おはようございます。
医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。
私自身、今まで4回の転職をしてきました。
それだけでなく
グループ会社への出向だったり、
親会社への吸収合併だったり、
事業承継のような移籍であったりと
転職以外のいろんな経験も積むことができました。
おまけにイチ社員から
執行役員、取締役、代表取締役と
実に様々なポジションも経験できました。
転職活動中は
採用をされる側の求職者として、
管理職に就いてからは
採用をする側の求人企業として
現場経験も積むことができました。
もちろん転職エージェントとしても…
どうでしょうか?
もう3000名くらいの方と
お会いしてきたんじゃないかと思います。
下手したら5000名くらい超えてるかもしれません。
そして昨今はSNSの利用者も増えてますから
それも含めたら
とんでもない数の方々とやり取りしてきました。
有難いことに
とても良い経験を積ませていただいています。
これも私のキャリアです。
是非とも多くの方にシェアしていきたいと考えています。
本日のブログのタイトルは、
【 医師の転職は「求人」に主導権を握られないほうがいいです! 】
といたしました。
<目次>
1.転職の情報収集をすると求人ばかり!?
・ネット上には求人情報ばかり
・求人に主導権を握られた転職失敗
2.求人に翻弄されない転職活動がベストです!
・選択肢は広いに越したことはありません
・転職は手段であって目的ではない!
*まとめ
目次
1.転職の情報収集をすると求人ばかり!?
もう20年以上も
転職エージェントという仕事をしてきて思うのは
「求人」という情報が
あまりにも判断材料として機能していないということです。
実際に私自身も自分の転職で
多くの求人サイトをチェックしましたし、
転職エージェントからも多くの求人情報をいただきました。
でもそこから得られる情報って
かなり限定されたものであり、
ま、概要だけと言っても過言ではありませんよね。
これで判断するのは
正直、厳しいなと思って
結局は自分で調べたものです。
今はネット上で
それなりの情報収集ができますからいいですけど
ネットが広がるまでは
図書館に行って調べたり、
四季報をチェックしたり、
深い情報を持つ友人から話しを聞いたりと
かなり手間が掛かったことを覚えています。
この状態…
残念ながら今でもあまり変わっていませんね。
求人が釣り上げるための餌になってはいけません。
特に転職エージェントは猛省すべきではありませんか?
・ネット上には求人情報ばかり
転職を検討し始めた際に何をするか?
やはりGoogleなどで
「医師転職」とか「医師求人」などで
検索をしてみる方が多いでしょうか?
すると大手の転職エージェントと
大手ばかりがランクインしているアフィリエイトサイトが
次から次へと出てきます。
この両者は言ってみれば
同じ穴のムジナですので、
ほぼ同一と見て全然構いません。
いずれにしてもポチッとすると
各社のサイトに飛んでいくのですが、
これが決まったかのように求人ページなのですね。
地域や診療科目などで検索ができて
それぞれの医療機関の求人内容を見ることができます。
ちなみにChatGPTにも質問しましたが
結果はほとんど変わりませんでした。
これが正しい転職手法なのであれば
ミスマッチとか、
入職後に条件が違うとか、
いわゆる転職の失敗は少ないはずですし
年々少なくなっていかねばならないのに
なぜか転職失敗の話しは増えているように感じます。
要は「求人」だけで「転職先」を
選ぶのはリスクがありますよ…ということではないでしょうか。
当然、転職を実現するためには
「求人」は必要不可欠です。
しかし最初から求人を探して
求人の条件ばかりに翻弄されるのはいかがなものでしょうか?
ただここで考えてみたいのは
「求人」とはいったい何だ?ということなんです。
求人サイトや転職エージェントは
あくまでも「媒介」であり、
その求人の持ち主ではありません。
求人は医療機関のもののはずです。
本来は医療機関に成り代わって
求人を求職者の皆さんにお届けするのが
存在価値のはずです。
ところが求人サイトや転職エージェントがするのは
多くの求人を抱えているという「数」と
あたかも高条件の求人があるという「質(?)」のアピールです。
あえて質に(?)を付けましたが
求人の質って高条件だけでしょうか?
そりゃ条件は低いより高いほうが
多くの人にとっていいに決まってます。
しかし高条件の裏側に
何らかの事情が隠されているとなると
それは問題ではないでしょうか?
とにかく医師の転職に限っては
ネット上にあるのは「求人情報」ばかりです。
求人サイトはA社でも、B社でも、C社でも
似たような、どこでも見掛ける求人ばかりではないでしょうか?
転職エージェントから案内されるのも
D社でも、E社でも、F社でも、
あまり代わり映えしないものが多くないでしょうか?
こんな状況の中で
さあどの求人にしますか?と言われても
私なら選べないです。
・求人に主導権を握られた転職失敗
ひと昔前は医師の転職マーケットは
圧倒的な売り手市場でした。
つまり求人を出しても出しても
なかなか医師からの応募がなかったのです。
ですから応募があろうものなら
理事長、院長、診療部長、事務長などが雁首揃えて
「超」が付く歓迎ムードで
面接などで出迎えてくれましたし、
希望条件はできるだけ叶えるべく調整してくれたものです。
ところが昨今では
首都圏の医療機関を中心として
買い手市場になりつつあります。
医師 > 医療機関
という関係性だったものが、
医療機関 > 医師
と主導権が移りつつあるのですね。
もちろん地域や診療科目や施設種別によって
必ずしも全てが当てはまるわけではありませんが、
傾向としてはこのような方向に進んでいます。
以前であれば
ふざけた対応をすれば
もう2度と医師から応募がないかもしれないと
ある種のストッパーになっていましたが
今は少し外れ掛けているような気がします。
事実、聞いていた条件と違うという事案が出てますし、
もっとひどいのは聞いてすらいないという事案です。
あんまり大きな声では言えない
ヒドイケースもありますので
ここでは大っぴらにはしませんけど、
結局、求人欄に書かれたことだけで判断するのは
リスキ―であるということなんですね。
別に医療や医師に限ったわけではなく
転職マーケットは売り手になったり買い手になったりして、
変化していくのは間違いありません。
大事なのは…
・自分はなぜ転職するのか?
・何を望んでいるのか?目的は何か?
この2点が明確であるかどうかなのです。
私の経験上では
転職を失敗してしまう最大の要因は
途中で方針がブレたとか、
条件に翻弄されてしまったというケースが
極めて多いと感じます。
ここでブレずに初志貫徹していれば…
条件よりもキャリアを優先していれば…と
残念に思うことは少なくありません。
転職活動において
主導権を握るべきなのは自分自身です。
求人に主導権を握られてしまったら
ロクなことにならないですよ。
だってそこには感情や思いなんて
全くないのですから…。
<参考>
価値のある医師の求人とそうでない求人の決定的な差とは?
2.求人に翻弄されない転職活動がベストです!
何事もそうですけど
ゴールを立てて
そこに向かってスタートを切りますよね。
スタートからゴールまでには
それなりの距離がありますから、
前半、中盤、後半とフェーズごとに段階を踏んで
小目標を立てると
自然と最終目標に辿り着きます。
転職活動も全く同じだと思います。
まずはゴールを設定すること。
そこに至るプロセスを着実に踏むこと。
このゴールをキャリアプランと言ってもいいでしょうか。
着地点が見えないままに飛び立つって
かなり恐怖だと思うのです。
・選択肢は広いに越したことはありません
転職活動において
「求人」とは選択肢に他なりません。
ですからできるだけ多くの選択肢を
自分の目で見て判断したいというお気持ちはわかります。
ただここで問題なのは
その「求人」は活きているのか?
本物なのか?ということです。
業界の恥部なので情けないですが
転職エージェントのなかには
とにかく医師からの問い合わせが欲しくて
ダミー求人であったり、
すでに充足している高条件の求人を
そのままサイトに掲載していたりします。
私には悪質極まりないと思われますが、
そこまでしてでも医師からお声掛けが欲しいのですね。
また医療機関側も
採用意欲がそれほど高くないにも関わらず、
ついでに呼吸器内科も出しておくか
整形外科も、脳神経外科も…と
本当に採用したいのは消化器内科だけなのに
応募が来たら考えようくらいのスタンスで
求人を出してしまうこともあるのです。
果たしてこれらの「求人」は
選択肢になり得るでしょうか?
選択肢は多く持つことに越したことはありませんが
ある意味では本物の「求人」とは言えず
これでもむしろ検討するだけ時間の無駄となりかねません。
でもネット上に溢れんばかりの求人サイトや
転職エージェントから案内される求人は
こういった案件もかなり含まれているのは事実なのです。
・転職は手段であって目的ではない!
例えば100件の求人があるとします。
これを1件、1件、丁寧にチェックしようと思うと
膨大な時間が必要となりますよね。
多忙な医師のやることではありません。
ではどうすべきか?
100件のうち、一気に10件に絞れたら
そのあとは1件ずつチェックできるでしょうか。
ほぼ該当しない90件を
一気に除外するためには
キャリアプランが必要不可欠となります。
なりたい自分。
やりたい仕事。
これが明確だったら
言葉は悪いですけど
自分の方針と合わない案件は
違う、違うとあっという間に判断ができるはずです。
やはり転職というのは
「目的」が大事なのですね。
なぜ転職をするのですか?
転職をして実現したいものは何ですか?
だいたいが転職を失敗してしまうケースでは
当初掲げていたここを見失ってしまうのです。
転職して「目的」を果たすべきものが
転職自体が目的化してしまって
転職をした時点で満足となってしまいがちです。
あくまでも転職は「手段」であって
「目的」はその先にあるはずです。
転職活動が思い通りに行かなかったり、
思いのほか長期化してしまったり、
オファーされた条件が想定以上であったりした場合に
つい転職が「目的」となってしまうのですね。
でも中長期的に見ると
ここでの「ブレ」はかなり痛いことになりかねません。
実際に高給に目が移ってしまい
本来のやりたいことから離れてしまったり、
早く次を決めたくて
もうここでいいやと妥協してしまったりした場合などは
後々後悔することもあるんです。
これも求人に翻弄される事例と言っていいでしょうか?
求人は「きっかけ」であって
それを丸ごと鵜呑みにしてはいけません。
なぜなら最終的な条件は面接や内定後の交渉によって
変わることが多いからです。
良くも悪くも転職エージェントは
求人を餌にして医師を釣り上げるような手法を取っているところが
大半であるのが現実です。
弊社のように
キャリアプランを共に考えたり、
「転職ノウハウ」や「事例」を提供して
そこに共感いただき
医師からお声を掛けていただくスタイルの転職エージェントは
相当に少数派であります。
でも、そこまでしないと
本物のオーダーメード型の転職支援は実現が不可能ですし、
私たちのこの受注生産型のスタンスは
医師の皆さんの評価も高いですし、
採用側である医療機関からも高評価をいただいております。
なぜなら「求人」に翻弄されないからです。
だって誰にでも同じ求人をご案内することはあり得ず、
医師にご案内する際には
すでにある程度の詰めを医療機関側と行っており、
完全にオーダーメードの求人としてから
ご案内をしているのです。
何を重視するのか?を明確にしてから
イチから求人を取りにいくので
初めてできることでもあります。
ただ業務効率は高くありません。
手間も時間も掛かります。
しかし私どもはこの時間と手間こそが
フィーの源泉であると考えて
医師が転職を成功するために…
医療機関が採用の判断を見誤らないように…
このスタイルを貫き通しています。
たかが求人、されど求人ではありますが、
その根底にはエージェントしての「矜持」があり、
それこそが「レゾンデートル」ではないかと考えています。
<参考>
高年収求人で医師を釣った転職エージェントと医療機関側の戸惑いとは?
*まとめ
私が医師の求人を問題視してから
早くも10年以上が経ちます。
あまり変わり映えしないというのが
正直なところですけど、
なかには弊社のように
キャリアを重視するエージェントも出てきてはいます。
しかし元々右から左に求人を流してきた人たちが
急にキャリアと言い出したって
できることは限られているでしょう。
医師のキャリアを…と言いながら
結局、求人情報ばかり発信している会社も少なくありません。
やはり筋金入りの医師のキャリア支援としては
ジーネットという名はよく知られているのではないでしょうか?
ブレずに、愚直に、ずっと続けていますから
ポッと出の方針変更した会社とは雲泥の差があります。
それでは、また…。
*ジーネットTV youtubeにて医師のキャリアについてお話ししています。
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