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医師の転職エージェントが直面する近未来への警報

2023年5月31日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

社会というのは
いつの時代でも変わるものですね。

そして時代というものも
あっという間に変わっていきます。

職場も変わるし、
仕事も変わるし、
キャリアや人生だって常に変わります。

変わらないものは
変わるということだけだとも言えますね。

どうせ変わってしまうのなら
むしろ自発的に変えることを選んだ方が
私たちは精神衛生上も健康なのかもしれません。

変わることを恐れない。
変わることを厭わない。
変わることを歓迎する。

変化の先鞭をつけるべく
積極果敢に変化に挑んでいきたいですね。

 

本日のブログのタイトルは、
【 医師の転職エージェントが直面する近未来への警報 】
といたしました。

 

<目次>
1.このままじゃ生き残れない?
・紹介料率を上げたはいいけど…
・コンサルタントが不要なAIマッチング
2.生き残る会社はこのどちらか?
・親会社があり資本力が抜群
・きめ細かいサービスに定評がある
*まとめ

 

 

1.このままじゃ生き残れない?

さて、今回は…
「医師の転職エージェントが直面する近未来への警報」という
テーマにいたしました。

医師の皆さんが
それほど私たち転職エージェントに興味があるとは思えませんし、
むしろ有害だと思っている方や
早くなくなれとすら考えている方もいらっしゃるでしょう。

でもビジネスシーンでは
転職エージェントがいないと社員の採用が滞るとか、
紹介料率を上げてでも採用したいという声もかなりあるんです。

いや、それは医療業界だって同じです。

某医療法人さんは、
エージェントさんがいないと
当グループの採用は全然回らないと言ってまして
いつも感謝の言葉を与えてくれます。

しかしその一方で、
エージェントから求人情報だけもらい
直接連絡して
エージェントを通さない分、
自分の給与に上乗せして欲しいと交渉する
そんな医療従事者もいます。

これはバレたらブラックリスト入りですし、
この話しに乗った医療機関は
全てのエージェントが紹介を止めるでしょう。

医療業界って労働集約型産業ですよね。

つまり医療現場で働く人がいないと
成り立たない世界ですよね?

それで「人」への投資をケチるのでは
おそらくその医療機関は先がないと思いますよ。

事実、私も定期非常勤で紹介したある先生から連絡があり、
エージェントには退職したことにして、
先生の給与を上げるから直接雇用にしてもらえませんか?と
病院に言われたんだけどいいの?と
相談が入ったことがあります。

もちろんこの病院には
金輪際一切紹介はいたしません。

今だに時々連絡をしてくるけれども、
先方はバレていないと思っているのですけど
何があっても紹介しません。

むしろ紹介するなら適正な取引をしてくれる
近くの病院に紹介しますよ。

もちろん仲間のエージェントには
この情報は共有します。

こうしてこのようなことをする病院は
窮地に陥っていくのですね。

もし、以前はエージェントから紹介があったのに
最近メッキリなくなったということに気づいた院長は
事務長に確認してみて下さい。

紹介されないのはエージェントを
ないがしろにしてきた結果であるかもしれません。

ま、このように、
まだまだ医療業界から信頼を勝ち得ていないのが
医師や医療系の転職エージェントです。

しかも時代の変化に完全に後れを取っているのです。

 

・紹介料率を上げたはいいけど…

以前から当ブログでは申し上げていますが、
医師の転職エージェントにおきましては
トップ企業だけダントツに儲けていて、
2番手以降中小企業まで
ほとんどが業績を悪化させていると耳にします。

それが表れたのが紹介料率のUPです。
実質的な値上げですね。

業界2番手の会社が先行して実施し、
大手から中堅どころの各社が追随していきました。

トップ企業はさすがに安泰だったのでしょうか。
追随した話しは聞きません。

中小企業においては追随したところもあれば
していないところもあるようです。

ちなみに弊社はしていません。
上げる必要性を感じていないのです。

では紹介料率を上げて何が起こったか?ですが…
これは想像通りだと思うのですが、
やはり紹介料率を上げた会社からの紹介は
極力受けないという医療機関が増えました。

そりゃそうですよね、
医師を採用するコストとして
1人あたりで150万円とか、200万円の差になりますからね。

しかも、それだけ別のメリットがあるならいいですが
他と比較して何も変わらないのですね。

もっと言ってしまうと
所詮、値上げしないと食っていけないレベルなんです。

ぶっちゃけ医療機関の採用担当者の方には
30%以上の紹介料の会社は使わないほうがいいですよと
アドバイスしたいですし、
医師の皆さんにも同様のアドバイスを送りたいです。

きちんとした転職支援ができる会社は
20%のままでも充分に食べていけるんです。

決まる確率が高いから。

この策は…
実際のところは何とも言えませんが、
私の予想ですと
さらに業績を悪化させた愚策だったのではないか?と
そう言わざるを得ない気がしています。

 

・コンサルタントが不要なAIマッチング

転職エージェントの仕事というのは
楽をしようと思えば
どこまでも楽ができますし、
手間をしっかり掛けようと思えば
どこまでも携われるものなのです。

しかしここ10年くらい掛けて
ずっとエージェントは効率化を図り、
システム化、IT化を進めてきたのですね。

確かに手間暇を極力減らして
スピーディーに結果に結びつけるという意味では
多少なりとも効果があったのかもしれません。

ところが逆に言うと
丁寧さであったり、きめ細かさであったり、
プロとしての矜持であったり、
どうしても失うものもあるのですね。

某社などは
給料の高いベテラン社員を切って
医療は詳しく知らないけど
システムに強い若手社員を重宝し、
在籍社員の平均年齢が20代なんてところもあるようです。

しかもこれからはAIが浸透してきます。
システム化どころの話しではありません。

コンサルタントが不要になる事態なのですね。

すでに業界トップの会社さんは
AIマッチングができるプラットフォームを実装し、
40%という破格の紹介手数料を発生させながら
完全自動化を進めているようです。

人件費を減らして紹介料率が上がるなら
この利益幅はすこぶる大きいじゃないでしょうか。

どこの転職エージェントでも
人件費がコストとしては最も重いです。

よってコンサルタントを削減できるのは
経営的にはプラスの面が大きいでしょう。

しかし誰がAIの出した結論に対して
真偽の程を述べることができるのでしょうか?

導かれた結論を解説し、
具体的な行動に落とし込めるよう
アドバイスをするのでしょうか?

最近ですと「ChatGPT」が爆発的な人気を博していますが
やっぱりAIは優秀です。
私たち人間には敵わないところがあります。

しかし人間のほうが優れているところや
まだ人間にしかできないものや
人間「特有」の情緒的な部分や
感情に寄り添ったりする部分なども
確実にあると思うんです。

特に転職シーンでは
そういった側面は大事だと思います。

理想的にはAIとの共生が必要なのでしょうが、
どうやって?の方法論が
まだ見えにくいのかもしれませんね。

転職エージェントは今後間違いなく二極化します。

コンサルタント要らずのAIマッチングの会社と
AIを使いこなすレベルの
優秀なコンサルタントを抱える会社の2つです。

弊社は確実に後者を目指しているのですが、
おそらく私はAIの出した結論に対して
YESとかNOとか、その意図とか、隠れた真実とか、
そういう領域で勝負できると思います。

しかも人として
安心感や信頼感を与えることもできますし、
AIにはできない面接同行や
個別的な柔軟な対応も可能です。

先生方はこの二極化する
転職エージェントのなかで
どちらのタイプが
自分に合うのかを考えておくのがいいですね。

そしておそらく選んではいけないのは
うちは両方対応できますとか、
どっちつかずの会社です。

たぶん稚拙な転職支援しか受けられないと思います。

 

<参考>
高年収求人で医師を釣った転職エージェントと
医療機関側の戸惑いとは?

 

 

2.生き残る会社はこのどちらか?

イチ時期は900社以上あると言われていた
医療系の転職エージェント。

その後、増えたのか、減ったのかは知りませんが、
確実に言えるのは
せっかく職業紹介免許を取得したにも関わらず
開店休業状態になっている会社は増える一方で、
毎年、新規参入もあり、
逆に撤退、廃業する会社も少なくありません。

1年間に1件の成約も出せてないところも多いのです。

そもそも数が多すぎるとも言えますが、
実質まともに稼働している紹介会社は
100社くらいじゃないかなと私は予想しています。

これから競争は確実に激化していきます。

生き残れる会社と
そうでない会社が鮮明に浮き出てくるでしょう。

規模が大きいとか、知名度が高いとか、
Web上でよく見掛けるとか、
そういう基準でエージェント選びをすると
思わぬ事態に巻き込まれかねません。

業績が悪過ぎて
危機的な状況にある会社に限って、
最後のひと勝負と
派手な宣伝広告を打つケースもありますからね。

それで半年後には事業縮小してたり、
医師は止めて看護師や薬剤師をしようとしてたり。

大手とか、中堅とか、中小とか、
そういう表層的な部分ではなく、
今後も生き残っているだろう会社と
付き合っていくのがいいと思います。

 

・親会社があり資本力が抜群

私の分析ですと
生き残る医療系転職エージェントは
たったの2種類です。

ひとつは親会社の存在です。
それも小さな親会社ではなく、
ビッグな親会社ですね。

例えば、トップ企業であるエムスリーキャリアさんは
当然、エムスリーという親会社を持ち
モンスターと言えるような大きな企業グループの1社なのですね。

おそらくエムスリーグループ全体が
窮地に陥ることは考えにくいです。

仮にエムスリーキャリアさんが業績悪化したとしても
グループ全体で穴埋めすることでしょう。

業界2位と言われるメディウェルさんは
調剤薬局のアイン薬局を運営する
アインホールディングスのグループです。

業界3位と言われるリクルートメディカルキャリアさんは
当然、リクルートグループですね。

何位かわかりませんが、
わりと有名な民間医局を運営する
メディカルプリンシブルさんは
クリーク・アンド・リバー社が親会社で
C&Rグループを構成しています。

おそらくこれらの会社は倒産したり、
事業撤退はないと思います。
あったとしても事業縮小でしょうか。

さすがにこのクラスの会社さんは
そう滅多なことでは問題とならないでしょう。

ただデメリットもあります。

親会社の意向を無視できないとか、
社長は親会社から降りてきて
数年経てばまた戻っていくとか、
効率至上主義である、つまり儲け主義というところなどです。

まあそれでも潰れはしないでしょうけど…。

 

・きめ細かいサービスに定評がある

もうひとつのパターンは
圧倒的な実力と経験値を持つ
本物のコンサルタント集団のような会社です。

この系統の会社は
手間暇たっぷり掛けて
本気の転職支援をしていますから
あんまり大きな会社にはなれません。

おそらくほとんどが10名以下ではないかと思います。

ところが関わりが濃い分ですね
経験値の積み上げが半端じゃないんです。

医療機関との関係性も深く、
ある種の特別扱いをされていたりもします。

大手のように資本力はありませんから
派手な宣伝広告もしませんので
知名度はそんなに高くありません。

しかし結果は期待できるのが
このタイプの会社です。

もちろん弊社の目指すところは
こういう会社です。

小さくともキラリと光るような
少数精鋭の転職エージェントです。

やはり各社がそれぞれ自社ならではの
レゾンデートルを持つべきではないでしょうか。

 

<参考>
常勤の転職支援はできず定期非常勤や
スポットばかりの医師転職エージェントの実態とは?

 

 

*まとめ

おそらく医療系の転職エージェントは
競争に敗れて撤退する会社が増えていき、
かなり絞り込まれていくと思います。

新規参入者も段々と減るでしょう。

楽して稼げないことが広まれば
今までのような安易な新規参入はできなくなります。

ただ業界全体としては
質の担保にも繋がりますし、
生き残るところは
一定以上のサービス提供ができるところなので
決して悪い話しではありません。

AIマッチングか、
圧倒的なサービスレベルか、
どちらにしても求人主導型の紹介会社には
生き残る余地がなさそうです。

今後の再編。
ある意味では楽しみですし、
弊社も生き残れるように頑張ります。

それでは、また…。

 

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