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そんな話しは聞いていない…が続いた転職失敗…。転職に不慣れな医師は…。

2020年4月6日by gnetdoctor

大学医局に所属して10年。
自分なりにやり切った感もあり、
ついに退局を決意したV先生。

求人サイトを見ても
今ひとつピンとこないし、
転職エージェントは何となくイメージが悪く
使うつもりはありませんでした。

先輩や同僚の医師からは
うちにおいでよと温かい言葉を頂いてましたが、
医局を抜けるなら自分の足で歩まないと…
しがらみはあまり抱えたくないし…と考えて
ご自身での転職活動を進めていました。

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実はご自宅からそれほど遠くない総合病院が
V先生の診療科目の医師を募集しているのは
前々から知っていました。

意を決して連絡をしてみますと
事務長さんが対応してくれて
募集はまだ継続しています、
是非とも1度当院に
ご見学にいらっしゃいませんか?と
言ってくれるではないですか。

これはチャンスかもしれないと思い、
V先生は見学に行ってみる事にしました。

見学日当日、
わざわざ玄関前で待っていてくれた事務長の案内で
院内をくまなく見学させてもらいました。

廊下ですれ違うスタッフさん達が
明るい声で挨拶をしれくれて何となく嬉しい。

設備も機器類も大学病院と比較しても
それほどの違いを感じる事はなく、
意外といいかも…と思ってました。

その後、応接室に行き、
事務長から病院の概要や
基本的な待遇、条件の説明を受けていると…。

やあ、どうもどうも…と入室してきたのは院長先生。

事務長からお話しは聞いてますよ、
V先生もいくつかの病院を候補とされているのでしょうけど、
是非とも当院も検討して下さいね…と
フレンドリーな対応。

その日は大変に良いイメージを持って
帰宅したのですが、
驚いたのは翌日事務長から連絡が入り
院長もV先生には是非お越し頂きたいと申しております。
つきましては当院のお出しできる条件として…と
内定と条件提示を受けました。

あ、昨日のあれは面接って事なの?
院長とは5分少々話しただけだし、
できれば診療部長にも
お会いしたかったところだけど…。

ただ送られてきた条件提示を見ると
今の年収よりも200万円ほどアップだったそうです。

院長や事務長もいい人だったし、
院内の雰囲気も良さそうだし、
年収も上がるんならまあいいか。

こんな感じでV先生はこの病院に決めたそうです。

それから3カ月後。
入職日に出勤しますと…。

簡単なオリエンテーションを受けて
いきなり外来を担当しました。
午後は看護師長とともに病棟を回ります。

慣れない環境の中で
慌ただしく1日が終わりました。

帰りがけに事務長から声を掛けてもらい、
V先生、夕診とオンコール、
当直日のスケジュールを作っておきましたので
今月はこれでよろしくお願いします…と。

ああ、そう言えば
こういう細かい取り決めはしてなかったな…と
渡されたペーパーを見ると、
ええ、月に7回も当直が入っている…。
それに加えて夕診とオンコール…。

これはちょっとキツイ…と思い
事務長に伝えると
それも考慮しても年収アップをしておりますので…との事。

ああ、そうなの。
それじゃしょうがないか…とその場は諦めましたが
後々考えると腑に落ちません。

それから半年後…。

オンコールや当直は手当てが付かず
年収に込みであること、
学会参加は有給休暇を消化すること、
同じ科の先生が自分の入職後に2人も辞めたこと、
看護師などのスタッフの定着率がすこぶる悪いこと、
院長は人当たりは良いものの
どこで何をしてるかわからず
スタッフからの評判はあまり良くないこと、
どうやら経営状況が悪く赤字が続いていること、
事前に聞いていない話しが次から次へと出てきて
V先生のモチベーションはだだ下がりです…。

自分でよく調べなかったし、
質問もしなかったので
自己責任かもしれないけど、
ちょっとあまりにもだよな…。

初めての転職が痛い失敗になってしまったV先生。
後悔先に立たずです。

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