ケース ①/65歳 救急科医
大学教授のE先生。
そろそろ退官後の事を考え始めてご相談にお越しになりました。
市中病院で副院長や部長として働くのも悪くはないんだけど
医者としてやり残した事があるように思ってるんだ…。
お話しを詳しく伺うと、地方出身のE先生。
そもそも医師を志したのは幼少期に身体が弱く
母親に連れていかれていた町医者の先生が頼もしかったからとの事。
自分は町医者に憧れて医者になったのに
なぜか大学に残ってしまった…。
自分の年齢で町医者となる可能性はあるのか?から議論がスタート。
地域医療の中でどんな仕事に関心が持てるのか?
まさかの大学教授から町医者への転身、
E先生が選んだ仕事は?
[相談後のE先生]
訪問診療ってのは面白いね~と屈託なく笑うE先生。
ずっと患者さんは病院に来るもんだと思ってたからね。
患者さんのホームに顔を出すと、
なぜ病気になったのかがよくわかるよ。
これこそがかかりつけ医だよね。町医者だよ。
医者としての終盤戦、
チャレンジして良かったよ~。
ケース ②/59歳 循環器内科医
200床前後の民間病院で内科部長を務めるZ先生。
働き方も、待遇も、何ら不満なく、充実した日々を過ごしていました。
循環器内科が専門ではあるものの、
ここ数年は一般内科医として
内科なら何でもというスタンスで診療されています。
ここで降って湧いたのが、
勤め先病院のM&A。
何と経営陣が総入れ替えとなったのです。
理事長や院長との関係性も良かったZ先生。
しかし新経営陣にはそれが面白くなく、
何かと意見してきたそうです。
こんな状況で今の病院に残ろうとは思わない。
ただ年齢的に自分にどんな仕事があるんだろうか?
そんなZ先生が立てたプランは65歳までは常勤、
その後は非常勤、さてどんな展開に?
[相談後のZ先生]
Z先生はどこに出しても
恥ずかしくないキャリアを築いています。
必要だったのは、
Z先生みたいな方に是非来て欲しい!
そういう経営陣からの言葉、思いの強さでした。
医師不足に悩む病院の理事長は
是が非でもZ先生が欲しいと採用の最前線に立ったのです。
いや~、あの時はうちの理事長の迫力に負けたよね(笑)。
でも嬉しかった。
お陰様で良い経営陣と一緒に仕事ができてますよ。
ケース ③/56歳 消化器内科医
1度情報交換をしたいとご相談にいらしたY先生。
内視鏡を中心にバリバリ消化器内科医として仕事をしてきたけど
年齢的にも次の展開を考えたいとの事。
その際は相談だけで終えたものの、
1年半後にお声が掛かりました。
消化器内科医としての色を薄めつつ、
でも関わりながら
総合内科的な診療ができる職場を探したい…。
内視鏡からは離れたくないのだが、
もっと幅広い疾患の患者さんを診たい、
健診なども携わりたい。
医師としての後半戦に備えを打ちたいY先生。
希望の優先順位を決めながら、
妥協できる点についてもディスカッション。
そんなY先生が選んだのは内視鏡センター長と兼務して…?
[相談後のY先生]
今は正直いろんな事をやってますと笑うY先生。
健診に関わり予防医療にも首を突っ込んでいるし、
内視鏡検査は上部も下部もやってますし、
外来は総合内科を3コマと専門外来も1コマ持ってるし、
病棟にも出てますよ。
そうそう、こういう感じで働きたかったんだよね~。
自分みたいな医者は珍しいんじゃない?と
充実したご様子です。