おはようございます。
医師のキャリアプランを軸にして
転職やクリニック開業で希望を叶えるサポートをする
ジーネット株式会社の小野勝広です。
今回は某社さんより依頼を受けた
若手医師向けのキャリアプランに関するレポートを
許可を頂きましたのでブログでも取り上げます。
本日のブログのタイトルは、
【 若手医師のキャリアプラン、医師人生についてのレポート! 】
といたしました。
目次
若手医師のキャリアプラン、医師人生について
皆さん、こんにちは。
この度、私ども編集部より、
当メールマガジンでは何度か登場している
ジーネット株式会社の小野勝広さんに、
5年~10年目くらいの若手医師について
レポートをお願いしました。
若手医師はこれからの医師人生をどのように考え、
どんなキャリアプランを構築すべきか?
また、もし転職を検討するなら
どんな点に注意すべきか?など、
ざっくばらんに語って頂きました。
いつもお世話になっております。
ジーネット株式会社の小野勝広です。
実はこの度のご依頼を頂いた際に、
個人的に驚きました。
なぜならちょうど弊社に、
数名の若手医師から続いてご依頼がありまして…、
まるでそれを見越したようにご依頼してきたので、
なんで知ってるの?と思ったのです。
もちろん知る由もなく、ただの偶然なのですが、
あまりにもタイムリーで驚きました。
5年~10年目の若手医師ですと、
年齢的には20代後半から30代半ばくらいの方が多いですね。
ちょうど研修医を終えた頃、
そして現場で活躍し始めた頃でしょうか。
おそらく大学医局に在籍しながら大学病院で働く方、
大手の民間総合病院で働く方が大半であり、
中堅医師やベテラン医師と比較すると、
まだそれほどの多様性はないと思われます。
その意味では、
無限大の可能性と、
豊富な選択肢を持っていると言えますね。
今まで私自身が若手医師からキャリア相談をお受けした際には、
この可能性と選択肢を多角的にディスカッションしてまいりました。
その結果、先生方の視野が広がり、
目標を持って、
日常の診療に充実感を持てたとおっしゃって頂く事が多かったので、
今回はコーチング的に、
若手医師の皆さんが何を、どのように考え、
キャリアパスを作っていくべきか?の
ノウハウを提供させて頂きます。
<まずは原点の確認からスタートしましょう!>
①なぜ医学部を目指したのでしょうか?
②国試の勉強で楽しかったのはどの領域ですか?
③研修医時代にやりがいがあったのはどんな業務ですか?
キャリアプランを考える際には、
過去、現在、未来と時間軸で考えていくのが最善です。
まずは過去の自分を振り返る事で、
現在の自分を知るという事ですね。
現在の自分を冷静かつ客観的に把握できれば、
自ずと未来が見えてきます。
<現状把握は第三者と一緒にした方が
客観性を持てます!>
①信頼できる同僚、上司はいらっしゃいますか?
②医療業界の外に何でも話し合える仲間はいますか?
③プロフェッショナルとの人脈は作っていますか?
人は、自分が思っているほど、
自分の事はよくわかっていないものです。
自分は何者なんだ?という問いに対する答えは、
意外と第三者が持っていたりします。
これからの医師人生には実に様々な事を起こってくるでしょう。
そんな時に気軽に相談できる人が身近にいると
自分の成長を助けてくれるものですね。
①、②はわかりやすいですが、
③はどのような人達でしょうか?
あくまでも私の個人的な見解ですが、
医療関係者をのぞくと、
⑴ 弁護士
⑵ 税理士及びファイナンシャルプランナー
⑶ 企業の経営者(特にIT、AIなどテクノロジー系)
⑷ メディア関係者
⑸ キャリアについて相談できる人
もちろん他にも人脈として持っておいた方が良い方々は
多くあると思いますが、
この ⑴ ~ ⑸ は必須と言えるでしょう。
<若手の医師のキャリアプランとは?>
①10年後、20年後のライフプランを夢見よう!
②ライフプランをベースにしたキャリアプランの選択肢を持とう!
③人生の二大失敗要因は「焦り」と「慢心」です!
医師に限った話しではありませんが、
若手時代はやり直しが効きます。
だからこそ思い切ったチャレンジができるのですが、
QOLを高めながら、持続可能な働き方をする為には、
ワークライフバランスが重要です。
残念ながら医師の働き方改革は後れを取っておりますが、
国が守らなければ、我が身を守るのは自分ですよね。
医師として成功しようと思えば、
そのベースにはライフプランが必要です。
安定的な生活設計があるからこそ
仕事に専念できますので、
まずはどんな暮らしをしたいのか?について
思いを馳せましょう。
当然の事ながら、
10年先を見通せと言っても難しいです。
ですから現段階では夢物語で良いと思います。
中堅医師になる頃には現実が見えてきますので。
また若手時代から自分のなすべき事が
ハッキリと見えているケースは少ないのも事実。
ですからキャリアプランに関しては複数の選択肢を持ち、
可能性を広げておくのも大事です。
最後に格言めいた言葉で恐縮ですが、
プランに「焦り」と「慢心」は禁物です。
普段、自分を卑下しがちな方は焦らないように、
自分に自信がある方は慢心しないように、
マウント取って人を傷つけてしまうと、
後々自分が損しますからね。
<転職を検討する前に考えるべき事 10箇条!>
①中長期的なキャリアプランを描けていますか?
②隣の芝生が青く見えているだけではないですか?
③何を実現したくて転職するのですか?
④転職後、またその次の職場、さらにその次の職場、を見通せていますか?
⑤今の環境で実現できませんか?
⑥周囲の人達は賛成してくれていますか?
⑦ビジョンが見えていますか?
⑧人間関係を一新する覚悟はありますか?
⑨条件面の向上だけを考えていませんか?
⑩転職活動を支えてくれるサポート役はいますか?
ひと昔前のように大学医局に所属していれば、
ゆりかごから墓場まで面倒を見て貰える時代は終焉しました。
臨床研修を民間病院で受け、
そのまま大学医局に所属しない先生も増えています。
しかし大学には大学の良さがありますし、
どんな決断をしても、得るものと失うものはありますから、
そのバランスも考えなければなりませんね。
上記の中では、①が最重要です。
現状から逃がれたいだけの転職は、
得てして失敗する可能性が高いです。
もちろん現状から逃がれる事が必要な時もあるのですが、
そんな時でも自分らしいオリジナリティ溢れる
キャリアプランを検討した上で、
その上で1歩を踏み出せるといいですね。
その方が自分にとって有利です。
また初めての転職である場合も多いでしょうから、
⑩のサポート役も大事になります。
医師の転職エージェントは数多いですが、
そのほとんどが求人案内だけしかしない
マッチングのみのサポートです。
こういったエージェントは
転職馴れしているドクターでないと
中々使いこなせません。
むしろマッチングよりも、
丁寧なカウンセリング、きめ細かく相談に乗ってくれる、
経験豊富で事例やノウハウを教えてくれる、
こういったエージェントとタッグを組むのが良いでしょう。
それとキャリアプランを考える際に、
1度立ち止まって、
じっくり自分との対話をした方が良いと思われる点を下記に述べます 。
<具体的な考察ポイント>
①選んだ診療科目は正しいですか?
②現在の職場環境は学ぶ場として適切ですか?症例経験は積めていますか?
③専門性を貫き通しますか?総合診療的な方向に進みますか?
④やりたい事が見えていますか?
⑤将来的に開業は視野に入っていますか?それとも勤務医で続けますか?
それぞれ説明します。
①ですが、万が一転科を考えているなら早い方が良いです。
遅くなれば遅くなるほど不利になります。
②は、下積みは大事ですけど
成長できない環境に長くいても遅れを取るばかりです。
症例経験を積めないなら考えた方が良いと思います。
③はご自身の志向性によって決断すべきですが、
敢えて中間的なポジションを取る事も可能ではあります。
ただ専門から総合には移りやすいですが、
逆は移りにくい事は念頭に入れておいた方が良いと思われます。
④はそろそろ流されていてはいけない年代に差し掛かりますので、
やりたい事がまだ見えていないなら
早急にキャリアプランを模索する事をおススメします。
⑤ですが、これはキャリアプラン上の大きな分岐点です。
もし開業が視野に入っているなら
開業に備えた経験を身に付けるべきです。
勤務医なら勤務医なりのキャリアプランがあります。
若手の段階でこの分岐点に確固とした決断は不要ですが、
どこかで決めて、
いずれかの方向でのキャリアプランを考えるべき時が来ますので、
今の内にお知らせします。
最後に番外編として、
選択肢の幅を広げる思考ポイントをお知らせします。
<番外編 臨床医以外の可能性>
①産業医
②医系技官
③ビジネス
他にも選択肢としてはいくつもありますね。
政治家、作家、タレントなど。
ただ①~③が割と妥当性があると考えます。
①に関しては、
働き方改革が叫ばれて急激に増えている感があります。
イチ企業に産業医として就職するのでなければ、
産業医サービスを提供する会社を起業するか?
産業医を取りまとめているプロダクション的な会社に所属するか?
のいずれかが多いかと思います。
いずれにしてもここ2~3年で非常に増えておりますので、
レッドオーシャンになっていると認識した方が良いです。
②に関しては安定的に募集はありますので
ご関心の高い先生は
厚生労働省のホームページなどをチェックするといいですね。
③についてはちょっと悩ましいです。
やはりここ数年とても増えてはいるのですが、
本当の意味で成功している先生はごくひと握りです。
投資家から資金を出資してもらいながら、
ほとんどを溶かしてしまった…なんて話しもよく伺います。
もちろん事業意欲のある方はチャレンジしても良いとは思いますが、
よほどのアイデア、サービス、製品がないと中々難しい領域です。
医師ならではの斬新な発想があって、
ある程度の手応えを得てからスタートするのが良いと思います。
今回もお読み頂き有難うございました。
本来、キャリアプランに若手とか、中堅とか、ベテランとか、
それこそ男性医師だからとか、
女性医師だからというのはありません。
むしろもっと個別性の問題であり、
個々のビジョンの問題です。
よって自分にキャリアプランなんて不要だと思う方もいれば、
すでにバッチリ考えているという方もいるでしょう。
ただ、現在の我が国の医療を取り巻く状況を考えると、
それこそ一寸先は闇、何が起こるかわかりません。
非常に不透明な時代であると言えるかと思います。
こういう時代に我が身を守りながら、
未来の可能性を高めていかねばなりませんね。
その備えとしてキャリアプランを検討する事は
必要不可欠と考えます。
なぜならキャリアプランには、
①中長期的な発想が必須である事
②オリジナリティが求められる事
③目標を設定し、そこに行く着く為の努力が欠かせない事
以上の要素が内包されており、
これを進める事によって
自分を有利な道に置く事が可能となります。
医師の世界でキャリアプランとか、
キャリアパスとか、キャリアデザイン、
キャリアビジョンなどの言葉が
頻繁に使われるようになったのはここ数年かと思います。
10年、20年以上、上の先輩医師は
意外とキャリアについて考えてこなかった側面もあるんです。
事実、弊社には40代、50代、60代の先生方からの
キャリア相談は非常に多いです。
だからこそ若手医師の先生方は、
新たな医師像を作る為にも、
早い内からキャリアプランを考えて、
有意義な医師人生を過ごして頂きたいと思います。
それでは、また…。
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