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医師の転職マーケットと転職エージェントを俯瞰して考えてみた!

2024年5月1日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

我が国全体では人手不足が加速すると言われます。

いえ事実すでに相当に不足感がある職場は
少なくないと思われます。

少子高齢化が益々進むわけですから
当然のことと言えばそれまでですけど、
IT化、DX化、AI化などを導入して
不足感を補いたいところでしょうけど、
業種、業態によっては
そんなに甘くないと言わざるを得ないのが
現実的なところでしょうか。

経営者に危機意識があって
何とか人材採用にプラスになるように
諸々の改革を進めているならいいですが、
辞めたら取ればいいんだよ…というような
まるで昭和のテイストのままの
バカな経営者も少なくありませんよね。

医療でも、どんな事業でもそうですが、
人がいないと成り立たないと思うんですよね。

というか、
そもそも人のためにやってるんですよね?

これからの時代、
どのように採用し、定着してもらうか。

事業の成否はここに掛かっているのではないでしょうか?

 

本日のブログのタイトルは、
【 医師の転職マーケットと転職エージェントを俯瞰して考えてみた! 】
といたしました。

 

<目次>
1.日本の医師数
・勤務医と開業医
・転職する医師数

2.転職エージェントを利用する医師数
・転職エージェントの規模別利用数
・医師はどんなエージェントを利用すべきか?
*まとめ

 

 

1.日本の医師数

正確な数字というよりは
大きな枠組みというか、
構図、構造についてお話しを進めてまいりますので
数字については
かなりざっくりしたものでまいります。

日本の医師数はざっと34万人と言われます。

これを多いと捉えるか
少ないと捉えるか…。

イチ時期は医師余剰と言われ
近々医師は余ってくるという発表がなされて、
またある時期は医師不足と言われ
このままでは医療現場に悪影響が出始めて
我が国の医療制度は持たなくなるとも言われました。

今のところ
何とかかんとか持っているようですが
コロナが蔓延した時には
本当に危機的な状況でしたね。

医師という職業は
誰でもなれるものではありませんし、
医学部、国家試験と
相当の勉強量が高いレベルで求められます。

一般的には量の増加は質の悪化とも言われますけど
単に医師を増やせばいいという問題ではありませんよね。

適正な医師数なんて
机上の空論になりがちなだけに
とても難しい問題と感じます。

 

・勤務医と開業医

我が国の勤務医は約23万8000人で
開業医は約10万2000人と言われるそうです。

割合としてはだいたい「7:3」ですが
このバランスは適正でしょうか?

まあ地域によって
だいぶ異なってくるでしょうし、
診療科目によっても相当に違うでしょう。

今回のテーマは
「医師の転職マーケット」についてですから
対象としてはこの約23万8000人となります。

そうは言っても
勤務医に分類される先生方でも
実に様々な職場で働かれているのですよね。

大学病院、自治体病院、民間病院、
クリニック、老健施設、
大学で研究医をされる先生もいれば
医学生への指導に当たる先生もいらっしゃいますし、
企業のなかで産業医として働く先生もいれば
製薬や医療機器のメーカーで働く先生もいらっしゃいますし、
医系技官として官庁で働く先生もいますね。

最近ですとご自分で起業するような先生も増えており、
今後ますます活躍の幅は広がっていくのだろうな思います。

ただ臨床以外で働く先生が増えると
医師不足が進みそうで
それはそれで若干怖くもありますね。

保険診療から自由診療へ転身する医師も少なくないですし、
ハードな勤務を敬遠して開業医を目指す医師も増えています。

そう考えていくと
我が国の医療体制はどうなっていくのか?

個々の医師のキャリアとともに
注意深く見ていかねばならないと私は考えています。

 

・転職する医師数

ちなみにこの約23万8000人という勤務医のなかから
毎年、転職をする医師と開業をする医師がでるわけですね。

もちろん毎年国試を突破する若手医師も出てくるのですから
急激に勤務医数が減少するわけではありません。

「医師の転職マーケット」という観点で考えると
この約23万8000人という勤務医のなかで
どれくらいの医師が転職をするのか?
この人数が気になります。

こちらもザクッとした数字ですけど
何と「47,600人」もいるそうなんです。

勤務医のだいたい20%が
毎年新たな職場を探しているようです。

裏を返すと
190,400人の医師は職場を動かないわけですね。

こちらが80%ですから
ホッとひと安心というところでしょうか。

ただこのあたりの数字は
どこまで個別に追い掛けているのか、
何をどこにカウントしているのか?など
ちょっと微妙ではあります。

あくまでも大まかな指標と考えるのがよろしいでしょうか?

概算とは言え
毎年47,000~48,000人の医師が
転職マーケットに出ているということは
どうやら間違いのないところです。

この「47,600人」のうち
大学の医局派遣が22,800人を占めていて
これがだいたい48%、まあほぼ半分と言って良いでしょうか。

ひと昔前と比較すれば
医局派遣も随分減ったのではないかと予測しますが、
それでもまだ半数近くを占めていることに
このままでいいのか?
これくらいがちょうど良いのか?と
思わず考えさせられます。

近いうちに仲良くさせていただいている
医師の皆さんに見解を伺ってみようと思います。

他はリファーラル採用が多くて
約10,000人、22%を占めています。

リファーラル採用とは簡単に言うと
職員の紹介で採用試験を受けるということです。

近いものに縁故採用や
リクルーターからのスカウト的な採用などがありますが
あくまでもリファーラル採用とは
「機会」を与えるという点が異なるでしょうか。

縁故はもう最初から採用が決まってますし、
スカウトは通常専任の人が担当しますからね。

医師の世界で言えば
例えば久しぶりに学会で会った後輩が
今の職場に不満があるようだったので
良ければうちに来ないか?
先生ならきっとうちの風土に合うし、
その不満はうちならないと思うよ。
院長に繋いであげようか?

こんなケースが該当するのでしょうか。

よくあると言えばよくありますし、
だからこそ年間10,000人の医師が
リファーラル採用で新たな職場を見つけているのですね。

あと少数ですが
求人広告からの直接応募というのもあり、
こちらは約1,100人で、2%に過ぎません。

私には意外な結果に見えましたが、
毎年かなりの金額を掛けて
求人サイトに出稿している医療機関は
採用コストの見直しをしたほうがいいかもしれませんね。

最後にその他というのがあって
これが約6,600人、14%とありますが、
中身が全くわかりませんし、
アンケートの取り方の問題かと思います。

さて本題となる人材紹介、
転職エージェントを利用して転職する医師ですが、
これは「6,600人」であり、「14%」しか占めていません。

ちょっと意外ではありませんか?
それについては下記にて考察してまいります。


<参考>

医師転職エージェント(医師紹介会社)の取扱説明書!

 

 

2.転職エージェントを利用する医師数

転職エージェントを利用する医師は
たったの「6,600人」で「14%」しかいない。

悪評プンプンなところもありますけど
もう少し存在価値があって
もっと利用する医師は多いと思っていましたけど
意外と少ないんですね。

ちょっと残念に思っちゃいました。

ちなみに医療系の転職エージェントは
何と900社以上もあると言われています。

これは看護師や薬剤師、
その他のコメディカルスタッフも含めてです。

医師の転職エージェントとしては
全国で「約200社」とされていますので
「6,600人」を「200社」で
取り合っているという構図なのですね。

とんでもないレッドオーシャンです。

そこで事業を行っている私どもとしては
複雑な思いですけど
何とか今までは成り立っていますけど
少しも気は緩められないなと痛感します。

 

・転職エージェントの規模別利用数

「6,600人」を「200社」で
取り合っているという構図。

私にとっては何だか衝撃的な数値ですけど
事実として真摯に受け止めねばなりません。

医師の転職エージェントを
規模別に分けて
「大手」、「中堅」、「小規模」とした場合に
「大手」は3~4社、
「中堅」は12~15社、
「小規模」は約180社と分類することができるそうです。

ただ実に興味深いのは
紹介件数についてなんです。

割合としては
「大手」が約30%
「中堅」が約30%
「小規模」が何と約40%らしいです。

おそらく「6,600人」のエージェントを利用する
転職希望者である医師の皆さんは
そのほとんどが大手を意識されるのではないでしょうか?

具体的に申し上げますと
・エムスリーキャリア
・リクルートメディカルキャリア
・メディウェル

この3社が圧倒的な大手と言えまして
次点として「民間医局」が入ると思われます。

多くのドクターがよくご存知であり、
やはり転職を検討し始めて
転職エージェントに相談をしようと考えた際には
この4社はパッと頭に思い浮かびますよね。

ところが決定件数は
弱小であるはずの小規模事業者に適わないというのは
まあ社数が全然違うとはいえ
おそらく関わっている人数はそう変わりませんし、
大手には特有のメリットがあるとともに
残念ながら弱点も内包されているということでしょうか。

私の考えるところ
「量」に対しては圧倒的な力を持ちます。

これは求人数であり、
医師の登録数であり、
資金力やマンパワーなども含まれます。

しかし「質」に関してはいかがでしょうか?

ここに問題がありそうです。
事実、大手に転職支援を依頼して
結果的に上手く行かずに
弊社にお問合せをいただく先生から話しを聞くと
いや~出てきますよ。

文句や、非難や、愚痴や、諦めや、後悔が…。

大きな売上を上げようと思えば
無理な営業も蔓延るでしょうし、
社員教育なども疎かになりがちなのでしょうか。

医療を全然わかっていない。
共通言語がない。
連絡が遅い。
話しをゴマかそうとする。
無理やり押し込もうとする。
求人の詳細がわかっていない。
話しが全然進まない。
ダミーのような求人ばかり案内される。
希望に合わない求人なのに平気で案内する。

などなど、
まあ挙げればまだまだ出てきますけど
「量」に強い裏側で「質」に弱いのですね。

一方で小規模の会社では
こちらもいろいろあるので一概には言えませんけど
わりとベテランが多くて
決定する確率が高くて
意外と安心して任せることができたります。

宣伝広告をしないので知名度が低いとか
情報量が少ないとか
やはり欠点はあるのですが
小規模を好むドクターは
確実に一定数いらっしゃるのですね。

どちらを選ぶかは
医師の皆さんのお考え次第ですし、
単純に大手がいい悪い、
小規模がいい悪いと決めつけるわけにもまいりません。

当然、大手にも中堅にも小規模にも
いい会社もあれば悪い会社もあるでしょう。

そしてもっと大きいのは…。

 

・医師はどんなエージェントを利用すべきか?

どうしても転職エージェントって
大きな会社のほうが安心できるんじゃないか?とか
知名度の高い会社のほうが転職が成功するんじゃないか?と
思いがちですよね。

これは別に医師だけに限らず
ビジネス系の転職シーンでも全く同じ構図です。

大手と比較すれば
中堅や小規模は詳細が把握できませんし、
何となく頼りない感もあるでしょう。

弊社のように代表である私自身が
顔写真から考え方までを
毎日のように様々なツールで情報発信しているところは
少数派ですし、
コンサルタントまでがオープンであるところは
ごく限られた紹介会社だけですね。

別に大手を使うなという話しではなく、
私はハイブリッドに活用するのがベストと考えます。

それこそ大手、中堅、小規模を1社ずつとかですね。
取り合えず話しを聞いてみて
それで判断するのがいいんじゃないでしょうか。

ここで最も大事な点は
会社よりも担当者のほうが重要であるということです。

もしそれぞれの会社の担当者より話しを聞ければ
会社ではなく担当者で選ぶべきです。

実はこれ、人材紹介業に勤めている人なら
まともな人なら
必ず賛意を示すことなんですよ。

転職支援という仕事は
会社より担当者の力量で全てが決まります。

ですからいい担当者が在籍している会社を選ぶ。
これが転職を失敗しないための秘訣であり、
転職エージェントを選ぶ際のコツでもあります。

 

<参考>
他にはない「受注生産型」の転職エージェントの秘密

 

 

*まとめ

2024年がスタートしましたので
現段階での医師の転職マーケットについて
客観的に分析してみました。

医師のキャリアに関しては
第一人者であると自負する弊社だからこそ
自社に有利なことばかりではなく
冷静に現状を考察したつもりです。

少しでも参考になれば幸いです。

弊社は小規模事業者のなかでも
相当に尖がった存在ですし、
先生方からもブレずに頑張って欲しいと
応援されることが多いです。

それだけのことをしているつもりですし、
そうおっしゃっていただけるだけの
独自の経営方針を打ち出してもいるつもりです。

いいんじゃないでしょうか。
儲けるばかりではなく、
有難うと言われる仕事に専念する会社があっても。

これからも職人コンサルタントとして
丁寧な仕事をしてまいります。

それでは、また…、。

 

 

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