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緒方洪庵の「医戒」

2018年2月19日by BoldThemes

おはようございます。

医師という職業の本質をリスペクトできるから
転職や開業シーンでは寄り添い並走していく
ジーネット株式会社の小野勝広です。

年を取れば取るほどに
歴史から学ぶ事が多くなります。
それだけ真理に近づいたのでしょうか…。

本日のブログのタイトルは、
『 緒方洪庵の「医戒」 』
といたしました。

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歴史から学ぶ価値!

どなたにもあると思うのですが、
若かりし頃に上司や先輩から言われて
今でも頭に残っている「言葉」ってありませんか?

私はそんなフレーズがいくつかありまして、
そのひとつが
「賢者は歴史に学ぶ、愚者は自らの経験に学ぶ」
という言葉なのです。

もともと私自身が歴史好きだったのもあるのですが、
自分自身の経験だけの狭い視野ではなくて、
何千年もの人類が積み重ねてきた歴史から学ぶというのは
私の中で腑に落ちて頭に叩き込まれたのです。

それ以来、目の前の事象を
歴史上の出来事や人物に照らし合わせてみて
物事を考えるようになり、
こういう考え方は過ちを減らす事に繋がっているような気がします。
(まあそれでも小さな失敗はたくさんあるんですけどね 苦笑)

自戒できる素晴らしさ!

もうひとつ私の頭に今でも残っている教えが、
「人生の2大失敗要因は焦りと慢心である」という言葉です。

確かに焦ってしまうと
上手くいくものも行かなくなりますし、
慢心すると大概失敗しますよね。

焦らない、慢心しない。

つまりセルフコントロール、
自分への戒めが大事なんだろうなと思ってます。

そんな時にたまたま緒方洪庵先生の「医戒」を読み、
う~む、江戸時代後期の医者でも
ここまで高い職業倫理を持っていたのか!?と感嘆しました。

医療者の皆さんはよくご存じかもしれませんが、
私はすごくいいなと思ったので
下記に記させて頂きます。

1、
人のために生活して、
自分のために生活しないことが医業の本当の姿である。
安楽に生活することを思わず、
また名声や利益を顧みることなく、
ただ自分を捨てて人を救うことのみを願うべきであろう。
人の生命を保ち、疾病を回復させ、
苦痛を和らげる以外の何ものでもない。

2、
患者を診るときはただ患者を診るのであって、
決して身分や金持、貧乏を診るのであってはならない。
貧しい患者の感涙と高価な金品とは比較できないだろう。
医師として深くこのことを考えるべきである。

3、
治療を行うにあたっては、患者が対象であり、
決して道具であってはならないし、
自己流にこだわることなく、
また、患者を実験台にすることなく、
常に謙虚に観察し、
かつ細心の注意をもって治療をおこなわねばならない。

4、
医学を勉強することは当然であるが、
自分の言行にも注意して、
患者に信頼されるようでなければならない。
時流におもね、詭弁や珍奇な説を唱えて、
世間に名を売るような行いは、
医師として最も恥ずかしいことである。

5、
患者を大ざっぱな診察で数多く診るよりも、
心をこめて、細密に診ることの方が大事である。
しかし、自尊心が強く、
しばしば診察することを拒むようでは
最悪な医者と言わざるをえない。

6、
不治の病気であっても、その病苦を和らげ、
その生命を保つようにすることは医師の務めである。
それを放置して、顧みないことは人道に反する。
たとえ救うことができなくても、
患者を慰めることを仁術という。
片時たりともその生命を延ばすことに務め、
決して死を言ってはならないし、
言葉遣い、行動によって悟らせないように
気をつかうべきである。

7、医療費はできるだけ少なくすることに注意するべきである。
たとえ命を救いえても生活費に困るようでは、
患者のためにならない。
特に貧しい人のためには、
とくにこのことを考慮しなければならない。

8、
人間のすべての人から好意をもってみられるよう
心がける必要がある。
たとえ学術が優れ、言行も厳格であっても、
衆人の信用を得なければ何にもならない。
ことに医者は、人の全生命をあずかり、
個人の秘密さえも聞き、
また最も恥ずかしいことなどを聞かねばならないことがある。
したがって、医師たるものは篤実温厚を旨として多言せず、
むしろ沈黙を守るようにしなければならない。
賭けごと、大酒、好色、
利益に欲深いというようなことは言語道断である。

9、
同業のものに対しては常に誉めるべきであり、
たとえ、それができないようなときでも、
外交辞令に努めるべきである。
決して他の医師を批判してはならない。
人の短所を言うのは聖人君子のすべきことではない。
他人の過ちをあげることは小人のすることであり、
一つの過ちをあげて批判することは
自分自身の人格を損なうことになろう。
医術にはそれぞれの医師のやり方や、
自分で得られた独特の方法もあろう。
みだりにこれらを批判することはよくない。
とくに経験の多い医師からは教示を受けるべきである。
前にかかった医師の医療について尋ねられたときは、
努めてその医療の良かったところを取り上げるべきである。
その治療法を続けるかどうかについては、
現在症状がないときは辞退した方がよい。

10、
毎日、夜は昼間に診た病態について考察し、
詳細に記録することを日課とすべきである。
これらをまとめて一つの本を作れば、
自分のみならず、病人にとっても大変有益となろう。

11、
治療について相談するときは、
あまり多くの人としてはいけない。
多くても三人以内の方が良い。
とくにその人選が重要である。
ひたすら患者の安全を第一として
患者を無視して言い争うことはよくない。

12、
患者が先の主治医をすてて受診を求めてきたときは、
先の医師に話し、了解を受けなければ診察してはいけない。
しかし、その患者の治療が誤っていることがわかれば、
それを放置することも、また医道に反することである。
とくに、危険な病状であれば迷ってはいけない。

率直に私はスゴイなと思いました。

時代が違うとか、
理想論に過ぎるとか、
そういう捉え方もできなくはないのでしょうが、
歴史上の医師がこういう戒めを持っていた事自体が、
私は職業倫理として価値が高いと思うんです…。

医療を、医師を支える社会へ!

振り返って現代の医療を取り巻く環境を見てみると、
過度な医療への期待、
モンスターペイシェントの存在、
医療従事者の過重労働やハードワークなど
私たちの社会は医師や医療との付き合い方が
あまりにも適切ではないような気がします。

逆に医療界にも新専門医制度の混乱などを見ると
いろいろ問題があるんだなと痛感します。

医師という職業は
世界最古の職業とも言われます。

それだけ我々人類にとって
必要不可欠な存在なんだと思うんですね。

医師や医療業界自体が
自戒しなければならない点もあるのでしょうが、
私たち1人1人、
社会全体で支えていかねばならないとも思います。

医療の世界で仕事をする私などは
その為の良い架け橋になりたいと
つくづく考えております。

それでは、また…。

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