おはようございます。
医師のキャリアプランを軸にして
転職やクリニック開業で独自のサービスを展開する
ジーネット株式会社の小野勝広です。
クリニックを開業するって
そんなに甘いものではありません。
特に競合が多い都心部では
ひとつ間違えると大きな借金を背負って
イチからやり直さねばならなくなる
可能性だってあるんです。
だから慎重に考えて頂きたいです。
準備と計画があれば
それほど怖いものではありませんので…。
開業医とは経営者である!
何度も申し上げている事ですが、
クリニックを開業するという事は
事業の全責任を負う経営者になるという事です。
よって当直がない世界で…とか、
自分の好きなように診療したい…とか、
病院勤めはもう嫌だ…とか、
大学医局から離れたい…とか、
勤務医よりも稼げるでしょ…とか、
こういった理由「だけ」で開業を志すのは
危険と言わざるを得ません。
もちろん「だけ」でなくて、
出発点はこのような理由だったとしても
そこから戦略を立てて、
患者受けするコンセプトを考えて、
綿密なプランを立てればいいんです。
要は安易に考えてちゃダメですよ、
都心部を中心に競合が増えていますし、
保険点数も一部の診療科は不利になりつつありますから、
しっかり準備と計画を立てましょうね…という事です。
世の中には
先生が成功しようが失敗しようが
一向に構わない「開業させ屋さん」も存在しますし、
ちょっと相談したら
無理やりにでも開業させようとする不埒な輩だっているんです。
ですから共にコンセプトを練る事のできる
むしろ開業意欲を高めていくような
戦略的なミーティングができるパートナーが必要です。
銀行から融資を受けるという事は
資金調達と言えばカッコいいですが、
言葉を変えれば借金すると同義です。
だからこそ銀行を安心させるような
事業のコンセプトも必要です。
勤務医の時はスタッフは
何でも言う事を聞いてくれたかもしれませんが、
クリニックでは自己主張してきますよ。
モチベーションが下がればすぐに辞めてしまいますし、
残業代の支給や有給休暇の取得について
文句を言ってくるかもしれません。
こういった事にならないように
普段からスタッフとの良い関係を築かねばなりませんし、
気遣いも必要です。
今まで業者なんて…と雑に扱っていたかもしれませんが、
これからは持ちつ持たれつの関係性を作らねばなりません。
有益な情報はどこから入ってくるかわかりませんしね。
そんな事までしたくない…と言うならば
クリニックの開業は避けた方が無難です。
よくあるのが、
勤務医はもう嫌だ、でも開業医にはなれない…。
だから雇われ院長だ!と言って
大失敗してしまうケースです。
雇われ院長ってのも
ひと筋縄ではいきません。
多くの失敗事例があります。
安易に雇われ院長求人を案内してくる
エージェントは要注意です。
どんな道を歩むにしても
情報収集って大切ですよね。
強い開業意欲が準備・計画に繋がります!
どうせ開業するなら
思いっきり成功しましょう。
もちろん成功の形はいろいろです。
私が今まで開業支援をした先生方も、
自分もスタッフもお金持ちになりたいという先生もいれば、
患者さんとスタッフが喜んでくれるのが嬉しいという先生もいれば、
地域に貢献できる価値あるクリニックにしたいという先生もいれば、
成功して慈善団体に寄付したいという先生もいれば、
大儲けなど要らない、損益分岐を超えればいいという先生もいれば、
忙しくもなく、暇でもないくらいがいいという先生もいれば、
早く法人化して分院展開したいという先生もいれば、
ホント実に様々な成功の形がありました。
それでいいと思います。
自分のなりたい姿、やりたい事をして、
事業を継続できれば
それが最高です。
でもその前提には、
こうしたい!という強い気持ちが必要ですし、
その思いこそが準備、計画に繋がります。
自分の望む成功の形。
それを実現する為の準備計画。
クリニックの開業で最重要なのは
コンセプトと事業計画です。
それがあってこその適した開業物件です。
駅前で目立つ場所だからとか、
ターミナル駅近くで人口が多いからとか、
新築でオシャレなビルだからとか、
そういう了見で開業物件を決めるのではなく、
描いたコンセプトと事業計画にマッチしているか?という観点で
開業物件を決めると成功できるんです。
良い場所でもコンセプトと事業計画とはズレがあるのでは
思うような展開にはならない場合も多いんですよ。
開院させ屋さんには要注意!
先ほど「開業させ屋」さんという用語を使いました。
これは我々業界の中でよく使われるのですが、
開業したい先生がいれば、
適当な物件とグルの業者をあてがって
とにかく開業させてしまう悪質業者を指します。
物件探しなどは
先生の思いや希望などすっ飛ばして
診療圏調査や現地調査などもせずに、
空き物件を何件も何件も案内して
無理やりにでも決めさせるんです。
そして業者は先生との相性など関係なく、
いつもの業者と繋いであとは業者任せ。
結果的に予算オーバーしたり、
高値掴みをさせられたり…。
ホントこういう開業させ屋さんには気を付けて欲しいです。
彼らは先生の開業が上手く行かなくても全然いいんです。
責任などこれっぽっちも感じません。
でもこういう人も
外見ではわかりません。
話しぶりも誠実でいい人っぽいんです。
しかも意外と大きな会社だったり、
本業では知名度が高かったり…。
なおさら気を付けなきゃいけませんね。
見極めるポイントは、
①無理に受注を取りたがる。
②無理に開業物件を決めさせようとする。
③無理に業者と繋ぐ。
この辺りでしょうか。
とにかく無理やりなんです。
そして最大の欠点は
開院後を見据えないんです。
ですから集患マーケティングなんて
ホームページ作ればお終いですし、
損益分岐点が異様に高かったり、
ランニングコストが高かったり、
キャッシュフローが全然考えられていません。
とにかくこんな輩には気を付けて下さい。
ただ開院するだけで良いなんて事はありませんよね。
開院した後が肝心ですよね。
その為には良い開業コンサルタント選びが
何より重要なんですよ。
決して開業物件ありきではありません。
力のある開業コンサルタントなら
まだ表に出ていない良い物件を探してきますから。
ついでに申し上げておきますが、
転職の求人、開業の物件、
いずれもネット上に出ているもので
本当に価値のあるものはありません。
良いものはだいたい水面下で決まってしまうんです。
決まらないものがネットに出るんです。
その点は頭の片隅に置いた方が良いですね。
えっと長くなりましたが、
手段と目的を混同しないようにしましょう。
開業は手段です。
開院した後に目的を果たせるように
良いパートナーと
良い開業準備をして下さい。
それでは、また…。
*ジーネットTV 医師のキャリア(転職・開業)を語ってます!
<ジーネットは様々な情報発信をしています!>
・ジーネット株式会社 コーポレートサイト
・医療ビジネス健全化協議会<IBIKEN>医師向け情報提供サイト
・医師のキャリア<転職・開業> twitter
・医師のキャリア<転職・開業> facebookページ