おはようございます。
医師の人生設計、キャリアプランを考え続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
例年とは全く異なる医師転職マーケット。
今年に限っては致し方ないと思います。
ここまでコロナの影響が大きくなるとは
まったく想像もしませんでしたが…。
問題は来年、再来年はどうなるのか?
先行き不透明な未来の中で、
医師はご自身のキャリアをどう作り上げていくべきか?
医師がより良い未来を掴むために
何を考えていくべきか?について考察します。
本日のブログのタイトルは、
【 常勤を中心としたパラレルキャリアが医師の本道か? 】
といたしました。
<目次>
1.もともと医師はパラレルキャリアだった?
・パラレルキャリアとは何か?
・これからの医師のパラレルキャリアとは?
2.安定した常勤先が大前提!
・常勤先の重要度は高まるばかりだけど…
・常勤先が不安定だとパラレルキャリアは成立しません
*まとめ
目次
1.もともと医師はパラレルキャリアだった?
私はごく常識的な医師の働き方を見て、
ビジネス界も参考にすべきと思うところがいくつかあります。
その代表的なものが、
・常勤+定期非常勤
・常勤+スポット
・常勤+定期非常勤+スポット
このような常勤先に捉われない自由な働き方です。
まあその裏には様々な事情がありますから
ただ素晴らしいと手を叩くだけではいけませんけど、
ようやくビジネス界も兼業、副業を認め始めて、
常勤先以外で働く事を許容し始めましたね。
まだごく一部の企業だけですし、
このコロナ禍でどうなるか?というのはありますが、
私はこういった働き方を
いかにして未来のキャリアに繋げていくか?
この点に大変興味がありますし、
研究しています。
・パラレルキャリアとは何か?
以前にもお知らせしておりますが
パラレルキャリアとはひと言で申し上げますと、
「本業を持ちながら、第2のキャリアを築くこと」です。
まさに前述したような
常勤+バイトという形は
パラレルキャリアと言えるのですね。
ただ厳密な意味合いでのパラレルキャリアか?と言えば
そうではない部分もありますね。
主たる常勤先が無給や低賃金だから
バイトで稼がないと…とか、
給与の穴埋めとか、給与アップを実現するための
プラスαになっているケースが多いように感じます。
本来的な意味でのパラレルキャリアとしては、
・常勤先ではできない経験値を高める
・将来にプラスになるスキルを身に付ける
このような仕事の選び方をするのが
本来的なパラレルキャリアとしての「筋」と言えるでしょうか?
もちろんすでにこのような観点で
バイト先を選択している先生もいらっしゃいますが、
コロナ禍で先行きが見えない中ですから
今後さらにこのような志向が高まる気もします。
<参考>
パラレルキャリアとスラッシュキャリアが未来を切り拓く!
・これからの医師のパラレルキャリアとは?
安定した常勤先。
未来に繋がるバイト先。
私はこのような組み合わせのパラレルキャリアが
今後、益々有効になっていくと考えています。
例えば急性期病院にお勤めの消化器内科の先生は
どんなバイトをすると良いでしょうか?
当然その先生のキャリアプランにもよりますが、
下記のようなバイトは将来にプラスになるかもしれません。
・訪問診療
・一般的な内科外来クリニック
・内科「以外」の外来クリニック
・療養型病院
・新しい技術を使った内視鏡治療をしている施設
・自由診療
え!と思うものもあるでしょうが、
まずは選択肢を多く持った方がいいと思います。
その上で自分のキャリアプランに合致するか?
このように検討していくのがよいですね。
上記の例ですと
将来的にプライマリケアや
かかりつけ医の方向を目指すのであれば
訪問診療や内科「以外」のクリニックで
お仕事をされると経験値はグッと広がりそうです。
またバリバリの内視鏡医として生きていくなら
最新の内視鏡治療を行っている施設がいいですよね。
常勤先が忙しくて
できるだけ負担を掛けたくないのなら
一般的な内科クリニックや療養型病院が
良いかもしれません。
本業とは全く異なる経験を身に付けたいなら
自由診療という選択肢があってもよいでしょう。
他にも様々な考え方があると思いますが、
やはりキーになるのは
10年後、20年後にどんなドクターとして働きたいのか?
ここが肝心ではないでしょうか。
<参考>
医師のパラレルキャリア支援エージェントとしてジーネットが実践していること!
2.安定した常勤先が大前提!
バイト先も大事ですけど、
やっぱり常勤先が安定していないと
それどころではないと思うんです。
昨今ではコロナ禍で
医療機関でも経営悪化のニュースが増えてますし、
倒産まで行かずとも
事業承継やM&Aで経営者が変わり、
今までとは全く異なる働き方を
求められるケースもあるでしょう。
大学病院ですら
身売りや合併の噂も聞こえてきますし、
一寸先は闇とまでは言いませんが
何が起こっても不思議ではないと言えますよね。
そんな時代にどう備えを打てば良いのでしょうか?
・常勤先の重要度は高まるばかりだけど…
確かに常勤先の重要度は高まるばかりと思います。
しかし私はどこに勤めているか?よりも
どう働いているか?の方が重要であると考えています。
つまり「立ち位置」の問題ではなく、
「立ち方」の問題であると思うのです。
条件も良く、
過重労働にもならず、
働き甲斐もあって、
周囲の医師やスタッフとも良好な関係が築けており、
経営基盤も非常に安定している。
こんな素晴らしい医療機関に
自分は勤めているから安泰だ…とはならないのが
現代社会です。
「立ち位置」にこだわってばかりいると
いざという時に弱いんですね。
同じように安定した医療機関を求めても
そうはないかもしれません。
やはり「立ち方」にこだわる。
勤め先の医療機関がどうあろうと
自分は自分流の働き方があり、
別に今の職場を失っても
何とでもやっていける…。
こういう強さを持つべきだと思います。
あくまでも主人公は自分です。
自分の演技力やパーソナルブランディングを
高め続けていけばよいのです。
医療機関はステージ。
自分を気持ちよく演技させてくれないなら
違うステージに行けば良いだけ。
一流の俳優ならどこのステージでも
迎え入れてくれます。
逆に立派なステージでは
3流の俳優は立てないでしょうし。
大事なのは「立ち方」です。
その上で「立ち位置」を決めればいいだけです。
「立ち方」が曖昧なままでは
表面的な条件でステージを決めるしかなくなります。
そうして穴ぼこだらけのステージであったり、
常識外れの観客ばかりであったり、
他の俳優が人間的に酷かったり、という
嫌な目に合い、失敗してしまうのですね。
これは高条件に惹かれて入職したら
法的に問題のある医療行為をするところだったとか、
オペ適応のない患者にもオペをするとか、
検査のノルマがあってこなせないと給与ダウンされるとか、
患者を獲得する営業的な仕事がメインであるとか、
いわゆる医師の魂を悪魔に売らねばできないような
仕事だったりするのと一緒です。
それを避けるためにも
自分らしい「立ち方」を身に付けて、
自分ならではのキャリアプランを持ちたいですね。
・常勤先が不安定だとパラレルキャリアは成立しません
では不安定な常勤先とは
どんな医療機関でしょうか?
・赤字経営である
・患者が減少し続けている
・地元住民の評判が悪い
・医師、コメディカルスタッフの定着率が悪い
・長年の放漫経営が限界に来ている
このようなケースがあると思われます。
もちろん他にも様々な問題はあるでしょうが、
これらはかなりマズい状態ですね。
またこういった問題が表沙汰になった時には、
もう遅い…のですね。
気付いた時には
最悪の事態に巻き込まれてしまったり…。
できる事ならそうなる前に気づきたいですが、
そう簡単ではありません。
噂レベルでは耳にしても、
現実的に明らかになった時には
時すでに遅しなんですね。
こんな状態ではパラレルキャリアは成立しません。
むしろ非常勤先を常勤にして、
別の非常勤先を探した方がいいかもしれません。
今のところ非常勤先と比較すれば
常勤先の転職マーケットは
それほど冷え込んでいませんから、
あまりにも不安が大きい時には
これからの未来のために考えた方が良さそうです。
右から左に求人を流す大手エージェントは
経営状況なんて一切知りません。
先日も理事長が逮捕された医療法人を
某ドクターに案内してました。
正直、私は耳を疑いましたね。
頼るなら本物のプロでないといけません。
ご自分なりのパラレルキャリアを模索するところから
手伝ってくれるプロのエージェント。
自分の未来をより良いものにするためには
自分らしいキャリアプランを持つこと、
エージェント選びを間違えないこと、
この辺りも大事なポイントです。
医師人生は長いです。
10年先、20年先を見据えて
パラレルキャリアを考えて頂きたいです。
<参考>
医師人生の設計図が単線から複線化しているように感じます。
*まとめ
常勤を中心としたパラレルキャリア。
安定した常勤先を持って、
将来に繋がる非常勤先で多様な経験を積む。
将来設計って中長期的な視点がないと
道を間違えやすいです。
「今」とか「次」だけではなく、
戦略的にご自身の未来を考えて
先行き不透明な時代でも
生き抜いていきたいですね。
キャリアプランはその武器です。
キャリアリテラシーを持って
判断を間違えないようにして頂きたいです。
それでは、また…。
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