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医師にとってのスラッシュキャリアとは?

2018年8月23日by gnetdoctor1

 

おはようございます。

医師のキャリアプランを
事例、ノウハウを提供しながら
転職、開業、経営シーンでサポートし続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

私自身今まで医師にも
キャリアプランが必要だと提唱してきて
段々と時代が追い付いてきた感があります。

そして医療の形が今後変わっていく中で
さらに重要性は高まるのではないかと
しみじみと感じるシーンは多いんです。

 

本日のブログのタイトルは、
【 医師にとってのスラッシュキャリアとは? 】
といたしました。

 

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スラッシュキャリアってなに?

スラッシュキャリアという用語を
聞いた事がありますか?

スラッシュキャリアとは…
スキルや経歴、肩書などを一つに限定せず複数持ち、
多方面で仕事をするキャリア形成の方法のこと。

肩書を「/(スラッシュ)」で
つなぎ続けて書き表すことから、
スラッシュキャリアという。

スラッシュキャリアを実践している人を
「スラッシャー」と呼ぶ。

近年、特に20代後半~30代の間で増えている。
という事なんです。

2007年にアメリカの作家・ジャーナリストの
Marci Alboher氏が著書の中で生み出したそうなのですが、
必ずしてもビジネス色の強い肩書きだけに留まる事はなく、
プライベートな側面もあって良いそうです。

それこそ父親、母親なども可であり、
PTA役員だとか、料理研究家などもあって良いようです。

例えば私で言えば、
ジーネット株式会社 取締役事業部長COO/
一般財団法人やまと会財団 専務理事/
医師のライフ&キャリア研究会 代表/
医療ビジネス健全化協議会 代表/
医療従事者の転職コンサルタント/
クリニックの開業・経営コンサルタント/
医療情報発信者/医師の右腕的存在/医師の相談相手/
ビジネスパーソン/父親/イクメン/歴史研究家/ブロガー/
事業家/経営者/哲学家/など
まあ図々しく書けばこれくらいは書いても宜しいでしょうか?

後半部分はどうでもいいですが(笑)。

スラッシュキャリアという意味では
自分ではあっても良いかと思います。

でも現代社会では
いやこれからの働く現場では、
こういった複数キャリア、複合キャリアが
我が身を助ける事になっていくように思われます。

時代の変化は早く、
油断してるとあっという間に進化しますからね。

自分はこれが専門だ!

これしかできないけど、
これだけなら誰にも負けない!という事自体に
リスクが内包されています。

もちろんそれが時流に乗っている間はいいし、
時流に流されない根幹的なものなら良いかもしれません。
医師のように…。

でもそこまでのものって
かなりレアですし、
AIの波はそんじょそこらのものでは
ドドド~っと流してしまうのではないでしょうか?

ひと昔話題になった
部長ならできます…みたいな存在は
通用しなくなりますよね…。

ロート製薬が副業を解禁して
かなり話題になりましたが、
今まではいくつかの肩書きを持つというのは
むしろ経済的に不安定なのではないか?と不利に働く事が多く、
マイナスイメージが先行していましたが、
徐々に、確実に、働き方や
キャリアの形は変わっていくのでしょう。

ましてスラッシャーが社会の中で益々活躍していけば、
肩書きがひとつしかない事の方が
デメリットになっていくかもしれません。

考えてみれば堀江貴文氏などは
そのフロントランナーになっているかもしれません。

さあ、時代はどのように流れるか?
私自身、物凄く注目しています。

 

医師にとってのスラッシュキャリア!

おそらく医師の皆さんにとっては
スラッシュキャリアという用語を知らなくとも
ご自身の働き方は
まさにスラッシャーだという方も少なくないと思います。

例えば、
〇〇総合病院の消化器内科の医長として働きながら
その根幹としては医師であり、医学博士であり、
いくつかの学会の専門医や指導医を持ち、
臨床医として医療現場で奮闘しながらも
研究医としての活動もしていて、
なおかつ企業とタイアップした社会貢献や
ワークショップなどを運営しており、
しかも講演活動や執筆にも精力的で、
災害医療やボランティア活動にも取り組んでいて、
週に1日は父親の診療所を手伝いながら
家庭では良き夫、父として…などなど
まあここまでとはいかずとも
スラッシュキャリアを当たり前のようにこなしている
医師はかなり多いと思われます。

最近では、
企業経営をする医師も増えていますし、
社外取締役に就任したり、
テレビのコメンテーターや
専門家としての見解を述べる取材を受けたり、
医療ドラマや医療情報の監修をしたり、
その活動内容は広まるばかりです。

スラッシュキャリアを述べ始めたら
あまりにも多くあって止まらない先生もいらっしゃるでしょうね。

常勤先を持ちながら、
非常勤先(スポット勤務も含めて)も持つ
医師の働き方は
ビジネスパーソンも見習うべきではないか?と
かつて当ブログに書いた事もありましたが、
医師の働き方ってビジネスパーソンと比較すると
1歩先んじている部分もあると考えておりました。

その意味では
ようやくロート製薬さんが先鞭を付けてくれ、
世の中が追い付き始めたとも言えるのですが、
逆に病院内での医師の働き方は
ビジネスパーソンと比較して
あまりにも整備が遅れているような所もあります。

だから医療機関も
人事部を持つべきでは?という発想に繋がるのですが、
改正職業安定法が医療分野の人材紹介に及ぼす影響
常態化する過重労働や
労務管理は本人に丸投げであったり、
残業という概念がなかったり、
形骸化している36協定など
問題の根はかなり深いです。

医療界とビジネス界は
お互いをもっと学んだ方が良いと思うんですよね…。

 

キャリアはオリジナリティ溢れていて良し!

えっと、話しがズレました。
医師はスラッシュキャリアを持っている方が多いです。

ただこれからの時流を考えた場合に
課題となってくるのではないかと思うのが、
主に医療機関内、医療業界内で通用する
スラッシュキャリア「以外」のものを
いかにして持つか?ではないでしょうか?

私の知っている医師の中には、
医師と弁護士のダブルライセンスを持つ方もいます。
医師とMBAを持つ方もいます。
医師と作家を並行して仕事している方もいます。

このようなものもそうですし、
もっとプライベート面を充実させても良いでしょうし、
地域住民や患者団体と一緒になった活動も良いでしょうし、
医師とは全く関係のない活動も良いと思うのです。

医師とモデルなんて方もいらっしゃいますし、
医師と学習塾経営とか、
医師と結婚相談所とか、
医師とIT企業経営とか、
医師とダンサーとか、
医師と歌手とか、
まあレアケースではありますが、
様々な活動をされていらっしゃる先生がいますよね。

キャリアプランを提唱し続けている私としては、
キャリアとは個々それぞれであり、
オリジナリティが溢れていて良いと考えています。

もちろん医療以外にわざわざ見つけるのではなく、
医療の内部でスラッシュキャリアを持つのも良いですし、
やはり大事なのは、
自分自身がワクワクするような
そういうスラッシュキャリアを持った方が良いという事です。

 

自分らしい本道を歩むキャリア!

別に私は医師も医療以外で活躍すべき!なんて事を
言いたいのではもちろんありません。

ただでさえ医師不足が叫ばれていて、
医療現場は猫の手も借りたいぐらいに人手不足な訳ですから
自分は臨床1本で頑張るという医師は
それはもう全力で支えて差し上げたく思ってます。

しかしその一方で
医師の働き方は旧態依然としており、
過重労働が蔓延し、
過労死まで出るほどに追い詰められてもいる訳です。

政府は手をこまねいていますし、
自治体も何もできません。

医療機関も多少なりとも努力はしつつも
抜本的な改革までは程遠い。

患者は決して協力的ではなく、
むしろ医療現場を混乱させる輩までいて、
権利意識の塊のような人だって少なくない。

これではバーンアウトしてしまう医師も少なくないでしょうし、
事実、医療以外の分野に進出する医師の本音は
医療現場があまりにも過酷過ぎるというのも
理由としてなくはないように思うんですね。

こんな状況であれば、
自分で、自分の好きな事をして、
気晴らしでもしないとやっていけませんよ。

だったらキャリアの一環として、
医師である事を最大限に活用しながら
上手くセルフコントロールしていかざる得ないですよね。

器用な先生なら、
他の分野でも仕事をしてもいいと思います。

不器用な先生なら、
医療の領域内で自分らしい仕事、
普段はできない定期非常勤先の仕事を持つとか、
様々なスラッシュキャリアを検討しても
良いのではないかと思うのです。

 

中長期的なキャリアプランの為に経験値を高めておく!

ただそれが将来に何のプラスも生まないのでは
あんまり宜しくないかとは思います。

いや別にいいんですけど
どうせだったら多様な経験が
すべて自分の血となり肉となった方が良いと思うんです。

だからスラッシュキャリアも
中長期的なキャリアプランの線上にあるのが
ベストではないでしょうか?

未来の事なんて
誰にもわかりません。
見通せる人なんて存在しません。

だからこそ思いを馳せる。

こんな将来を手に入れたい。
このような生活を送りたい。
あんな未来を過ごしたい。

医師として、
家庭人として、
様々な顔を持ちながらも、
多様な仕事を通しての経験が
自分をさらに成長させていくような
そんなキャリアプランが組み立てられたら
ステキだと思うんですよね。

私自身今まで多くの医師と
将来設計について語り合い、
千差万別のキャリアプランについて
ディスカッションしてきました。

きっとスラッシュキャリア的な
キャリアプランは今度増えていくでしょうし、
私自身医師の多様なキャリアについて
さらに学び、情報収集し、
アドバイスに活かしてまいりたいと考えております。

それでは、また…。

 

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