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医師転職エージェントの「姑息」なマーケティングはいかがなものか?

2022年10月19日by gnetdoctor

 

おはようございます。

医師が転職や開業を通して
より良い未来を手にするために
キャリアプランの重要性を発信し続ける
ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

人間って恐ろしいものだなと思います。

そして私たちの社会に存在する「闇」の部分は
非常に怖いものでもあります。

ニュースを見ていても
なぜそんなことをするのか?と
まったく理解できないような犯罪を犯したり、
そもそも罪の意識すらなかったり、
罪を犯すことに何ら躊躇がなかったり、
逮捕されても平気でやっていないと言えたり、
こういう人を見ていると
人間には「悪」が内包されているのだなと
つくづく思わざるを得ませんね。

だから戦争が起きてしまい
普通に人殺しがなされるわけですよね。

言葉では倫理や道徳を説くことができても、
いざ自分がそんな現場に立ち会ってしまったら
果してどうすればいいものやら。

とはいえ降りかかる火の粉を
そのままにするわけにはいかないでしょうし、
相手が暴力的であれば
他に手がなければ
こちらも暴力で対抗しなくてはならなくなりますね。

誰もが平和を願い、
日々、普通に暮らしたいと思っているはずですが、
そうじゃない人もなかにはいるんですよね。

人とは何か?
社会の仕組みはどうなっているのか?

まだまだ勉強が足らんと思うとともに
リスクマネジメントも必要ですね。

 

本日のブログのタイトルは、
【 医師転職エージェントの「姑息」なマーケティングはいかがなものか? 】
といたしました。

 

<目次>
1.人材紹介会社の求職者確保策の注意点
・募集の前の禁止事項
・不当に転職に誘うのは禁止
2.そのつもりのない人まで登録促進
・騙しのような登録サイト
・自社に都合の良い情報発信
*まとめ

 

 

1.人材紹介会社の求職者確保策の注意点

私ども人材紹介会社は
厚生労働省の許可を受けて事業を行っています。

毎年、労働局に事業報告をして、
適切な事業運営をすべく
様々な制約を課されてもいるのです。

そもそも参入障壁の低い業界ですから
続々と新規参入する企業が出てきますし、
医師のなかでもオイシイ業界と認識されていて
自分がやればガッポリ儲かるかも…なんて
おっしゃる先生もいらっしゃいますけど
そんな簡単な世界じゃありません。

イチ時期は毎年200社が参入して
100社以上が撤退すると言われていましたし、
私が知る限りでも
職業紹介の免許は取ったけれども
完全に開店休業の状態で
1円の売上すら上がっていない企業もあるくらいです。

こういう紹介会社は実は多いんですよ。

医師紹介をやっていますと謳うものの
たったの1件すら成立したことがないとか、
担当者の給料分も出ない紹介会社も多いのです。

つまり参入するのは簡単ですが、
継続するのはとても難しい業界であると言っても
過言ではないのですね。

だからでしょうか。

売上を確保するために
コンプライアンス上で問題があったり、
モラルとしていかがなものか?という策を練り、
現場では問題が頻繁に起きており、
これは非常に残念なことです。

私、もう20年もこの世界で生きてきますと
法改正のたびに厳しくなっているのを実感しますし、
細かいルールや制度が年々増えるばかりです。

それだけ悪どいことをした紹介会社が存在した証明ですが
まともに事業運営する会社はどんどんやりにくくなってますし、
おかしな会社のせいで余計な縛りが増えるのは
断じて許し難いと考えております。

 

・募集の前の禁止事項

人材紹介会社は、
仲介業、マッチング業でありますから
まずは仕入れをしなきゃいけません。

求職者のために求人を集めること
求人者のために求職者を集めること、

ここから事業はスタートです。

ただし求職者や求人を集める大前提として
いくつかのルールがあります。

①自らの紹介により就職した者(無期雇用契約に限る)に対して、
就職した日から2年間は、転職の勧奨を行ってはなりません。
②返戻金制度を設けることが望ましい。
③求職者、求人者双方に対し、
求職者から受理する手数料及び
求人者から受理する手数料の両方に関して明示を行う必要がある。
④求職者等を勧誘するに当たっては、
お祝い金等の金銭を支給することは原則禁止。

②、③に関しては
職業紹介事業の申請手続きをする際に
書類を提出するので問題はないはずですが、
②はあくまでも望ましい、任意です。

私の知る限りでは
返戻金制度を設けないところはないので
ほぼ世間的な相場というものがあるはずですが、
万が一制度がない紹介会社があれば
それは信頼に値しないと考えて良いかと思います。

④については当ブログでも何度か取り上げてきましたが
要は求職者を金銭で釣るということですから
紹介会社のコンプライアンス上ではすべきではありません。

ただし商売優先ならするところもあり、
それが問題となっていました。

2021年4月に施行された職業安定法の改正により
原則禁止となりましたが、
その前は望ましくないという表現だったのですね。

つまり厳格化されたということです。
第一金銭を提供しないと登録してもらえない紹介会社など
利用するメリットは少ないのではないかと思います。

最後に①ですが、
個人的にはこんなの当たり前のモラルですし、
わざわざルール化しなきゃいけないのは恥ずかしい限りです。

しかし平気で行う紹介会社がいくつもあったのですね。
少し前までは看護師の紹介会社では
かなり悪質なところがあったと耳にしています。

業績が悪化して悪魔に魂を売ったところもあるようですけど
ダメなものはダメ、
ルールは当たり前のように守れという話しです。

その紹介会社のトップの問題ですし、
あとはこれもわざわざ取得しなければならない
職業紹介責任者の問題なんですよね。

転職支援の経験がない、浅い人の場合は
良く知らずに行っているケースもあるでしょうけど
ルールを順守している紹介会社が
馬鹿を見るようなことは止めていただきたいものです。

このようにまず前提となるルールを適切に守って初めて
求職者、求人者を集める活動がスタートするのです。

 

・不当に転職に誘うのは禁止

もうひとつ私が重要と考えているのは
「不当に求人者又は求職者を誘引し、
合理的な選択を阻害する恐れがある
不当な表示をしてはならない」という事項です。

要は無理に転職に誘うなということですけど
多くの紹介会社の宣伝広告を見ていると
確実に、メッチャ誘っているように
私には見えるのですがいかがでしょうか?

すでに転職する気が満々で
どの求人サイトをチェックしようか、
どこの転職エージェントを利用しようかと
前向きになっているような方はいいんです。

ところが特に転職をするつもりはない方に向けて
転職しろよ、求人サイトを見ろよ、
転職エージェントを使えよ、
こんなアナウンスはいかんということですよね。

転職して年収アップ!
これはいかがでしょうか?

高条件求人、高待遇求人、高年収求人、
非公開求人、レア求人がたくさんあります!
これはどうでしょうね?

そもそも不当に誘引、合理的な選択を阻害、
不当な表示はダメと言いつつも
明確な定義があるわけではありませんので、
アウトと言えばアウトのような気もしますし
ギリギリセーフ、グレーだねと言えばそんな気もします。

ただモラルとしてはどうでしょうか?

私、思いますに…
現状の転職エージェントの存在価値とは
「機能面」だけしかないように思います。

それこそ求職者に求人を案内する、
求人者に求職者を紹介する。
もうこれだけ…。

今の時代って
そんなに浅くないでしょう。

だから厚労省もキャリアコンサルタントを
国家資格に認定したのでしょうけど、
まあ、これはこれで問題ありますが
つまり今後10年、20年、30年先の労働者としての在り方を
ともに考えるべき存在として
キャリアコンサルタントのような存在を必要としたのですよね。

でも本来的には、すでに転職エージェントで勤務し、
採用マーケットを熟知して
転職シーンをハイレベルにサポートできる人なら
普通にできちゃうはずです。

別に資格の有無ではありません。

ところがですね、要は求人をエサにして
不当に転職に誘うようなエージェントに勤めていても
こういうスキルや経験は身につかないということなのです。

つまり転職エージェントは
自分で自分たちの首を絞めてきて
キャリアコンサルタントなんて資格を作られちゃって、
でも有資格者ですらキャリアに彷徨っていて、
ホント転職シーンは混乱していると思います。

いつも言うことですけどね、
転職はあくまでも手段であり
転職することが目的ではないのですね。

ということはまずは目的を明らかにすべきなのです。
これはキャリア相談が必要であって
転職の登録とか相談ではありません。

考えるべきはキャリアであって
転職エージェントが右から左への横流しでしか
機能を発揮できていないのは実に情けない。

本来はキャリアの観点で
求職者を集めるべきではないでしょうか。

まあ一定水準以上に
キャリア相談に乗れる人なんて少なくて
キャリアコンサルタントの有資格者だからOKとは行きませんし、
相当の能力と経験がないと難しいのですけどね…。

転職エージェントたるもの
求職者のキャリアにしっかり向き合って
中長期的なキャリアプランを考えるべきです。

転職エージェントたるもの
求人者の採用戦略をしっかり理解して
中長期的な経営戦略の支えとなるべきです。

それが求人や求職者の横流しをするために
とにかく多くの求人や求職者を必要とするって
それじゃ存在価値の否定ではないかと思うんですよね…。

 

<参考>
多くの医療系紹介会社の中でのジーネットの位置づけ!のインタビュー記事

 

 

2.そのつもりのない人まで登録促進

別に転職を考えていない人でも
年収が100万円アップすると言われたら
え!じゃオレも…と思いがちですよね。

これは不当な転職への誘いと言えないでしょうか?
私は該当すると思ってますので
弊社ではこういう宣伝広告は一切いたしません。

長く転職支援の仕事をしていると
転職を検討中であっても
どう考えても…
転職しないほうがいいというケースもあります。

こういう時には
視野を広く持っていただき
考え直しをしてもらうようにサポートするのも
コンサルタントとしての責務です。

しかし会社からノルマを与えられていて
それが厳しいと良心よりも数字が優先されてしまうのですね。

これはアカン。
しかもそういう実態を幹部や経営者が
全く知らないケースも多いんですよ。

何でもかんでも転職に導く。
こんなことをしていたら
転職エージェントの存在価値は薄まるばかりで
評判も悪化するばかりだと思います。

襟を正して
転職エージェントの本来価値を
追求していくべきと考えています。

 

・騙しのような登録サイト

医療系で言うと
とにかく医師や看護師に登録をして欲しいんです。

ですから貴重な求人がありますよとアピールして、
問合せをする障壁を下げようと工夫しています。

これ自体は悪いことではありませんが、
なかには何らかの情報と引き換えに
登録に導くようなサイトもあり、
これがまた問題なんですよ。

ご本人は転職に積極的なわけではなく、
あくまでも情報収集の一環として
その情報を必要とするだけなのに
洩れなく登録されちゃう仕掛けなのです。

登録したらお得意の求人の絨毯爆撃です。
ちょっと言葉が悪いですが
次から次へと送られてくるのは
そう言ってもいいのではないでしょうか。

なかにはアンケートに回答していただくと
景品をプレゼントします!などとして
メールアドレスをゲットして
求人を送り付けるなんてのもよくあります。

ここにモラルなんてないですね。

私から見たら悪質極まりないと思えますが、
医師の登録を集めるという目的を果たせば
それでいいみたいです。

どんな手を使っても
医師のメールアドレスを手に入れて
そこに求人を案内し続ける。

いつか問合せてくれるかもしれないという
確率論的には非常に低い愚策ですが、
これしかやり方を知らないのであれば
ここにすがるしかないのですね。

でもいくら求人を送っても反応がなければ
次の手を考えてきます。

それがダミー求人なんです。
すこぶる高条件の求人で目を引いてもらうために
こんな手まで使うんですよね。

実際にその求人で問合せが入っても
具体的な名称など伝えずに
タッチの差で他の先生に決まってしまいました、
他にもいい求人がたくさんありますよと
ゴマかせばいいと思ってますからね。

ただでさえ頭の良い方が多い医師ですから
こんな手に引っ掛からないでしょうし、
むしろガッカリさせてしまっているのではないですか。

再度申し上げますが
厚生労働省や労働局は
不当に転職に誘うことを禁止しているのです。

それでこんなことをするなら
もう職業紹介事業を取り消してもいいのではと思います。

そうじゃないと真っ当な会社が馬鹿を見るんです。

それなのに厚労省や労働局の対応は
書類、書類、書類…
ルールが増えるだけですからね。
あんまり意味がないでしょう。

実際に悪質な紹介会社は
一向に減っていませんから。

 

・自社に都合の良い情報発信

決められたルールが守れないから
さらにルールが厳しくなる。

こんなん何も転職エージェントだけの問題ではなく
世界中のあちこちで起こっているのかもしれません。

人類よ、大丈夫か?ってなものですけど
それも含めての人間なのでしょうか。

時々、当ブログでも書きましたけど
結局は「今だけカネだけ自分だけ」という
浅はかさというか、傲慢というか、
あんまり考えていないんですかね…先のことを。

このままだと医師の転職エージェントは
存在価値が失われていくこと間違いなしだと思います。

ちなみに先行して看護師の転職エージェントは
相当の窮地に陥っていますね。
ホントに酷かったですもん。やり口が。

看護師の採用については
転職エージェントを利用しませんという医療機関は多いですが、
完全にエージェント自身の問題ですからね。

「姑息」なマーケティングを続けていたら
医師の転職エージェントも同じ目に合うでしょう。

そもそもビジネスとしておかしいです。

人のため、世のために役立ってこその
売上であり利益のはずなんです。

しかし先に売上や利益が来て、
そのためには手段を択ばない。
これじゃ詐欺と一緒じゃないですか。

私の考えがおかしいのかなあ。
ま、弊社は「超」真っ当に独自路線を歩みます。

 

<参考>
無理やり押し込む転職支援に断固として反対します!医師紹介会社の変遷…。

 

 

*まとめ

ネット社会になって利便性は増したものの
その一方で誰もが「騙しのテクニック」を使えるようになり、
罪の意識と言いますか
自分はもしかしたら悪いことをしているのかもしれないという
振り返りがなくなっているのかもしれませんね。

別に転職エージェントだけの問題ではなく
「姑息」なマーケティングって増えるばかりですし、
騙すほうはその意識がなく、
騙されるほうも騙されていることに気づいていなかったり
騙されることがスタンダードになりつつあるのかもしれません。

おかしな世の中ですよね。
声を上げていかねばなりませんね。

仕事は「美学」だ。

それでは、また…。

 

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