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医師が長時間残業をする事のデメリットとは?

2019年3月26日by gnetdoctor

おはようございます。

医師のキャリアプランを軸にして
転職・開業・経営シーンを支え続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

あなたは何時間くらいの残業なら許せますか?
1日2~3時間なら許容範囲ですか?
この2~3時間が毎日でもいいですか?

本日のブログのタイトルは、
【 医師が長時間残業をする事のデメリットとは? 】
といたしました。

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残業に対する認識の歴史!?

私自身の経験ですが、
新卒で入社したシステム会社は
当時は残業は当たり前、
22時、23時まで仕事するのが当然でした。

君ができないんだから残業じゃないよね?
勝手に居残っているんだよね?という事で
タイムカードは定時で押して
それから仕事を再開するような時代でした。

その当時は当たり前でしたし
私自身も特に疑問に感じる事はなく、
毎日遅くまで仕事をしてました。

若かったからこそできた事でしょうし、
今では通用しない話しですね。

その後に転職して入社した金融会社もヒドイもので、
定時は9時~18時ですが、
出社は7時、帰りはノルマを達成すれば定時帰り、
達成できなきゃできるまでやるという文化でした。

完全週休二日制を謳いながら
休めるのはノルマを達成した人だけで、
達成できないと土曜日は普通に出勤、
見込みすらないと日曜日も出勤、
ここは今で言うと完全にブラック企業でしたね。
もちろん残業代や休日出勤手当なんてありません。

それでも7年半も続けたのは
別に理由があった訳ではなく、
おそらく世の中的にまだこういう環境が
それほど問題視されておらず
自分自身もあまり疑問を持たなかっただけですね。

ただこの頃から少しずつ時代が変わり始めて、
その後の職場はわりとホワイトでした。

そりゃ定時で帰るなんてあまりなかったですけど
深夜まで仕事をするほどではなく、
だいぶ楽になった感はありました。

それでも30~40時間の残業は普通でしたし、
きっちり残業代が支給されたかといえば
そこまではほとんどなかったと思います。

私も社会人になってから
早くも27年が経ちます。

この中で残業に対する考え方は
社会的に随分変わったと感じています。

きっと多かれ少なかれ私のような働き方をしていた人は
結構多かったのではないでしょうか?

今でもそうだという方も少なくないかもしれません。
しかし時代は完全に変わりつつあります。

過去と同じような労務管理では
確実に雇用主側はリスクを背負う事になります。
残業代の未払い請求も増え続ける一方です。

弁護士が入って請求されて
何百万、何千万もの支払いをした…なんて
ケースはあちらこちらで耳にするようになりましたし、
経営者、管理職として
こんな事態に直面するのは
無能と言わざるを得ません。

ところが医療業界では…

医師の残業は訳が違う!?

医師の残業時間の上限問題が
ニュースを賑わせています。

上限を2000時間にするとか、
1860時間とか、960時間にするとか…。

過労死水準は月間80時間です。
これは今までの積み重ねで培われたエビデンスです。
医学会の知見とも言えます。

しかし厚生労働省は
最低でも960時間を上限としようとしています。
12カ月で割れば80時間。
つまり過労死水準。

これは罪深いですね。
しかもこれは今回の選択肢の中で最低なんです。

1860時間とか、2000時間を上限とした場合には
過労死水準の2倍以上ですからね。

お役所が過労死しなさいと言っているなんて
これは罪悪ですよ。

お役所の働き方も似たようなものですから
ここから是正しなきゃなりませんね。
民間に指導している場合じゃありません。

ところが医師の中でも賛否両論があり、
医療現場が回らないのだからしょうがないとか、
私たちの時代はこれが当たり前だったとか、
そこに患者がいれば致し方ないとか、
960時間を許容するどころか
1860時間とか、
何と2000時間を認めざるを得ないという
意見も少なくありません。

患者のために、社会のために、というお気持ちは
大変に有難いものですが、
こうして現場が犠牲になる事で
厚生労働省は医療ニーズを読み違え、
医師数を抑制し、
誤まった政策を取り続けてきたとも言えるでしょう。

別に医療現場で奮闘する医師に対して
そこまでしなくても…とは言いませんが、
厚生労働省に正しい情報が上がらなければ
いつまで経ってもこのまま…
いや患者の権利意識が強くなる一方の昨今、
そして右肩上がりの経済成長を終えた我が国の財政状況では
より悪い方向に進んでも致し方ないと思うのです。

医療現場が頑張って、踏ん張って、
それを前提にした政策を厚労省が取る。
もうこの悪循環を断ち切らねばならないと考えます。

私が仲良くさせて頂いている先生方と話していると、
過労死した先生のお話しも聞きますし、
そこまで行かずとも40代、50代で
お亡くなりになってしまった先生のお話しを頻繁に伺います。
葬儀に参列した悲しみの話しとか…。

これはおかしいだろう!

私たち国民の健康を守り、
病気やケガと共に戦ってくれる医師たちが
早死にしてしまうのは間違っていないか?と
私は声を大にして言いたいのですね。

私たち国民は医師に守ってもらうだけでなく、
医師を守るべきです。

厚生労働省に圧力を掛けねばならないと思うのです。

医療現場にも労働基準法を適応せよ、
たったこれだけで良いです。

そうでないと働き盛りの医師が倒れてしまったり、
燃え尽き症候群に掛かってしまう事でしょう。

残業時間の上限が960時間とか、
1860時間、2000時間とか
そんな事を言ってるレベルではないと思いますよ。

残業のない医療機関を増やしたい!

ただすべての医療機関で
このような働き方をしている訳ではありませんよね。

やはり3次救急の病院がハードな勤務となっています。
大学病院、自治体病院が当て嵌まります。

最後の駆け込み寺的な位置づけですから
どうしても3次救急の病院が
過重労働になってしまうのは致し方ありません…とは
言えないと思います。

民間病院でも
2次救急病院だけど3次に近いような病院がありますが、
こういった所は残業はそれほどでもありませんし、
当直明けの勤務を免除したり、
残業代はきっちり支給したりが実現できている所もあります。

それだけ医師を増員し、
スタッフが医師をサポートし、
適切な経営をしている訳ですね。

患者のために、
地域社会のために、という要請が
医療現場から労働基準法を取り除いてしまってます。

しかし本来は人の命を守る医療機関だからこそ
厳格に労働基準法を遵守すべきだと思うのです。

医療現場の犠牲が前提となっている
今の医療制度はもう持たないでしょうし、
持たせるべきでもないと思います。

日本の民度の高さを考えれば
患者側である一般国民も協力できると思うのです。
(そうでもないかな?苦笑)

医師が長時間残業をする最大のメリットは
「医療安全」が脅かされる事です。

もちろんハードな勤務の中でも
最大の注意を払っているのは間違いありません。

しかしどんなタフな人だって
心身ともに疲弊すれば
ミスが起こる可能性は上がってしまいますよね。

それは医師自身にもデメリットだし、
私たち患者側にもデメリットだし、
社会的にも、国家としても良い事はありません。

早くこんな状況から脱しなければならないと考えます。

私にできる事は決して多くないですが、
こうして情報を発信する事、
そして過重労働から抜け出したい医師に
やりがいや充実感を得ながらも
適切な労務管理をしている医療機関をご紹介する事です。

それでは、また…。

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