おはようございます。
医師が転職や開業を失敗しないために
キャリアプランの重要性を唱え続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
転職とは人生の転機です。
不安もあるでしょうけど、
次の職場に対する期待のほうが
大きいのが普通ではないでしょうか?
そうでないと転職する意味がありませんからね。
でも転職を失敗して
途方に暮れるケースも少なくありません。
なぜ転職を失敗してしまうのでしょうか?
今回は失敗要因について分析し、
こうすれば転職は失敗しないという心得を考えました。
本日のブログのタイトルは、
【 医師が転職を失敗しない「10のチェックポイント」を考えてみた! 】
といたしました。
<目次>
1.医師の転職失敗事例とは?
・情報不足、ノウハウ不足はいかんともしがたい
・転職エージェントが失敗要因に…
2.医師が転職を失敗しない「10の心得」
・これさえ守れば失敗しません!
・心得を守るために必要なこと
*まとめ
目次
1.医師の転職失敗事例とは?
まずは何を持って転職失敗とするのか?ですが、
結局のところ突き詰めると…
事前に聞いていた(想定していた)のと違う。
もうこれに尽きるのではないでしょうか?
給与でも、業務内容でも、ポジションでも、
事前に聞いていた通りであれば問題にならないはずで
失敗したと後悔したり、
トラブルに発展するのは想定外であるからですよね。
ひと昔前なら医療機関では
雇用契約書すらなかったケースも多かったでしょうが、
昨今では契約書くらいはありますよね?
(今だにないのは相当に問題です)
おそらく契約書の内容が実態と違うという事はあまりなく、
契約書に記載されないところに問題があるのでしょう。
ここを双方で詰め切れていないのが
最大のネックと言えるでしょうか?
・情報不足、ノウハウ不足はいかんともしがたい
そもそも医師の転職シーンにおいては
圧倒的な情報不足であることが多いと私は感じています。
例えば求人情報。
型通りの施設概要と基本的な条件や待遇、
おそらくほとんどの求人サイトや
転職エージェントからの案内メールには
この程度しか出されていませんよね。
冷静に考えたら
この情報で判断しろってのが
かなり難しいことではありませんか?
医療機関のホームページを確認したところで
求人ページはどこもおざなりですし、
情報の「量」も「質」も不足しています。
それこそ判断材料が足りないんです。
人生の転機である転職を
この情報不足のなかでしなければならないのは辛いです。
私どもでは他の転職エージェントでは手に入らない
少しディープな情報を集めて
ご案内するようにはしていますけど
まだまだ満足できるレベルまでは行きません。
ビジネスの世界では
元社員や関わっている業者の人が書き込む
口コミサイトが機能しています。
会社評価サイトとも言われるようですが、
転職を検討する方々は参考にしているようです。
同じように医療機関評価サイトなどが
客観的かつ冷静になされればいいのですが、
すでに看護師ではこういったサイトがあると聞きましたが、
内容はかなり荒れているようです。
これではマイナス情報ばかりになってしまいますので、
あまり意味を成しませんね。
話しを戻します。
情報不足とともに
もうひとつ思うのがノウハウ不足です。
医療機関には人事部がなく、
採用担当者を置いているところも多くはありません。
また医師も民間で何度も転職をしている
いわゆる転職慣れしている人はそれほど多くはありませんから
採用する側も、転職する側も
採用するノウハウ、転職するノウハウが
まだまだ不足しているとも言えるのではないでしょうか?
つまり情報不足、ノウハウ不足が
転職を失敗してしまう根本的要因になっていると考えられます。
・転職エージェントが失敗要因に…
本来であれば
この情報不足、ノウハウ不足を解消すべき存在が
転職エージェントです。
ペーパーベースでは把握できない
求人情報、求職者情報に
貴重かつ適切で客観的な付加価値情報を加えること、
医師を採用するに当たっての
コアなノウハウを医療機関に伝えること、
相応しい医療機関を条件に翻弄されることなく
確実に見極める方法を医師に伝えること、
次の職場探しだけでなく
中長期的な展望にプラスとなる
キャリアプランの考え方を伝えること、
このようなものが求められていると思います。
しかし医療系の転職エージェントでは、
求人情報、求職者情報はペーパーで右から左に流すだけ、
医療機関には高条件を求めるだけ、
医師には高条件の求人を何件も何件も案内するだけ、
こんな状態ですから
転職を失敗する医師が次から次へと出てしまうのですね。
これでは転職エージェント自体が
転職失敗要因になっていると言っても過言ではありません。
転職エージェントの存在価値は、
採用を失敗させない、
転職を失敗させない、
これは当然であり、
採用を成功させる、
転職を成功させる、
ここにこそ意義があると思うんです。
しかしながら現状では
高条件を錦の御旗にして、
(ダミー求人が多いのですが…)
非常に雑なマッチングを行い
失敗要因に成り下がっています。
まさにお話しにならない状況です。
<参考>
どこまで落ちぶれるのか?医師転職エージェントの近未来…。
2.医師が転職を失敗しない「10の心得」
もう少し医師の転職失敗要因について深掘りします。
入職前に聞いていた話しと違う…が多く、
その背景にあるのは情報不足とノウハウ不足であると述べました。
なかには本来の役割を放棄している
低レベルな転職エージェントに翻弄されて
失敗に至るケースも少なくありません。
これはつまり
「よく考えずに転職を進めてしまった」という事ですね。
求人の良し悪しを吟味する前に
自分自身のライフプランをベースにして
慎重にキャリアプランを考えておくべきです。
そしてキャリアプランに合致するかどうかという視点で
求人を選択していくのですね。
これだけで相当の失敗を防止できます。
転職は目的ではありません。
あくまでも手段です。
目的を果たせない転職では意味がなく、
転職自体が目的化してしまうと
失敗に陥る可能性は高まるばかりなのですね。
転職前の現状を冷静に分析し、
転職活動中に転職マーケットをよく把握し、
転職後に目的を果たすという
時間軸の流れを意識するといいですね。
またそれと同時に
自分、医療機関、転職エージェントという
ややこじつけですが、
空間軸も冷静に見つめることができるといいですね。
よく言われることですが、
変えられるのは「自分と未来」であり、
変えられないのは「他人と過去」ですから
この時間軸、空間軸で考えると
何をすると失敗するのかが見えてくると思われます。
シンプルに職場を変えたいというのではなく、
給与なのか、働き方なのか、人間関係なのか、と
もう一段階の思考が必要です。
また変えたくないのは何か?
変わらなくても良いものは何か?
こちらも検討しておくといいですね。
・これさえ守れば失敗しません!
弊社のようなベンチャー企業では、
1度どこか大手のエージェントで失敗してしまい
これでは駄目だとエージェントをよく研究して
その結果として弊社に辿り着いたというパターンが
割と多いのです。
これは転職でも開業でも一緒なのですね。
最初の段階で
どのエージェントに依頼するかを
よく検討していただけるとよいのですが、
大手エージェントは宣伝広告が凄まじいので
どうしても目に付いてしまうのですね。
そしてベルトコンベアのような流れに乗せられてしまい、
あれよあれよという間に転職先が決まる…。
しかし情報量が不足している求人だけで決めた職場は
入職してみると聞いていない話しが多く、
な・なんだ、これは…と思ってもみたい実態で
長く続けられない…と後悔し始めてしまうのです。
今までこのような失敗事例を
大変多くの先生方から伺ってきました。
そこで私が考える
医師が転職を失敗しない為の「10のチェックポイント」を発表します。
1、まず多様な経験を積んでおきましょう。
2、その上で自分の望む未来を明らかにしましょう。
3、ライフプランをベースにキャリアプランを考えましょう。
4、求人(条件)に惑わされないようにしましょう。
5、次の職場だけでなく中長期的なキャリアプランを考えましょう。
6、転職エージェントは宣伝広告(検索)で選ばないようにしましょう。
7、転職エージェントの担当者の力量を見極めましょう。
8、条件面だけでなく本当に自分のやりたい事が実現できるかで選びましょう。
9、条件交渉はプロに依頼し、契約書も専門家にチェックしてもらいましょう。
10、悩んだ時に相談できる経験豊富なパートナーを用意しましょう。
いかがでしょうか?
1~3はキャリアの4ステップですね。
<参考>
リスクを回避する「キャリアの4ステップ」というキャリアリテラシーの原点とは?
キャリアドリフト→キャリアアンカー→キャリアプラン、
そしてキャリアパスに繋がる最初の準備と言えます。
この準備こそが転職の成功、失敗を決めると言っても
過言ではないと私は考えます。
自分の判断基準や価値観が定まれば、
4の求人に翻弄されることはなくなりますね。
情報の質と量は課題ですが。
5はキャリアプラン3箇条のひとつですが、
中長期的な視点をピックアップしました。
これが最重要と思いますので。
6と7の転職エージェントと担当者の問題は
相当にピンキリだと思っておいたほうが良いです。
会社も担当者も良いところもあれば、
驚くほどに悪質なところもあります。
これは会社の規模や知名度や社歴と一切関係ありません。
ですから宣伝広告で判断するのではなく、
実態をよく確認するのがいいですね。
医師同士の口コミなどを参考になさると良いでしょうか。
8~10は内定後の決断に至るプロセスです。
ここで日和ってしまうと
裏事情が隠されている高条件に騙されますし、
自分だけで判断するのではなく
プロの専門家を活用するのも良いでしょう。
この1~10も
もっと言うとさらに細かなチェックポイントがありますから
厳密さという点ではまだまだですが、
転職の際の注意点としては機能すると思います。
・心得を守るために必要なこと
ここ最近ずっと言い続けている
キャリアの4ステップという考え方、
そしてキャリアプラン3箇条という概念は
きっと今後の将来設計をする際に
上手く活用すれば皆さんの役に立つのではないかと思います。
非常に問題であるのは
転職は良い求人さえあれば成功するといった風潮です。
しかもだいたいこれを言ってるのは
採用する側ではありませんし、
転職をする側でもないんですよね。
転職シーンでビジネスを展開する
転職エージェントや求人サイトの運営企業なんです。
これが大問題です。
求人の隠された裏事情であったり、
求人の見極め方や選び方を提供するのが
転職エージェントや求人サイトの持つ役割であると
私などは考えていますが、
そんな事よりもビジネスが優先されているのが現実です。
これでいいのか?と問題意識を持っている人は少数派であり、
ビジネスさえ成立すれば
後は野となれ山となれ…と考えている人は多いです。
こういった輩たちの毒牙に掛かってはいけませんよね。
転職とは人生の転機です。
場合によっては10年先、20年先のために
必要なケースだって多いです。
ましてや人生100年時代と言われるようになり、
キャリアも二毛作、三毛作が必要なのです。
1つの職場、1つの職種にこだわっていては
いつか自分が損をすることになりかねません。
旧態依然としたマインドセットから解き放たれて
パラレルキャリアやスラッシュキャリアという
未来に備えたキャリア上の準備も不可欠な時代です。
私は年収に関して
「今」とか「次」だけではなく
「生涯年収」をいかに増やすかが大事ですとも
言い続けています。
これと同じで、キャリアに関しても
「今」とか「次」だけではなく
「引退までのキャリア」全般を考えるべきと思います。
こういったキャリア全般に関しての
【 キャリアリテラシー 】が大切になりますね。
今回ご紹介した
医師が転職を失敗しない為の「10のチェックポイント」ですが、
別に私自身これを絶対視するものではありませんし、
半年もすれば私自身が違うことを言い出すかもしれません。
ですからこれを遵守するというよりは、
これをきっかけとして
キャリアリテラシーを発揮していただき、
皆さんなりの10のチェックポイントを編み出すのが
最善ではないかと考えております。
<参考>
パラレルキャリアとスラッシュキャリアが未来を切り拓く!
*まとめ
転職を失敗する。
別に医師に限った話しではなく、
誰に取っても辛いものです。
ですから転職シーンで仕事をする私としては
とにかく失敗する人を減らしたい。
医師の皆さんはひと昔前までは
大学医局にがんじがらめでしたし、
転職エージェントや求人サイトだって
ここ10年くらいで出てきたものですしね。
今だって40代、50代の医師から
実質初めての転職活動なので…とお声掛け頂く事もあります。
そりゃ誰だって
当直もオンコールもなくなって、
年収がアップするなら好ましいでしょうけど、
それ「だけ」で次の職場を決めるわけにはいきませんよね。
仕事は引退するまでずっと続くわけですし、
「次の次」や「その次」「さらに次」とあるわけです。
しっかりとキャリアプランを持って、
常に選択肢を自分に用意するのがいいですね。
そのための情報発信を今後も続けてまいりますし、
常に転職ノウハウを高め続けていきたいと考えています。
それでは、また…。
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