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生涯賃金よりも目先の年収3000万円?

2023年6月7日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

どうしても私たちは目の前に起こることを優先し、
それが今後将来的にどういう影響があるのか?まで
なかなか考えられないものですよね。

私自身も決して偉そうなことを言える分際ではなく、
目先のことだけじゃなく、
これがどう未来に繋がっていくかを考えなきゃいけないと
おぼろげながらにも気づけたのは
30代も後半くらいだったかと思います。

「今だけカネだけ自分だけ」という言葉を知ったのは
ここ2~3年前くらいですけど、
これなんかは現代社会に蔓延る問題の
核心を突いているんじゃないかとすら感じます。

近視眼的というのは
だいたいが失敗要因に繋がると思うんですよね。

時間軸、価値感、利他の心、
私たちはもっと視野を広げて、
日常を考えていくべきなのでしょうね。

 

本日のブログのタイトルは、
【 生涯賃金よりも目先の年収3000万円? 】
といたしました。

 

<目次>
1.収入が段々と減っていくキャリア
・スキルや経験を度外視した高年収
・キャリアハイは何才が適切なのか?
2.収入が段々と増えていくキャリア
・スキルや経験が活きてくる生涯年収
・引退まで安定した条件で働ける強さ
*まとめ

 

 

1.収入が段々と減っていくキャリア

働いて収入を得て生活基盤を安定させる。

現代社会ではごく普通のことでありますし、
働かざるもの食うべからず…と伝わるように
原則的には食うために働かねばならないのですね。

昨今ではベーシックインカムが議論されていますが、
本当に導入するのがいいのかどうか…
まだ何とも言えませんし、結論は出るものでしょうか。

いずれにしても暮らしていくためには
働いて収入を得なければならない私たち…。

キャリア用語では、
これを「ライスワーク」と言いまして、
食べていくための仕事と定義されています。

他には「ライクワーク」があり
その仕事が好きで働くことを言い、
さらに「ライフワーク」があり
自分の人生の使命を感じて働くというものもあります。

最近では「ライトワーク」とも言われるようになり、
これは天命として働くとされています。

どうせ働かなきゃいけないならば、
ライスワークよりはライクワーク、
ライクワークよりはライフワーク、
ライフワークよりはライトワークと行きたいところですが、
早期に「FIRE」して
働かずに食っていきたいという価値観も広がり、
食うためにどう働くは
年々新しいものが出てきていますし、
これからさらに広がりを見せていくのでしょうか。

 

・スキルや経験を度外視した高年収

年収500万円のビジネスパーソンが、
もし年収1500万円でオファーされたら
おそらく大半の人がお断りをすると思います。

正直、怖くてしょうがないというか
どんな裏事情が隠れているのか
相当に不安になることでしょう。

ところが年収1000万円のドクターが
年収2000万、3000万円でオファーされることは
そんなに稀な話しではなく、
また裏事情と言うよりも
表の事情でわりとわかりやすい構図になっていますから
それほどリスクは感じないのかもしれません。

ただ、これがスキルや経験を買って
相応しいと思ってのオファーならいいと思うのですが、
現状では…

・保険診療 ⇒ 自費診療
・大学勤務医 ⇒ 雇われ院長
・首都圏勤務医 ⇒ 地方医師不足地域

このようなケースが大半ではないでしょうか?

もちろんスキルや経験を
全く無視しているわけではないでしょうけど、
それよりも医師免許証を持つ人という側面が
優先されていると言っても過言ではないかもしれません。

自由診療で志を立てたいとか、
雇われ院長として地域に貢献したいとか、
医師不足の地方で困っている住民のためになりたいとか、
そんな使命をお持ちの先生もいらっしゃるでしょうから
その思いは素晴らしいと思いますし、
別に否定するつもりはありませんが、
雇用する側の問題として
果たしてどうなのかな?というところは若干あります。

基本的には
収入アップを実現するためには
その人が持つスキルや経験が買われるか、
その希少価値が求められているケースが多いと思います。

急激に年収が上がってしまうと
その先の選択肢が狭まってしまうとか、
上がった生活水準は
そう簡単には落とせないとか、
やはりデメリットもありますので
自分自身の5年先、10年先をきちんと考えた上で
冷静に判断するのが良いのでしょうね。

 

・キャリアハイは何才が適切なのか?

プロスポーツ選手はキャリアハイが見えやすいです。

それは年俸面だけでなく、
むしろ実績、成績だと思うのですね。

例えばイチロー選手のキャリアハイは
あくまでも個人的な見解ではありますし、
異論反論はあると思うのですが、
私は2004年のシーズンであり
打率が3割7分2厘で、
262本の安打数を記録した年ではないかと思ってます。

打率だけならオリックス時代に
3割8分5厘や3割8分2厘を記録していますが
世界最高峰のメジャーリーグで
262本のヒットを打ったのはスゴイです。

2005年以降も6年連続で
200本以上のヒットを打っていますから
スゴイ記録を出し続けていると言えるのですが、
やはりキャリアハイと言えば
2004年シーズンと言っていいでしょう。

ここで興味深いのは
イチロー選手の年俸です。

2004年の結果を受けて
2005年は倍増しているのですが、
年俸でのキャリア上のピークは
2008年からの5年契約なんですね。

何が言いたいかと申しますと…
イチロー選手ほどのスーパースターでも
実績を積み重ねて
ようやく年俸面でのピークに辿り着いたということです。

それが最近メジャーに行く選手は
何ら結果を出す前にピークに辿り着いてしまって
残念ながらメジャーでは活躍できず、
結果的には日本のプロ野球で活躍していた時が
その選手のキャリアハイであり、
年俸のピークはメジャーに挑戦した年なんていうのは
ちょっと仕組み的にも良くないように感じます。

時代が変わったと言えばそれまでなのですが、
イチロー選手のようなプロセスのほうが
球団にとっても選手にとっても
好ましいのではないでしょうか。

さてドクターのキャリアに戻ります。

キャリアハイがいつなのか?は
個々の先生方によって異なるとは思います。

別に早ければいいものではないし、
遅くともいいかもしれません。

いやむしろ40代、50代になって
キャリアハイに到達できる医師人生は
それはそれでいいものではないでしょうか?

右肩上がりの期間が長いということですもんね。

ただ昨今では
できるだけ早く稼いで、
資産運用で増やして
「FIRE」したいという風潮が強いようです。

これ自体はいいと思いますけど、
資産運用の世界って
そんなに簡単じゃないですよね。

プロでも失敗することがありますし、
自分ではどうすることもできない
外部要因に翻弄されることも多いです。

かなり難しい世界ですし、
いばらの道とも言えるかもしれません。

相当の努力と才能が必要かもしれませんし、
あくまでもキャリアの世界とは別物ですね。

できる人にはできるけど
できる人は参入を促すけど
それはできる人が儲けるために
素人に入ってきて欲しいのではないか…
そんな危惧が私にはあります。

収入を増やしたければ
成果や実績が必要なのではないでしょうか。
あくまでもキャリア論的にはですけど。

 

<参考>
高年収求人で医師を釣った転職エージェントと医療機関側の戸惑いとは?

 

 

2.収入が段々と増えていくキャリア

私はキャリアの根底には
生活や人生があると考えていますので、
過重労働や先の見えない仕事を続けて
将来を犠牲にするのは避けたほうが無難と思います。

ただ何でも避ければいいかというと
やはりそんなものではなくて、
将来のために我慢をする、
耐えるという時期はあってもいいですよね。

その見極めポイントは
今よりも良い未来が見えるか?ではないでしょうか。

これはキャリア的にも収入的にも
人生論的にも通用する重要なチェックポイントだと思います。

 

・スキルや経験が活きてくる生涯年収

当ブログでは何度か書いておりますが、
私は「今」とか「次」の年収も大事だとは思うのですが
それよりもさらに大切になってくるのは
「生涯年収」ではないかと考えております。

「次」の職場で年収3000万円を実現しても、
その先の選択肢を狭めてしまって
「次の次」は年収が大幅にダウンしてしまうのでは
生活の安定という意味でもよろしくないと思うんです。

そりゃ貯蓄して
しばらく余裕があるから
その間は年収など気にせずに
のんびりとバイトでもしながら生きていくよと言うなら
何も申し上げることはありません。

しかしキャリア論で言うなら
良くてキャリアキープ、
ひとつ間違えればキャリアダウンになりかねません。

何も人生やキャリアは
常に向上しなければならないなんてことを
述べるつもりはありませんが、
ライバルの動き次第では
ちょっともったいないことになりそうですね。

年収は仕事をした報酬ですから
その仕事に高いスキルや経験が必要であればあるほど
必然的に上がっていくものでしょう。

医療の難しいところは
同じ治療は誰が担当しても全国一律で同じ価格なので
そこにインセンティブが働きにくく
年収も硬直化しがちなのですね。

何年目の先生は〇円~〇円の間という感じで
頑張っても報われにくい構図が存在します。

とはいえ民間病院では
様々な制度を打ち出しており、
頑張りに報いる、
スキルや経験に合わせた評価を行い
年収に反映させようとするところは出てきています。

スキルや経験って嘘をつきませんから
今後、現場目線に立った報酬制度が広がることを
期待したいですね。

 

・引退まで安定した条件で働ける強さ

年を取れば取るほどに
「安定感」を求めるようになります。

家族が増えたり、子供ができたり、
独身時代のようなわけにはいかなくなりますからね。

昔の日本は「年功序列」が機能していたので
原則的に給与は年を取れば取るほどに増えました。

しかし弊害が目立つようになり、
あっという間に崩れ去りました。

「成果主義」が広がりましたが
なかなか納得感のある制度にはなっておらず
中高年は「年功序列」への回帰を期待し、
若者はさらなる「成果主義」を求めている。

今の日本はこんな感じでしょうか?

ただその一方で中高年への早期退職制度は頻繁に行われ、
若者はジョブ型雇用と引き換えのリスキリングが求められ、
いつまで経ってもラットレースから抜け出せないままで
何だか働くモチベーションが下がってしまいますよね。

サラリーマンであれば
定年退職がありますけど、
医師の場合は…
勤務医としては定年がありますけど
その後も継続して勤務する先生は多いですし、
フリーランス的に働くこともできます。

また老健施設の施設長や
外来だけ担当するとか
訪問診療をするなど
選択肢はサラリーマンと比較すると
雲泥の差があるんですね。

ベテランドクターとキャリア相談をしますと
引退から逆算したキャリアプランという話しで
盛り上がることが多いです。

例えば70才で引退するとして
60代後半はどんな働き方になりそうか?
60代前半はどんな働き方をするか?
50代後半はいかがか?

医師は年収1000万を普通に超えますので、
その点がメリットと感じる人も多いですが
実は引退がない、引退を自分で決められる、
60代になっても体力的に問題がなければ
個々に相応しい働き方が可能であり、
報酬も決して悪くないと思うんです。

弊社では先日66歳の先生の転職支援をいたしましたが、
さすがに当直、オンコールは免除してもらいましたけど
その先生の経歴や実績を考慮して
結構な高条件で入職が決まりました。

60才を過ぎても高条件で働ける。

これは大きなメリットだと思いますし、
生涯年収を考えた場合には
他の職業にはあまりない長所でありますね。

どうしても目先のお金に翻弄されがちですけど
焦らずに、年を取っても稼げる自分になっておくのは
これはこれで
「超」重要なキャリアの考え方ではないでしょうか。

 

<参考>
医師の年収を多角的に考えてみる!?

 

 

*まとめ

ある人の本質を理解するためには
「時間」の使い方と「お金」の使い方を見ればいい。

そんな卓見らしきものもあります。

私は、なるほど~と思ったのですが、
確かにお金の使い方に人格って現れますよね。

よくよく考えてみれば
お金ってどう稼ぐかも大事ですけど、
どう使うかこそに本質があるのでしょうか。

お金に関する考え方も
多様化が進んだように思いますけど
私たちはもっとお金との付き合い方を
上手にならねばならないのでしょうね…。

それでは、また…。

 

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