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何でもできます!という転職エージェントにはご用心

2023年5月3日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

これからの時代は、
「個人」にとって
生きる姿勢とか、生き様とか、
その人の原則とか、原理とか、
基本とか、基礎とか、本質とか、根拠とか、
こういうものが問われるのだろうなと思います。

そしてこれは「組織」も同じであって
存在意義や存在価値、存在理由などが
さらに問われる時代になるように感じます。

いわゆる「レゾンデートル」ですね。

何をするか?ではなく、
何をしたか?で評価されるべきでしょう。

巷には耳に心地よい宣伝広告が溢れてますけど…
安易で表層的な情報提供が多いですけど…
ハッキリ言っちゃえば嘘偽りも少なくありません。

これではレゾンデートルを問うことはできず、
あれやります、これやりますという
何をするか?の話しばかりなのですね。

ついでに言えば、
実績についても客観的評価ではなく
自社調べの「業界ナンバー1」とか、
売上優先のオーバートークとか、
こんなんばっかりに私には思えます。

組織のモラルとか
企業の社会的責任、
いわゆるCSR(Corporate Social Responsibility)は
いったいどうなっているのか?と
憤りすら感じます。

事業とは襟を正して
謙虚に世のため人のためを思って
遂行すべき崇高なもののはずですが…。

 

本日のブログのタイトルは、
【 何でもできます!という転職エージェントにはご用心 】
といたしました。

 

<目次>
1.主業務は何だ?
・本当に転職エージェントなの?
・本当に開業コンサルタントなの?
2.何でもできるは何にもできない?
・経営者の方針が見えません。
・要は、儲かってないってこと?
*まとめ

 

 

1.主業務は何だ?

弊社は、医師のキャリア支援として
常勤先の転職サポート(稀に定期非常勤)と
クリニックの開業支援を行っております。

これが「主業務」であり、
その他、様々な仕事も請け負っていますし、
次々と新たな企画やチャレンジもしていますけど
あくまでも「主」に対しての「副」という位置づけです。

やはり大事なのは「主」であって、
「主」の質があってこその「副」ではないでしょうか。

もちろん社員が何万人もいるような大企業とか、
アウトソーシングや代理店制度を活用すれば
多くの事業を展開することはできますけど
中小企業では同じことはできないと思うんです。

ところが…してるとこ、少なくありません。

あたかも何でもできると言っているようですが、
私には売上欲しさのアピールであって
中身は付いてきていないように思えるのです。

 

・本当に転職エージェントなの?

医療系という大きな括りですと
転職エージェントは何と900社を超えていると言われます。

さすがに増え過ぎだと思いますし、
実際には職業紹介免許を取得しても
完全に開店休業状態で
全く機能していない会社も多いようです。

事実、私ども職業紹介事業者は
毎年、事業報告という形で
労働局に実績を報告する義務があるのですが、
これがゼロで報告する会社も少なくないそうです。

何だか儲かりそうだぞと参入したのは良いものの
そんなに甘くはなくて、
事業撤退するのもカッコ悪いので
一応、特にすることもないけど続けているという
情けない状態のところもあるようです。

私の感覚ですと
900社中、100社くらいじゃないでしょうか。
そこそこまともに機能しているのは…。

外部から見ると
医療系の転職エージェントは
スゲー儲かっているように見えるようですけど
実態はこのようなもので、
何とか稼働していても経費分の売上すらない、
つまり赤字運営のところも多いと思われます。

こんな状況ですと
例えばですが、社員数が15名の会社さんで
事業内容が…

医師転職支援
看護師転職支援
薬剤師転職支援
産業医サービス支援
キャリアコンサルティング事業
クリニック開業支援
調剤薬局開業支援
クリニック承継支援
クリニック経営支援
医療機関採用支援
医療機関向けホームページ制作
医療法人設立支援
MS法人設立支援
学会運営事業
ファイナンシャルプラン事業
資産形成アドバイス事業
人事労務コンサルティング事業
各種セミナー事業

こんなふうになったりするんです。
さて、この会社の「主業務」は何でしょうか?

まあここまでヒドイのは
そんなにないと思いますけど、
中小企業で社員数が10名前後なのに
5つも6つも「主業務」があるなんて
普通に考えてあり得ないと思うんです。

まして事業が医療に特化しているならいいですけど、
本業は建設業だとか、
携帯ショップの運営だとか、
こうなってくると訳が分かりませんよね。

社員が100名とか1000名いるならわかります。
資本金も10億以上はあるでしょう。

でも医療系のエージェントで
そんな会社はごくごく一部です。

私が医師なら
こんな会社に転職支援や開業支援を依頼することは
やっぱり躊躇しますね。

ホントにできるの?って不安になります。

 

・本当に開業コンサルタントなの?

前述したように
最近、開業支援もしますという
転職エージェントがやたらと増えています。

たぶん転職支援だけでは
食っていけない証明でしょう。

だから開業支援だなんて
クリニック経営を舐めていると私は思いますけど
そういう安直な経営者が少なくないのは事実です。

今まで転職エージェントしかしていない人を
無理やり担当者にして開業支援をさせるなんてのは
ハッキリ言えば「罪」です。

その担当者も可哀想ですし、
開業支援を受ける医師にとっては死活問題です。

万が一クリニックが立ち上がらなかったら
どう責任を取るつもりなんでしょうか?

当然、責任を取るつもりなんてありませんし、
何なら開業支援という事業をすぐにでも止めることでしょう。

100歩譲って
開業支援の経験者を雇用して
その人を中心に事業を立ち上げるというのなら
まだ理屈上では理解ができます。

ところがですね、
これでも上手く行かないケースが大半です。

だいたいですよ、
クリニックの開業支援の経験者なんて
日本中で探したってそうはいないわけです。

しかもフルコンサルをしたとか、
ガッチリ関わった経験を持つ人は
さらに少ないのですね。

大手企業にいて
先輩に言われるがまま少し経験したというのが
せいぜい関の山なんです。

そういう人に事業責任者として
開業部隊を立ち上げよと言ったって
そりゃ無理というものです。

結果的には開業支援を止めるか、
実質何もしていないけど
ホームページ上には残しておいて
もし問合せが入ったら他の業者に繋ぐとか、
そういう低レベルなことをしています。

クリニックを開業するということは
経営者になるということですよね。

その開業準備をサラリーマンがするなんて
あってはならないことだと思います。

経営者が前面に立ち、
経営者の指示のもとで各フェーズで
社員がサポートするという構図は
最低限に必要でしょう。

それなのに経営者は開業支援の経験がゼロで
たまたま雇った頼りない経験者や
人事で開業支援をせざるを得なくなった人に担当させるなんて
私には医師への愚弄としか思えません。

開業支援を舐めるなと声を大にして言いたいですね。

ちなみにですが、
これは転職支援でも同じ構図があります。

経営者は全くの素人で
医師の転職エージェント経験がある社員を雇用し
さあ紹介業を始めようというパターンですね。

この場合はほぼ間違いなく上手く行きません。

素人社長にできることじゃないですし、
こういう募集に応募すること自体が
その担当者の視野の狭さと力量不足を証明します。

うまいこと言われてその気になったのでしょうが、
仕組み的に上手く行く理由がありません。

そうしてほとんどが1~2年で赤字を積み上げて
紹介事業を撤退するか、
開店休業状態になり、
担当者は次の職場を探すことになります。

おそらくこのパターンに陥った会社は
100社や200社より多いと思いますが、
今だに増え続けているのが情けないです。

転職にしても、開業にしても、
片手間でやってる会社は絶対に避けたほうがいいです。

ロクなことがないと保証します。
その会社の本業、主業務は何か?
ここは大事なチェックポイントなんですよ。

 

<参考>
ウィズコロナ時代の医師の<年収>戦略を考えてみる!

 

 

2.何でもできるは何にもできない?

なぜだかわかりませんが、
転職支援と開業支援に関しては
次々と新規参入する会社が引きも切りません。

参入障壁が低く、
初期投資もほとんど要りませんので
チャレンジしやすいというのはあるんですけど
それにしても事前のリサーチが
あまりにも欠けていると言わざるを得ません。

コンサルティングの難しさを知らずに参入すれば
成功する確率は非常に低いのが自明であります。

本業に専念して、
本業をさらに拡大していくなら
経営戦略としても理解ができますし、
成功確率は高くなると思います。

しかし本業以外に進出して
案の定、失敗してしまうのでは
愚の骨頂ですよね。

 

・経営者の方針が見えません。

人間関係でも同じだと思うんですけど
何でも安請け合いしてしまって
結果的にできませんでした…みたいな人って
信頼が置けませんよね。

何でもできるは何にもできない。

こんなふうに言われることもありますが、
私はそこまで厳しい視点ではありませんけど
安請け合いする人は信用ならないというのは
今までのビジネス人生で何度も味わっています。

できなかったらどうする?で
だいたい撃退できるんですけど、
本当はどう実現するかを
真摯にディスカッションしたいところです。

企業においての安請け合いは
経営者の全責任だと考えます。

現場レベルの詳細なところは別ですが、
経営的な方針を知らない経営者は存在しません。

経営者の才覚で決断したわけです。

うちは何でもできますという決断。
本業は別だけど転職支援もしますという決断。
これから開業支援もしますという決断。

決断の責任はすべて経営者にあり、
結果も負うのが当然ですよね。

でも私の見たところ
担当者に責任を負わせて
経営者本人はどこ吹く風というケースが
非常に多いように見えます。

本人はこれでひと儲けできると思ったんでしょうけど
社会的な責任を回避し、
混乱を広げているだけのように思います。

しかも雇用した担当者を
結局、何だかんだと理由をこねくり回して
辞めてもらうわけじゃないですか。

最初からやるなって話しですよ。
できないことをやるなと。
できないことをやれると言うなと。

事業の多角化は悪いことではありませんし、
むしろ社会を活性化して
自社をさらなる高みに連れていくためにも
有効な策のひとつであるとは思います。

しかしそこに大義がなく、志がなく、
戦略も戦術もなくて、
ただ儲かんじゃね?という安易な目的で進出するなら
ハッキリ言って迷惑以外の何ものでもありません。

だいたい経営者自身が自らの口で語らないんですよね。
知らないし、わからないから。

それがダメだと言うことです。
社員に責任を負わせて逃げるなと言いたいのです。

 

・要は、儲かってないってこと?

何でもできるなんて
普通に考えてあり得ないと思うんです。

でもそれを平気で述べてしまうというのは
根本的な理由があるのでしょうね。

企業で言えば
要は本業だけでは食べていけないということに
尽きるのではないでしょうか。

だから領域を広げていきたいのでしょうが、
本業ですら上手く行かない企業が
それ以外の領域で上手く行く可能性は
かなり低いと言わざるを得ません。

案の定、失敗する。

経営判断を見誤ってしまい、
会社が窮地に陥るのは
それは経営者の責任ですから致し方ないですが、
クライアントや社員に及ぼす被害を考えれば
安易な判断ミスは許されるものではありませんよね。

転職エージェントの事業スタイルは
一見シンプルに見えますので
自分でもできると思われがちですが、
毎年何百社も撤退している現実を考えたら
そんなに甘いものではないと思うんです。

私の周囲にでも
完全に開店休業状態になっているケースや
もういつ撤退してもおかしくないケースが
非常に多いです。

餅は餅屋。

経営トップが
現場を知らないものには
手を出さないほうが無難ですね。

 

<参考>
どこまで落ちぶれるのか?医師転職エージェントの近未来…。

 

 

*まとめ

今回は転職エージェントとして
成功する見込みが低いにも関わらず、
職業紹介事業の免許を取得して
全然上手く行かない会社について書きました。

本当にこういう会社は多いです。

逆に言うとですね、
当ブログをお読みになっているドクターの皆さまは
こんな会社に騙されてはいけません。

見極めるポイントは、
①社長の経歴(エージェント経験がないのはNG)
②職業紹介免許取得年月日(3年未満はアウト)
③会社の主業務、本業は何か?

この3点だけで
多くのエージェントがダメであることがわかるでしょう。

例えるならば
内科の先生が手術をしたり、
眼科の先生が内科の外来をしたり、
これに近いことをやっているのですね。

リスクが高すぎますね。

転職エージェントを選ぶ際には
・転職支援を主業務、本業としているところ
・社長が転職支援の経験を豊富に持っているところ
・事例やノウハウといった情報を多く持っているところ

こういう会社が望ましいと思います。

それでは、また…。

 

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