麻酔科医のH先生。
すでに20年のキャリアを持ち、
実績、実力的にも
どこに出ても恥ずかしくない
立派な医師です。
キャリアも徐々に晩年に差し掛かっている事を
何となく感じ始めていたH先生は、
今のうちに稼いでおきたいと考えて
転職活動をスタートしました。
いずれセカンドキャリアも考えなきゃならないだろうし、
その前に麻酔科医として
ガッチリ稼ぎたいとの事なのです。
よってとにかく優先すべきは年収アップ。
今までの転職では、
多様な症例経験を積みたいとか、
難易度の高いオペ麻酔の件数が多いところとか、
麻酔科医としてのキャリアアップを目指してきたそうですが、
ある程度やり切った感もあったH先生は、
今回ばかりはイヤらしいけど
お金が最優先と考えていたそうです。
そういう視点で求人を探すと、
意外と高年収の案件ってあるんですね。
その中でもお住まいから通勤圏内にある病院が
H先生は気になったそうです。
開設してまだ1年も立たない病院。
とにかく手術を増やしたいと考えているようで、
現状、麻酔科医は若手が2人だけ。
自分なら指導医として教育も可能だし、
上限に近い高年収の提示も期待できるかもしれない。
そう考えてこの病院に応募しました。
面接で院長とお会いすると、
すぐさまH先生を気に入ってくれたようで、
期待していたように
上限の年収をオファーしてくれました。
現状よりも400万円近く年収がアップする事に
気を良くしたH先生は、
いったん持ち帰ると言いつつも
気持ちは固まっていたそうです。
そして3か月後に入職。
よっしゃー稼ぐぞ!と
意気揚々と初日を迎えたH先生でしたが、
入職してわかったのは、
若手常勤医師の1人が退職する事です。
マ・マジか…。
自分の経験を教える気満々だったのに
何だか雲行きが怪しい感じです。
それから数日後、
オペ適応ではない患者にも
無理やり手術をしている現状が見えてきました。
これは医師としてマズイ…。
そう感じたH先生は院長に掛け合ったそうです。
すると返ってきた答えは、
うちも経営的に楽ではないんだ。
しばらく協力してくれ。
そ・それはできない。
けど、自分はまだ入職して1カ月も立っていない。
ど・どうする…。
望んでいた高給を捨てるか?
医師としての魂を捨てるか?
H先生は前者を選び、
すぐにこの病院を退職しました。
いくら高年収と雖も、
医師としての魂は捨てられない。
しかし何て病院だ。
オペをしたら命が危ない可能性だってある
患者さんも数名いた。
やはり高年収には裏があるものだな…。
そう反省しきりのH先生でした。
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