業医の話を聞きに行くのは
もちろん悪いことではありません。
しかし、たとえば、〇〇駅から徒歩3分の好立地で盛業中、
1日〇〇人以上の来院がある、
自由診療で高収益…といった「成功事例」は
非常に魅力的に映りますけれど
でも、よく考えてみてください。
その成功は「その先生の人生」にとって望ましいものであって
必ずしも「自分の人生」にとっての良いものとは限りません。
そもそも、成功とは
一人ひとり異なる価値観や人生観の中にあるものです。
ある人にとっての成功は「収入」であり、
別の人にとっての成功は「家庭とのバランス」かもしれません。
あるいは「専門性を深めて地域に根ざす」ことを
大きな目標とする医師もいれば
「より自由な働き方を目指す」人もいるでしょう。
だからこそ、自分の開業において
「何を大切にしたいのか」
「何のために開業するのか」という「目的」を明確にすることが、
最も重要ではないでしょうか。
この目的がはっきりしていれば
いくら成功している先輩開業医でも
無理に合わせる必要はありませんよね。
むしろ、参考程度に留めておくのが
ちょうどよいと言えないでしょうか。
自分の目的を優先するというのは
ワガママに進めるという意味ではありません。
むしろ、「自分に嘘をつかない」という姿勢のことです。
開業準備は大小さまざまな選択の連続ですが、
その判断基準を「誰かの成功に倣う」ことにしてしまうと、
どこかで苦しくなったり、
自分らしさを失ったりする場面が出てきます。
他人の成功をなぞるのではなく
「自分のありたい姿」から逆算して、
設備や立地、スタッフ採用や診療内容までを設計していく。
そうすることで初めて、開業後に後悔の少ない、
納得感のあるクリニックができるのです。
情報に踊らされず、
誰かの成功をうらやむのではなく、
「自分は何を目指すのか?」という根本に立ち返る。
ここを忘れずに進めていくことが、
ブレない開業の最大の秘訣なのであると思います。

2.意思決定を支える3つの重要項目の考え方
開業準備を進めていくなかで
多くの医師が悩むのが
「何をどう決めるべきか」という問題です。
決断とは「決めて断つ」と書きますから
決めると他の選択肢を断たねばなりません。
資金計画、人材採用、立地選びなど、
判断すべきことは山ほどありますし、
どれもが事業の行方を
大きく左右する重要な要素です。
しかし、これらには
「絶対的な正解」が存在しません。
開業支援に携わっていると、
しばしば「どれが正しいですか?」と
なかなか答えにくい質問を受けますが、
本来その問い自体が間違っているとも思えません。
なぜなら、開業とは
「正解を探す」のではなくて、
「納得を積み重ねるプロセス」だからです。
何が正しいかと問うのではなく
より良い選択をすべく熟慮して決める。
今、正解だと思ったものが
数年後には不正解だったと反省することもあります。
しかしそれは現段階での判断であり
果たして決断として間違っているのでしょうか。
最善を尽くしての決断がないと
物事は先に進まずに、スピード感が遅くなるだけです。
時には正しいか間違っているかを超えた
決断というものもあると思います。
また他人にとっての成功が
自分にとっての最適解とは限りません。
「資金を重視するのか?」
「人を重視するのか?」
「場所を重視するのか?」といった
優先順位のつけ方次第で、
同じ条件でも結果はまったく異なる方向に進みます。
だからこそ大切なのは、
自分なりの「判断軸」を持つこと。
迷ったときに立ち返る「軸」があるかどうかで
選択の迷いもブレも最小限に抑えられます。
この章では、特に多くの医師が悩みやすい
「資金」「人材」「立地」の3項目について、
“正しさ”よりも“納得”を重視するための考え方を
ご紹介していきます。
・資金・人材・立地は「正解」ではなく「納得」が鍵
開業において「資金」「人材」「立地」は、
三本柱とも言える重要な要素です。
ですが、これらについて「正解」を求めようとすると
多くの医師が迷いを持つことでしょう。
なぜなら、どの選択肢にもメリットとデメリットがあり、
「成功する条件」は人によって異なるからです。
したがって、必要なのは「正しさ」ではなく
「自分にとっての納得」です。
成功者の真似をしても
必ずしも自院が成功することになりません。
たとえば資金面。
潤沢に自己資金があるに越したことはありませんが、
必要以上の自己負担が
心理的なブレーキになることもあります。
逆に、借入によるリスクがあっても
資金繰りに余裕が出るのですから
多額の融資を受けることも選択肢のひとつでしょうか。
どちらが正しいかではなく、
「自分の価値観に合った資金設計かどうか」が
クリニックの経営判断の軸になります。
むしろ自己資金はプールしておいて
事業自体は受けた融資で運営するほうが
経営上のリスクを軽減することに繋がります。
人材も同様です。
経験豊富なスタッフを高待遇で採用すれば
立ち上がりはスムーズかもしれません。
しかしその分、人件費の圧迫や
組織の「固定化」が起こりやすくなります。
一方で、若く未経験なスタッフを育てる道もあります。
時間はかかるかもしれませんし
当初は育成に手間も時間も掛かりますが、
経営理念への共感や
文化や伝統を共に作り上げる面では大きな財産になりそうです。
立地においても
「患者数が多いエリア=正解」とは限りません。
競合の多さ、診療内容との親和性、
自分や家族のライフスタイルへの影響、
地域との関係性などなど
考慮すべき点は無数にあるはずです。
「なぜこの場所を選んだのか」が語れるかどうか、
それこそが院長としての自分自身の「納得」の証です。
すべてに共通して言えるのは、
自分自身が「なぜこの選択をしたのか」を
しっかり言語化できるかどうかではないでしょうか。
その積み重ねが、
結果として事業にブレない軸をもたらし、
後悔しない意思決定につながっていきます。
すべてを完璧に選ぶ必要はありません。
ただ「納得」をベースに選ぶこと。
それが、これからの医療経営の
基本姿勢になるのではないかと思われます。
・優先順位のつけ方で結果は大きく変わる
<参考>
クリニック開業の舞台裏…ぶっちゃけ版

*まとめ
クリニック開業は、
医師人生における一大プロジェクトです。
そして、それは単なる「開業の成功」を目指すものではなく、
「医師として、どのように生きていくか」
「どんな日々を送りたいか」を
自分らしい形にしていくプロセスでもあります。
情報が溢れるこの時代。
たくさんの「成功パターン」や
「おすすめ情報」に出会いますが、
それらはあくまで“参考”に過ぎません。
他人の成功例をなぞってもうまくいかないどころか、
自分を見失ってしまうこともあるでしょう。
だからこそ、必要なのは
「自分自身の軸」を持つことです。
どんな目的で開業するのか
どんな働き方をしたいのか
どんな患者さんと関わりたいのか。
そうした自分の「本音」に耳を傾けることが、
開業準備における最大の土台になります。
また、資金・人材・立地といった
重要な意思決定においては、
「正解」を求めすぎないことも大切です。
誰かの受け売りとか
ネット上の情報を妄信するのではなく、
自分自身の心からの納得のために
心の内側から溢れんばかりの大義を背景にして
自分で決める。
正解なんてない。
むしろ正解を作り上げるのが経営者です。
ファーストペンギンができないと
本物の経営者とは言えません。
いつも誰かの後を付いていくなら
勤務医と変わらないじゃないですか。
どんな選択にもメリットとデメリットがあり、
最終的には「自分が納得できるかどうか」が
最大の判断基準になるわけです。
自分が選んだ道に、
どう意味づけをして、どう活かしていくか。
それが真の「意思決定」です。
そして「意思決定」に求められるのは
スピードです。
イチ早く動かないと
誰かにファーストペンギンの座を奪われてしまいます。
さらに、すべてを叶えるのは難しいからこそ、
「優先順位」が問われるのです。
自分にとって何が大事なのか、
どこを譲れないのかをはっきりさせておくことで、
迷いが減り、選択の連続である開業準備においても、
判断にブレがなくなります。
あらゆる経営資源には限りがあります。
すべからく経営者はそのなかで
ああでもない、こうでもないと
試行錯誤を繰り返しているのです。
これから経営者になる人が
すべての判断を間違えずに
失敗をしないで上手く行くなんて
そんなに甘い世界ではありません。
開業という道は華やかさと同時に、
不安やプレッシャーも伴います。
しかし「納得できる選択」を重ねていければ
どんな苦労も意味ある経験として
それこそ失敗体験ですら貴重な経験値として
蓄積されていくのです。
「なぜ開業するのか?」
「どんな日々を送りたいのか?」
その問いに正面から向き合い続け、
自分だけのキャリアをデザインしていきましょう。
その一歩一歩こそが、
開業医としての確かな生き方を形成していくのです。
それでは、また…。
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