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ハイパー?ハイポ?どちらを選ぶべきか?

2023年8月16日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

ほとんどの方が
学校を卒業してから引退するまで
40年とか、50年とか、
下手するともう死ぬまで働かねばなりませんね。

私が今までにお会いしてきた医師に伺ったところ
わりと多かったのが70歳くらいで引退したいねという
ご意見です。

でも、なかには身体が動くうちはずっと働きたい、
生涯現役ですよ…とおっしゃる先生もいらっしゃいました。

公務員やサラリーマンですと
自分で引退を決められずに
勝手に定年がやってきますし、
この定年自体も年々伸びてしまい
これまた勝手に決められてしまいますね。

キャリアや人生に正解なんてないというのが
私どもの基本的スタンスですけど
ひとつだけ言えるのは
主導権を握って、主体的に、自主的に
決断できるのが望ましいんじゃないでしょうか。

 

本日のブログのタイトルは、
【 ハイパ?ハイポ?どちらを選ぶべきか? 】
といたしました。

 

<目次>
1.中長期的な視点はそこにあるか?
・「今」や「次」しか考えないマイナス点
・10年後のためには?という判断軸
2.どちらを選ぶのかではなく選んだほうを良くする

・ハイパー病院のメリット・デメリット
・ハイポ病院のメリット・デメリット

*まとめ

 

 

1.中長期的な視点はそこにあるか?

若い頃って働くことに
あんまり意義を見い出せなかったり、
つまらなく仕事をしてしまったりしませんでしたか?

少なくとも私はそうでした。

こんなこと意味があるのか?
なんでこんなことをしなきゃいけないんだ?

我ながら恥ずかしく思いますし、
良い社員だったなんてとても言えませんし、
若気の至りだったと言わざるを得ません。

ただ、私のいいところは
何だかんだと文句を言いながらもやるところです。

そして根が単純なものですから
やっているうちに楽しくなってくるんです。

でも、あれですよね、
若い時ってこんなもんじゃなかったですか?

私だけですかね?(苦笑)

 

・「今」や「次」しか考えないマイナス点

私はもう20年以上も転職支援という仕事をしており、
キャリアについてもいろいろと考え続けてきました。

やはりベースとなるのは
キャリアプランではないかと思います。

どこに向かうのか?
自分は何をしたいのか?
どうなりたいのか?

ここがブレブレですと
今、何をすべきか?
どんなスキルや経験を身に付ければいいのか?
これが見えてきませんからね。

その上で「キャリアプラン3か条」というのを考え出しました。

・中長期的に考えましょう。
・ライフプランをベースに考えましょう。
・自分らしいオリジナリティを含めて考えましょう。

これに当てはめて考えると
自分らしいキャリアプランに近づくのではないでしょうか?

私はキャリアを
「スキル」と「経験」であると定義づけています。

つまりキャリアプランとは
これからどんなスキルを身に付けますか?
どんな経験を積み上げていきたいのですか?

こういう話しになってくるんです。

今のキャリアは
過去の自分の結果ですよね。

現状、これができる、あれができるは
個々それぞれの今までの証みたいなものです。

そのキャリアだけで
一生涯食べていけるならよいですが、
進化の早い現代社会、
そういうわけにはいかないわけですよね。

だから次々と新たなキャリアを身に付けて
10年後でも、20年後でも、食べていける自分になる。

今だけカネだけ自分だけという言葉も
過去何度かご紹介をしてきておりますが…。

今だけじゃなく将来を考えるべきなのです。
カネだけでは図れない価値観も大事にしましょう。
自分だけじゃなく社会やクライアントのために仕事をしましょう。

目先のことで汲々としていたら
中長期的な視点や、幅広い着想は持ちにくいです。

5年後、10年後のために
今考えるべきこと、今からすべきこと、
どこかでじっくり考えてみるのもいいと思います。

 

・10年後のためには?という判断軸

過去の結果が今であり、
今が未来に繫がっていく。

言葉にすると
そんなの当たり前じゃんって話しなんですけど
キャリア相談や、転職・開業のご相談をお受けしていると
あれ、過去を後悔しているのかな?
今が不満なのはわかるんだけど…
そこまで今の自分を卑下しなくてもいいのに…
こんなケースは少なくないんです。

もっと将来に目を向けて
大まかなキャリアプランという方針を持って
そこに到達するためにどうすべきなのか?と
考えたほうがいいのになと思うことがよくあります。

よし、これができるようになろう、
これのスペシャリストになろうと思ったって
すぐになれるわけではありませんよね。

少なくともマスターするのに数年掛かるものは多いですし、
逆にそうでないと価値が高くないと思うんです。

誰もが、簡単に身に付けられるスキルや経験では
その希少性は低いと言わざるを得ませんからね。

例えば、同じ消化器内科を専門とする先生でも
目指す道は全然異なると思うんです。

肝胆膵などのがん治療を専門とする人もいれば
内視鏡検査をバリバリやりたい先生もいるでしょうし、
胃腸を専門としたり、
なかにはお腹を壊す要因として心の問題があることから
心療内科の方向に進んだり、
専門家からゼネラリストの道に変わったり、
いろんなキャリアがあると思うんですね。

なかなか想像が付きにくいですけど
10年後くらいを見据えてみるのもいいんじゃないでしょうか?

3年ぐらい経って
この道じゃないと軌道修正したって
全然構わないのですから。

 

<参考>
持続可能な医師の働き方とキャリアプランの活かし方!

 

 

2.どちらを選ぶのかではなく選んだほうを良くする

若手の医師のなかでは
ハイパー病院とか、ハイポ病院という
呼び方をするようですね。

企業で言うと
ホワイト企業とか、
ブラック企業みたいなものでしょうか。

ただ、これ、すごく難しいと思うんです。

価値観は人それぞれですから
ある人にとってはブラックでも、
他の人にとってはホワイトである。

こういうことってよくあるんです。

転職エージェントで20年以上仕事をしてきて
今までも散々私自身も悩まされてきました。

だから誰かの話しを聞いて、
また噂話だけで判断して
ブラックだ、ホワイトだとか
ハイパーか、ハイポかというように
決めつけてしまうのはいかがなものでしょうか?

あえてポジティブに考えると
ブラックで働いてメンタルが強くなったとか
ブラックの風土を経験したから今がすごく楽だとか、
ハイパー病院で鍛えられたとか
ハイパー病院の診療経験が怖いものをなくしてくれたとか
そういった面もあるとは思うのです。

人によって
どちらを選んだほうがいいのか?

きっと様々な思いがあるでしょうけど
どっちがいいかよりも
選んだ方でより良くするという発想も
あっていいのかもしれないなとも思います。

 

・ハイパー病院のメリット・デメリット

ハイパー病院とは
そのまま忙しい病院と定義付ければよいでしょうか。

今までの価値観ですと
若いうちの苦労は買ってでもしろということで
ハイパー病院で経験値を高めることを
当然とする傾向が強かったのは確かですね。

忙しいというのは
それだけ患者が多いということであり、
症例経験を積むという点では
有利であることは間違いないと思われます。

それだけ忙しいのだから
さぞかし給与も高いのだろうというと
これがそうでもないのが悩ましいところですね。

私には日本の医療が抱える制度の構造的な欠陥に思えますが、
そう簡単には解決はできないでしょうか。

いくら症例経験を積めても
忙しさに見合わない給与水準では
長く勤めることはなかなかできそうにないですよね。

しかも患者が多いということは
残念ながらモンスターペイシェントのような人とも
どうしても遭遇してしまいますし、
忙しさが過重労働に繋がってしまったり、
伝統的な体育会系の厳しい指導があったりと
正直、デメリットも少なくありません。

ただ身に付けた経験値は
今後の医師人生において10年、20年の宝物にもなりますし、
若い時分の大変な思いを乗り越えた経験というのも
将来的にはプラスになることも多いですね。

私自身も20代後半から30代前半に勤めていた
超が付くほどの営業会社で
死ぬほど辛い思いをしてきましたが、
今思えばある種の財産になっていることは間違いありません。

その当時は嫌で嫌でしょうがなかったですし、
毎日いつ辞めようかと考えてもいました。

でもこの時の経験があったからこそ
その後は乗り越える術を身に付けることができました。

もちろん選ぶのは個々それぞれですから
皆さんの価値観に照らし合わせて検討されるのがいいですね。

実際に40代、50代、60代の先生方とお話ししていると
ハイパー病院での勤務を後悔している先生は少なくて、
むしろ良い思い出になっていたり
感謝の思いを持つ先生も多いです。

経験という財産を
中長期的な視点で考える必要がありそうですね。

 

・ハイポ病院のメリット・デメリット

ハイポ病院とは
ハイパー病院の真逆ですね。

働き方改革への意識が高く、
早期に適切な勤務体制を整えている
医療機関であると言って良いでしょうか。

意外なことに割と給与面でも恵まれていて、
無茶な働き方がないので
若手医師には好まれる傾向にあります。

そりゃ条件面だけ見れば
ハイパー病院とは比較にならないほどに
整備されていますから
働く環境としては申し分ないと言えそうですね。

ハイパーとハイポは
単に勤め先の問題だけではなくて、
自分の志向性やビジョンでもあり
またキャリア観の問題とも言えますし、
自分自身の仕事に対するスタンスでもありますね。

いつも述べるように
キャリアの4ステップを当てはめて考えると良さそうです。

多様な経験を積む
キャリアドリフトという第1フェーズ。

自分らしい価値観を確立する
キャリアアンカーという第2フェーズ。

価値観から導き出す向かう方向性の
キャリアプランという第3フェーズ。

キャリアプランを実現するための具体策である
キャリアパスという第4フェーズ。

数年先を見越して
自分はどちらのほうが合うのか?

また途中で方針転換することもできますので
あまり最初から決めつけるのではなく
まずはやってみようという意欲が大事かもしれません。

 

<参考>
一段と混迷を深める時代の医師のサバイバル戦略の組み立て方!

 

 

*まとめ

医学生や若手医師にとっては
ハイパーなのか、ハイポなのかは
論争になることが多いですね。

twitterを見ていると
毎日のようにどこかで議論が起こっています。

ただ、キャリアや人生って
そんなに簡単に答えが出せるものではないと思います。

同じ人でも
ある時はハイパー、またある時はハイポと
思うことが変わったりもするじゃないですか。

そして最も難しいのは
答えが出るのは数年先、いや数十年先であるということです。

私自身、転職エージェントを20年もしてきて思うのは
これがキャリアや人生の悩ましいところです。

今、決断をして、
最初の1~2年は正しい決断だったと安心して、
10年先に後悔することだってあり得るんですね。

ハイパー・ハイポ論争は
あちことで行われていて
一見、ハイポのほうが有利に見えます。

ですが私はハイポの失敗事例も良く知るだけに
安易にハイポをおススメすることはできません。

この問題はどこかに答えがあるものではなく、
もしあるとしたならば
やはり自分の心の中にあるものなのでしょう。

数年先のための今の決断。

この時間軸を上手く乗りこなせた人こそが
充実の医師人生を歩むことができると言えそうです。

どっちがいいか?
どちらを選ぶか?の問題ではないと思います。

選んだ道で
いかにしてより良くするのか?

医師のキャリアも多様性を増すばかりですし、
数年もすればまた新たなものが出てくるでしょう。

でも迷うのであれば
医師としての原理・原則・基本・基礎に
立ち戻って熟慮するのがいいのだろうなと思います。

それでは、また…。

 

 

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